ゲスト
(ka0000)
【界冥】月面商談隊の災難
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/23 22:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/02 22:00
オープニング
●
月面都市崑崙、民生ドーム内の会議場に、10人ほどの人間がテーブルについていた。
他にも何人かがいて、それぞれに大きな箱を開いたり、何かを組み立てたりしている。
彼らは自由都市同盟の商工会の有志一同である。
人あるところ商機あり。彼らは砂漠のかなたでも、海の向こうでも、商売のタネになると思えばやってくる。
というわけで、時空を超えて崑崙基地にまで乗り込んできたというわけだ。
「リアルブルーの皆さんには、こちらの食品は素朴でうまいと好評でして」
「機械式時計なども喜んでお求めになりますぞ」
「彫金の細工物や手仕事のレース編みなど、ご婦人は美しいものがお好きですからな」
こんな調子で、商談会の準備とばかりに見学にやってきたのである。
暑くもなく寒くもなく、適温に調整された室内で、メリンダ・ドナーティ(kz0041)は密かな居心地の悪さを感じて身じろぎする。
「どうかしましたか?」
まるで腹話術師のように唇を動かさないまま、隣にいる男が尋ねた。
「いえ、なんでもありません。それよりも……」
メリンダは腹話術を使えないので、男にやや顔を近づけ、小声で囁く。
「もう少しなんというか、それっぽくできなかったのですか? とても商人には見えないですけど」
「これは失礼。頑張ったつもりだったのですがね」
澄ました顔で答える、自称・レオーニ商会の会頭秘書。だがその実態は、同盟軍情報部のマヌエル・フィンツィ少佐だ。
メリンダは内心で『うそつけ』と呟く。情報部なら変装ぐらいお手のもののはず。服装だけは商人風で、隠そうともしない軍人色だだもれなど、およそらしくもない。
「大丈夫ですよ、ドナーティ中尉。向こうも充分承知のはずですから」
思わずメリンダが目を上げると、オレンジ色の髪の男が、僅かに首を傾げて促した。
「何かお気づきの点などありましたか? 何なりとお申し付けください」
「いえ、大丈夫です。お恥ずかしい話ですが、ここが宇宙空間だと思うと落ち着かないものですね」
メリンダは営業スマイルで、無難な答えを述べた。
男――ネイビーブルーのコートを身につけた、明らかな軍属――はアスタリスクと名乗った。今回の世話役という触れ込みだが、おそらく監視役でもあるのだろう。
それはフィンツィ少佐に言われずとも、メリンダにだってわかる。
だがアスタリスクは厭味のない、明るい笑いを浮かべた。
「不思議ですよね。惑星の上にいる間は多少厚い空気の層に守られているだけなのに、宇宙空間にいるとは思わない。それなのに立派な壁に守られているこの基地では、なんだか居心地が悪いと感じてしまうのですから」
この言葉はメリンダにだけ向けられたものではなく、共にやってきた集団を安心させるためのものだ。
だが結果的に、直後に起こることを示唆するものとなった。
●
突然鳴り響いた警報に、一同が不安げな視線をぶつけあう。
それ自体はさほど珍しくもなかったが、壁面のコンソールにとりついたアスタリスクが顔を引き締めたことで、一気に緊張が増す。
「VOIDの襲撃です。迎撃部隊が出ておりますのでおそらく問題はありませんが……」
いい終わらないうちに振動と、けたたましい呼出し音とが襲いかかり、流石の商人達も腰を浮かせて悲鳴を上げた。
アスタリスクは通信機で何事か言い交わすと、部屋にいる全員にゆっくりと話しかける。
「この部屋のある区画は、避難用シェルター仕様です。迎えが来るまでは充分持ちますので、決して外に出ないでください」
それからメリンダに向き直った。
「同行されていたハンターの皆さんに助力をお願いできますか」
アスタリスクの緑色の瞳は、いつの間にか金色に変じていた。
月面都市崑崙、民生ドーム内の会議場に、10人ほどの人間がテーブルについていた。
他にも何人かがいて、それぞれに大きな箱を開いたり、何かを組み立てたりしている。
彼らは自由都市同盟の商工会の有志一同である。
人あるところ商機あり。彼らは砂漠のかなたでも、海の向こうでも、商売のタネになると思えばやってくる。
というわけで、時空を超えて崑崙基地にまで乗り込んできたというわけだ。
「リアルブルーの皆さんには、こちらの食品は素朴でうまいと好評でして」
「機械式時計なども喜んでお求めになりますぞ」
「彫金の細工物や手仕事のレース編みなど、ご婦人は美しいものがお好きですからな」
こんな調子で、商談会の準備とばかりに見学にやってきたのである。
暑くもなく寒くもなく、適温に調整された室内で、メリンダ・ドナーティ(kz0041)は密かな居心地の悪さを感じて身じろぎする。
「どうかしましたか?」
まるで腹話術師のように唇を動かさないまま、隣にいる男が尋ねた。
「いえ、なんでもありません。それよりも……」
メリンダは腹話術を使えないので、男にやや顔を近づけ、小声で囁く。
「もう少しなんというか、それっぽくできなかったのですか? とても商人には見えないですけど」
「これは失礼。頑張ったつもりだったのですがね」
澄ました顔で答える、自称・レオーニ商会の会頭秘書。だがその実態は、同盟軍情報部のマヌエル・フィンツィ少佐だ。
メリンダは内心で『うそつけ』と呟く。情報部なら変装ぐらいお手のもののはず。服装だけは商人風で、隠そうともしない軍人色だだもれなど、およそらしくもない。
「大丈夫ですよ、ドナーティ中尉。向こうも充分承知のはずですから」
思わずメリンダが目を上げると、オレンジ色の髪の男が、僅かに首を傾げて促した。
「何かお気づきの点などありましたか? 何なりとお申し付けください」
「いえ、大丈夫です。お恥ずかしい話ですが、ここが宇宙空間だと思うと落ち着かないものですね」
メリンダは営業スマイルで、無難な答えを述べた。
男――ネイビーブルーのコートを身につけた、明らかな軍属――はアスタリスクと名乗った。今回の世話役という触れ込みだが、おそらく監視役でもあるのだろう。
それはフィンツィ少佐に言われずとも、メリンダにだってわかる。
だがアスタリスクは厭味のない、明るい笑いを浮かべた。
「不思議ですよね。惑星の上にいる間は多少厚い空気の層に守られているだけなのに、宇宙空間にいるとは思わない。それなのに立派な壁に守られているこの基地では、なんだか居心地が悪いと感じてしまうのですから」
この言葉はメリンダにだけ向けられたものではなく、共にやってきた集団を安心させるためのものだ。
だが結果的に、直後に起こることを示唆するものとなった。
●
突然鳴り響いた警報に、一同が不安げな視線をぶつけあう。
それ自体はさほど珍しくもなかったが、壁面のコンソールにとりついたアスタリスクが顔を引き締めたことで、一気に緊張が増す。
「VOIDの襲撃です。迎撃部隊が出ておりますのでおそらく問題はありませんが……」
いい終わらないうちに振動と、けたたましい呼出し音とが襲いかかり、流石の商人達も腰を浮かせて悲鳴を上げた。
アスタリスクは通信機で何事か言い交わすと、部屋にいる全員にゆっくりと話しかける。
「この部屋のある区画は、避難用シェルター仕様です。迎えが来るまでは充分持ちますので、決して外に出ないでください」
それからメリンダに向き直った。
「同行されていたハンターの皆さんに助力をお願いできますか」
アスタリスクの緑色の瞳は、いつの間にか金色に変じていた。
解説
●状況
参加者の皆さんは、護衛として月面都市に同行しています。
以下の内容は、部屋の外でアスタリスクから説明を受けたとします。
・迎撃部隊が撃ち漏らした中型狂気・強襲型が近くの外壁に取り付いている
・増援部隊が来るまで、侵入を阻止してほしい(勿論倒してしまうのはOK)
・中型狂気は2ラウンドごとに2体の小型歪虚を放出する
●敵情報
・中型狂気(強襲型)×2
大きな巻き貝のような外見のVOID。サイズ3。
かなりの突貫力を持つが、それは対象に取りつくためにのみ使われる能力。
突き刺さると触手で自らを固定。体内より小型狂気(浮遊型)を出現させる。
下位の狂気をドーム内部へ送り込む、強襲艇のようなもの。
大量の眼球を持ち、それはレーザーの発射口でもある。
本シナリオでは迎撃部隊の攻撃を受けており、生命力は若干減じている。
・小型狂気(浮遊型)×10(最大)
リアルブルーで最もよく見られるVOID。サイズ1。
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見。
ゆったりとした速度で浮遊・飛行する。触手の他、目からのレーザーで攻撃する。
本シナリオでは、中型歪虚の生命力が半減した時点で残り全てが放出される。
●戦闘場所
ドーム表層部区域。宇宙空間とは隔てられている。
天井裏のイメージ。障害物も身を隠せる物もほとんどない。(幅1m程度の支柱がある程度。数本を破壊しても表層部が崩れるようなことはない)
空間の高さは10mほどで足場はコンクリートの平面。
最外壁部を突き破った中型歪虚がいる。穴はすぐにカバーされているので、空気漏れなどについては考慮不要。重力は1G。
中型歪虚は接地面を突き破って更に内部に侵攻しつつある。
●NPC
アスタリスク:リアルブルーの強化人間。30代半ばの男性。オレンジの髪と緑の瞳だが、いわゆる覚醒状態では目が金色に変じる。
やや防御寄りの性能。
参加者の皆さんは、護衛として月面都市に同行しています。
以下の内容は、部屋の外でアスタリスクから説明を受けたとします。
・迎撃部隊が撃ち漏らした中型狂気・強襲型が近くの外壁に取り付いている
・増援部隊が来るまで、侵入を阻止してほしい(勿論倒してしまうのはOK)
・中型狂気は2ラウンドごとに2体の小型歪虚を放出する
●敵情報
・中型狂気(強襲型)×2
大きな巻き貝のような外見のVOID。サイズ3。
かなりの突貫力を持つが、それは対象に取りつくためにのみ使われる能力。
突き刺さると触手で自らを固定。体内より小型狂気(浮遊型)を出現させる。
下位の狂気をドーム内部へ送り込む、強襲艇のようなもの。
大量の眼球を持ち、それはレーザーの発射口でもある。
本シナリオでは迎撃部隊の攻撃を受けており、生命力は若干減じている。
・小型狂気(浮遊型)×10(最大)
リアルブルーで最もよく見られるVOID。サイズ1。
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見。
ゆったりとした速度で浮遊・飛行する。触手の他、目からのレーザーで攻撃する。
本シナリオでは、中型歪虚の生命力が半減した時点で残り全てが放出される。
●戦闘場所
ドーム表層部区域。宇宙空間とは隔てられている。
天井裏のイメージ。障害物も身を隠せる物もほとんどない。(幅1m程度の支柱がある程度。数本を破壊しても表層部が崩れるようなことはない)
空間の高さは10mほどで足場はコンクリートの平面。
最外壁部を突き破った中型歪虚がいる。穴はすぐにカバーされているので、空気漏れなどについては考慮不要。重力は1G。
中型歪虚は接地面を突き破って更に内部に侵攻しつつある。
●NPC
アスタリスク:リアルブルーの強化人間。30代半ばの男性。オレンジの髪と緑の瞳だが、いわゆる覚醒状態では目が金色に変じる。
やや防御寄りの性能。
マスターより
シナリオでは少しご無沙汰しております、樹シロカです。
やってきました月面基地、商機があればどこまでも。
そんな同盟商人達を見張りつつ、めんどくさい行動をとるフィンツィ少佐を気にしつつ、相変わらずメリンダが大変な感じです。
商人たちは「助けてくれたら報酬アップだあああ」と言っております。
なお、戦闘の現場にメリンダは同行しません。
代わりに新顔の強化人間が同行します。どうでもいいですが、大規模の運動会は楽しく見ていたようです。
何か確認事項などがありましたら、質問卓をご用意ください。ただしMSの確認期限は、出発時間の24時間前までとなります。
では皆様のご参加、お待ちしております!
やってきました月面基地、商機があればどこまでも。
そんな同盟商人達を見張りつつ、めんどくさい行動をとるフィンツィ少佐を気にしつつ、相変わらずメリンダが大変な感じです。
商人たちは「助けてくれたら報酬アップだあああ」と言っております。
なお、戦闘の現場にメリンダは同行しません。
代わりに新顔の強化人間が同行します。どうでもいいですが、大規模の運動会は楽しく見ていたようです。
何か確認事項などがありましたら、質問卓をご用意ください。ただしMSの確認期限は、出発時間の24時間前までとなります。
では皆様のご参加、お待ちしております!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/10/01 02:17
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談所 雨月彩萌(ka3925) 人間(リアルブルー)|20才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/09/23 16:30:31 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/19 20:43:45 |