ゲスト
(ka0000)
ねずみのくにから
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/11/22 19:00
- 完成日
- 2014/11/29 20:28
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●
王国南部に位置するとある貴族領。
問題のお屋敷は、領の山麓近くにありました。
木造二階建て、左右対称のゴシック風建築です。
都会の喧騒から離れ、静かに過ごすにはもってこいの物件といえます。
もとは、この領を統治する貴族の別邸でした。
数代前までは、パーティなどに使用していたらしいのですが、今では忘却の彼方。
すっかり忘れ去られたこの屋敷を、現当主が偶然見つけ出しました。
●
「改修するにしても、解体するにしても一度確認せねばなるまい」
そう領主は述べて、自ら出かけようとしたのであるが。
そのような埃臭いところへ、行かせるわけにもいかない。
執事長から執拗に注意と説得を受け、領主はむっと顔をしかめた。
言い過ぎたかと思った次の瞬間、領主は執事長を指さして告ぐ。
「ならば、お前が行けばいいではないか。貴重な品を他人に触らせたくはないだけだ。お前なら、許す」
「え」
驚いている間にも、領主は執事長が赴くためにスケジュールを組み直していた。
自業自得とはいえ、背に腹は代えられない。
領主に何か起こるよりはマシかと、執事長は断念する。
「そうそう、念のため衛士と土木関係の者も同行させよう」
「ありがたき、幸せ……」
乗り気はしなかったが、しぶしぶ用意を整えるのだった。
●
問題の物件、と言いたくなるほど、その建物は古びていた。
「劇的な改修工事が必要ですな」
執事長は蔦まみれの外壁に触れ、ため息をつく。
一から建てたほうが安くつくのではないかと土木関係者に問うが、中の様子を見てみなければ何ともいえないという。
「旦那、早くしやしょう」
「急かさないでいただきたい。心の準備というものが……」
怖がりな性格の執事長は、扉の前を往復するばかり。
業を煮やしたのは、衛士だった。
「入りますよ」
サクッと言ってのけ、サクッと鍵をあけて、扉を開く。
古めかしく重たい音が、時代を感じさせた。
手を離せば、メッキの剥がれた取っ手のサビがついていた。
「これは、相当ですね」
「あぁ、入るのなら、言ってくださいよ」
サビを扉にこすりつける衛士に続けて、執事長も続く。
土木関係者も入ったところで、室内を見渡した。
無駄に広いエントランスホールは、窓に蔦が絡みついているためか、昼間だというのに光量がない。
足元は、ところどころ芝生のごとき、カビが生えている箇所すらある。
高級そうな絨毯も、埃とカビで何が何だかわからない。
「こりゃ、解体しましょう」
壁の様子や柱の様子を見ながら、業者が言う。
「風化の影響か、変に削れ……ん?」
「どうされました?」
「いや、これは風化というより、ネズミか何かの噛み跡のような」
それにしては、あまりにも大きすぎる、歯痕が見える。
大人の腕ならば噛み砕けそうなほどの、大きさになる。
「そんな大きなネズミ、現実にいるわけないでしょう」
ハハハと空笑いを浮かべ、執事長は震え声でいう。
そうですよねと答える土木関係者も、心なしか元気がない。
「と、思うでしょ。下がってください」
一人、衛士が冷静に二人に告げる。
指差す先にランタンの光を向ける。複数の赤い瞳が見えた。
耳には、野太い声のチューチュー大合唱が聞こえてくる。
「ハハハ。なるほど、早くもこの調査は終了ですね」
「笑っている場合か。逃げるんだよぉお!!」
「少しは落ち着いたらどうなんです、っと、こっちに向かってきたな」
慌てふためく二人を扉から突き飛ばし、自身も素早く退出する。
扉を閉めると、バンバンと叩く音が二、三回聞こえたが、開けては来なかった。
しっかりと鍵を閉めて、土木関係者がカンヌキを即席でつける。
「こ……これは、調査云々ではないですね」
執事長はもはや笑うしかないという表情で、空を見上げていた。
報告を聞いた領主は、すぐさま、ハンターオフィスへ馬を走らせるのだった。
王国南部に位置するとある貴族領。
問題のお屋敷は、領の山麓近くにありました。
木造二階建て、左右対称のゴシック風建築です。
都会の喧騒から離れ、静かに過ごすにはもってこいの物件といえます。
もとは、この領を統治する貴族の別邸でした。
数代前までは、パーティなどに使用していたらしいのですが、今では忘却の彼方。
すっかり忘れ去られたこの屋敷を、現当主が偶然見つけ出しました。
●
「改修するにしても、解体するにしても一度確認せねばなるまい」
そう領主は述べて、自ら出かけようとしたのであるが。
そのような埃臭いところへ、行かせるわけにもいかない。
執事長から執拗に注意と説得を受け、領主はむっと顔をしかめた。
言い過ぎたかと思った次の瞬間、領主は執事長を指さして告ぐ。
「ならば、お前が行けばいいではないか。貴重な品を他人に触らせたくはないだけだ。お前なら、許す」
「え」
驚いている間にも、領主は執事長が赴くためにスケジュールを組み直していた。
自業自得とはいえ、背に腹は代えられない。
領主に何か起こるよりはマシかと、執事長は断念する。
「そうそう、念のため衛士と土木関係の者も同行させよう」
「ありがたき、幸せ……」
乗り気はしなかったが、しぶしぶ用意を整えるのだった。
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問題の物件、と言いたくなるほど、その建物は古びていた。
「劇的な改修工事が必要ですな」
執事長は蔦まみれの外壁に触れ、ため息をつく。
一から建てたほうが安くつくのではないかと土木関係者に問うが、中の様子を見てみなければ何ともいえないという。
「旦那、早くしやしょう」
「急かさないでいただきたい。心の準備というものが……」
怖がりな性格の執事長は、扉の前を往復するばかり。
業を煮やしたのは、衛士だった。
「入りますよ」
サクッと言ってのけ、サクッと鍵をあけて、扉を開く。
古めかしく重たい音が、時代を感じさせた。
手を離せば、メッキの剥がれた取っ手のサビがついていた。
「これは、相当ですね」
「あぁ、入るのなら、言ってくださいよ」
サビを扉にこすりつける衛士に続けて、執事長も続く。
土木関係者も入ったところで、室内を見渡した。
無駄に広いエントランスホールは、窓に蔦が絡みついているためか、昼間だというのに光量がない。
足元は、ところどころ芝生のごとき、カビが生えている箇所すらある。
高級そうな絨毯も、埃とカビで何が何だかわからない。
「こりゃ、解体しましょう」
壁の様子や柱の様子を見ながら、業者が言う。
「風化の影響か、変に削れ……ん?」
「どうされました?」
「いや、これは風化というより、ネズミか何かの噛み跡のような」
それにしては、あまりにも大きすぎる、歯痕が見える。
大人の腕ならば噛み砕けそうなほどの、大きさになる。
「そんな大きなネズミ、現実にいるわけないでしょう」
ハハハと空笑いを浮かべ、執事長は震え声でいう。
そうですよねと答える土木関係者も、心なしか元気がない。
「と、思うでしょ。下がってください」
一人、衛士が冷静に二人に告げる。
指差す先にランタンの光を向ける。複数の赤い瞳が見えた。
耳には、野太い声のチューチュー大合唱が聞こえてくる。
「ハハハ。なるほど、早くもこの調査は終了ですね」
「笑っている場合か。逃げるんだよぉお!!」
「少しは落ち着いたらどうなんです、っと、こっちに向かってきたな」
慌てふためく二人を扉から突き飛ばし、自身も素早く退出する。
扉を閉めると、バンバンと叩く音が二、三回聞こえたが、開けては来なかった。
しっかりと鍵を閉めて、土木関係者がカンヌキを即席でつける。
「こ……これは、調査云々ではないですね」
執事長はもはや笑うしかないという表情で、空を見上げていた。
報告を聞いた領主は、すぐさま、ハンターオフィスへ馬を走らせるのだった。
リプレイ本文
●
その建物は、廃屋と一概にいうには、立派な門構えをしていた。
かつては美しかったであろう外壁は、風に晒され、触れば崩れそうな部分すらある。
「ふむ、ちょっとの衝撃でも崩れそうじゃな」
クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659)は手についた粉を払いながら、懸念を示す。
建物の破損にも注意とあったが、魔法の行使には気をつけたほうがよいかもしれない。
逆に言えば、これだけ古い屋敷ならふさわしい歴史と物語がありそうだ。そう思うのは、エルティア・ホープナー(ka0727)だ。
「自然に溢れた静かで良い場所ね……でも、埃と獣臭いわ」
「廃屋敷に鼠、当たり前な取り合わせはありますが」
合わさると面倒だと語るのは、アデリシア=R=エルミナゥ(ka0746)だ。
「屋敷の見取り情報ももう少し欲しかったところですが、まあやむをえないでしょう」
アデリシアは、小さくため息をつく。現当主が運よく発見したからこそ、でてきた屋敷だ。いろいろと資料をあさってみたが、図面一つすら見つからなかったらしい。
外側から見ただけでも、それもやむなしと思えてくる。
エイル・メヌエット(ka2807)は、感慨深く感想を述べる。
「忘れ去られたお屋敷が、淋しさから何かを喚び寄せちゃったのかもしれないわね」
皆の話を聞きながら、少し離れた位置にいる不知火 陽炎(ka0460)は、真面目な顔で考える。それならば、ネズミごと建物を壊したらどうだろう、と。
だが折角の機会でもある。「暗所室内戦闘の経験」を蓄えるには、ちょうどよかった。機導剣や、防御障壁が暗所でどのように見えるのか等、参考にしてみたくもある。
むしろ、今回の依頼は、得意かもしれないと早くも息巻く者もいた。
リサ=メテオール(ka3520)である。
「いざ、ネズミ退治だよ」
「ただでさえネズミは厄介だしね。頑張って倒すわ!」
握りこぶしを作って、メーナ(ka1713)がリサに応える。
自身の鉄扇にシャインをかけて、光源を作る。同じくシャインを行使するものもいれば、LEDライトを用意するものもいた。
囮役のミィリア(ka2689)は、腰にLEDを下げておく。
「準備完了ですね」
もう一人の囮役、アデリシアが自身にプロテクションをかけたのを確認し、陽炎が扉に手をかけた。ギィっと嫌な音をたてて、開いた扉から一気に突入する。
●
「うわわわ、やっぱり荒れ放題でござる……」
腰のライトを頼りに、右側の壁にそってミィリアは駆けていた。
足元もところどころ、床が荒れているところもある。壁は外側よりはましだが、痛みを感じさせる。
転がっているモノや、割れたのであろう何かのかけらに注意する。
ここまでくると、元メイドのミィリアとしてはうずうずしてくるものがある。だが、まずはネズミを駆除しなければ何も始まらないのだ。
その後ろを、クラリッサと陽炎が追う。
右側はこの三名が班を組んでいた。
囮役を担うミィリアは、隣の部屋につながる扉より手前で立ち止まる。
エントランスホールの中央部から、足音が聞こえていた。
「そろそろ、接触するのじゃ」
伝話を通じて、他のメンバーに通達する。
一階一班の準備が整うのと同じくして、アデリシアも隣部屋につながる扉付近で立ち止まった。やはり中央付近から、近づいてくる気配があった。
壁に背を預け、片膝立ちでアデリシアはじっとする。
いかに大きくなっていようと、ネズミごときに遅れを取る訳にはいかない。周囲をしっかりと警戒し、暗闇で目を凝らす。
距離を離して、中央側からメーナが様子を見守っていた。そのやや後ろを、エルティアが行く。この三名が、一階を担当するもう一班である。
残るエイルとリサは二階へ行くべく、メーナの後ろに着いていた。
敵が十二分に、一階担当に引きつられたら、駆け上がる算段である。
「昼間でも全然光が入らないのね……シャインがすごく明るく感じるわ」
メーナが唸る。
夜目を利かすべく、片目を閉じていたのだが室内はともかく、持っている鉄扇が眩しく見えた。できるだけ、光源自体に目を向けないよう注意する。
「これだけボロボロだと、警戒する場所が多いね」
前後左右警戒していると、どこかから鳴き声が聞こえてくる。
リサはその鳴き声に惑わされないよう、気を貼り直した。
●
白亜のカイトシールドを構え、ミィリアは腰に下げたLEDを揺らめかす。
女の子にこのような表現をするのは、非常に心が痛むのだが、アンコウの疑似餌のようである。事実、それはおびき寄せるための罠なのだ。
「さ、どーんと来いでござるっ! ミィリアがぜーんぶ受け止めてあげちゃう!!」
その宣言通り、どーんとネズミたちが突撃してきてくれた。
まるで鼠色三連星のごとく、波状攻撃で畳み掛けてきたのだ。
「う、これはきついでござる」
タイミングを外され、体勢を崩したところに二体目、三体目がくる。
「障壁を!」と陽炎が、かろうじて一度障壁を与える。グッと耐え切ったところで、三体のネズミが目の前に出現していた。
向こうの方でも、戦闘音が響く。どうやら同時に、端緒が開かれたようだ。
「さて、眠ってもらうとするかのう」
手をかざし、ミィリアを狙うネズミどもに青白いガスを浴びせる。
一瞬、動きが鈍ったものの頭を振って振り切るものもいたが、一体は眠りについた。
起きているネズミは、一体は続けてミィリアに、もう一体はクラリッサめがけて飛び出した。
「そうは、させません」
割って入るように陽炎が盾を広げる。機導術によって動かされた盾が、ネズミの突撃を防ぐ。
返す刀で、陽炎は機導剣を振るう。光が一瞬、室内で煌めいた。
ネズミはその光には飛び込まず、距離を取る。だが、その動きは集中して見ていたクラリッサに捉えられていた。
「眠っても可愛げはないのう。起きていればなおさらじゃ」
放たれた風刃がネズミを襲い、その身を刻む。
いかに大きくなっているといえど、集中力からひねり出された強力な一撃は耐え難い。
ボロ雑巾用になって、床に倒れ込んだ。
「さて、こちらは三体中一体を撃破したところじゃが」
伝話の先、エイルはそのことを即座にメーナに伝えた。
「こっちも三体って伝えて!」
向かって来る一体に鉄扇を広げ、押し返すように受け流す。
力が揺らされたネズミは、痺れる身体を動かせない。
「攻撃は最大の防御って言うけど、防御こそ最大の攻撃だと思うの!」
キッパリと言い切ると、エイルに目配せする。
「大丈夫。 落ち着いていきましょう」と、階段へ向かう道筋を開けて、移動を促す。
二人が通りすぎたのを確認すると、メーナは鉄扇を閉じて攻撃に転じる。
三体と彼女はいったが、残る二体はどこにいるのか。
「いかに大きくなろうと、鼠ごときに遅れは取らぬ」
向かって来るネズミを一体は盾で受け止め、一体は受け流してアデリシアは毅然と言い切る。
短剣でネズミをなぎ払い、注意深く周囲を見渡す。
「これだけの群れならば、司令塔が」
いるはずだと思っていたが、むしろ烏合の衆なのかもしれない。
目に飛び込んできたものへ、とりあえず飛び込んできているようにも見えた。
「鼠ってこんなに大きくなるのね……でも、夢の国には程遠いのが残念かしら?」
エルティアは、そんなネズミたちを目を細めて見やる。
メーナが二階組を通り抜けさせようとしている意図を汲み、弓を射る。
ネズミの挙動を抑えれば、より仕事は容易くなるだろう。
「貴方達の紡ぐ物語は単調過ぎて面白味に欠けるわ。やはり人の紡ぐものこそ、おもしろい……」
弓を避けながらも、メーナに背後から討たれたネズミにそう声をかけるのだった。
●
「早速お出ましというわけね」
「思ったより上手く釣れたね」
エイルがエア・スティーラーを構える間に、リサはライトを片す。
廊下の先にロープをくくった光源を投げ、釣りの要領で敵をおびき寄せたのだった。
エルティアの文句ではないが、あまりにも単純である。
「一体なら、そのまま倒すわよ」
「わかったよ、任せて」
エイルが銃声を響かせている間に、リサが潜り込む。
サーベルを閃かせ、ネズミを切りつける。その隙間を縫うように、弾丸がネズミを襲う。
即席ながら連携のとれた動きを前に、ネズミが出来たのは、わずかばかりの歯型をリサの黒手袋のつけることだけであった。
「改めて……と」
リサはドアストッパーになるものを各部屋に挟み込んでいく。ドアの間隔からして、各部屋はそれほど広いというわけではなさそうだ。
仕掛けを終えれば、一部屋ずつ処理するだけだ。
「開けるよ―」
錆びついた音を立てて、扉が開く。光をさし込むが、物音一つしない。
覗きこめば、古びた風景が映るばかり。
「次ね」とエイルが告げて、リサが頷く。2つ目の部屋は、光を当てた瞬間に動きがあった。
ドタドタという足音が聞こえ、タイミングを合わせて刃を突けば、鳴き声が上がった。
ドアを開けて、エイルが頭を狙って銃撃をかます。
「確実に、終わらせるわよ」
伸びきったネズミが、その声に答えることはなかった。
三つ、四つと開けていき、部屋を探るさまはまるで盗賊。
リサはそんな今回の捜索を楽しんで行っていた。
「どんどん開けて、どんどん調べようっと」
「気をつけてよ」と調子のいいリサにエイルはそれとなく、釘を刺す。
大丈夫というリサの予想より早く飛び出してきたネズミに、ホーリーライトをぶつけ、エイルはほらというのだった。
●
「大丈夫ですか? 次に行きますよ」
アデリシアは、メーナを柔らかい光で包む。そして、自身は防御を高める光を纏った。
エントランスの敵は倒せたであろうというのが、クラリッサらの班と意見を交わした結論だった。
二階は、二階班がまだ対処しているが手際の良さそうな二人のことだ、それほど時間はかかるまい。
「今度はこっちね」
エルティアの指差す先には、左の広間へ続く扉があった。
メーナが扉に手をかけ、アデリシアは先と同じように盾を構えて中へ押し入った。
アデリシアへ向かって、丸々としたネズミが二匹突進をかましてきたが、まもりを固めていた彼女を打ち崩すことはできない。
「これしきで、倒されるとでも?」
一方はアデリシアから返す刀で一撃を喰らい、もう一方はメーナの鉄扇で弾かれて動きを止めていた。
「狩場で獲物を逃がすなんて、そんな情けない事できないわ?」
アデリシアへ向かっていたネズミは、敵わないと判断したのかキッと踵を返そうとした。封鎖された屋敷とはいえ、暖炉や物陰に隠れられては厄介だ。
エルティアが的を縛り、弓を射る。足を狙い、動きを防ぐ。
逃げる、という判断をしたのはこの個体が初めてだったが、アタマというほどではなさそうだった。
「烏合の衆は、烏合の衆ということか」
あるいは、他のところにいるのかもしれないが。残念そうに告げて、アデリシアは刃を振るう。
するりと避けるも、エルティアの矢が首元に刺さり、トドメとなった。
「あんたの相手は私よ!」
メーナもまた、閉じた鉄扇を棍のように振るって応戦する。動きを封じた相手に的確な打撃を与え、とどめを刺す。
眠りについていたネズミも倒し、クラリッサたちもまた、右の部屋を捜索していた。
ドアを開けた隙間から、ペンライトを投げ込み、陽炎は敵の分散を図る。
かたかたという音が奥の方で、なったのを確認して再びミィリアが囮として突入した。
「さぁ、今度もドンと来るでござるよ!」
奥に行ったのは一体、部屋の中にはもう一体のネズミがいた。
ミィリアは言葉通り、ネズミをドンと受け止める。
陽炎が機導剣を振るい、クラリッサが風刃を放つ。
すらりと避けるネズミを、ミィリアが守りの姿勢を解いて追う。強く踏み込み、大きく振りかぶっての一撃。
「お屋敷をガジガジしちゃった悪い子にはお仕置きでござる! 壊したらメッなんだから……!」
押し倒すように放てば、ネズミも足を滑らせる。
「終わりです」
陽炎が静かに告げた時には、ネズミは床に転がっていた。
残る一体が、三人の気配に気づいた時には、全てが終わっていたのである。
●
「しかし、可愛げのないネズミじゃったな」
クラリッサは、ペンライトで室内を照らして、残党がいないかを確認していた。
それにメーナはうーんと唸る。
「ネズミって畑のお野菜は荒らすし天井走り回るし家具は齧るし、昔から迷惑してるのよね……可愛げ?」
可愛げなんてあったかなと、小首を傾げる。
「ネズミに可愛げを求めるのも妙な話かのう」
ネズミの仲間には、可愛げのあるものもいるのだが。本元のネズミにはないというのも、可哀想なものである。
ネズミが残っていないことを確認すると、二人はエントランスへと引き返した。
そこへ、再度二階の部屋を確認しにいっていた、エイルとリサが戻ってくる。
「こっちは大丈夫だったわよ」
「隈なく探したから、間違いないよ」
「それにしても」とエイルは言う。
「解体するにせよ、ちゃんと当主さんの手に渡してあげられそうでよかったわ」
戦いによる損傷は、予想以上に少なくて済んだ。
囮作戦が功を奏した結果といえよう。
「いい実戦経験がとれました」と陽炎が語るのも、うなずける。
「吝嗇もすぎればよくないといういい見本でしたね」とアデリシアは漏らす。だが、見回ってきた一同と、少し毛色が違い、この空気を味わうものがいた。
エルティアだ。
傍らでは恐る恐る着いて行っているミィリアが声をかけていた。
「何か物を壊しちゃったりする前に、ささっと帰ろうよ」
「手は触れないわ」
だから、大丈夫よとミィリアに告げる。
「貴方達はどんな物語をここで見てきたのかしらね……」
エルティアは昔を思いやるように調度品を眺め、空気を感じていた。
ミィリアはうっかり壊して、怒られたらどうしようと戦々恐々だ。
「見回りは、終わったわよ。問題なし」
エイルが声をかけると、名残惜しそうにエルティアは部屋を見渡して、
「わかったわ。私も充分よ」と告げる。
その声にミィリアが安堵したように大きく息をつく。
それじゃあ、帰る、でござる、と口調を思い出す。
「すっかり埃っぽくなっちゃったから、お風呂にも入りたいでござるねっ」
このミィリアの意見には、頷くものも多かった。
屋敷が解体ではなく基礎を残して、改修すると決定されたのは、しばらく経ってからの事だった。新たな歴史が、この屋敷に刻まれるのもそう遠くはないだろう。
その建物は、廃屋と一概にいうには、立派な門構えをしていた。
かつては美しかったであろう外壁は、風に晒され、触れば崩れそうな部分すらある。
「ふむ、ちょっとの衝撃でも崩れそうじゃな」
クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659)は手についた粉を払いながら、懸念を示す。
建物の破損にも注意とあったが、魔法の行使には気をつけたほうがよいかもしれない。
逆に言えば、これだけ古い屋敷ならふさわしい歴史と物語がありそうだ。そう思うのは、エルティア・ホープナー(ka0727)だ。
「自然に溢れた静かで良い場所ね……でも、埃と獣臭いわ」
「廃屋敷に鼠、当たり前な取り合わせはありますが」
合わさると面倒だと語るのは、アデリシア=R=エルミナゥ(ka0746)だ。
「屋敷の見取り情報ももう少し欲しかったところですが、まあやむをえないでしょう」
アデリシアは、小さくため息をつく。現当主が運よく発見したからこそ、でてきた屋敷だ。いろいろと資料をあさってみたが、図面一つすら見つからなかったらしい。
外側から見ただけでも、それもやむなしと思えてくる。
エイル・メヌエット(ka2807)は、感慨深く感想を述べる。
「忘れ去られたお屋敷が、淋しさから何かを喚び寄せちゃったのかもしれないわね」
皆の話を聞きながら、少し離れた位置にいる不知火 陽炎(ka0460)は、真面目な顔で考える。それならば、ネズミごと建物を壊したらどうだろう、と。
だが折角の機会でもある。「暗所室内戦闘の経験」を蓄えるには、ちょうどよかった。機導剣や、防御障壁が暗所でどのように見えるのか等、参考にしてみたくもある。
むしろ、今回の依頼は、得意かもしれないと早くも息巻く者もいた。
リサ=メテオール(ka3520)である。
「いざ、ネズミ退治だよ」
「ただでさえネズミは厄介だしね。頑張って倒すわ!」
握りこぶしを作って、メーナ(ka1713)がリサに応える。
自身の鉄扇にシャインをかけて、光源を作る。同じくシャインを行使するものもいれば、LEDライトを用意するものもいた。
囮役のミィリア(ka2689)は、腰にLEDを下げておく。
「準備完了ですね」
もう一人の囮役、アデリシアが自身にプロテクションをかけたのを確認し、陽炎が扉に手をかけた。ギィっと嫌な音をたてて、開いた扉から一気に突入する。
●
「うわわわ、やっぱり荒れ放題でござる……」
腰のライトを頼りに、右側の壁にそってミィリアは駆けていた。
足元もところどころ、床が荒れているところもある。壁は外側よりはましだが、痛みを感じさせる。
転がっているモノや、割れたのであろう何かのかけらに注意する。
ここまでくると、元メイドのミィリアとしてはうずうずしてくるものがある。だが、まずはネズミを駆除しなければ何も始まらないのだ。
その後ろを、クラリッサと陽炎が追う。
右側はこの三名が班を組んでいた。
囮役を担うミィリアは、隣の部屋につながる扉より手前で立ち止まる。
エントランスホールの中央部から、足音が聞こえていた。
「そろそろ、接触するのじゃ」
伝話を通じて、他のメンバーに通達する。
一階一班の準備が整うのと同じくして、アデリシアも隣部屋につながる扉付近で立ち止まった。やはり中央付近から、近づいてくる気配があった。
壁に背を預け、片膝立ちでアデリシアはじっとする。
いかに大きくなっていようと、ネズミごときに遅れを取る訳にはいかない。周囲をしっかりと警戒し、暗闇で目を凝らす。
距離を離して、中央側からメーナが様子を見守っていた。そのやや後ろを、エルティアが行く。この三名が、一階を担当するもう一班である。
残るエイルとリサは二階へ行くべく、メーナの後ろに着いていた。
敵が十二分に、一階担当に引きつられたら、駆け上がる算段である。
「昼間でも全然光が入らないのね……シャインがすごく明るく感じるわ」
メーナが唸る。
夜目を利かすべく、片目を閉じていたのだが室内はともかく、持っている鉄扇が眩しく見えた。できるだけ、光源自体に目を向けないよう注意する。
「これだけボロボロだと、警戒する場所が多いね」
前後左右警戒していると、どこかから鳴き声が聞こえてくる。
リサはその鳴き声に惑わされないよう、気を貼り直した。
●
白亜のカイトシールドを構え、ミィリアは腰に下げたLEDを揺らめかす。
女の子にこのような表現をするのは、非常に心が痛むのだが、アンコウの疑似餌のようである。事実、それはおびき寄せるための罠なのだ。
「さ、どーんと来いでござるっ! ミィリアがぜーんぶ受け止めてあげちゃう!!」
その宣言通り、どーんとネズミたちが突撃してきてくれた。
まるで鼠色三連星のごとく、波状攻撃で畳み掛けてきたのだ。
「う、これはきついでござる」
タイミングを外され、体勢を崩したところに二体目、三体目がくる。
「障壁を!」と陽炎が、かろうじて一度障壁を与える。グッと耐え切ったところで、三体のネズミが目の前に出現していた。
向こうの方でも、戦闘音が響く。どうやら同時に、端緒が開かれたようだ。
「さて、眠ってもらうとするかのう」
手をかざし、ミィリアを狙うネズミどもに青白いガスを浴びせる。
一瞬、動きが鈍ったものの頭を振って振り切るものもいたが、一体は眠りについた。
起きているネズミは、一体は続けてミィリアに、もう一体はクラリッサめがけて飛び出した。
「そうは、させません」
割って入るように陽炎が盾を広げる。機導術によって動かされた盾が、ネズミの突撃を防ぐ。
返す刀で、陽炎は機導剣を振るう。光が一瞬、室内で煌めいた。
ネズミはその光には飛び込まず、距離を取る。だが、その動きは集中して見ていたクラリッサに捉えられていた。
「眠っても可愛げはないのう。起きていればなおさらじゃ」
放たれた風刃がネズミを襲い、その身を刻む。
いかに大きくなっているといえど、集中力からひねり出された強力な一撃は耐え難い。
ボロ雑巾用になって、床に倒れ込んだ。
「さて、こちらは三体中一体を撃破したところじゃが」
伝話の先、エイルはそのことを即座にメーナに伝えた。
「こっちも三体って伝えて!」
向かって来る一体に鉄扇を広げ、押し返すように受け流す。
力が揺らされたネズミは、痺れる身体を動かせない。
「攻撃は最大の防御って言うけど、防御こそ最大の攻撃だと思うの!」
キッパリと言い切ると、エイルに目配せする。
「大丈夫。 落ち着いていきましょう」と、階段へ向かう道筋を開けて、移動を促す。
二人が通りすぎたのを確認すると、メーナは鉄扇を閉じて攻撃に転じる。
三体と彼女はいったが、残る二体はどこにいるのか。
「いかに大きくなろうと、鼠ごときに遅れは取らぬ」
向かって来るネズミを一体は盾で受け止め、一体は受け流してアデリシアは毅然と言い切る。
短剣でネズミをなぎ払い、注意深く周囲を見渡す。
「これだけの群れならば、司令塔が」
いるはずだと思っていたが、むしろ烏合の衆なのかもしれない。
目に飛び込んできたものへ、とりあえず飛び込んできているようにも見えた。
「鼠ってこんなに大きくなるのね……でも、夢の国には程遠いのが残念かしら?」
エルティアは、そんなネズミたちを目を細めて見やる。
メーナが二階組を通り抜けさせようとしている意図を汲み、弓を射る。
ネズミの挙動を抑えれば、より仕事は容易くなるだろう。
「貴方達の紡ぐ物語は単調過ぎて面白味に欠けるわ。やはり人の紡ぐものこそ、おもしろい……」
弓を避けながらも、メーナに背後から討たれたネズミにそう声をかけるのだった。
●
「早速お出ましというわけね」
「思ったより上手く釣れたね」
エイルがエア・スティーラーを構える間に、リサはライトを片す。
廊下の先にロープをくくった光源を投げ、釣りの要領で敵をおびき寄せたのだった。
エルティアの文句ではないが、あまりにも単純である。
「一体なら、そのまま倒すわよ」
「わかったよ、任せて」
エイルが銃声を響かせている間に、リサが潜り込む。
サーベルを閃かせ、ネズミを切りつける。その隙間を縫うように、弾丸がネズミを襲う。
即席ながら連携のとれた動きを前に、ネズミが出来たのは、わずかばかりの歯型をリサの黒手袋のつけることだけであった。
「改めて……と」
リサはドアストッパーになるものを各部屋に挟み込んでいく。ドアの間隔からして、各部屋はそれほど広いというわけではなさそうだ。
仕掛けを終えれば、一部屋ずつ処理するだけだ。
「開けるよ―」
錆びついた音を立てて、扉が開く。光をさし込むが、物音一つしない。
覗きこめば、古びた風景が映るばかり。
「次ね」とエイルが告げて、リサが頷く。2つ目の部屋は、光を当てた瞬間に動きがあった。
ドタドタという足音が聞こえ、タイミングを合わせて刃を突けば、鳴き声が上がった。
ドアを開けて、エイルが頭を狙って銃撃をかます。
「確実に、終わらせるわよ」
伸びきったネズミが、その声に答えることはなかった。
三つ、四つと開けていき、部屋を探るさまはまるで盗賊。
リサはそんな今回の捜索を楽しんで行っていた。
「どんどん開けて、どんどん調べようっと」
「気をつけてよ」と調子のいいリサにエイルはそれとなく、釘を刺す。
大丈夫というリサの予想より早く飛び出してきたネズミに、ホーリーライトをぶつけ、エイルはほらというのだった。
●
「大丈夫ですか? 次に行きますよ」
アデリシアは、メーナを柔らかい光で包む。そして、自身は防御を高める光を纏った。
エントランスの敵は倒せたであろうというのが、クラリッサらの班と意見を交わした結論だった。
二階は、二階班がまだ対処しているが手際の良さそうな二人のことだ、それほど時間はかかるまい。
「今度はこっちね」
エルティアの指差す先には、左の広間へ続く扉があった。
メーナが扉に手をかけ、アデリシアは先と同じように盾を構えて中へ押し入った。
アデリシアへ向かって、丸々としたネズミが二匹突進をかましてきたが、まもりを固めていた彼女を打ち崩すことはできない。
「これしきで、倒されるとでも?」
一方はアデリシアから返す刀で一撃を喰らい、もう一方はメーナの鉄扇で弾かれて動きを止めていた。
「狩場で獲物を逃がすなんて、そんな情けない事できないわ?」
アデリシアへ向かっていたネズミは、敵わないと判断したのかキッと踵を返そうとした。封鎖された屋敷とはいえ、暖炉や物陰に隠れられては厄介だ。
エルティアが的を縛り、弓を射る。足を狙い、動きを防ぐ。
逃げる、という判断をしたのはこの個体が初めてだったが、アタマというほどではなさそうだった。
「烏合の衆は、烏合の衆ということか」
あるいは、他のところにいるのかもしれないが。残念そうに告げて、アデリシアは刃を振るう。
するりと避けるも、エルティアの矢が首元に刺さり、トドメとなった。
「あんたの相手は私よ!」
メーナもまた、閉じた鉄扇を棍のように振るって応戦する。動きを封じた相手に的確な打撃を与え、とどめを刺す。
眠りについていたネズミも倒し、クラリッサたちもまた、右の部屋を捜索していた。
ドアを開けた隙間から、ペンライトを投げ込み、陽炎は敵の分散を図る。
かたかたという音が奥の方で、なったのを確認して再びミィリアが囮として突入した。
「さぁ、今度もドンと来るでござるよ!」
奥に行ったのは一体、部屋の中にはもう一体のネズミがいた。
ミィリアは言葉通り、ネズミをドンと受け止める。
陽炎が機導剣を振るい、クラリッサが風刃を放つ。
すらりと避けるネズミを、ミィリアが守りの姿勢を解いて追う。強く踏み込み、大きく振りかぶっての一撃。
「お屋敷をガジガジしちゃった悪い子にはお仕置きでござる! 壊したらメッなんだから……!」
押し倒すように放てば、ネズミも足を滑らせる。
「終わりです」
陽炎が静かに告げた時には、ネズミは床に転がっていた。
残る一体が、三人の気配に気づいた時には、全てが終わっていたのである。
●
「しかし、可愛げのないネズミじゃったな」
クラリッサは、ペンライトで室内を照らして、残党がいないかを確認していた。
それにメーナはうーんと唸る。
「ネズミって畑のお野菜は荒らすし天井走り回るし家具は齧るし、昔から迷惑してるのよね……可愛げ?」
可愛げなんてあったかなと、小首を傾げる。
「ネズミに可愛げを求めるのも妙な話かのう」
ネズミの仲間には、可愛げのあるものもいるのだが。本元のネズミにはないというのも、可哀想なものである。
ネズミが残っていないことを確認すると、二人はエントランスへと引き返した。
そこへ、再度二階の部屋を確認しにいっていた、エイルとリサが戻ってくる。
「こっちは大丈夫だったわよ」
「隈なく探したから、間違いないよ」
「それにしても」とエイルは言う。
「解体するにせよ、ちゃんと当主さんの手に渡してあげられそうでよかったわ」
戦いによる損傷は、予想以上に少なくて済んだ。
囮作戦が功を奏した結果といえよう。
「いい実戦経験がとれました」と陽炎が語るのも、うなずける。
「吝嗇もすぎればよくないといういい見本でしたね」とアデリシアは漏らす。だが、見回ってきた一同と、少し毛色が違い、この空気を味わうものがいた。
エルティアだ。
傍らでは恐る恐る着いて行っているミィリアが声をかけていた。
「何か物を壊しちゃったりする前に、ささっと帰ろうよ」
「手は触れないわ」
だから、大丈夫よとミィリアに告げる。
「貴方達はどんな物語をここで見てきたのかしらね……」
エルティアは昔を思いやるように調度品を眺め、空気を感じていた。
ミィリアはうっかり壊して、怒られたらどうしようと戦々恐々だ。
「見回りは、終わったわよ。問題なし」
エイルが声をかけると、名残惜しそうにエルティアは部屋を見渡して、
「わかったわ。私も充分よ」と告げる。
その声にミィリアが安堵したように大きく息をつく。
それじゃあ、帰る、でござる、と口調を思い出す。
「すっかり埃っぽくなっちゃったから、お風呂にも入りたいでござるねっ」
このミィリアの意見には、頷くものも多かった。
屋敷が解体ではなく基礎を残して、改修すると決定されたのは、しばらく経ってからの事だった。新たな歴史が、この屋敷に刻まれるのもそう遠くはないだろう。
依頼結果
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依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659) 人間(リアルブルー)|20才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2014/11/21 22:58:07 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/18 23:03:35 |