極限! サバイバルトマト祭り

マスター:奈華里

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
寸志
相談期間
6日
締切
2017/09/30 22:00
完成日
2017/10/12 01:17

このシナリオは2日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

「ん……ンンンッ! これはどういう事だっ!?」
 カレンダーを見ればもう九月の終わりに差し掛かっている事に気付いて一人の男は立ち上がる。
 手には真っ赤なトマトと月の絵柄が掛かれた鉢巻――ここはカルドルビーノ村、トマト祭りで有名な村である。
 そして彼はトマト祭り実行委員の一人であり、何よりこの祭りに熱意を燃やしている人物だ。
「おい、今すぐ集会所に集まれ! 会議だ! 今年のトマト祭りの危機だっ!」
 村中をそう言って駆け回り、仲間達を招集する。
「あー…パーザの奴気付いちまったかぁ」
 その様子を横目に深く溜息をつく者がいた。彼も同じく祭り実行委員の一人だ。
 しかし、彼の手には月ではなく太陽の鉢巻が握られているものの、パーザ程の元気はない。
 何故なら、彼の畑にはもうトマトは一つもなっていないのだから…。


「とそう言う訳で今年は中止だ」
 耳を疑う言葉にパーザは言葉を忘れ呆気にとられる。
 確かに今年の収穫量はそれ程いいものではなかったと聞いている。パーザ自身の畑はピュアダークという新たな品種を育てていた事により、従来のトマトが思ったより出来ていなくとも利益を上げていた。しかしだ、他の者は違う。苗を分けて育てていた者は僅かで、従来のトマトを栽培していた者の方が断然多い。余り世話をしなくとも勝手に育ってくれるトマトだから見落とした所もあったのかもしれない。だが、それでも今年の収穫量は異常だ。
「今同盟全体でなんか起こってるだろ…あれのせいかもしれない。異常に今年は虫が多くてな、対処しきれなかったんだよ」
 太陽の鉢巻を握った男が言う。
「とはいえ、それはただのいい訳では…」
「いや、違う。あれは本当にあっという間だった。もしあれがあんたの畑でもきっと駆除しきるのは無理だったぜ」
 状況を知っているのだろう、咎めようとするパーザの言葉を別の者が押し留める。
「しかし、だからといって中止にする事はないだろう。第一、こういう時だからこそやらねば」
 トマト祭りにはちゃんと意味がある。ただの馬鹿騒ぎと取られがちだが、街と人をトマトで染め合う事で来年の豊作と互いの無病息災を願うのだ。従って、収穫量の落ちている今だからこそ来年に願いを託さねばならない。
「しかし、流通を途絶えさせる訳にはいかないし、となると確保できる量は僅かばかりだ…てんで足りない」
「それにだ。村長からももう中止の許可が」
「村長が何だ! 判った、ならば私が掛け合ってくる。数少ないトマトでもトマト祭りが出来る案を考えればよいのだろう!」
 中止を促す言葉に鼻息荒くそう言い切って、パーザは策を練りつつ村長宅へと向かう。
(無いならないなりにやってやろうではないか! あのトマト祭りを、こんな所で失う訳にはいかん!)
 トマトは彼にとって生き甲斐だ。自分の血はトマトで出来ていると言っても過言ではない。
 だからトマトの為ならば、一肌でも二肌でも脱いでやろうと彼は思う。
(皆もやりたいと本当は思っている筈だ。ならば、何とかせねば!)
 従来のトマト祭りは村を二分する川を隔てて太陽チームと月チームに分かれて行われる。
 川から流されてくるトマトを使い、相手の町を早く染め上げた方が勝ちというものだ。だが、それをするには今年は無理がある。なんせ使えるトマトがかなり少ないから闇雲に投げていてはあっという間に弾切れを起こしてしまう。
(慎重に…しかし、大胆に。そうか、ならば制限すればいい。そうすれば極限のトマトバトルになろうぞっ)
 村長宅に向かう道すがら、彼は新たなルールを思いつく。
「出来る、出来るぞ! これでトマト祭りが出来るっ!!」
 パーザの頭脳がフル回転し始める。そうして、到着する頃には既に全体像の構築が完了している。
「村長! いいか、今年もトマト祭りはやるぞ! これはもう決定事項だ!!」
 芝居がかった素振りで彼が言う。
 こうなった彼は完全に調子に乗っていたが、その案は満更でもなく翌日村全体に今年のルールが貼り出される。

『本年度のトマト祭りについて
 トマトは各自決められた数を所持し、相手チームの最奥にあるトマト袋の縄を先に引いた方を勝ちとする。
 なお、性別やハンターの身体能力を考慮しハンデが付く。詳細についてはかくかく云々…。
 諸君らの幸運を祈る。村長他トマト祭り実行委員会』

「パーザのやつ、マジで村長を口説き落としたんだなぁ」
 壁に貼られたそれを見て村人達が口々に言う。
「まあ、過酷な戦いになりそうだが祭りが出来るんだ。とりあえず感謝しねぇとなぁ」
 だが、村人にとってもこの結果は有難いもののようだった。

リプレイ本文

●同士集め
 祭り前日のトマト村の村民は忙しい。
 何故なら祭りに参加する来訪者の勧誘が始まるからだ。たった一日の祭りであるが、勝敗が付く以上出来る事なら勝ちたい。そこでネックとなってくるのはやはりハンターの存在だろう。
「今年も宜しくお願いします」
 橋向こうでそんな会話がなされているのを見てパーザが渋い顔をする。
 と言うのもそのハンターには見覚えがあった。去年も一昨年も太陽チームで注目を浴び活躍していた美少女…少女の割にグラマラスなボディをしているから一目でわかる。
(確かあの少女はエルと言ったか…)
 通称エル――本名をエルバッハ・リオン(ka2434)。その類稀な容姿で太陽チームの男共のみならず、月チームの男性陣までも魅了した太陽チームの女神とされている少女だ。今年もこの分だと何かしらの誘惑衣装(本人の中では至って普通らしいのだが)でこちらを惑わせてくるに違いない。
 しかしながら、今回は最奥までの移動を目的とする。
 ならば誘惑はそれ程脅威ではないと判断する。
「相変わらずあちらのリーダーさんは熱心ですね」
 パーザに気付いてエルが太陽チームの実行委員と話しつつ会釈する。
「まあな。今回の祭りだってあいつのおかげで中止を免れた訳だし」
「中止? 何か不都合でもあったの?」
 緩やかに首を傾けて最近トマトと縁のあるディーナ・フェルミ(ka5843)が尋ねる。
「今年は不作でね。と言っても生らなかったというより害虫にやられた感じだが」
「虫さんが……それは大変なの。トマトがないとみんな元気でいられないの」
 トマトが赤くなると医者が青くなるという諺を知っているのだろう。トマトの大事さを噛み締めて、彼女も太陽チームに登録する。
「大丈夫ですよぅ。今年も私がちょちょーと占って早急に決着を着けて上げますからぁ」
 すると今度は符を片手に星野 ハナ(ka5852)が太陽チームに姿を見せる。
 彼女も去年太陽チームで占いを用い、勝利に貢献した一人である。
「ぐぬぬ、こうしてはおれん。何としても強い面子をかき集めねばっ!」
 パーザはそう思い道行く人々に声をかける。
「パーザさん、私でよければお力になりましょうか?」
 そこへ知人のハンター登場。癖のある銀髪に緑の瞳、少し控えめな彼女の名はミオことミオレスカ(ka3496)だ。
「おおっ、あなたか! ぜひ頼むっ……というか、よく見れば君も美少女ではないか!」
「えっ?」
 突然の発言にミオがおろおろする。
「あ、いや、すまん。今のはなしでよろしく頼む」
 がしりと腕を取り、パーザの顔に光が射す。
 その直後、目に入ったのはまたも少女。動物が好きなのだろう近くに止まっている馬車の馬を撫でている。
「そこのお嬢さん、月チームで戦いませんか?」
 そんな彼女を逃がすものかとパーザが宵待 サクラ(ka5561)にも声をかけ。
「えっ…うーん、まあ楽しめれば何でもいいかなぁ」
 その言葉で即決加入となり、月チームには徐々に人が集まり始める。
「何々、ここで何か面白い事あるじゃん?」
 人だかりを見つけて、魔導バイクを押し宿を目指していたGon=Bee(ka1587)が興味津々に尋ねる。
 その容姿を見てパーザは直感的に悟り、知恵をフル回転。
「いやぁね、うちのチームに入って頂ければトマト酒をサービスしようかと」
 チャラそうな雰囲気から一か八か酒好きと予想し罠を張る。
「へぇ、サービスしてくれんならそっちにつくじゃん♪」
 その言葉にあっさり乗ってGonは月チームに登録。
 だがそうとも知らずに、彼の仲間達は太陽チームの宿に滞在中。

「族長、遅いわねぇ」
 ぐびぐびと買ったばかりのトマト酒『サン・ルビーノ』を飲みながらNon=Bee(ka1604)がGonの到着を待つ。
「いつもふらふらしているでござるからな。仕方がないでござる」
 とこれはDon=Bee(ka1589)。その隣では少しそわそわした様子でHachi=Bee(ka2450)が窓を覗いている。
「どうしたでござる、ハチ殿?」
 その様子に気付いてDonが尋ねる。
「あ、いや…眼鏡がまたなくなって…?」
 くるりと振り返り彼女が言う。だが、その問題の眼鏡は頭にあって…。
「またなのぉ。もう、ハチちゃんったら可愛いんだから」
 Nonが近付き、くいっと眼鏡を下ろしてあげる。
「あら、そんな所に…? これはうっかりだね」
 そう言い笑う彼女であるが、これが実に毎日の事だったり。
 そんな彼らはBee一族――本当の家族ではなくとも志を共にし集まった血よりも濃い絆で結ばれた仲間達。

●開幕
 時計の針が十時を指したと同時に双方にある教会の鐘が鳴らされる。
 この鐘が次に鳴った時、それは終了の合図となる。そこでまず飛び出したのはディーナだった。
 橋の手前の一等地、最前線からのスタートであるから五つのトマトを大事に抱える。
 そして彼女はあろう事か的を首にかけて、それはさながら赤ちゃんの涎掛けだ。
「ちょっ、あれ、無謀じゃないか?」
 太陽チームの最前線が彼女の行動に言葉する。だが、当の本人は気にしていない。
「さあさあ、どんどん飛ばしてくるがいいの~」
 そう言って顔に似合わず、積極的に。そうして、飛び来るトマトを何とお口で受ける構え。
「不作のトマトは貴重なトマトなの。だから全部美味しく頂くの~」
 そう言って首元目掛けて飛んでくるトマトをフライングディスクを追うワンコの様に、次々と口の中に納めていく。
「なんと、あんな嬢ちゃんも出ているのか」
 その妙技に驚いたのは巨体の佐間・破阿弩(ka7009)だ。
 彼は彼女とは対照的な大男で身長は二mを超え、体重は百四十kg。彼はその図体のデカさを活かして、文字通り肉盾の道を取り前進を試みる。的は腹にあるが、屈んで歩けばなかなかに当たらないものだ。
(身体が大きい分逆に的が小さく見えて難しいですね)
 ディーナに並んで最前線からスタートしたエルがそう分析する。
「どうしますか? ここは一旦引くという手も」
 彼女のファンであるのか、自然と彼女を守る形で集まった太陽チームの男衆が彼女に声をかける。
「いいえ、ここは前進あるのみです。こちらも騎馬を組めば問題ないでしょう」
 そう言って男衆を従えるエル。
 やはり今年も露出度は大きいようだが、バトルドレスという事で大事な部分は隠れているし、OKが出たらしい。
「女神様、どうぞっ」
 即座に組み上がった騎馬に乗り、ここから先は彼女の本領発揮だ。
 破阿弩よりもさらに高くなった視界、左肘につけている的は極力身体側に密着させて庇いつつ、大胆にもそこでの前傾姿勢。俯瞰から意識させられる胸の大きさと想像を駆り立てる柔らかさに今年も月チームの男性陣の目が釘付けとなる。
「ねえねえ、アレ何やって…?」
「コラ、見ちゃいけませんっ!」
「なんやなんや、また派手な事やってんなー」
 偶然目撃した少年に母親からの規制がかかる中、その騒ぎを聞きつけ埜月 宗人(ka6994)が様子を覗き見る。

 橋前でそんなお色気作戦が展開される中、太陽チームの中盤では呑気にも話し合い。
「どうするでござるか? 全ての計画が狂ってしまったでござる」
 何処から手に入れてきたのか、うどんを啜りながらDonが仲間に話す。
「どうって言っても族長はあっちのチームだよ? 盾代わりにはできないよね」
 計画では族長をリーダーに支援に回ろうと思っていたHachiが言う。
「それよりちょっと聞いてよぉ。あたし女なのに、鍋の蓋くれないのよ、信じられるっ?」
 女性にだけ配られる特別アイテム鍋の蓋。それが自分に配られなかった事に怒り、オネェなNonはごねている様だ。
「もう、こうなったら飲むしかないわね…ってもうないのぉ?」
 昨日購入したトマト酒であるが、飲み続けていた為あっという間に底が尽きたらしい。
「あの、そこのお三方。いえ、そこの呑兵衛さん。速く行かないとトマト酒奪われちゃいますよぉ?」
 たむろしていた三人を見つけて、チャリで走っていたハナが声をかける。
「ちょっとッ! 奪われるってどういう事よ!!」
 その言葉に逸早く反応してNonが彼女に詰め寄る。
「このお祭りのルール判ってますよね? 逸早く相手のチームの奥にあるトマト酒の入った袋を割るゲームですよぉ?」
「そうなの!?」
 ハナの言葉にNonが目をぱちくりする。
「あ~私昨日説明したんだけどなぁ」
 Hachiが残念そうに呟く。
「やだ、それ、勿体ないじゃない! 折角割るなら私が割ってすぐに飲み干したげるわっ」
 酒と聞いては黙っていられない。瞳に闘志を燃やし彼女が立ち上がる。
「途中に黒トマトなるものもありますので、補給しつつ行って下さいね。ちなみにこれが私の占い結果による黒トマトの予想位置です」
 ばさりと地図を広げて得意げに見せる。しかし、もうその時にはNonはいなくて…。
「待っててね~、私のトマト酒ちゃ~~ん♪」
 スキップ…ではなく、さながらアメフト選手のような走りでトマト飛び交う戦場へと走り出していく。
「すまぬでござるな。あやつは酒の事になると周りが見えなくなるでござる」
 ちゅるると最後の一本を啜ってDonが彼女の後を追う。
「そう言う訳で失礼」
 最後に残ったHachiも軽く会釈してNonを追うつもりのようだが行く方向が全くの逆だ。
「変わった方々なのですよぅ」
 ハナがその場でぽそりと呟いた。

●Bee一族
「ん?」
 猛烈な勢いでやってくる不審な影に屋根伝いに移動していたメンカル(ka5338)は歩を止める。
 その影は何やらトマト酒を狙って猛進しているらしい。
「アル、聞こえるか? やばいのが今そっちに向かってるぞ。気をつけろ」
 アルというのは彼の弟、本名をアルマ・A・エインズワース(ka4901)の事。
 今回は弟のたっての希望でこの祭りに引っ張ってこられたのだが、一度始まれば勝負は勝負だ。負ける訳には行かないと、任務さながらの先行偵察を買って出て逐一連絡を取り合っている。
「判ったです。気を付けるですよー」
 アルマはそれを聞いて地上の仲間である破阿弩と宗人にそれを伝達し、少しずつ敵陣営を進んで行く。
「危険人物が近付いているようなので注意して下さいですっ!」
 ひらりと飛んできたトマトを避けつつ、アルマが指示を出す。
 トマト祭りはこれで二回目。ルールは変われど、トマトの回避は慣れたものだ。
 だが、屋根の上のメンカルはそうではなくて…報告の直後、それは起った。
 風を切るような鋭い音を察知して、咄嗟に振り返り間合いを取る。
 するとさっきまで立っていた場所に大粒のトマト…どうやら彼を狙ったもののようだ。
「何処だ、何処にいるっ!」
 咄嗟にかわしものの、着弾点は正確だった。油断できぬ相手と察し、声をかける。
「あれを避けちゃうのね。風読み間違えてないのに」
 とその呼びかけに答え現れたのはHachiだ。ぶんぶん腕を振りながらにこりと笑ってみせる。
「おまえ、太陽の者だな」
 腕に巻いたチームカラーの鉢巻を見取って彼が言う。
「ええ。狙撃のHachiって呼んでくれてもいいのよ」
 にこにこ笑顔のまま、彼女が告げる。
「ほう…なら、逃げるが勝ちだな」
 そこでメンカルは分が悪いと読み、手持ちを一個投げると即座に地上へと飛び降りる。
「あらら、逃げられちゃった…でも、行った先には」
 にこにこ笑顔を崩さずに、ぼそりと呟く。そこで一歩踏み出して、
「え、あっああーーーー!!」
 彼女の名の由来、それは某忠犬から来たものではない。専らうっかりの方だ。
 だからという訳ではないが、彼女は無自覚にうっかりを引き起こす。屋根の上でのハイヒールがそれだ。
 派手な音を立てて、屋根を滑り落ちてゆく。そして、運悪くその先には見知った姿。
「うむ…これはもしや、奇跡の出会いが起こ…ぶわっ」
 もしゃもしゃしつつ考え事をしていたDonに直撃し酷い有様。ただ的が汚れ無かったのは救いと言えよう。
 がメンカルの方は一大事。下りた先にいたのはあの危険人物で、ただならぬ視線に思わず鳥肌が立つ。
「やぁ~ん、ここ天国なの♪ 空からイケメンが落ちてきたじゃないっ☆」
 Nonがメンカルを視界に捉えて、進路をそちらに変え爆進する。
「ちょっ、なんなんだこれは――――!!」
 その形相に恐怖を感じて、再びメンカルは逃走開始。無意識に自営の月チームへと引き返す。
「待って―イケメンちゃん! あなたはあたしのものよぉ~~」
 Nonの目的はどこへやら。トマト酒も気になるが、イケメンはもっと気になる。
 色白で寡黙っぽい立ち振る舞いに魅かれて、トマトに片手にジェットブーツで先回りを試みる。
「うふふ、もう逃がさないわよ」
 血走った眼でメンカルに言う。
「覚悟するでござるよ。イケメンとやら」
 するとそこへもしゃもしゃ咀嚼する音を立てながらDonも合流して二対一だ。
「くっ、此処までか…」
 如何に疾影士といえど、このピンチは切り抜けられない。
 キリキリと持病の胃が痛む。だが、彼も一人ではなかった。
「お兄ちゃん、伏せるですよー―!」
 トランシーバの通信ボタンが切れていなかったらしい。駆け付けたアルマがありったけのトマトを投げまくる。
 その不意打ちに応戦しようとしたDonであったが、肝心のトマト袋にはトマトがない。
「おや、TOMATOが御座らんな?」
 げぷっとつかえていた息を吐き出して、Donが冷静に言う。
「Donちゃん、もしかしてさっき食べていたのって…」
「おお、そうでござった。美味いTOMATOで」
 ドドドドドッ
 話している間にアルマのトマトが直撃し、DonとNonの的が見事に染まる。
「た、助かっ…ぐっ!」
 ホッとしかけたメンカルだったが、ガラ空きな背中の的に回り込んだHachiがトマト炸裂させて、
「お兄ちゃん!」
 悲しむアルマに、ここで新たな助っ人登場。
「どけどけーい! 自分のバイクが火を噴くじゃーん」
 そうそれはBeeの族長・Gonであった。

●諸刃
 ルールに乗り物での参加については明記されていない。
 つまり乗り物を使っての移動もまた可能という事になる。だからハナが自転車を使っていたように、Gonは魔導バイクを使い快適な移動を実現する。ただ、バイクとなれば注目の的にもなる。子供や女性のパチンコからの集中砲火を浴びる事となったが、何故だかそれでも彼は生き残る。勿論、それにはちゃんとした理由があって…。
(へへへっ、自分の頭脳の勝利じゃん)
 口々に的は何処だと怪しむ声をものともせず、彼は走り抜ける。
 だが、察しのいいものなら自ずとそのからくりに気付く筈だろう。
 不自然に被ったベレー帽。ゴーグルはともかくとして、こんな祭りに被ってくるようなものではない。
(あの帽子怪し過ぎます)
 ようやく後方からスタートして橋の袂までやってきた穂積 智里(ka6819)がその様子を見取り推測する。
 その間にも猛威を振るうのはGonのバイクプレイ。巧みにバイクを操り、トマトの水溜まりが出来た所でターンを繰り返し、タイヤの回転による飛沫で敵を染めてゆく。
「余裕余裕~♪ やられたい奴から前に出るしぃ」
 この画期的な作戦により太陽チームがかなりの劣勢に追い込まれていく。
「ゴンさん、やり過ぎだよ~~」
 Hachiが涙目で塀の裏に逃げ込む。そこで智里に会い、何やら密談。
 だが、この作戦は諸刃の剣でもあった。飛沫は人を選べない。
 つまりは一歩間違えば同チームの者にも被害が出てしまうという事だ。
「いいか。こいつの後ろに隠れておくんやで」
 破阿弩を盾にして、子供達と共に前進していた宗人が事態の行方を見守る。
(やる…ってもあいつは仲間やし、これ、どないしたもんかなぁ)
 そう悩む宗人であるが、勿論この事態を放置する太陽チームではない。
「これはいけませんね。私がアレを止めなくては」
 とエルが立ち上がる。既に騎馬となっていた男衆は的を染められ、離脱しているが関係ない。
「そう、私は女神ですから」
 すっかりその気になった彼女がGonを発見し、得意の色香で呼び止める。
「ちょっとそこのお兄さん。その位で勘弁して貰えないでしょうか?」
 モデル歩きで極力エレガントな女性を演じて、幼さが残る顔立ちを少しでもカバーする。
「おっ、可愛子ちゃんじゃん。しかし、ここで引く訳には行かないじゃん」
 そう言ってエンジンをふかすものの、流石に美少女相手では本気ではなく撤退を促すものであるが、エルはそれに動じない。
「残念ですね。いう事聞いてくれたらいい事してあげましたのに」
 何処で覚えてきたのか誘うような動きで彼の視線を自分に向ける。
「隙ありだね」
 そこで動いたのは別の影――エルも彼女の接近を察知していた様でにやりと微笑む。
「ちょっ、卑怯じゃね!?」
 突然起こったその動きにGonが慌てる。
「的、開放なの。一気に畳みかけるのよ」
 Hachiの手によって弾かれたベレー帽、その下には配布された人型の的がある。
「くっ、なんでバレ…」
『皆のモノ、一斉射撃だーー!』
 建物の陰に隠れていた太陽チームの子供達がパチンコを構える。
「冗談じゃねぇしッ!?」
 それに気付いて慌ててGonがアクセル全開。だが、急発進しようとしたその時が彼の最後だった。
 いきなり回り出したタイヤがトマト溜まりの表面を激しく波立たせる。それと同時に舞い上がった果汁が飛び散ったのだが、ここでエルの鍋蓋が遮ってはねっ返ってきたのだ。
「うえっ、しまっ…ぎゃーーーー!」
 油断大敵。はねっ返りだけならまだ生きられただろうが、その一瞬の遅れが命取り。
 一斉射撃の餌食となって、族長は今期最大のトマト塗れを体感する。
「よかったねー、ごんさん。これで無病そくさ…あひゃっ!」
 真っ赤になった族長に声を掛けに行ったHachi、巻き込まれ事故。トマト果汁に足を取られ、戦線を離脱する。
「あ、うっかりさん?」
 その様子に黒トマトを抱えたミオが呟く。
「何はともあれ、進むで」
 宗人が言うも太陽チームには凄腕の守護神が控えていて…。
「む、無念…」
 ついに破阿弩がここで力尽きる。
「わふっ、あの人強過ぎですよぉ…」
 それに続くように、足の的を的確に射抜かれたアルマがばたりと倒れる。
「くそ…何やねん、一体」
 太陽チームの奥深く、立ち振舞いにただならぬ雰囲気を有した着物の男。スタートからすでにかなり時間が経っているというのに胸の的には赤い滲み一つついていない。
「ここから先は一歩も通しませんよ」
 武器が不可な為だろう、腰には刀の代わりにしゃもじを差して佇んでいる。
「おっと……これは強敵そうやなぁ。俺が相手になるわ」
 子供達を隠して、宗人が進み出る。
「では、お手合わせ頂きましょうか」
 眼前の男、ハンス・ラインフェルト(ka6750)が宗人にそう言い微笑を浮かべた。

●黒の行方
 問題のトマト酒までは後少しの地点。そこへ到達するまでにはいくつものバリケードが存在する。
 木箱を並べて作ったその壁の間からハンスがこちらの動向を窺っている。
(さてどう動くべきか…)
 宗人らしさを出すならば、やはりスピードを生かすべきだろう。とはいえ、相手は相当な熟練と見える。
「ま、やるだけやるしかないよなぁ」
 残弾数はたった三つであるが、それでもやれるところまでやるしかない。宗人が駆け出す。
 その動きを目で追って、ハンスは動くつもりはないらしい。
「おにーちゃん頑張れー!」
「ふぁいとー」
 いつの間にか観戦に回ってしまった子供達から声がかかる。そんな応援を貰っては気張るしかない。
(ここはランアウトで距離詰めて、一気に抜けるかねぇ)
 バリケード前で駆け上がり、一気に加速をつける。直接対決を避ける構えを見せたのを悟り、ハンスも即座に袋の方へ。最短距離を取って、待ち構える。とは言え、そうなる事は宗人も予想済みだ。
「あんたさえやれば突破は可能や!」
 いつの間に手にしていたのか、トマトを握りハンスの胸の的に投げようと振り被る。
 だがハンスはそれをいなす様にしゃもじを取り出して、突き出してくるであろう軌道にブロックに入って、
(何や、この動きっ!)
 まるで舞踊でも舞うように、しなやかな腕の運びで防がれるそれに動揺が走る。
 ハンスの職種は舞刃士であるが、スキルとしては限られた武器でないと発動しない筈だ。それなのに、日頃から沁みついているのか、スキルを有していなくともその流れる手裁きに翻弄される宗人がいる。
(ちょっ、マジかいなッ!)
 投げ切りたい宗人に対して、その腕を封じるハンス。
 ならばと宗人は距離を取り、スローイングでの撃破を試みる。
「食らいやっ!」
 完璧な振り被りからの投擲――トマトが果たして武器と言えるのかは判らないが、マテリアルが籠っているようにも見える。
(もろたでっ)
 そう思った宗人であったが、ハンスは顔色を変える事無く杓文字で受け切りそのまま跳ね返す。
「かー、何て奴や…」
 横っ飛びに戻ってきたトマトを避けて、宗人が呟く。
「苦戦しているようですね。助太刀します」
 とそこへミオが到着。
「ほう、二対一ですが…私は一向に構わないですよ」
 余裕を見せてハンスが言う。
「じゃあ、遠慮なく行きますか?」
 その言葉に彼女は頷くのだった。

 一方その頃月陣営に入り込んでいる太陽チームの面子の動きはというとこれがなかなか面白い。
「なぜないですかぁ。そうそれは頭上に…ってあれぇ~?」
 チャリでハナが路地を駆け巡るが、一向にお目当てのピュアダークは見つからず途方に暮れる。
 占いで絞り込んだ地域を何度も巡っているのだが、本当に全く発見出来ずで正直自信を喪失しかけている。
「おかしいです。これは絶対変なのですよぉ」
 絶対の自信を持って挑んだこの戦い。前回の当たりが良かっただけにこの結果に納得がいかない。
「ふっふっふっ、占い人よ。かかったなぁ」
 そんな彼女を見つけて、何処からともなくパーザの声が木霊する。
「な、 なんですか! 別に私は」
「ピュアダークを探しているのだろう? しかし、見つからないのだよ。見つかる筈がない、だってあれは」
「まさか仕掛けていないとか言うんじゃないですよねぇ」
 声の方角を睨みつけ、ハナが尋ねる。
「はっはっはっ、流石にそんなズルはせんよ。しかしだ、少し細工はさせて貰った」
「細工…?」
 ハナの脳細胞がその答えを手繰り寄せる。
 ピュアダークに色でも塗って判らなくしたか。しかし、そうだとしても占いが当たらない理由にはならない。ちゃんと設置されているなら、絞り込んだ先にある筈だ。
「ぐぬぬぅ、判らない…判らないのですよぉ…」
 悔し気に苦虫を噛むようにハナが唸る。
「ああ、危ないからそっちは駄目だよー!」
 その声に反射的に視線を向けて、彼女はハッとした。
 声の主はサクラだった。彼女は馬を連れている。動物への被弾が気になり、どうやら余り前には進めていないとみえる。
 それはともかくそんな二人に目を凝らすと、馬の腹の部分に何か括りつけられているではないか。
「ひょっとして、あれが」
「はーっはっはっはっ、もう遅いわ! 敵だ、やれー!」
 パーザの言葉に慌ててトマトを取り出し、サクラ他近くにいた者がハナにトマトを投げ放つ。
(くっ、もはやこれまで…ならば、この情報だけでも)
 ハナはやられるの覚悟し、トランシーバの通話をオンにする。そうして、
「ピュアダークは動物が持ってます! 移動しているものもあるので見逃さないでーっ」

 ドッベチャッ

 それが最後の言葉となった。
 だが、この言葉が残っていた太陽チームの最前線に届き、起死回生の一手となるか。
「成程、通りで戦場だというのに動物が多い訳ですね」
 額の的を守りつつ、駆け抜けていた智里が視界に捉えていた違和感の謎に答えを得てすっきり顔。
 その後、踏み込んだ先に丁度馬を見つけて股下に滑り込めば、確かにピュアダークと共にミニトマトが設置されているではないか。
「弾補給完了。このまま駆け抜けます」
 ジェットブーツと運動強化を武器に、壁伝いに被弾を避けつつ彼女は走り抜ける。
「あう、もうお腹いっぱいなのぉ~」
 そんな傍ではパクパク作戦を未だ続けていたらしいディーナがギブアップ寸前。
 始めの頃とは違い、まるで妊婦かと思わんばかりにお腹を膨らませ、もう身動きも思うようにとれないでいる。
「わー、お姉ちゃん。風船みたーい」
 子供達が傍によりツンツンする。
「あーあー、こりゃあ食べ過ぎだって。ドクターストップだ」
 その姿にこれ以上は危険と判断され、街医者のレッドカードが下される。
「なんでなのぉ? まだ食べれるのにぃ…」
 そう嘆くディーナであるがここは言う事を聞くしかない。
「トマトを食べ過ぎると医者は別の意味で青くなるんだな。くくっ、面白れぇ」
 トマト酒のある場所からあまり移動せず、ひたすら守備に徹していたステラ・レッドキャップ(ka5434)がくつくつ笑う。元々が真っ赤な頭巾を被っているから、頭に設置した的がよく目立つ。ハッキリ言ってトマト自体が射撃武器ではないから、スキルの発動は怪しかったがそれでも猟を営む家系の生まれだからか勘は鋭い。敵チームの気配を察して、的確にトマトをぶつけ続けている。
「赤帽子のぼっちゃんにトマトを集めろ!」
 そのセンスの良さに月陣営の者達が協力して、彼に弾を補充してくれる。
「さて、次の獲物は…っとあいつか」
 少し高台になった場所から見下ろして、広場にやって来たのは智里だ。
 見つけてきたばかりのピュアダークを握りしめ、強引にトマト酒を狙うつもりらしい。
「そうはさせるかってんだ」
 貢がれたトマトを握り、彼女目掛けて投擲する。
 そのトマトの量雨の如し。もう終盤戦となっているし、残っているトマトがかき集められているのだろう。まさかの大判振舞。それには流石に智里も慌てる。
「わ、ちょ…やり過ぎです~」
 額を守りつつ、接近する速度を上げて――袋まで後五m程か。
「はっ、やらせないぜ」
 大振りのトマトで駄目ならと、ミニトマトを弾いて足元に飛ばす。

 ぐしょっ

 それを踏んだ智里はひとたまりもない。
 つるんと滑って、ぶつかった先がなんとトマト酒を支えていた柱だったり。
 柱が折れて、トマト酒が智里の向かってぶちまけられる。
「か、勝ったですよ~」
 目を回しながら智里が言う。
「チッ、事故ったぜ」
 余りにもあっさりとした結末にステラが苦々しく呟くのだった。

●晩餐
 またしても太陽チームの勝利である。
 パーザとしては悔しいが、こればかりは仕方がなく祭りが終われば、まずは街の清掃から。汚れた路面を水で流し、トマトの皮が残らないよう注意する。そうして、皆で綺麗にした後は両者労いのトマトパーティー。今年は限られた数だとは言え、参加したハンターらにも振舞われる。
「おおっ、この時を待っていたでござる」
 どんぶりに浮かぶ白い麺に出汁の利いたスープ、それにミックスするのは勿論トマト。
 果汁も入れて、少し酸味のあるスープがのど越しに爽やかさを与える。
「TOMATOがUDONに恋をした…いっつぁ、みらくるでござる」
 角切りトマトも加えて、上機嫌でDonがトマトうどんを啜る。
 初めから気にはなっていたこの組み合わせ。
 おでんにもトマトを入れる時代なのだから出汁との相性ばっちりぐー。まずい筈がない。
「UDONは懐が広いから間違いなく美味! 拙者の目に狂いはなかったでござる」
「うむ、いい発想だ。太陽チームだったというのが残念な所だが、この案悪くない」
 Donの意見を取り入れて作られたうどんを啜りつつ、パーザは新たな商品開発をすでに模索し始めているらしい。
「でしたら、麺に練り込んでみたらいかがでしょうか? 赤も黒も素敵だと思うのですが」
 ミオが控えめに言う。
「そうだな。よし、メモしておこう」
 その意見を早速聞いて、パーザは割と楽しそうだ。
「なあ、ぼっちゃん。来年も参加しねぇか?」
 その一方で今回の活躍を高く評価した月チームの面々がステラを取り囲み勧誘中。赤い衣装を着ているからと言ってトマト好きとは限らないと思うが、来てくれたらたんとトマトを分けてやるだの、何ならジュースの方でも構わないだの色々提示しているようだ。
「もう少しでしたのに残念でしたね」
 パーザから離れて今度は宗人にミオが話しかける。
「ああ、あれなぁ。ま、勝負やしな。仕方ないけど…ほんま強かったわ、あんた」
 卓を共にしてハンスと宗人、ミオが今日の戦いを振り返る。
「わふっ、確かにあれは凄かったのですよー。ミオさんが投げると見せかけて、宗人にパスして…即興の連携とは思えなかったのです」
 アルマが観戦していた時の事を思い出し言う。
 ミオが合流したあの後、宗人とミオはハンスに挑んだ。
 ミオはあの最奥に来るまでにピュアダークを優先的に探し回り、残弾数の確保に動いていた。
 そこで残弾の減った宗人にトマトを渡すと当時に、自分も隙あらば攻撃に転じようと機を窺っていた。
 しかしながら、ハンスの舞うような動きには歯が立たず。二人がかりで気を散らすよう動いたが上手くいかず、タイムオーバーとなってしまったのだ。
「もう少し時間があったなら、判らなかったもしれませんよ」
 涼しい顔でトマト酒を飲みつつ、ハンスが言う。
「ま、今回の負けは負けや。また機会があったらその時は負けんけどな」
 トマトピザに舌鼓を打ちながら宗人が答える。
 少ないながらも祭りは例年同様大成功を収めて、来年の収穫を願いつつ秋を迎えるカルド・ルビーノであった。

依頼結果

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MVP一覧

  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカka3496
  • 変わらぬ変わり者
    ハンス・ラインフェルトka6750

重体一覧

参加者一覧

  • Beeの一族
    Gon=Bee(ka1587
    人間(紅)|35才|男性|疾影士
  • 一本UDONマイスター
    Don=Bee(ka1589
    エルフ|26才|女性|猟撃士
  • Beeの一族
    Non=Bee(ka1604
    ドワーフ|25才|男性|機導師
  • ルル大学魔術師学部教授
    エルバッハ・リオン(ka2434
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • うっかり
    Hachi=Bee(ka2450
    エルフ|24才|女性|猟撃士
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 胃痛領主
    メンカル(ka5338
    人間(紅)|26才|男性|疾影士
  • Rot Jaeger
    ステラ・レッドキャップ(ka5434
    人間(紅)|14才|男性|猟撃士
  • イコニアの騎士
    宵待 サクラ(ka5561
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 変わらぬ変わり者
    ハンス・ラインフェルト(ka6750
    人間(蒼)|21才|男性|舞刀士
  • 私は彼が好きらしい
    穂積 智里(ka6819
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 勇気をささえるもの
    埜月 宗人(ka6994
    人間(蒼)|28才|男性|疾影士

  • 佐間・破阿弩(ka7009
    鬼|29才|男性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/09/29 19:10:00
アイコン 相談など
佐間・破阿弩(ka7009
鬼|29才|男性|格闘士(マスターアームズ)
最終発言
2017/09/30 09:18:52