ゲスト
(ka0000)
【界冥】月面商談隊の災難
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/09/23 22:00
- 完成日
- 2017/10/01 02:17
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
月面都市崑崙、民生ドーム内の会議場に、10人ほどの人間がテーブルについていた。
他にも何人かがいて、それぞれに大きな箱を開いたり、何かを組み立てたりしている。
彼らは自由都市同盟の商工会の有志一同である。
人あるところ商機あり。彼らは砂漠のかなたでも、海の向こうでも、商売のタネになると思えばやってくる。
というわけで、時空を超えて崑崙基地にまで乗り込んできたというわけだ。
「リアルブルーの皆さんには、こちらの食品は素朴でうまいと好評でして」
「機械式時計なども喜んでお求めになりますぞ」
「彫金の細工物や手仕事のレース編みなど、ご婦人は美しいものがお好きですからな」
こんな調子で、商談会の準備とばかりに見学にやってきたのである。
暑くもなく寒くもなく、適温に調整された室内で、メリンダ・ドナーティ(kz0041)は密かな居心地の悪さを感じて身じろぎする。
「どうかしましたか?」
まるで腹話術師のように唇を動かさないまま、隣にいる男が尋ねた。
「いえ、なんでもありません。それよりも……」
メリンダは腹話術を使えないので、男にやや顔を近づけ、小声で囁く。
「もう少しなんというか、それっぽくできなかったのですか? とても商人には見えないですけど」
「これは失礼。頑張ったつもりだったのですがね」
澄ました顔で答える、自称・レオーニ商会の会頭秘書。だがその実態は、同盟軍情報部のマヌエル・フィンツィ少佐だ。
メリンダは内心で『うそつけ』と呟く。情報部なら変装ぐらいお手のもののはず。服装だけは商人風で、隠そうともしない軍人色だだもれなど、およそらしくもない。
「大丈夫ですよ、ドナーティ中尉。向こうも充分承知のはずですから」
思わずメリンダが目を上げると、オレンジ色の髪の男が、僅かに首を傾げて促した。
「何かお気づきの点などありましたか? 何なりとお申し付けください」
「いえ、大丈夫です。お恥ずかしい話ですが、ここが宇宙空間だと思うと落ち着かないものですね」
メリンダは営業スマイルで、無難な答えを述べた。
男――ネイビーブルーのコートを身につけた、明らかな軍属――はアスタリスクと名乗った。今回の世話役という触れ込みだが、おそらく監視役でもあるのだろう。
それはフィンツィ少佐に言われずとも、メリンダにだってわかる。
だがアスタリスクは厭味のない、明るい笑いを浮かべた。
「不思議ですよね。惑星の上にいる間は多少厚い空気の層に守られているだけなのに、宇宙空間にいるとは思わない。それなのに立派な壁に守られているこの基地では、なんだか居心地が悪いと感じてしまうのですから」
この言葉はメリンダにだけ向けられたものではなく、共にやってきた集団を安心させるためのものだ。
だが結果的に、直後に起こることを示唆するものとなった。
●
突然鳴り響いた警報に、一同が不安げな視線をぶつけあう。
それ自体はさほど珍しくもなかったが、壁面のコンソールにとりついたアスタリスクが顔を引き締めたことで、一気に緊張が増す。
「VOIDの襲撃です。迎撃部隊が出ておりますのでおそらく問題はありませんが……」
いい終わらないうちに振動と、けたたましい呼出し音とが襲いかかり、流石の商人達も腰を浮かせて悲鳴を上げた。
アスタリスクは通信機で何事か言い交わすと、部屋にいる全員にゆっくりと話しかける。
「この部屋のある区画は、避難用シェルター仕様です。迎えが来るまでは充分持ちますので、決して外に出ないでください」
それからメリンダに向き直った。
「同行されていたハンターの皆さんに助力をお願いできますか」
アスタリスクの緑色の瞳は、いつの間にか金色に変じていた。
月面都市崑崙、民生ドーム内の会議場に、10人ほどの人間がテーブルについていた。
他にも何人かがいて、それぞれに大きな箱を開いたり、何かを組み立てたりしている。
彼らは自由都市同盟の商工会の有志一同である。
人あるところ商機あり。彼らは砂漠のかなたでも、海の向こうでも、商売のタネになると思えばやってくる。
というわけで、時空を超えて崑崙基地にまで乗り込んできたというわけだ。
「リアルブルーの皆さんには、こちらの食品は素朴でうまいと好評でして」
「機械式時計なども喜んでお求めになりますぞ」
「彫金の細工物や手仕事のレース編みなど、ご婦人は美しいものがお好きですからな」
こんな調子で、商談会の準備とばかりに見学にやってきたのである。
暑くもなく寒くもなく、適温に調整された室内で、メリンダ・ドナーティ(kz0041)は密かな居心地の悪さを感じて身じろぎする。
「どうかしましたか?」
まるで腹話術師のように唇を動かさないまま、隣にいる男が尋ねた。
「いえ、なんでもありません。それよりも……」
メリンダは腹話術を使えないので、男にやや顔を近づけ、小声で囁く。
「もう少しなんというか、それっぽくできなかったのですか? とても商人には見えないですけど」
「これは失礼。頑張ったつもりだったのですがね」
澄ました顔で答える、自称・レオーニ商会の会頭秘書。だがその実態は、同盟軍情報部のマヌエル・フィンツィ少佐だ。
メリンダは内心で『うそつけ』と呟く。情報部なら変装ぐらいお手のもののはず。服装だけは商人風で、隠そうともしない軍人色だだもれなど、およそらしくもない。
「大丈夫ですよ、ドナーティ中尉。向こうも充分承知のはずですから」
思わずメリンダが目を上げると、オレンジ色の髪の男が、僅かに首を傾げて促した。
「何かお気づきの点などありましたか? 何なりとお申し付けください」
「いえ、大丈夫です。お恥ずかしい話ですが、ここが宇宙空間だと思うと落ち着かないものですね」
メリンダは営業スマイルで、無難な答えを述べた。
男――ネイビーブルーのコートを身につけた、明らかな軍属――はアスタリスクと名乗った。今回の世話役という触れ込みだが、おそらく監視役でもあるのだろう。
それはフィンツィ少佐に言われずとも、メリンダにだってわかる。
だがアスタリスクは厭味のない、明るい笑いを浮かべた。
「不思議ですよね。惑星の上にいる間は多少厚い空気の層に守られているだけなのに、宇宙空間にいるとは思わない。それなのに立派な壁に守られているこの基地では、なんだか居心地が悪いと感じてしまうのですから」
この言葉はメリンダにだけ向けられたものではなく、共にやってきた集団を安心させるためのものだ。
だが結果的に、直後に起こることを示唆するものとなった。
●
突然鳴り響いた警報に、一同が不安げな視線をぶつけあう。
それ自体はさほど珍しくもなかったが、壁面のコンソールにとりついたアスタリスクが顔を引き締めたことで、一気に緊張が増す。
「VOIDの襲撃です。迎撃部隊が出ておりますのでおそらく問題はありませんが……」
いい終わらないうちに振動と、けたたましい呼出し音とが襲いかかり、流石の商人達も腰を浮かせて悲鳴を上げた。
アスタリスクは通信機で何事か言い交わすと、部屋にいる全員にゆっくりと話しかける。
「この部屋のある区画は、避難用シェルター仕様です。迎えが来るまでは充分持ちますので、決して外に出ないでください」
それからメリンダに向き直った。
「同行されていたハンターの皆さんに助力をお願いできますか」
アスタリスクの緑色の瞳は、いつの間にか金色に変じていた。
リプレイ本文
●
悪い予感は的中する。
メリンダはアスタリスクの要請に頷き、部屋の一角でテーブルを囲んでいたハンター達を振り向いた。
「念のために、という話でしたのにすみません。この通りの状況ですので、お願いできますでしょうか」
メリンダの言葉が終わらないうちに、商人たちが口々に叫ぶ。
「頼む! 商談をまとめるまでは死んでも死にきれん!!」
「ショーユドレッシングは、絶対に受けるはずなんじゃああ!!」
同盟商人達の「転んでもただでは起きない」姿勢はいっそ見事だ。
道元 ガンジ(ka6005)は商人達の交わす良く分からない会話の内容はスルーしていたが、ここにきてカッと目を見開く。
「要するに、歪虚を倒さないと美味いモンが食べられなくなる、そういうことだな。わかった!」
大体あってる。たぶん。
クオン・サガラ(ka0018)は商人達によく聞こえるように、はっきりと答えた。
「お話はわかりました。最善を尽くしましょう」
時間などの制約があるとはいえ、元のリアルブルーへ来る機会も増えている。
懐かしい味、そして何よりもクリムゾンウェストでは望むべくもないメンテナンス用の機械部品の数々が入手できるようになったのは、クオンにとって喜ばしいことだった。
互いに馴染みつつある同士でもあり、少なくとも今のところはこの基地も健在であってもらわねば困るのだ。
ノワ(ka3572) も元気よく立ちあがる。
「こんにちは、ノワです。大変なことが起きたみたいですが、ご安心ください! 困ったときのハンターです!」
それは同盟商人にというより、メリンダに向けて言ったようでもある。
「ありがとうございます、でも危なくなったらご自分の安全を第一にお願いしますね」
メリンダは覚醒者ではないが、多少は覚醒者のことも知る立場にある。
彼らは時間経過でクリムゾンウェストに戻ることができるのだから、この区画が暫く安全ならば、アスタリスクの依頼に応える必要もない。
つまり、自分や同盟商人は彼らのお荷物になってしまったのだ。
シバ・ミラージュ(ka2094)がその気持ちを察したのか、商人達に念を押すように言う。
「皆さんはここで動かないでください。非戦闘員の方々への危害を防ぐのが仕事ですから。商人のみなさんとか、あと一応メリンダさんとか」
一応戦闘員のような気もするが、今は役に立たないのがわかっているのでメリンダは黙ってシバの言葉を受け流す。
だが、シバの憐れむような心は、全く違う点に向いていた。
(パシリレベルが世界規模から宇宙規模に達してるんですね……)
ふと気付くと、ノワがぐっと拳を握ってシバを見ていた。
(メリンダさんスキー同盟(?)として、ここはいいところ見せるチャンスですよね♪)
それからノワはメリンダににっこり笑って見せる。
「大船泥舟屋形船に乗ったつもりでいて下さい!」
メリンダは突っ込みを入れるかどうかコンマ一秒ほど迷った。が、悠長に国語の勉強をやっている場合ではなかった。
アメリア・フォーサイス(ka4111)は身につけた装備を軽くチェックしながら微笑む。
「今までと違って重力も空気もありますし。報酬アップも見込めるみたいですし頑張っていきますかー」
と言ってはみたものの、実際の耐久性能をハンター達が知る由もなかった。この区画は大丈夫というアスタリスクの言葉を信じるしかない。
そもそも自分の仕事は戦うことであり、壁の心配をすることではないのだ。
アメリアの頭の中は既に仕事モードに切り変わっていたが、笑顔はふわりと穏やかで、商人達もほっと息をついて腰を落ち着ける。
アスタリスクがハンター達をコンソールの前に集め、付近の地図や敵の情報を説明する。
「敵はこれまでに確認されている、強襲型の中型歪虚です。既に表層部を突破し、2体が2層目に取りついています」
雨月彩萌(ka3925)は眼鏡越しの視線を、赤い光点に据える。
(リアルブルーに戻ってきても、歪虚は常に現れるのですね)
そもそもの始まりは、LH044への襲撃だった。
彩萌の日常を全て奪った「異常」は殲滅せねばならない。
「この力で、わたしはわたしの正常を証明します」
あの日々が正常だったこと、あの日々に生きた自分が正常であること。
彩萌は誓うように、指でそっと光点に触れる。
「って待てよ」
ガンジが画面を覗き込む。
「避難シェルター仕様区画って、一番守らなきゃならない場所じゃんかー! ぜってー侵入させねぇぞ!!」
「その通りです。では参りましょう」
アスタリスクと共に出ていくハンター達を、メリンダは見送るしかなかった。
とはいえ、ぼんやりしているわけにもいかない。持参した銃を確かめつつ、商人達にバリケードを築くよう頼む。
「少しでも時間が稼げますから……少佐?」
「ここはお願いします。自分は万一の際の脱出路を確認してきますので」
そう言って、フィンツィは滑るように部屋を出て行った。
●
エレベーターの中で、ハンター達は視線を交わす。
閉鎖された空間には彼らとアスタリスクだけだ。何がどうとはっきりは言えないが、奇妙にざらついた感触が満ちている。
その感触を払うようにシバが声をかけた。
「アスタリスクさん、先程の作戦なんですが。ご協力をお願いしても大丈夫ですか」
「勿論です。なるべく足を引っ張らないように力を尽くしますよ」
かなり年上にもかかわらず、態度も口調もとても丁寧なものだ。
「ではアスタリスクさんには、強襲型への対応を防御中心でお願いします」
「分かりました。では攻撃は皆様にお任せしましょう」
そこで扉が開く。
小さな家ほどもありそうな巻貝型の歪虚が2体、10m程の距離を置いて並び、触手を揺らしているのが見えた。
2体のうちの1体の表面には、焼かれたように大きな傷が付いている。防衛システムの攻撃をすり抜けてきたらしい。
アスタリスクはエレベーター近くのコンソールにむかい、防衛隊に現状を報告する。
クオンとシバは頷きあい、それぞれにバイクと戦馬にまたがった。
「あっ、ちょっと待ってください!」
ノワが慌ててシバを呼びとめる。
「崑崙基地の歪虚は狂気型が多いって聞いています。念のために『レジスト』で支援しますね!」
狂気の歪虚の精神汚染は、以前の戦いでは驚異だった。今回はその発生源となる強力な敵はいないが、万が一ということもある。
「ありがとうございます、では行きましょう。ひとつずつ確実に落とします」
シバの言葉にクオンも頷き、ライフルを構える。
歪虚まではかなりの距離があった。その距離を稼ぐための行動は、敵の注意を引いた。
巻貝の表面に並んだ眼球がぎょろりと動き、クオンめがけて閃光を放つ。
「くっ……!」
侵入に特化した中型歪虚のレーザーは、射程・威力とも強力だった。
「クオンさん!」
「大丈夫です、もう少し近づかなければ……!」
歪虚のレーザー2撃、ようやくクオンのライフルの射程まで接近が叶う。
「もう好きにはさせません」
シバがアースウォールで遮蔽物を作り出した。
「今までの分におまけをつけてお返ししますよ」
流れる血をぬぐうこともせず、クオンは強力な一撃を中型歪虚にお見舞いする。
(こちらの火力は余り期待できませんしね、増援が来る迄に優勢に持っていければ御の字ですかね)
目玉が外殻ごと吹き飛び、触手がのたうつ。と同時に、殻の陰から節足を蠢かすクラゲのような小型歪虚が現れる。
小型歪虚は中型よりは弱いものの、まともに食らえば無傷では済まない威力のレーザーを撃ってきた。
連撃に砕けるアースウォールを、シバは改めて作り出す。
「そう簡単に破れると思わないでくださいね」
この時点で機動力のある2人だけが前に出ているため、もう1体の中型歪虚も狙いをつける。
一度とりついた強襲型はその場から動かないが、初めから互いをカバーできる位置にいた。
更にクオンの猛攻に晒された1体目は、ここまでと観念したかのように内蔵していた小型歪虚を全て放出したのである。
中型歪虚2体と、小型歪虚7体。さすがのシバのアースウォールも、これらすべてが一斉に攻撃してこられては間に合わない。
唇を噛んだシバだったが、次の瞬間小さく息をつく。
「お待たせしました、傷は後でちゃんと治しますからね!」
ノワの声だった。
ようやく仲間が追いついたのだ。
●
彩萌は小型歪虚を静かに見据え、機杖を握り直す。
「この光でわたしが正常であると証明して見せます」
機導浄化術・白虹の光が辺りを覆う。ついでにアスタリスクの様子を窺うが、特に変わった様子は見られない。
むしろ興味深そうに見つめているぐらいだ。彩萌の静かな目が自分を見ているのに気付き、アスタリスクが苦笑する。
「浄化術を間近で見るのは初めてなもので、つい。お邪魔でしたらすみません」
だがすぐに表情を引き締めると、籠手と一体になった小型の盾を構える。
「あちらを抑えます。後はよろしくお願いします」
今まさにクオンに狙いを定めた、2体目の中型歪虚めがけて飛び出して行った。
「随分たくさん出てきましたねー」
アメリアの口調とは裏腹に、その手に収まった漆黒の銃の吐く弾丸は苛烈だった。速射で、漂うように動く小型歪虚を貫いて行く。
「おらあああ、よそ見してんじゃねーぞ!!」
ガンジがラウンドスイングでそれに加わった。
がむしゃらな攻撃は一撃ずつが致命傷を与えるほどではなかったが、無視できるものではない。敵の一部はクオンとシバを追うのをやめ、こちらへ狙いを変える。
レーザーが足元を掠めるが、ガンジの猛攻は止まらない。
「へへっ思った通りだ。そーだ、こっちを狙え! ……おっ、いいこと思いついたぜ!」
ガンジはアメリアに軽く手を上げて合図を送ると、金色のトンファーを振りかぶった。
「おらあ、そこ!!」
ノックバックで押し込んだ先へ、アメリアがハウンドバレットを放つ。狙い通り、斜線上の2体が餌食となった。
「ドミノ倒しは気分がいいですねー」
「この調子でガンガン行くぜ!」
ガンジとアメリアが小型歪虚を散らしている間に、アスタリスクは中型のひとつに肉薄していた。
「わわっ、アスタリスクさんが危ないです! ハウラさんがんばって!」
ノワが相棒のフクロウとシンクロし、ファミリアアタックで支援する。
アスタリスクは触手の攻撃を受けとめながら叫んだ。
「目玉が動いたら気をつけてください!」
「えっ?」
まさに今、『視線』があってしまったノワが思わず目を見張る。
次の瞬間、閃光がノワに襲いかかった。だがまともに食らったはずのレーザーは、ノワの手の甲に僅かなかすり傷をつけただけだった。
「あ、あら?」
彼女の無事を祈る力が、レーザーの威力を減じたのだ。
「すぐに次がきます」
彩萌が腕を差し伸べた先に、光る三角形が現れる。デルタレイの閃光は中型歪虚と、今まさに放出されたばかりの小型歪虚を貫いた。
「まだです。戦いが終わるまで、遠慮も容赦もしません」
彩萌は自分に言い聞かせるかのように呟く。
言葉通りの猛攻は、一体の歪虚も逃さぬという意志を乗せて敵を打つ。
突然、アスタリスクが鋭く叫ぶ。
「残機放出、来ます!」
巨大な巻貝の外殻が半ば崩れ落ち、その陰から新たに小型の歪虚が沸き出つつあった。
そこから最も近い場所にいるのはアスタリスクだ。1体が真っ直ぐに接近し、唸る触手を叩きつけようとする。
だがアスタリスクは腰を落としはしたが、逃げようとしない。
混戦の中、自分が動けばハンター達の狙撃が難しくなると考えたのだ。
アメリアはそれに気付き、すぐに銃口をそちらに向け、妨害射撃で触手を弾き飛ばす。
「避けられるなら避けたほうがいいですよー。皆さん、それぐらいの対応はできますからねー」
「……すみません」
「ほらほら、すぐに次がきますよ」
小型が1体、また1体と行動不能に陥る。
だが狂気の歪虚は引くことはない。中型歪虚はまさに死に物狂いという様子で、レーザーを繰り出してくる。
「これが最後です」
シバが作り出す障壁も限界だった。
「せめてこちらの中型を、戦闘不能にできればいいのですが」
クオンが言い終えないうちに、右手遠くから幾筋もの光線が放出された。増援部隊が到着したのだ。
ハンター達と、増援部隊の同時攻撃をかわすこともできず、歪虚は全て駆逐された。
「ご協力に感謝します。貴官らの負傷の度合いは如何ほどですか」
駆けつけた士官はクオンの傷を気遣っているようだった。
だがクオンは大丈夫だと言うように頷き、それから満身創痍のアスタリスクを示した。
「まずは彼の回収と治療をお願いします」
●
増援部隊の支援もあり、辺りの歪虚は全て駆逐された。
「ヒーラーの腕の見せどころですね! 傷を見せてください」
ノワはちょっと張り切って、シバとクオンの傷を手当てする。
「えっと、それから……」
「私は大丈夫ですよ」
アスタリスクはノワの視線を受けて、コートをはらって笑顔を見せる。
「それにしてもクリムゾンウェストの方々はやはりお強いですね。良い経験をさせていただきました」
クオンの見たところ、彼の耐久力と防御力は一応は戦闘員といえるラインだった。逆に言うと、それ以上でもなかったのだ。
(噂通りというところでしょうか)
今回遭遇した歪虚はこれまでにも幾度か交戦した記録のあるタイプだ。
つまり、アスタリスクがまともに立ち向かえば、相当ダメージを食らうことはわかっていたはずだ。それでも躊躇することなく飛び出していった。
(信用していい相手……なのでしょうかね)
奇妙なざらつきはまだ拭えないにしても。
それからすぐのこと。
シバから任務の完了と全員無事の知らせを受けたメリンダは、安堵の息をついた。
『すぐにそちらに戻りますね。それから商人さんたちが元気でしたら、僕もちょっと見せてもらいたいものがあるんですが』
「それを伺ったら、皆さん元気いっぱいになりますよ」
すぐに背後で「アクセサリーか? 食い物か?」という騒ぎが起こり、メリンダは商人たちの逞しさに感動すら覚えた。
だが続くシバの言葉には首をかしげる。
『メリンダさんが<いろんな意味で>無事でよかったです。宇宙からやってくるモノは怖いですからね』
「?? ええ、ありがとうございます??」
いつもそうだが、謎の多い青年である。
その直後、扉が開く気配。咄嗟に銃を向けるが、現れたのはフィンツィ少佐だった。メリンダはまたもほっと息をつく。
「ご無事でしたか、少佐。歪虚はハンターの皆さんが対処してくださいました。もうすぐこちらへ戻られますよ」
「それは何よりですな」
フィンツィは短く答えると、かすかな笑みを浮かべる。
その笑みに冷え冷えとした何かを覚えたのは、メリンダの気のせいだったろうか――。
<了>
悪い予感は的中する。
メリンダはアスタリスクの要請に頷き、部屋の一角でテーブルを囲んでいたハンター達を振り向いた。
「念のために、という話でしたのにすみません。この通りの状況ですので、お願いできますでしょうか」
メリンダの言葉が終わらないうちに、商人たちが口々に叫ぶ。
「頼む! 商談をまとめるまでは死んでも死にきれん!!」
「ショーユドレッシングは、絶対に受けるはずなんじゃああ!!」
同盟商人達の「転んでもただでは起きない」姿勢はいっそ見事だ。
道元 ガンジ(ka6005)は商人達の交わす良く分からない会話の内容はスルーしていたが、ここにきてカッと目を見開く。
「要するに、歪虚を倒さないと美味いモンが食べられなくなる、そういうことだな。わかった!」
大体あってる。たぶん。
クオン・サガラ(ka0018)は商人達によく聞こえるように、はっきりと答えた。
「お話はわかりました。最善を尽くしましょう」
時間などの制約があるとはいえ、元のリアルブルーへ来る機会も増えている。
懐かしい味、そして何よりもクリムゾンウェストでは望むべくもないメンテナンス用の機械部品の数々が入手できるようになったのは、クオンにとって喜ばしいことだった。
互いに馴染みつつある同士でもあり、少なくとも今のところはこの基地も健在であってもらわねば困るのだ。
ノワ(ka3572) も元気よく立ちあがる。
「こんにちは、ノワです。大変なことが起きたみたいですが、ご安心ください! 困ったときのハンターです!」
それは同盟商人にというより、メリンダに向けて言ったようでもある。
「ありがとうございます、でも危なくなったらご自分の安全を第一にお願いしますね」
メリンダは覚醒者ではないが、多少は覚醒者のことも知る立場にある。
彼らは時間経過でクリムゾンウェストに戻ることができるのだから、この区画が暫く安全ならば、アスタリスクの依頼に応える必要もない。
つまり、自分や同盟商人は彼らのお荷物になってしまったのだ。
シバ・ミラージュ(ka2094)がその気持ちを察したのか、商人達に念を押すように言う。
「皆さんはここで動かないでください。非戦闘員の方々への危害を防ぐのが仕事ですから。商人のみなさんとか、あと一応メリンダさんとか」
一応戦闘員のような気もするが、今は役に立たないのがわかっているのでメリンダは黙ってシバの言葉を受け流す。
だが、シバの憐れむような心は、全く違う点に向いていた。
(パシリレベルが世界規模から宇宙規模に達してるんですね……)
ふと気付くと、ノワがぐっと拳を握ってシバを見ていた。
(メリンダさんスキー同盟(?)として、ここはいいところ見せるチャンスですよね♪)
それからノワはメリンダににっこり笑って見せる。
「大船泥舟屋形船に乗ったつもりでいて下さい!」
メリンダは突っ込みを入れるかどうかコンマ一秒ほど迷った。が、悠長に国語の勉強をやっている場合ではなかった。
アメリア・フォーサイス(ka4111)は身につけた装備を軽くチェックしながら微笑む。
「今までと違って重力も空気もありますし。報酬アップも見込めるみたいですし頑張っていきますかー」
と言ってはみたものの、実際の耐久性能をハンター達が知る由もなかった。この区画は大丈夫というアスタリスクの言葉を信じるしかない。
そもそも自分の仕事は戦うことであり、壁の心配をすることではないのだ。
アメリアの頭の中は既に仕事モードに切り変わっていたが、笑顔はふわりと穏やかで、商人達もほっと息をついて腰を落ち着ける。
アスタリスクがハンター達をコンソールの前に集め、付近の地図や敵の情報を説明する。
「敵はこれまでに確認されている、強襲型の中型歪虚です。既に表層部を突破し、2体が2層目に取りついています」
雨月彩萌(ka3925)は眼鏡越しの視線を、赤い光点に据える。
(リアルブルーに戻ってきても、歪虚は常に現れるのですね)
そもそもの始まりは、LH044への襲撃だった。
彩萌の日常を全て奪った「異常」は殲滅せねばならない。
「この力で、わたしはわたしの正常を証明します」
あの日々が正常だったこと、あの日々に生きた自分が正常であること。
彩萌は誓うように、指でそっと光点に触れる。
「って待てよ」
ガンジが画面を覗き込む。
「避難シェルター仕様区画って、一番守らなきゃならない場所じゃんかー! ぜってー侵入させねぇぞ!!」
「その通りです。では参りましょう」
アスタリスクと共に出ていくハンター達を、メリンダは見送るしかなかった。
とはいえ、ぼんやりしているわけにもいかない。持参した銃を確かめつつ、商人達にバリケードを築くよう頼む。
「少しでも時間が稼げますから……少佐?」
「ここはお願いします。自分は万一の際の脱出路を確認してきますので」
そう言って、フィンツィは滑るように部屋を出て行った。
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エレベーターの中で、ハンター達は視線を交わす。
閉鎖された空間には彼らとアスタリスクだけだ。何がどうとはっきりは言えないが、奇妙にざらついた感触が満ちている。
その感触を払うようにシバが声をかけた。
「アスタリスクさん、先程の作戦なんですが。ご協力をお願いしても大丈夫ですか」
「勿論です。なるべく足を引っ張らないように力を尽くしますよ」
かなり年上にもかかわらず、態度も口調もとても丁寧なものだ。
「ではアスタリスクさんには、強襲型への対応を防御中心でお願いします」
「分かりました。では攻撃は皆様にお任せしましょう」
そこで扉が開く。
小さな家ほどもありそうな巻貝型の歪虚が2体、10m程の距離を置いて並び、触手を揺らしているのが見えた。
2体のうちの1体の表面には、焼かれたように大きな傷が付いている。防衛システムの攻撃をすり抜けてきたらしい。
アスタリスクはエレベーター近くのコンソールにむかい、防衛隊に現状を報告する。
クオンとシバは頷きあい、それぞれにバイクと戦馬にまたがった。
「あっ、ちょっと待ってください!」
ノワが慌ててシバを呼びとめる。
「崑崙基地の歪虚は狂気型が多いって聞いています。念のために『レジスト』で支援しますね!」
狂気の歪虚の精神汚染は、以前の戦いでは驚異だった。今回はその発生源となる強力な敵はいないが、万が一ということもある。
「ありがとうございます、では行きましょう。ひとつずつ確実に落とします」
シバの言葉にクオンも頷き、ライフルを構える。
歪虚まではかなりの距離があった。その距離を稼ぐための行動は、敵の注意を引いた。
巻貝の表面に並んだ眼球がぎょろりと動き、クオンめがけて閃光を放つ。
「くっ……!」
侵入に特化した中型歪虚のレーザーは、射程・威力とも強力だった。
「クオンさん!」
「大丈夫です、もう少し近づかなければ……!」
歪虚のレーザー2撃、ようやくクオンのライフルの射程まで接近が叶う。
「もう好きにはさせません」
シバがアースウォールで遮蔽物を作り出した。
「今までの分におまけをつけてお返ししますよ」
流れる血をぬぐうこともせず、クオンは強力な一撃を中型歪虚にお見舞いする。
(こちらの火力は余り期待できませんしね、増援が来る迄に優勢に持っていければ御の字ですかね)
目玉が外殻ごと吹き飛び、触手がのたうつ。と同時に、殻の陰から節足を蠢かすクラゲのような小型歪虚が現れる。
小型歪虚は中型よりは弱いものの、まともに食らえば無傷では済まない威力のレーザーを撃ってきた。
連撃に砕けるアースウォールを、シバは改めて作り出す。
「そう簡単に破れると思わないでくださいね」
この時点で機動力のある2人だけが前に出ているため、もう1体の中型歪虚も狙いをつける。
一度とりついた強襲型はその場から動かないが、初めから互いをカバーできる位置にいた。
更にクオンの猛攻に晒された1体目は、ここまでと観念したかのように内蔵していた小型歪虚を全て放出したのである。
中型歪虚2体と、小型歪虚7体。さすがのシバのアースウォールも、これらすべてが一斉に攻撃してこられては間に合わない。
唇を噛んだシバだったが、次の瞬間小さく息をつく。
「お待たせしました、傷は後でちゃんと治しますからね!」
ノワの声だった。
ようやく仲間が追いついたのだ。
●
彩萌は小型歪虚を静かに見据え、機杖を握り直す。
「この光でわたしが正常であると証明して見せます」
機導浄化術・白虹の光が辺りを覆う。ついでにアスタリスクの様子を窺うが、特に変わった様子は見られない。
むしろ興味深そうに見つめているぐらいだ。彩萌の静かな目が自分を見ているのに気付き、アスタリスクが苦笑する。
「浄化術を間近で見るのは初めてなもので、つい。お邪魔でしたらすみません」
だがすぐに表情を引き締めると、籠手と一体になった小型の盾を構える。
「あちらを抑えます。後はよろしくお願いします」
今まさにクオンに狙いを定めた、2体目の中型歪虚めがけて飛び出して行った。
「随分たくさん出てきましたねー」
アメリアの口調とは裏腹に、その手に収まった漆黒の銃の吐く弾丸は苛烈だった。速射で、漂うように動く小型歪虚を貫いて行く。
「おらあああ、よそ見してんじゃねーぞ!!」
ガンジがラウンドスイングでそれに加わった。
がむしゃらな攻撃は一撃ずつが致命傷を与えるほどではなかったが、無視できるものではない。敵の一部はクオンとシバを追うのをやめ、こちらへ狙いを変える。
レーザーが足元を掠めるが、ガンジの猛攻は止まらない。
「へへっ思った通りだ。そーだ、こっちを狙え! ……おっ、いいこと思いついたぜ!」
ガンジはアメリアに軽く手を上げて合図を送ると、金色のトンファーを振りかぶった。
「おらあ、そこ!!」
ノックバックで押し込んだ先へ、アメリアがハウンドバレットを放つ。狙い通り、斜線上の2体が餌食となった。
「ドミノ倒しは気分がいいですねー」
「この調子でガンガン行くぜ!」
ガンジとアメリアが小型歪虚を散らしている間に、アスタリスクは中型のひとつに肉薄していた。
「わわっ、アスタリスクさんが危ないです! ハウラさんがんばって!」
ノワが相棒のフクロウとシンクロし、ファミリアアタックで支援する。
アスタリスクは触手の攻撃を受けとめながら叫んだ。
「目玉が動いたら気をつけてください!」
「えっ?」
まさに今、『視線』があってしまったノワが思わず目を見張る。
次の瞬間、閃光がノワに襲いかかった。だがまともに食らったはずのレーザーは、ノワの手の甲に僅かなかすり傷をつけただけだった。
「あ、あら?」
彼女の無事を祈る力が、レーザーの威力を減じたのだ。
「すぐに次がきます」
彩萌が腕を差し伸べた先に、光る三角形が現れる。デルタレイの閃光は中型歪虚と、今まさに放出されたばかりの小型歪虚を貫いた。
「まだです。戦いが終わるまで、遠慮も容赦もしません」
彩萌は自分に言い聞かせるかのように呟く。
言葉通りの猛攻は、一体の歪虚も逃さぬという意志を乗せて敵を打つ。
突然、アスタリスクが鋭く叫ぶ。
「残機放出、来ます!」
巨大な巻貝の外殻が半ば崩れ落ち、その陰から新たに小型の歪虚が沸き出つつあった。
そこから最も近い場所にいるのはアスタリスクだ。1体が真っ直ぐに接近し、唸る触手を叩きつけようとする。
だがアスタリスクは腰を落としはしたが、逃げようとしない。
混戦の中、自分が動けばハンター達の狙撃が難しくなると考えたのだ。
アメリアはそれに気付き、すぐに銃口をそちらに向け、妨害射撃で触手を弾き飛ばす。
「避けられるなら避けたほうがいいですよー。皆さん、それぐらいの対応はできますからねー」
「……すみません」
「ほらほら、すぐに次がきますよ」
小型が1体、また1体と行動不能に陥る。
だが狂気の歪虚は引くことはない。中型歪虚はまさに死に物狂いという様子で、レーザーを繰り出してくる。
「これが最後です」
シバが作り出す障壁も限界だった。
「せめてこちらの中型を、戦闘不能にできればいいのですが」
クオンが言い終えないうちに、右手遠くから幾筋もの光線が放出された。増援部隊が到着したのだ。
ハンター達と、増援部隊の同時攻撃をかわすこともできず、歪虚は全て駆逐された。
「ご協力に感謝します。貴官らの負傷の度合いは如何ほどですか」
駆けつけた士官はクオンの傷を気遣っているようだった。
だがクオンは大丈夫だと言うように頷き、それから満身創痍のアスタリスクを示した。
「まずは彼の回収と治療をお願いします」
●
増援部隊の支援もあり、辺りの歪虚は全て駆逐された。
「ヒーラーの腕の見せどころですね! 傷を見せてください」
ノワはちょっと張り切って、シバとクオンの傷を手当てする。
「えっと、それから……」
「私は大丈夫ですよ」
アスタリスクはノワの視線を受けて、コートをはらって笑顔を見せる。
「それにしてもクリムゾンウェストの方々はやはりお強いですね。良い経験をさせていただきました」
クオンの見たところ、彼の耐久力と防御力は一応は戦闘員といえるラインだった。逆に言うと、それ以上でもなかったのだ。
(噂通りというところでしょうか)
今回遭遇した歪虚はこれまでにも幾度か交戦した記録のあるタイプだ。
つまり、アスタリスクがまともに立ち向かえば、相当ダメージを食らうことはわかっていたはずだ。それでも躊躇することなく飛び出していった。
(信用していい相手……なのでしょうかね)
奇妙なざらつきはまだ拭えないにしても。
それからすぐのこと。
シバから任務の完了と全員無事の知らせを受けたメリンダは、安堵の息をついた。
『すぐにそちらに戻りますね。それから商人さんたちが元気でしたら、僕もちょっと見せてもらいたいものがあるんですが』
「それを伺ったら、皆さん元気いっぱいになりますよ」
すぐに背後で「アクセサリーか? 食い物か?」という騒ぎが起こり、メリンダは商人たちの逞しさに感動すら覚えた。
だが続くシバの言葉には首をかしげる。
『メリンダさんが<いろんな意味で>無事でよかったです。宇宙からやってくるモノは怖いですからね』
「?? ええ、ありがとうございます??」
いつもそうだが、謎の多い青年である。
その直後、扉が開く気配。咄嗟に銃を向けるが、現れたのはフィンツィ少佐だった。メリンダはまたもほっと息をつく。
「ご無事でしたか、少佐。歪虚はハンターの皆さんが対処してくださいました。もうすぐこちらへ戻られますよ」
「それは何よりですな」
フィンツィは短く答えると、かすかな笑みを浮かべる。
その笑みに冷え冷えとした何かを覚えたのは、メリンダの気のせいだったろうか――。
<了>
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作戦相談所 雨月彩萌(ka3925) 人間(リアルブルー)|20才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/23 16:30:31 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/19 20:43:45 |