ゲスト
(ka0000)
【初心】小屋の中にいる生き物
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- LV1~LV20
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/10/10 07:30
- 完成日
- 2017/10/15 15:43
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●善意の掃除
龍園をめぐるのがラカ・ベルフの仕事の一つ。困っている人がいれば手を差し伸べ、強欲の残党などがいれば叩きのめすつもりだ。
しっかりとしたドレスの下にモーニングスターを隠しているという。まあ、どうやって隠しているかつるしているかは乙女の秘密。
さて、今回は町はずれにある作業したり寒さをしのいだりできる小屋を見てこようとしている。
「冬に使う小屋の掃除をしておいた方がいいですね」
神殿を出るときにこれから見に行く小屋については、何が必要かはチェックした。薪などは後で補充するとしても、それ以外のこまごまとしたものは持っていけるだろう。
ラカはいつもどおり出かけた。食料もきちんと持ち、とことこと出かける。
馬や飛竜と言った乗り物はない。歩くのが一番確実と考えている。そのため見回れる場所は限られるのだが。
その小屋には問題なく到着した。
鍵を開けて中に入る。
なぜか視線を感じた。
その上、寒い気がした。
いや、直感的なことであり、気のせいだろう、と考えた。
扉を開け放ち、はたきかけから始めた。
「煙突の掃除は別途お願いしないといけませんね」
ラカでは入り込めない問題があった。
はたきをかける間、やはり何か嫌な気分がする。
「まるで、歪虚でもいるような」
別に歪虚を感知できる能力がラカにあるわけではない。ただ、なんとなく嫌いなものは嫌いとなるだけである。
「さて、次は拭きそ……うぐっ」
羽音がして飛んでくる音がしたのだ。独り言を飲み込み、慌てて回避するが、掠られる。
「……もふもふ?」
よくわからないが白くふかふかした、大きな物体が飛んでくる。
「羽音からすると虫のようですが……虫? 龍園ですよ! 寒いのに、虫がいるわけないないですよ!」
そう考えるとこの異様な物体は雑魔だと想像できた。
想像できると、叩きのめさないといけないと考える。
考えるが、ここは狭かった。
いるのが一体二体ではない。
「撤退です」
ラカは飛び出し、扉を閉じた。ガンガンとぶつかる音がする。
周囲に出ていないのか確認しないといけないとラカは気づいた。
扉に鍵を閉めたあと、ラカは周囲を見回り、変な存在はいなそうと確認し、町に戻った。
●依頼出す人
ラカはオフィスの前でうろうろする。以前から出入りはしていなくはないが、なんとなく入りにくい。
「うううう、依頼を出すしかないですよね……依頼を出すしか」
人で不足で補うのはそれしかない。
「あの……依頼です」
職員はラカが入ってきたのを見て、緊張をほぐすように笑顔で迎えた。彼女が「ハンター嫌い」とか「外苦手」と言っているのを知っているから。
「実は、雑魔出たのです」
ラカは場所を状況を説明した。
「場所が狭いため、中で戦うのは難しいです。かといって、外に出してしまうと、逃げて行ってしまう危険性が高いのです」
数は四体と告げる。
「中で戦えなくはないですよ? でも、たくさん入ると……上から蹴られて終わりです」
完全な密室かと言われるとそうでもない。煙突があるのだ。
「……梯子も用意しておきましょう」
ラカはほっと息を吐いた。これで自分の役割は終わりで、あとはオフィスの人が良きに計らってくれるだろうと考えた。
「……あ、ラカさん。せっかくなので、新人教育しませんか?」
「は、はい?」
「雑魔なんですよね?」
「はい」
「注意すれば初心者もいけますよね? そもそも、ラカさん、それなりの使い手ですよね」
「どうなんでしょう?」
じりじりとラカが後退していく。
できれば放置して逃げたい。
「と言うわけで、新人教育お願いします。ほら、駆け出しハンターにはドラグーンの子だっていますよ?」
来るかは不明ですが、と職員は心の中で続けた。
ぐうの音も出なくなったラカは同行して状況を見守ることを引き受けたのだった。
龍園をめぐるのがラカ・ベルフの仕事の一つ。困っている人がいれば手を差し伸べ、強欲の残党などがいれば叩きのめすつもりだ。
しっかりとしたドレスの下にモーニングスターを隠しているという。まあ、どうやって隠しているかつるしているかは乙女の秘密。
さて、今回は町はずれにある作業したり寒さをしのいだりできる小屋を見てこようとしている。
「冬に使う小屋の掃除をしておいた方がいいですね」
神殿を出るときにこれから見に行く小屋については、何が必要かはチェックした。薪などは後で補充するとしても、それ以外のこまごまとしたものは持っていけるだろう。
ラカはいつもどおり出かけた。食料もきちんと持ち、とことこと出かける。
馬や飛竜と言った乗り物はない。歩くのが一番確実と考えている。そのため見回れる場所は限られるのだが。
その小屋には問題なく到着した。
鍵を開けて中に入る。
なぜか視線を感じた。
その上、寒い気がした。
いや、直感的なことであり、気のせいだろう、と考えた。
扉を開け放ち、はたきかけから始めた。
「煙突の掃除は別途お願いしないといけませんね」
ラカでは入り込めない問題があった。
はたきをかける間、やはり何か嫌な気分がする。
「まるで、歪虚でもいるような」
別に歪虚を感知できる能力がラカにあるわけではない。ただ、なんとなく嫌いなものは嫌いとなるだけである。
「さて、次は拭きそ……うぐっ」
羽音がして飛んでくる音がしたのだ。独り言を飲み込み、慌てて回避するが、掠られる。
「……もふもふ?」
よくわからないが白くふかふかした、大きな物体が飛んでくる。
「羽音からすると虫のようですが……虫? 龍園ですよ! 寒いのに、虫がいるわけないないですよ!」
そう考えるとこの異様な物体は雑魔だと想像できた。
想像できると、叩きのめさないといけないと考える。
考えるが、ここは狭かった。
いるのが一体二体ではない。
「撤退です」
ラカは飛び出し、扉を閉じた。ガンガンとぶつかる音がする。
周囲に出ていないのか確認しないといけないとラカは気づいた。
扉に鍵を閉めたあと、ラカは周囲を見回り、変な存在はいなそうと確認し、町に戻った。
●依頼出す人
ラカはオフィスの前でうろうろする。以前から出入りはしていなくはないが、なんとなく入りにくい。
「うううう、依頼を出すしかないですよね……依頼を出すしか」
人で不足で補うのはそれしかない。
「あの……依頼です」
職員はラカが入ってきたのを見て、緊張をほぐすように笑顔で迎えた。彼女が「ハンター嫌い」とか「外苦手」と言っているのを知っているから。
「実は、雑魔出たのです」
ラカは場所を状況を説明した。
「場所が狭いため、中で戦うのは難しいです。かといって、外に出してしまうと、逃げて行ってしまう危険性が高いのです」
数は四体と告げる。
「中で戦えなくはないですよ? でも、たくさん入ると……上から蹴られて終わりです」
完全な密室かと言われるとそうでもない。煙突があるのだ。
「……梯子も用意しておきましょう」
ラカはほっと息を吐いた。これで自分の役割は終わりで、あとはオフィスの人が良きに計らってくれるだろうと考えた。
「……あ、ラカさん。せっかくなので、新人教育しませんか?」
「は、はい?」
「雑魔なんですよね?」
「はい」
「注意すれば初心者もいけますよね? そもそも、ラカさん、それなりの使い手ですよね」
「どうなんでしょう?」
じりじりとラカが後退していく。
できれば放置して逃げたい。
「と言うわけで、新人教育お願いします。ほら、駆け出しハンターにはドラグーンの子だっていますよ?」
来るかは不明ですが、と職員は心の中で続けた。
ぐうの音も出なくなったラカは同行して状況を見守ることを引き受けたのだった。
リプレイ本文
●挨拶から
駆け出しハンターにラカ・ベルフは事務的に状況の説明と必要なことなどを告げる。
駆け出しハンターたちは顔を見合わせる。依頼内容に依頼主について記載もあったため、人見知りな点を実際目にしたことになる。フレンドリーでなくとも、ある程度互いを知らないと寂しいし困る気もする。
埜月 宗人(ka6994)は何か糸口を見つけないとならないと考えるが、ラカを知らないとならない。
「ふかふかな雑魔、やるんならきっちりぜーんぶ掃除してまうか! が、互いに名前は知っとる状況ってことでいいんやろか? ほな、ちゃんと挨拶せなあかん。よろしく頼んます」
自己紹介をする。依頼人、依頼された人をデータとして知っているとしても、それではつながりがあるといえない。
藍紗(ka4782)はうなずきながら愛らしくおっとりとした笑顔を浮かべる。
「そうでござる。よろしくでござる。それと、敵の特徴についてもう少しわかることがあればお教えいただければ嬉しいでござる」
ラカはうなずき、推測を交えて述べた。
「もともと虫だとは思います。なぜか、白い毛でおおわれています。この辺りは寒いため毛が生えたのでしょうか? そもそもどこから来たのでしょうか……」
ミア(ka7035)は目をキラキラさせた。
「フカフカ! 雑魔なら暖かではないにニャス? ……でも、フカフカ毛玉……ニャス! なぁなぁ、ラカちゃん、雑魔倒したらご褒美出るニャスか?」
猫ぽさを感じる鬼の少女のじゃれつく勢いであったため、ラカが下がる。
「報酬におまけくらいならあるかもしれません」
ラカは慎重に答えた。
楊 玲花(ka5716)は緊張した面持ちであるが、やり取りを眺めている間に少し口元が緩む。
「頑張ればおまけがつくんですね? せっかくならばそこまで到達できるよう頑張りたいです。小型の雑魔退治、まだまだ未熟ですが皆さんの足を引っ張らないよう尽力いたします」
小さくこぶしを握る。
佐間・破阿弩(ka7009)は家の中に湧くということで思いつく昆虫が一つあった。
「確かにあれは厄介ですね。あれなのかは実際見てみないと分からないですが……一匹残らず叩き潰して差し上げます。ところで、水浴びとか洗うところはできますよね?」
ラカが「ありますよ」と請け負う。
セイ(ka6982)はそれに補うように告げた。ドラグーンであり、ここ出身だからだ。
「水浴びは身が引き締まるぞ。さて、どのような現場か見てみることが先だな。必要そうなものはあらかじめ持って行ったほうがいいが」
ミアから「煙突をぎゅーと埋めるもの」という要望があり、詰め込みやすそうな大きさが違う二種類の毛布が準備された。
玲花やセイ、宗人から「掃除道具」と提案があった。仕事が無事に終わった暁には掃除くらいしようと考えたのだった。
荷物を持って一行は現場に向かった。
●調査
黙々とラカが歩くため、緊張感のある中一行は現場に到着した。ラカに話しかければ返答はあるのだが、下手なことを聞けないという感触だった。
ハンターの前にあるのは頑丈そうな小さな小屋であり、屋根は傾斜がある。
「やはり小さいですね」
玲花が小屋を一周して戻ってきた。
「それがし、狭所での戦闘はそれなりに得意でござる」
「そうなると藍紗さんが中に直接はお願いすることになりそうですね」
「任せるでござる」
藍紗はにこりとする。
「外に出た物は足止めと攻撃、任せてください」
玲花は結界を張ることを告げた。
「ラカちゃん、これのどれかでふさぐニャス」
ミアは毛布をラカに手渡す。
「待て……一応、俺たちがやることが重要だな……」
セイがラカに確認する。
「まあ、そうですね」
「なら、俺も上がるんだ、それは俺がしよう」
「わかったニャス」
セイに毛布を渡した。
「ラカ、けが人の回復はできるよな? 具体定期には俺が屋根から落ちたときとかな?」
「前もってうかがっていたので、そのつもりです……が、その心根は感心しません。謙虚は重要かもしれませんが、落ちることを前提としてはいけません」
セイはラカの説教を聞き終わった後、梯子を上っていく。
ラカは念のためモーニングスターを取り出す。
「ラカちゃんのドレスの下にはご飯もあるニャスか?」
ミアの期待のまなざしや人懐こさにラカはたじろぐ。
「な、ないですよ」
「ええー、下から武器出したニャス」
「それは、ベルトを中に入れて――」
なぜか、武器をどう隠しているのかをラカは説明した。
「器用ニャス……」
ミアはラカのふんわりしているスカート部分をつついた。
破阿弩は入り口の前に立ち、大きさを確認する。
「実際見るとやはりよくわかりますね。小さいです。おや、扉のサイズは私がはまるのに程よいですね」
「え? はまるんか?」
宗人は目をぱちくりさせた。
「正面に立ち、藍紗さんが中で戦うとして、逃げてくる物をなるべく止めたほうが良いでしょう?」
「それはそうや」
「なら、私が正面に立ち、扉となり見守るのが良いでしょう?」
「そこから漏れる奴は玲花の術、俺やミアがなんとしても止めるんやな」
「十重二十重の備えですね」
中に入る人は限られるためそうならざるを得ない。
「ラカに聞きたいんやけど、扉ってどの程度まで開くんか?」
宗人に問われ、ラカはモーニングスターで地面をつつく。
「この辺りでしょうか」
180度よりは前のようだ。
「ああ、まあ、そこまで開けば、問題ないか」
宗人は礼を言いつつ、宗人は扉の影にならないところに陣取った。
「そろそろ、中を見てみるでござる」
藍紗が告げる。
「中は任せます。外に出た物は決して逃がしませんよ」
破阿弩の言に一同はうなずいた。
●当たるか当たらぬか戦闘
セイが気にしていたのは屋根が抜けることだった。頑丈で通常の行動は問題なくできそうだった。
煙突に向かって武器を構える。煙突に物を詰めふさいだからと言って出てこない保証はない。
「いつでもいいぜ」
ラカは登ってきて、屋根の上から見守ることになった。
最悪な状況になれば手助けをするが、基本しない約束。
「歪虚は滅するべきですっ」
ぎゅとモーニングスターを握り、そわそわして見つめるが、普段動くことが多いため落ち着かなかった。
破阿弩が扉を開け、その隙間から藍紗が滑り込む。扉が開くことで中は明るくはなったが暗い。
カサカサと音を立て、何かが暗がりに移動したようだ。
「藍紗、様子はどうや?」
「なんとかなると思うでござる」
返答を聞き、宗人は武器を構えた。
「小屋を壊さないようにぺんぺんするニャス……中に入ると壊さない自信ないニャス」
「おいおい……」
宗人は苦笑した。
「だからここで待つニャス」
ミアはシャキーンと爪を出すように武器を構えた。
「逃げたときの足止めに【地縛符】を使いますね」
玲花が符に力を籠める。扉から出たら引っかかる位置に適度なサイズで結界を作った。術自体は成功し、出てきたものが引っかかるか時間が立てば終わる。
「あの……私の記憶違いでなければ、皆さんも入るとかかりますよね」
ラカが声をかけた。
「……え?」
「あれ?」
玲花は術のことを思い出す。他のハンターも他のクラスということで馴染みはなかったが、記憶をたどってみる。
玲花の表情が青くなる。対象は「空間」であり「敵」ではない。
「入らなければええか」
「誰かが発動させればよいニャス?」
宗人もミアも構えは解かない。すでに中に藍紗が入っているのだ、待っている場合はない。
「抵抗さえ成功すればいいのです」
一番影響がありそうな破阿弩は問題ないと告げた。
「……あ、攻撃は任せてください」
玲花は名誉挽回を狙うことになる。
さて、藍紗は中に入る。
ブブブブ……。
激しい羽音が彼女の回りを飛ぶ。不快感を押さえられず、動きが止まった。
「ううう、これはちょっと困ったでござる」
破阿弩も攻撃をするにできず、状況を見る。
しばらくするとそれらは再び行動をした。
「扉に一体行ったでござる」
藍紗の回りをうろつくのと、扉の方に向かうので行動が別れたのだ。やったことは同じで、羽根を震わせ飛ぶ音を出す。
「つぶしてしまえば……いいのですが、なんか嫌ですね」
羽音を耳元で聞いたと思った瞬間、破阿弩は動けなくなる。
一方、藍紗に向かう三体は飛び蹴りをくらわしてきたのだった。蹴りではなく体当たりかもしれないが、細かいところは見えない。
「痛いでござる」
威力は大したことはないが、非常に迷惑だった。
屋根の上でセイはじっと耳を澄ませた。
「戦闘は始まったみたいだな」
「来そうですか?」
ラカはじっと見降ろしつつ答える。
「まだ何もないぞ」
セイは武器を構え、いつでも対処できるようにしているが「いつ」がわからないつらさがある。これも鍛錬だと考える。
「中の人、ケガをしたら出てくるんですよ?」
ラカが声を掛ける。聞こえるかは分からないけれど、指導員のような役割は果たさないとならない。
ミアは何が出てる来るかそわそわする。
「毛玉みたいな雑魔……」
扉の先を見て待つが見えない。
「ラカも言っているけど、困ったら声を出しや」
「藍紗さん、状況がわかれば」
宗人と玲花が中に声を掛ける。
「今は問題ありません」
中を見つつ壁になっている破阿弩が答えた。それと同時に敵を攻撃した。
一進一退の戦いが進む。
破阿弩の攻撃が当たり、一体雑魔が粉砕された。
「無に還るとはいえなんとなく嫌な感じですね」
「扉にもう二匹行ったでござる」
藍紗は一対一となり、戦いやすくはなったが、外に逃げることは心配した。
「問題ないです……ん?」
雑魔二体は連携を取ったのかたまたまなのか、一体がまとわりつき羽音をさせた。破阿弩がひるんだすきに、もう一体が飛び掛かってきた。それを避けてしまった、後ろに足を動かし。
「あっ!?」
動きが鈍る破阿弩。
「逃げられへんよ!」
宗人は外に出てきた一体に武器を投げつける。
「まとめて攻撃できるのです! 【風雷陣】」
符が飛び散り、雷が二体に向かう。
「待っていたニャス! ニャッせい!」
ミアが追い打ちをかけるように攻撃をする。
「これで終わりでござるよ!」
藍紗は前にいるよろめく雑魔にとどめを刺した。
一方外では、ハンターたちの必死の攻撃が続いていた。
「直接攻撃したほうがええな」
宗人は素早く近づくと剣を振るう。
「もう一回行きます! 【風雷陣】」
「これを食らいなさい」
玲花の術に破阿弩の【気功波】が命中する。
「ミアも負けられないニャス」
ミアの攻撃がとどめとなった。
このとき、フカフカな中が見えた気がする。
「ミアみたいにコート着ているニャス?」
とはいえ、すぐに無に還ってしまった雑魔は確認をさせてくれなかった。
「これで、終わりでしょうか?」
破阿弩が小屋を見る。
「全部で四体でござるよ」
藍紗は扉のところに戻ってくる。体と顔は小屋の中に向いたままだ。四体と思わせておいて、煙突や物資の陰に隠れているかもしれない。
「フンフンもう終わりニャス? じゃあ、周囲を確認してくるニャス!」
ミアは元気よく走り出した。
「屋根の人たち、煙突から出て来たんか?」
宗人は声だけかけ、周囲を見る。
「つまらないほど何もなかった!」
セイの言葉に宗人は苦笑する。
「まあ、しばらく様子見くれるか?」
「了解した」
つまらないとはいえ、何もなかったことは良いことなのだ。
ラカは周囲に気を配り、状況を把握している。せわしなく目は動き、首も動く。
「たぶん、何もいないと思います」
監督役は重要だった。
●お片付け
ラカは下りてくると、まずは怪我をしている人の手当てをする。
「助かったござるよ」
「あとは手を洗えば完璧です。でも、何もつきはしませんでしたね」
藍紗と破阿弩は傷の痛みが癒え、ほっと息をつく。
「せっかく雑魔から小屋を取り返したんだ。全員で小屋をきれいに片づけしてから打ち上げなんてどうだ?」
詰めていた毛布を持ってセイが梯子を下りてきた。この言葉に拒否する者もいない。
「戦闘でずいぶんと散らかしてしまいましたし、これくらいはしないといけませんね」
玲花は中を見てうなずいた。雑魔が走り回ったり飛び回ったりしたこともあり、埃が非常に立っている。
「たくさん動いたからミア腹減ったニャス。おむすびを持ってきたニャス。みんなも食べるニャスー」
ミアは座ると呼ぶ。
「ほれほれ……ミアさん、腹を膨らませたら、掃除を手伝ってくれや」
宗人が声を掛ける。
「分かったニャス」
了解したとミアはばんざーのように手をあげた。
「と、いうわけや。もともとラカは掃除のために来とったんやろ? 先輩として見守ってくれた礼やな」
「礼と言われましても……もともと、指導員が仕事ですからね」
ラカが顔を真っ赤にして、目をそらした。口元が緩んでいるので、喜んでいるのがわかる。もともと掃除用具は持ってきていたわけだが、面と向かって言われるとこそばゆい。
ハンターたちは持ってきたほうきや塵取りをそれぞれ手に持つ。
「龍園ってどんなとこや?」
掃除を始めた宗人がはじめて声を掛ける。
ラカは青龍の話や周囲の環境の話を簡単に話す。そして、衝撃の発言をする。
「……まさか、グラズヘイム王国があんなに暑いなんて思いませんでした」
「えっ!?」
王国に行ったことあるハンターは声をあげる。確かにここは涼しいが。
「行ったことあるんだな。で、西方はどうだった? 楽しそうか?」
「えー」
「この地にもハンターの支店ができた。俺たちドラグーンはもともと戦ってここを守のが存在理由だ。この地を守り続けるなら、他と情報交換しやすいハンターになる方が役に立つと思うぞ」
セイは諭す。ラカが嫌がっているというのを聞いた上、ラカが距離を置いている雰囲気がしていたのだ。
「うう」
ラカは分かっているという様子を見せている。
「ラカ殿、それがしは旅をしているでござる。ここに来られて楽しかったでござる」
藍紗はにこりと笑いかける。
「無理はすることないでござる。でも、楽しいと思ったことは良いと思うでござるよ?」
ラカはバツが悪そうな顔になる。
「元気ふっかーつニャス! 掃除するニャス。終わったら、打ち上げでたくさんご馳走を食べるニャス」
「良い店はラカに聞けばいいわけやな」
ミアと宗人が「楽しみ」と異口同音に言う。
「それはそれでいいですね。身だしなみを調えた後、たっぷりいただきたいですよ」
破阿弩が巨漢を揺るがす。
「こちらの料理も気になります。掃除を早くきれいに片づけましょう」
玲花が笑う。
「え、ええ? 良いお店ですか?」
ラカが困惑するのを掃除を一生懸命するハンターは気づかない。
「これは……オフィスで聞かねばならないのでしょうね……」
ラカは後進達を眺め、目を細めた。
駆け出しハンターにラカ・ベルフは事務的に状況の説明と必要なことなどを告げる。
駆け出しハンターたちは顔を見合わせる。依頼内容に依頼主について記載もあったため、人見知りな点を実際目にしたことになる。フレンドリーでなくとも、ある程度互いを知らないと寂しいし困る気もする。
埜月 宗人(ka6994)は何か糸口を見つけないとならないと考えるが、ラカを知らないとならない。
「ふかふかな雑魔、やるんならきっちりぜーんぶ掃除してまうか! が、互いに名前は知っとる状況ってことでいいんやろか? ほな、ちゃんと挨拶せなあかん。よろしく頼んます」
自己紹介をする。依頼人、依頼された人をデータとして知っているとしても、それではつながりがあるといえない。
藍紗(ka4782)はうなずきながら愛らしくおっとりとした笑顔を浮かべる。
「そうでござる。よろしくでござる。それと、敵の特徴についてもう少しわかることがあればお教えいただければ嬉しいでござる」
ラカはうなずき、推測を交えて述べた。
「もともと虫だとは思います。なぜか、白い毛でおおわれています。この辺りは寒いため毛が生えたのでしょうか? そもそもどこから来たのでしょうか……」
ミア(ka7035)は目をキラキラさせた。
「フカフカ! 雑魔なら暖かではないにニャス? ……でも、フカフカ毛玉……ニャス! なぁなぁ、ラカちゃん、雑魔倒したらご褒美出るニャスか?」
猫ぽさを感じる鬼の少女のじゃれつく勢いであったため、ラカが下がる。
「報酬におまけくらいならあるかもしれません」
ラカは慎重に答えた。
楊 玲花(ka5716)は緊張した面持ちであるが、やり取りを眺めている間に少し口元が緩む。
「頑張ればおまけがつくんですね? せっかくならばそこまで到達できるよう頑張りたいです。小型の雑魔退治、まだまだ未熟ですが皆さんの足を引っ張らないよう尽力いたします」
小さくこぶしを握る。
佐間・破阿弩(ka7009)は家の中に湧くということで思いつく昆虫が一つあった。
「確かにあれは厄介ですね。あれなのかは実際見てみないと分からないですが……一匹残らず叩き潰して差し上げます。ところで、水浴びとか洗うところはできますよね?」
ラカが「ありますよ」と請け負う。
セイ(ka6982)はそれに補うように告げた。ドラグーンであり、ここ出身だからだ。
「水浴びは身が引き締まるぞ。さて、どのような現場か見てみることが先だな。必要そうなものはあらかじめ持って行ったほうがいいが」
ミアから「煙突をぎゅーと埋めるもの」という要望があり、詰め込みやすそうな大きさが違う二種類の毛布が準備された。
玲花やセイ、宗人から「掃除道具」と提案があった。仕事が無事に終わった暁には掃除くらいしようと考えたのだった。
荷物を持って一行は現場に向かった。
●調査
黙々とラカが歩くため、緊張感のある中一行は現場に到着した。ラカに話しかければ返答はあるのだが、下手なことを聞けないという感触だった。
ハンターの前にあるのは頑丈そうな小さな小屋であり、屋根は傾斜がある。
「やはり小さいですね」
玲花が小屋を一周して戻ってきた。
「それがし、狭所での戦闘はそれなりに得意でござる」
「そうなると藍紗さんが中に直接はお願いすることになりそうですね」
「任せるでござる」
藍紗はにこりとする。
「外に出た物は足止めと攻撃、任せてください」
玲花は結界を張ることを告げた。
「ラカちゃん、これのどれかでふさぐニャス」
ミアは毛布をラカに手渡す。
「待て……一応、俺たちがやることが重要だな……」
セイがラカに確認する。
「まあ、そうですね」
「なら、俺も上がるんだ、それは俺がしよう」
「わかったニャス」
セイに毛布を渡した。
「ラカ、けが人の回復はできるよな? 具体定期には俺が屋根から落ちたときとかな?」
「前もってうかがっていたので、そのつもりです……が、その心根は感心しません。謙虚は重要かもしれませんが、落ちることを前提としてはいけません」
セイはラカの説教を聞き終わった後、梯子を上っていく。
ラカは念のためモーニングスターを取り出す。
「ラカちゃんのドレスの下にはご飯もあるニャスか?」
ミアの期待のまなざしや人懐こさにラカはたじろぐ。
「な、ないですよ」
「ええー、下から武器出したニャス」
「それは、ベルトを中に入れて――」
なぜか、武器をどう隠しているのかをラカは説明した。
「器用ニャス……」
ミアはラカのふんわりしているスカート部分をつついた。
破阿弩は入り口の前に立ち、大きさを確認する。
「実際見るとやはりよくわかりますね。小さいです。おや、扉のサイズは私がはまるのに程よいですね」
「え? はまるんか?」
宗人は目をぱちくりさせた。
「正面に立ち、藍紗さんが中で戦うとして、逃げてくる物をなるべく止めたほうが良いでしょう?」
「それはそうや」
「なら、私が正面に立ち、扉となり見守るのが良いでしょう?」
「そこから漏れる奴は玲花の術、俺やミアがなんとしても止めるんやな」
「十重二十重の備えですね」
中に入る人は限られるためそうならざるを得ない。
「ラカに聞きたいんやけど、扉ってどの程度まで開くんか?」
宗人に問われ、ラカはモーニングスターで地面をつつく。
「この辺りでしょうか」
180度よりは前のようだ。
「ああ、まあ、そこまで開けば、問題ないか」
宗人は礼を言いつつ、宗人は扉の影にならないところに陣取った。
「そろそろ、中を見てみるでござる」
藍紗が告げる。
「中は任せます。外に出た物は決して逃がしませんよ」
破阿弩の言に一同はうなずいた。
●当たるか当たらぬか戦闘
セイが気にしていたのは屋根が抜けることだった。頑丈で通常の行動は問題なくできそうだった。
煙突に向かって武器を構える。煙突に物を詰めふさいだからと言って出てこない保証はない。
「いつでもいいぜ」
ラカは登ってきて、屋根の上から見守ることになった。
最悪な状況になれば手助けをするが、基本しない約束。
「歪虚は滅するべきですっ」
ぎゅとモーニングスターを握り、そわそわして見つめるが、普段動くことが多いため落ち着かなかった。
破阿弩が扉を開け、その隙間から藍紗が滑り込む。扉が開くことで中は明るくはなったが暗い。
カサカサと音を立て、何かが暗がりに移動したようだ。
「藍紗、様子はどうや?」
「なんとかなると思うでござる」
返答を聞き、宗人は武器を構えた。
「小屋を壊さないようにぺんぺんするニャス……中に入ると壊さない自信ないニャス」
「おいおい……」
宗人は苦笑した。
「だからここで待つニャス」
ミアはシャキーンと爪を出すように武器を構えた。
「逃げたときの足止めに【地縛符】を使いますね」
玲花が符に力を籠める。扉から出たら引っかかる位置に適度なサイズで結界を作った。術自体は成功し、出てきたものが引っかかるか時間が立てば終わる。
「あの……私の記憶違いでなければ、皆さんも入るとかかりますよね」
ラカが声をかけた。
「……え?」
「あれ?」
玲花は術のことを思い出す。他のハンターも他のクラスということで馴染みはなかったが、記憶をたどってみる。
玲花の表情が青くなる。対象は「空間」であり「敵」ではない。
「入らなければええか」
「誰かが発動させればよいニャス?」
宗人もミアも構えは解かない。すでに中に藍紗が入っているのだ、待っている場合はない。
「抵抗さえ成功すればいいのです」
一番影響がありそうな破阿弩は問題ないと告げた。
「……あ、攻撃は任せてください」
玲花は名誉挽回を狙うことになる。
さて、藍紗は中に入る。
ブブブブ……。
激しい羽音が彼女の回りを飛ぶ。不快感を押さえられず、動きが止まった。
「ううう、これはちょっと困ったでござる」
破阿弩も攻撃をするにできず、状況を見る。
しばらくするとそれらは再び行動をした。
「扉に一体行ったでござる」
藍紗の回りをうろつくのと、扉の方に向かうので行動が別れたのだ。やったことは同じで、羽根を震わせ飛ぶ音を出す。
「つぶしてしまえば……いいのですが、なんか嫌ですね」
羽音を耳元で聞いたと思った瞬間、破阿弩は動けなくなる。
一方、藍紗に向かう三体は飛び蹴りをくらわしてきたのだった。蹴りではなく体当たりかもしれないが、細かいところは見えない。
「痛いでござる」
威力は大したことはないが、非常に迷惑だった。
屋根の上でセイはじっと耳を澄ませた。
「戦闘は始まったみたいだな」
「来そうですか?」
ラカはじっと見降ろしつつ答える。
「まだ何もないぞ」
セイは武器を構え、いつでも対処できるようにしているが「いつ」がわからないつらさがある。これも鍛錬だと考える。
「中の人、ケガをしたら出てくるんですよ?」
ラカが声を掛ける。聞こえるかは分からないけれど、指導員のような役割は果たさないとならない。
ミアは何が出てる来るかそわそわする。
「毛玉みたいな雑魔……」
扉の先を見て待つが見えない。
「ラカも言っているけど、困ったら声を出しや」
「藍紗さん、状況がわかれば」
宗人と玲花が中に声を掛ける。
「今は問題ありません」
中を見つつ壁になっている破阿弩が答えた。それと同時に敵を攻撃した。
一進一退の戦いが進む。
破阿弩の攻撃が当たり、一体雑魔が粉砕された。
「無に還るとはいえなんとなく嫌な感じですね」
「扉にもう二匹行ったでござる」
藍紗は一対一となり、戦いやすくはなったが、外に逃げることは心配した。
「問題ないです……ん?」
雑魔二体は連携を取ったのかたまたまなのか、一体がまとわりつき羽音をさせた。破阿弩がひるんだすきに、もう一体が飛び掛かってきた。それを避けてしまった、後ろに足を動かし。
「あっ!?」
動きが鈍る破阿弩。
「逃げられへんよ!」
宗人は外に出てきた一体に武器を投げつける。
「まとめて攻撃できるのです! 【風雷陣】」
符が飛び散り、雷が二体に向かう。
「待っていたニャス! ニャッせい!」
ミアが追い打ちをかけるように攻撃をする。
「これで終わりでござるよ!」
藍紗は前にいるよろめく雑魔にとどめを刺した。
一方外では、ハンターたちの必死の攻撃が続いていた。
「直接攻撃したほうがええな」
宗人は素早く近づくと剣を振るう。
「もう一回行きます! 【風雷陣】」
「これを食らいなさい」
玲花の術に破阿弩の【気功波】が命中する。
「ミアも負けられないニャス」
ミアの攻撃がとどめとなった。
このとき、フカフカな中が見えた気がする。
「ミアみたいにコート着ているニャス?」
とはいえ、すぐに無に還ってしまった雑魔は確認をさせてくれなかった。
「これで、終わりでしょうか?」
破阿弩が小屋を見る。
「全部で四体でござるよ」
藍紗は扉のところに戻ってくる。体と顔は小屋の中に向いたままだ。四体と思わせておいて、煙突や物資の陰に隠れているかもしれない。
「フンフンもう終わりニャス? じゃあ、周囲を確認してくるニャス!」
ミアは元気よく走り出した。
「屋根の人たち、煙突から出て来たんか?」
宗人は声だけかけ、周囲を見る。
「つまらないほど何もなかった!」
セイの言葉に宗人は苦笑する。
「まあ、しばらく様子見くれるか?」
「了解した」
つまらないとはいえ、何もなかったことは良いことなのだ。
ラカは周囲に気を配り、状況を把握している。せわしなく目は動き、首も動く。
「たぶん、何もいないと思います」
監督役は重要だった。
●お片付け
ラカは下りてくると、まずは怪我をしている人の手当てをする。
「助かったござるよ」
「あとは手を洗えば完璧です。でも、何もつきはしませんでしたね」
藍紗と破阿弩は傷の痛みが癒え、ほっと息をつく。
「せっかく雑魔から小屋を取り返したんだ。全員で小屋をきれいに片づけしてから打ち上げなんてどうだ?」
詰めていた毛布を持ってセイが梯子を下りてきた。この言葉に拒否する者もいない。
「戦闘でずいぶんと散らかしてしまいましたし、これくらいはしないといけませんね」
玲花は中を見てうなずいた。雑魔が走り回ったり飛び回ったりしたこともあり、埃が非常に立っている。
「たくさん動いたからミア腹減ったニャス。おむすびを持ってきたニャス。みんなも食べるニャスー」
ミアは座ると呼ぶ。
「ほれほれ……ミアさん、腹を膨らませたら、掃除を手伝ってくれや」
宗人が声を掛ける。
「分かったニャス」
了解したとミアはばんざーのように手をあげた。
「と、いうわけや。もともとラカは掃除のために来とったんやろ? 先輩として見守ってくれた礼やな」
「礼と言われましても……もともと、指導員が仕事ですからね」
ラカが顔を真っ赤にして、目をそらした。口元が緩んでいるので、喜んでいるのがわかる。もともと掃除用具は持ってきていたわけだが、面と向かって言われるとこそばゆい。
ハンターたちは持ってきたほうきや塵取りをそれぞれ手に持つ。
「龍園ってどんなとこや?」
掃除を始めた宗人がはじめて声を掛ける。
ラカは青龍の話や周囲の環境の話を簡単に話す。そして、衝撃の発言をする。
「……まさか、グラズヘイム王国があんなに暑いなんて思いませんでした」
「えっ!?」
王国に行ったことあるハンターは声をあげる。確かにここは涼しいが。
「行ったことあるんだな。で、西方はどうだった? 楽しそうか?」
「えー」
「この地にもハンターの支店ができた。俺たちドラグーンはもともと戦ってここを守のが存在理由だ。この地を守り続けるなら、他と情報交換しやすいハンターになる方が役に立つと思うぞ」
セイは諭す。ラカが嫌がっているというのを聞いた上、ラカが距離を置いている雰囲気がしていたのだ。
「うう」
ラカは分かっているという様子を見せている。
「ラカ殿、それがしは旅をしているでござる。ここに来られて楽しかったでござる」
藍紗はにこりと笑いかける。
「無理はすることないでござる。でも、楽しいと思ったことは良いと思うでござるよ?」
ラカはバツが悪そうな顔になる。
「元気ふっかーつニャス! 掃除するニャス。終わったら、打ち上げでたくさんご馳走を食べるニャス」
「良い店はラカに聞けばいいわけやな」
ミアと宗人が「楽しみ」と異口同音に言う。
「それはそれでいいですね。身だしなみを調えた後、たっぷりいただきたいですよ」
破阿弩が巨漢を揺るがす。
「こちらの料理も気になります。掃除を早くきれいに片づけましょう」
玲花が笑う。
「え、ええ? 良いお店ですか?」
ラカが困惑するのを掃除を一生懸命するハンターは気づかない。
「これは……オフィスで聞かねばならないのでしょうね……」
ラカは後進達を眺め、目を細めた。
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/10/09 07:50:58 |
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◆相談しようニャス◆ ミア(ka7035) 鬼|22才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2017/10/09 20:48:12 |