ゲスト
(ka0000)
【郷祭】カジノ・ナイト
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/11/07 22:00
- 完成日
- 2017/11/22 23:12
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
「鑑さん、こっち」
青竜紅刃流師範のイ寺鑑(kz0175)が酒場に行くと、窓際の席で手を挙げ呼ぶ姿があった。
「お待たせして申し訳ない」
「いえいえ、突然お呼びしてしまったのは私ですから」
鑑が席に着くと、先に来ていたタスカービレ役人のフィーネ・リスパルミオが微笑した。
「それで、何か仕事ですかね? タスカービレの連中は数日後にやって来る手はずですが」
早速、鑑が聞いたのは現在ジェオルジでは郷祭が催されているから。鑑が移住しているタスカービレ村は東方風の村づくりをしており、今年も郷祭に東方茶屋を出店する予定になっている。
ただし、いまは祭りの前半「村長会議」の期間。
一般向けの屋台などが立ち並ぶのはもう数日先だ。
「いえ、いいんです。まずはお酒を飲みましょう。折角の夜ですし」
うふふ、とワインを勧めるフィーネ。そのまま雑談する。
やがて、酒場に楽団が入りムーディーな音楽を奏でた。
二人も食事を楽しみつつ雰囲気を楽しんだ。
そして終演。拍手を送る。
「……ここ、こういうイベントに力を入れてるんです」
「良い店づくりですね。客筋もいいですし」
切り出したフィーネに鑑が返す。
「で、本題なんですけど。……実は西部劇風まちづくりを推進している例の村が、ここで一晩だけ小規模なカジノをすることになったんです」
「ええっ?! よく許可が下りましたね?」
鑑が驚くのも無理はない。
その村の雰囲気づくり上、トランプを導入したらポーカーが流行り、結果賭博依存になる住民がいたため賭博禁止にしたという経緯がある。その代り、月に一度カジノを開き規定上限まで楽しむことができるように管理をした。ポーカーについては競技ポーカーを推進したといういきさつがある。
「当然、臨時カジノの報告は村長会議で報告が必要だったわけ。で、賭博はみんな好きでしょ? 報告を聞いて、どんな雰囲気か分かんなぁとかちょっと実際にやってみてくれとかすっとぼけたことを言う手合いが出たわけ」
フィーネ、くすくす笑っている。
「それでここを借りて一晩だけ、か」
「そういうこと。あの村は郷祭に一日出店とかも考えていたようだけど、さすがに許可が下りず村長会議期間に外からのお客以外を対象に遊んでもらって問題がないか確認する、というところで今回のところは落ち着いたみたい」
外部からの客にまで解放して問題になるわけにはいかないが、ある程度コントロールできる範囲で遊んでもらって問題が出ないか確認するのは必要、ということらしい。
「じゃ、青竜紅刃流は護衛ですね」
「今回はあからさまな護衛じゃなくて、サクラとして遊ぶかディーラーをしてほしいそうよ」
このあたり、閉じた空間であり客も各村の視察団や客筋の良いこの店の常連ということもあり安心しているようだ。もちろん、イカサマ対策もあるが、あからさまな警備については今回はその村の関係者が経験を積むために担当するようだ。
「じゃ、ハンターオフィスに依頼を出しておきます」
「ええ、お願い。でも……」
立ち上がろうとする鑑の袖を摘まんで止め、ワインを勧めるフィーネ。
「こういういい店で一人残されてもね」
「……ダメなところだね、私の」
すまない、と謝る鑑。
「ふふふ。……この依頼では鑑さん、サクラとして遊ぶんです?」
「うーん、遊ぶ客が少なければ。そうでなければカウンターでお酒飲んでますよ」
「誰か綺麗な女性でもひっかけて?」
「仕事はおろそかにしませんよ。……やれやれ。最近、こういうからかわれ方ばかりされてるような気がするなぁ」
意地悪をして楽しそうなフィーネに苦い顔をする鑑だった。
青竜紅刃流師範のイ寺鑑(kz0175)が酒場に行くと、窓際の席で手を挙げ呼ぶ姿があった。
「お待たせして申し訳ない」
「いえいえ、突然お呼びしてしまったのは私ですから」
鑑が席に着くと、先に来ていたタスカービレ役人のフィーネ・リスパルミオが微笑した。
「それで、何か仕事ですかね? タスカービレの連中は数日後にやって来る手はずですが」
早速、鑑が聞いたのは現在ジェオルジでは郷祭が催されているから。鑑が移住しているタスカービレ村は東方風の村づくりをしており、今年も郷祭に東方茶屋を出店する予定になっている。
ただし、いまは祭りの前半「村長会議」の期間。
一般向けの屋台などが立ち並ぶのはもう数日先だ。
「いえ、いいんです。まずはお酒を飲みましょう。折角の夜ですし」
うふふ、とワインを勧めるフィーネ。そのまま雑談する。
やがて、酒場に楽団が入りムーディーな音楽を奏でた。
二人も食事を楽しみつつ雰囲気を楽しんだ。
そして終演。拍手を送る。
「……ここ、こういうイベントに力を入れてるんです」
「良い店づくりですね。客筋もいいですし」
切り出したフィーネに鑑が返す。
「で、本題なんですけど。……実は西部劇風まちづくりを推進している例の村が、ここで一晩だけ小規模なカジノをすることになったんです」
「ええっ?! よく許可が下りましたね?」
鑑が驚くのも無理はない。
その村の雰囲気づくり上、トランプを導入したらポーカーが流行り、結果賭博依存になる住民がいたため賭博禁止にしたという経緯がある。その代り、月に一度カジノを開き規定上限まで楽しむことができるように管理をした。ポーカーについては競技ポーカーを推進したといういきさつがある。
「当然、臨時カジノの報告は村長会議で報告が必要だったわけ。で、賭博はみんな好きでしょ? 報告を聞いて、どんな雰囲気か分かんなぁとかちょっと実際にやってみてくれとかすっとぼけたことを言う手合いが出たわけ」
フィーネ、くすくす笑っている。
「それでここを借りて一晩だけ、か」
「そういうこと。あの村は郷祭に一日出店とかも考えていたようだけど、さすがに許可が下りず村長会議期間に外からのお客以外を対象に遊んでもらって問題がないか確認する、というところで今回のところは落ち着いたみたい」
外部からの客にまで解放して問題になるわけにはいかないが、ある程度コントロールできる範囲で遊んでもらって問題が出ないか確認するのは必要、ということらしい。
「じゃ、青竜紅刃流は護衛ですね」
「今回はあからさまな護衛じゃなくて、サクラとして遊ぶかディーラーをしてほしいそうよ」
このあたり、閉じた空間であり客も各村の視察団や客筋の良いこの店の常連ということもあり安心しているようだ。もちろん、イカサマ対策もあるが、あからさまな警備については今回はその村の関係者が経験を積むために担当するようだ。
「じゃ、ハンターオフィスに依頼を出しておきます」
「ええ、お願い。でも……」
立ち上がろうとする鑑の袖を摘まんで止め、ワインを勧めるフィーネ。
「こういういい店で一人残されてもね」
「……ダメなところだね、私の」
すまない、と謝る鑑。
「ふふふ。……この依頼では鑑さん、サクラとして遊ぶんです?」
「うーん、遊ぶ客が少なければ。そうでなければカウンターでお酒飲んでますよ」
「誰か綺麗な女性でもひっかけて?」
「仕事はおろそかにしませんよ。……やれやれ。最近、こういうからかわれ方ばかりされてるような気がするなぁ」
意地悪をして楽しそうなフィーネに苦い顔をする鑑だった。
リプレイ本文
●
「さあ、一夜限りのカジノをお楽しみください」
「おお~」
西部劇風村づくりを進める村長の言葉で、酒場のホールがにぎやかになった。
「あら、おひとり?」
イ寺鑑(kz0175)がのんびりしているとロングドレスの女性が近寄って来た。
話し掛け身を寄せつつ鑑に秋波を送っている。
その時だった。
「イ寺さーん! 今日は面白い遊び場を教えてくれてありがとうなの!」
突然女の子らしき人影がたたたーっと駆け寄りぎゅむっと抱きついてきたのだ。
「え……ロリコン?」
「あ、いや。そういうんじゃ……」
遅い。
鑑から距離を取った女性、「ごきげんよう」と逃げて行った。
「それで今日の美味しい物の披露はどうなってるの? 出てくるのはチクワなのスモークなの?」
抱き着いた女の子は、ディーナ・フェルミ(ka5843)。
目キラキラさせて鑑の両手握りブンブン。早く早くと美味しいものをせがむ。
「あー、いや。ディーナ、今日はそういうんじゃなくてね……」
ここで聞き覚えのある声が耳に入った。
「ははっ、馬子にも衣装じゃん。似合っている似合っているじゃん」
振り向くと、そこにゾファル・G・初火(ka4407)。青竜紅刃流の門弟二人を連れている。
「ゾファル、その格好は?」
「ああん? カジノはやっぱ正装じゃん」
そう言ってポーズを取る。オフィスレディ風衣装にホットパンツというタイトな出で立ちで、周りにイケメンどころの門弟二人にも正装させて左右でポーズを取らせている。
「お前ら……」
「い、いえ。ゾファルさんにカジノ用心棒の育成だと言われて……本当は気が進まな……」
鑑に問われてビビる門弟。
ゾファルの方はそれが気に入らない。
「おい。ちょっと来るじゃん」
外に連れ出す。おいおい、とついて行く鑑にたたたーっと後を追うディーナ。
何をやってるかというと。
「気が進むようにしてやるじゃん!」
「ひぃぃぃ~」
「青竜紅刃流裏技の一つ、クリムゾンウエスタンラリアットぉ!」
固まる門弟に水平にした腕を首元に食らわせるゾファル。見事な重心移動から体重の乗った一撃を食らわせた。
「すごいですの~」
「っていうか、いつの間にか流派の裏技開発してるし……」
きゃっきゃ喜ぶディーナの横で愕然とする鑑だった。
「そんな訳で、ん」
シメて気合を入れ直した門弟を引き連れ戻ってきたゾファルの手が鑑に伸びる。
「あ?」
「なんだって決まってんだろタネ銭だよ、タネ銭」
ちゃんと話せと言わんばかりの鑑に対し、胸板にぺしぺしと先ほど出した手でたたく。
「ったく……ディーナもこれでサクラをしてくれ」
「ふぉぉ、換金制限があるの? それなら大事に賭けなきゃなの。みんなの賭け方をじっくり観察してお勉強するの!」
チップを受け取ったディーナがことさら大きな声を出す。ゾファルの方はもらうもんもらったらさっさとシマに行ったが。
「分かったの、それじゃ行ってくるの。儲かっても無一文になっても後でごはん食べましょうなの!」
ディーナ、自分が初心者であると言わんばかりである。
●
そんなこんなで会場では。
「ふーん、カジノねぇ」
ならず者集団「セラータ・スパーダ」の色男、アルゼアも情報収集に来ていた。
「お? お嬢さん、こういったところは初めて?」
どうやら悪事はお休みらしく、ナンパに走っている。黒いビロード風のドレスに身を包んだ良家の令嬢然とした女性にグラスを差し出しつつ声を掛けた。
「ええ。初めてですが……何かしら心弾むものですね」
その人物はヴァルナ=エリゴス(ka2651)である。
「それじゃお酒よりあっちが興味あるだろうね。解説しようか?」
「一応、全体説明の時に一緒に伺いましたが」
丁寧に断りつつブラックジャックのテーブルを見る。
すると、一人の男が無茶なカード要求をしていた。逆に、隣の客は常に勝っていた。
「……あの人たち、何かイカサマでもしているのでしょうか?」
「観察力があるね。ありゃ合法。二人一組だよ。常に負けている方がカードをできるだけ要求してカードの流れを見せておいて次の奴が手堅くカード要求している。だから負けてる方の掛け金は小さくて、比較的勝ってる方の掛け金は大きい。いたずらに掛け金が大きくなるだけだがね」
アルゼアがそこまで言ったときだった。
「お酒、いかがですか~」
シマ付近でハイレグバニーガールがワゴンを手で押しつつ給仕をしていた。
メルクーア(ka4005)である。
「カクテルはどんなのができる?」
「いろいろ取り揃えてますよ~。あ、はい。モスコミュールですね~。はい、そっちは……」
手際よくカクテルなんかも作っていたり。シェーカーを振るとお尻のウサギ尻尾や頭のウサ耳カチューシャが可愛らしく揺れる。足元はグラスヒールなのできゅっとお尻も締まっていたり。
が、メルクーアは背が低い。
再びワゴンを押すが目立ちにくいので客から気付かれてない。
「人選、間違ってんじゃねぇのか……ん?」
「どうしました?」
アルゼアの視線が鋭くなった。ヴァルナ、内心焦る。
「なるほど……いい人選だ。あのバニー、机の下なんかこっそりのぞいてやがる。おそらくイカサマ監視だな」
「イカサマがあったんですか?」
ヴァルナ、初心者を装ったまま抜け目なく聞く。
「いや、やりそうなのはいるが今回はやらんだろ」
「そうなのです?」
「ああ。イカサマしたい奴は臨時じゃなく常設カジノを望むはずだ。こんなところで仕掛けんよ……仕掛けられるかの確認はするだろうがな」
にや、とアルゼアが微笑した時だった。
「あれ、宵闇の色男じゃない?」
白地にピンクのビキニトップをフロントでリボン結びでまとめ同柄の袖に革製腰丈マントを羽織ったカウガール風の女性が歩み寄って来ていた。ちなみに下はビキニショーツで太いベルトを腰に斜めに掛け長いストッキングをそこで吊るしている。
ウーナ(ka1439)である。
「これはなかなかのお嬢さんだが……面識はないはず」
「砕石場の件で人相書き見たけどね~。ここに就職したんだ……出世祝いに一杯奢ろっか?」
冷ややかなアルゼアにうりうりと肘で小突くウーナ。
「っていうことはそっちも大人しくしてた方がいいんじゃないのか? 依頼だろ……あ、なるほどな」
ハンターだと感付いたアルゼア、すぐにメルクーアの方を見た。警備がバレたようだ。
「ま、こっちはバレても大人しくしててくれればいいんだし」
「それでは失礼します」
まったく悪びれないウーナ。ヴァルナはしれっと離れる。
「バレずに任務完了するのがいいんじゃね……あ、逃げられたじゃねぇかよ~」
アルゼアには二人がグルだとはバレなかったようで。
●
その頃、更衣室で。
「こ、これは……」
ごくり、と狐中・小鳥(ka5484)が息を飲んでいた。
両手を前にして目の前に掲げている布っ切れは、白いバニー服。
両足を踏み代えてきゅっと上にあげてはじめてその威力を思い知る。
「前回以上に恥ずかしい格好になってる気がするんだよ!? く、食い込みがー」
股ぐりは大胆に切れ上がり腰骨まで丸見え。バックもお尻をまるっと包むタイプではなく、ぐいぐいと割り込んでくる感じ。でもって、恥ずかしさで前屈みになると……。
「ど、どれだけの巨乳さんを想定してたのかな、かな?」
カップに隙間があるのでぴらっとおこぼれしかねない。ただし、小鳥の認識には重大な誤りが。
このバニー服、巨乳さん用ではなくごくごく普通サイズカップであるのだっ!
「恥ずかしいのは置いておいて、接客はちゃんとしないとだねっ」
小鳥、前向きである。
「と、とにかく行くんだよ」
襟のチョーカーに返し袖口、そしてウサ耳カチューシャを付けて賭場に出ていく。
「ディーラー交代するんだよ」
小鳥、ブラックジャックのテーブルに着く。
「おい。交代してくれないか?」
このタイミングで客も入れ替わった。
これを見てアルゼアが声を落とす。
「見ろ。あそこ、怪しいのばかりが席に着いたぜ?」
「ふぅん。ええっと、ゾファルちゃんは、と……」
ウーナ、慌ててゾファルに目配せしてサインを送る。
「どれ、俺様ちゃんも」
ゾファル、上手い。門弟二人を使って左右をガードし最後の一つの席に着いた。
「カクテルはいかが~」
がらがらとメルクーアも来た。
「まあ、盛り上がりそう」
ヴァルナも見物客として真後ろを固めた。
「よいしょ、なの」
とことこ近寄ったディーナも集まる見物客の人垣を割って前に出て来た。こちらは横から監視できる位置だ。
「少し移動しようか。……しかし、あのシマだけ全体から死角にななるように離れてるな?」
「さあ、どうしてだろうね~」
アルゼアとウーナはそのテーブルが見えやすい階段の踊り場へ。これで上からも監視ができる。
なおウーナ、メルクーアの発案で一つのシマだけイカサマしやすい環境にしていたことを知っていた。もちろん秘密。
これで四方と上から、そしてプレイヤー目線の監視が完成した。
「じゃ、じゃあ始めるんだよ。席に着いた人はもちろん、見ている人にも楽しんでいってほしいかな♪ ……でも、早速何か変な視線を感じるんだよ」
最後の一言とともに胸元を手で軽く隠す小鳥。どっと沸く観客。つかみはオッケーだ。
「だ、騙される事は多いんだけどイカサマとかは勘弁なんだよ」
にこり、とフェアプレーを促す。謙虚な様子にまたどっと沸く。
で、カードを配る。
前屈みになった時に揺れる胸……ではなく、隙間ができて少し奥まで見える胸に助平親父たちの注目が集まった。もうちょいで見えてはいけないところまで見えそうな、巨乳さんでは味わえないチラリズムに、おおー。
で、勝負が進む。
「ヒット……ヒット」
「おおー……」
いきなり熱くなっているのは、ゾファルが全く引かないから。
オープンカードは「3」、「2」、「7」の三枚だ。
「勝負ごとは最初が肝心じゃーん」
ゾファル、楽しそう。クローズが10か絵札であればすでにバーストだが……。
「ヒット、じゃん」
にや、と微笑しもう1枚要求する。観客、どよめく。もう1枚ということは21となる「9」以下が確定している。ディーラー小鳥のオープンは絵札。場のオープンカードからしても20の可能性が高い。
「じゃ、もう1枚なんだよ」
小鳥の配ったカードは、「A」。
「スタンドじゃん」
まさか、のざわめき。
オープンしたクローズカードは、「8」。21だ。
「負けたんだよ……」
小鳥のオープンは絵札。20。
つまり、「A」だけを要求して見事引いたことになる。
「おおおおおー」
派手な勝負に惜しみない拍手が送られた。
その陰で。
「その隣の人の、いまのは?」
踊り場でゾファルの隣の客の動きに注目したウーナが聞いた。
「ハンターなら分かるだろ? マテリアル濃度の高い何かをカードに刷り込んだ」
アルゼアの解説。イカサマを仕込んだようだ。
「ただ、Aとかじゃなく絵札だったな。……やるんじゃなく、反応確認だろ」
ウーナ、成り行きに注目する。
その時だった。
「お兄さん、この指はなあに?」
現場のディーナがイカサマを仕込んだ後の手を無邪気につかんでいた。
「ああ、綺麗だろう。ヴァリオス高級店の指輪さ」
つかまれた男は反対の手で、先のカードを触った。カードのマテリアル反応、消えた。ディーナ、にこり。
「あら?」
別の場所ではヴァルナが振り返っていた。
「そのハンカチ、あちらの方が先ほど持ってらっしゃいましたわよ?」
「落としてましてね。声を掛ける前に知り合いに気付いてもらえて何より」
にこり、と微笑し合うヴァルナとハンカチを持った男。やるねぇ、という男の視線とおふざけはほどほどに、というヴァルナの視線が一瞬だけ絡まる。
一方、テーブルでは。
「しまった、チップが転がった」
「し、仕方ないんだよ……」
小鳥、前屈みになって取ってやる。胸元チラリズムに、おおーと歓声。
これを見た別の客たち、ピンときた様子。
「ああっと、ハンカチがあんなところに……ディーラーさん、取って」
「ああー、ワシのモノクルが転がって……ディーラーさんや、頼むぞい」
一斉にわざと転がしたりする客。
小鳥、にこにこと……。
――どんっ!
「セクハラには厳しいですヨ」
椅子に上がって、片足をテーブルの上にのっけてごごごと凄む。
「……逆効果じゃないのか?」
遠くで見ていた鑑の呟き。なぜなら小鳥のバニー服は超ハイレグ。
「おおー、眼福眼福」
「え? はわっ、失敗なんだよ!」
恥じらう姿にどっと盛り上がる。
「と、とにかく楽しく遊ぶんだよ」
小鳥、ディーラーとして楽しんでもらうためこの後も積極的に客に話し掛けた。この姿勢でとても評判が良かった。
ちなみにメルクーア。
「こちらをどうぞ」
「カクテル? 頼んでないぞ」
とある客にグラスを出していたが、客を間違えたか?
「カクテルの名前は『XYZ』。これ以上のものはないという意味なんですけど……」
メルクーア、そこまで言ってにやり。
「『次は無い』という意味もあるんですよお」
「肝に銘じておくよ」
男が素直に受け取ったのは、先ほどスリをしたと見せかけて女性のポッケにキャンディを押し込んでいたから。メルクーアがそれだけで見逃した理由である。
●
「これがルーレットですか……あちらの人はぶつぶつ言ってますが」
ルーレットの卓に座り小さく賭けながら楽しんでいたヴァルナが隣の鑑に聞く。
「出目を覚えてるんだろ? よく出る目にまた賭けるか別のが来ると読むかはそれぞれだが」
答えた鑑、ルーレットの方を見る。
すると。
「んっふっふっ、あたしが可愛いのはわかるけど、見惚れてると危ないよ~?」
そっちの隣にはカウガール衣装のウーナがいた。胸を反らしてわざとセクシーな様子を見せる。
「どう危ないんだよ。っていうか見惚れてないし」
ウーナがうりうり肘で鑑のわき腹をえぐっているところにディーナがとことこ。鑑を見つけて背後からだきゅーっ。
「ご飯なの~」
「ディーナさん、ほっぺが膨らんでるんだよ?」
ディーラーを交代した小鳥もやって来た。
「とことこ歩いてたらいつの間にかポッケにキャンディが入ってたの」
ディーナ、にへら。
「スリの逆だから一応釘差しておいたわよ」
やれやれねー、とメルクーアもこちらへ。
「何だよ。いまからでも俺様ちゃんウィズBがシメてやるじゃん」
ゾファルも門弟引き連れわいわい。
「おー、鑑さん」
ここでウエスタン風の村の村長がやって来た。
「ありがとうな。大きな騒ぎもなくいい感じじゃ。これなら理解してもらえるじゃろう」
どうやらここまで問題なくうまくいっているようだ。
「ちぇっ」
ゾファルはシメられず残念そうだが騒ぎが起きてないのがいいので、これでいいのである。
カジノが理解されたのと同時に、青竜紅刃流の評判も上がったという。
「さあ、一夜限りのカジノをお楽しみください」
「おお~」
西部劇風村づくりを進める村長の言葉で、酒場のホールがにぎやかになった。
「あら、おひとり?」
イ寺鑑(kz0175)がのんびりしているとロングドレスの女性が近寄って来た。
話し掛け身を寄せつつ鑑に秋波を送っている。
その時だった。
「イ寺さーん! 今日は面白い遊び場を教えてくれてありがとうなの!」
突然女の子らしき人影がたたたーっと駆け寄りぎゅむっと抱きついてきたのだ。
「え……ロリコン?」
「あ、いや。そういうんじゃ……」
遅い。
鑑から距離を取った女性、「ごきげんよう」と逃げて行った。
「それで今日の美味しい物の披露はどうなってるの? 出てくるのはチクワなのスモークなの?」
抱き着いた女の子は、ディーナ・フェルミ(ka5843)。
目キラキラさせて鑑の両手握りブンブン。早く早くと美味しいものをせがむ。
「あー、いや。ディーナ、今日はそういうんじゃなくてね……」
ここで聞き覚えのある声が耳に入った。
「ははっ、馬子にも衣装じゃん。似合っている似合っているじゃん」
振り向くと、そこにゾファル・G・初火(ka4407)。青竜紅刃流の門弟二人を連れている。
「ゾファル、その格好は?」
「ああん? カジノはやっぱ正装じゃん」
そう言ってポーズを取る。オフィスレディ風衣装にホットパンツというタイトな出で立ちで、周りにイケメンどころの門弟二人にも正装させて左右でポーズを取らせている。
「お前ら……」
「い、いえ。ゾファルさんにカジノ用心棒の育成だと言われて……本当は気が進まな……」
鑑に問われてビビる門弟。
ゾファルの方はそれが気に入らない。
「おい。ちょっと来るじゃん」
外に連れ出す。おいおい、とついて行く鑑にたたたーっと後を追うディーナ。
何をやってるかというと。
「気が進むようにしてやるじゃん!」
「ひぃぃぃ~」
「青竜紅刃流裏技の一つ、クリムゾンウエスタンラリアットぉ!」
固まる門弟に水平にした腕を首元に食らわせるゾファル。見事な重心移動から体重の乗った一撃を食らわせた。
「すごいですの~」
「っていうか、いつの間にか流派の裏技開発してるし……」
きゃっきゃ喜ぶディーナの横で愕然とする鑑だった。
「そんな訳で、ん」
シメて気合を入れ直した門弟を引き連れ戻ってきたゾファルの手が鑑に伸びる。
「あ?」
「なんだって決まってんだろタネ銭だよ、タネ銭」
ちゃんと話せと言わんばかりの鑑に対し、胸板にぺしぺしと先ほど出した手でたたく。
「ったく……ディーナもこれでサクラをしてくれ」
「ふぉぉ、換金制限があるの? それなら大事に賭けなきゃなの。みんなの賭け方をじっくり観察してお勉強するの!」
チップを受け取ったディーナがことさら大きな声を出す。ゾファルの方はもらうもんもらったらさっさとシマに行ったが。
「分かったの、それじゃ行ってくるの。儲かっても無一文になっても後でごはん食べましょうなの!」
ディーナ、自分が初心者であると言わんばかりである。
●
そんなこんなで会場では。
「ふーん、カジノねぇ」
ならず者集団「セラータ・スパーダ」の色男、アルゼアも情報収集に来ていた。
「お? お嬢さん、こういったところは初めて?」
どうやら悪事はお休みらしく、ナンパに走っている。黒いビロード風のドレスに身を包んだ良家の令嬢然とした女性にグラスを差し出しつつ声を掛けた。
「ええ。初めてですが……何かしら心弾むものですね」
その人物はヴァルナ=エリゴス(ka2651)である。
「それじゃお酒よりあっちが興味あるだろうね。解説しようか?」
「一応、全体説明の時に一緒に伺いましたが」
丁寧に断りつつブラックジャックのテーブルを見る。
すると、一人の男が無茶なカード要求をしていた。逆に、隣の客は常に勝っていた。
「……あの人たち、何かイカサマでもしているのでしょうか?」
「観察力があるね。ありゃ合法。二人一組だよ。常に負けている方がカードをできるだけ要求してカードの流れを見せておいて次の奴が手堅くカード要求している。だから負けてる方の掛け金は小さくて、比較的勝ってる方の掛け金は大きい。いたずらに掛け金が大きくなるだけだがね」
アルゼアがそこまで言ったときだった。
「お酒、いかがですか~」
シマ付近でハイレグバニーガールがワゴンを手で押しつつ給仕をしていた。
メルクーア(ka4005)である。
「カクテルはどんなのができる?」
「いろいろ取り揃えてますよ~。あ、はい。モスコミュールですね~。はい、そっちは……」
手際よくカクテルなんかも作っていたり。シェーカーを振るとお尻のウサギ尻尾や頭のウサ耳カチューシャが可愛らしく揺れる。足元はグラスヒールなのできゅっとお尻も締まっていたり。
が、メルクーアは背が低い。
再びワゴンを押すが目立ちにくいので客から気付かれてない。
「人選、間違ってんじゃねぇのか……ん?」
「どうしました?」
アルゼアの視線が鋭くなった。ヴァルナ、内心焦る。
「なるほど……いい人選だ。あのバニー、机の下なんかこっそりのぞいてやがる。おそらくイカサマ監視だな」
「イカサマがあったんですか?」
ヴァルナ、初心者を装ったまま抜け目なく聞く。
「いや、やりそうなのはいるが今回はやらんだろ」
「そうなのです?」
「ああ。イカサマしたい奴は臨時じゃなく常設カジノを望むはずだ。こんなところで仕掛けんよ……仕掛けられるかの確認はするだろうがな」
にや、とアルゼアが微笑した時だった。
「あれ、宵闇の色男じゃない?」
白地にピンクのビキニトップをフロントでリボン結びでまとめ同柄の袖に革製腰丈マントを羽織ったカウガール風の女性が歩み寄って来ていた。ちなみに下はビキニショーツで太いベルトを腰に斜めに掛け長いストッキングをそこで吊るしている。
ウーナ(ka1439)である。
「これはなかなかのお嬢さんだが……面識はないはず」
「砕石場の件で人相書き見たけどね~。ここに就職したんだ……出世祝いに一杯奢ろっか?」
冷ややかなアルゼアにうりうりと肘で小突くウーナ。
「っていうことはそっちも大人しくしてた方がいいんじゃないのか? 依頼だろ……あ、なるほどな」
ハンターだと感付いたアルゼア、すぐにメルクーアの方を見た。警備がバレたようだ。
「ま、こっちはバレても大人しくしててくれればいいんだし」
「それでは失礼します」
まったく悪びれないウーナ。ヴァルナはしれっと離れる。
「バレずに任務完了するのがいいんじゃね……あ、逃げられたじゃねぇかよ~」
アルゼアには二人がグルだとはバレなかったようで。
●
その頃、更衣室で。
「こ、これは……」
ごくり、と狐中・小鳥(ka5484)が息を飲んでいた。
両手を前にして目の前に掲げている布っ切れは、白いバニー服。
両足を踏み代えてきゅっと上にあげてはじめてその威力を思い知る。
「前回以上に恥ずかしい格好になってる気がするんだよ!? く、食い込みがー」
股ぐりは大胆に切れ上がり腰骨まで丸見え。バックもお尻をまるっと包むタイプではなく、ぐいぐいと割り込んでくる感じ。でもって、恥ずかしさで前屈みになると……。
「ど、どれだけの巨乳さんを想定してたのかな、かな?」
カップに隙間があるのでぴらっとおこぼれしかねない。ただし、小鳥の認識には重大な誤りが。
このバニー服、巨乳さん用ではなくごくごく普通サイズカップであるのだっ!
「恥ずかしいのは置いておいて、接客はちゃんとしないとだねっ」
小鳥、前向きである。
「と、とにかく行くんだよ」
襟のチョーカーに返し袖口、そしてウサ耳カチューシャを付けて賭場に出ていく。
「ディーラー交代するんだよ」
小鳥、ブラックジャックのテーブルに着く。
「おい。交代してくれないか?」
このタイミングで客も入れ替わった。
これを見てアルゼアが声を落とす。
「見ろ。あそこ、怪しいのばかりが席に着いたぜ?」
「ふぅん。ええっと、ゾファルちゃんは、と……」
ウーナ、慌ててゾファルに目配せしてサインを送る。
「どれ、俺様ちゃんも」
ゾファル、上手い。門弟二人を使って左右をガードし最後の一つの席に着いた。
「カクテルはいかが~」
がらがらとメルクーアも来た。
「まあ、盛り上がりそう」
ヴァルナも見物客として真後ろを固めた。
「よいしょ、なの」
とことこ近寄ったディーナも集まる見物客の人垣を割って前に出て来た。こちらは横から監視できる位置だ。
「少し移動しようか。……しかし、あのシマだけ全体から死角にななるように離れてるな?」
「さあ、どうしてだろうね~」
アルゼアとウーナはそのテーブルが見えやすい階段の踊り場へ。これで上からも監視ができる。
なおウーナ、メルクーアの発案で一つのシマだけイカサマしやすい環境にしていたことを知っていた。もちろん秘密。
これで四方と上から、そしてプレイヤー目線の監視が完成した。
「じゃ、じゃあ始めるんだよ。席に着いた人はもちろん、見ている人にも楽しんでいってほしいかな♪ ……でも、早速何か変な視線を感じるんだよ」
最後の一言とともに胸元を手で軽く隠す小鳥。どっと沸く観客。つかみはオッケーだ。
「だ、騙される事は多いんだけどイカサマとかは勘弁なんだよ」
にこり、とフェアプレーを促す。謙虚な様子にまたどっと沸く。
で、カードを配る。
前屈みになった時に揺れる胸……ではなく、隙間ができて少し奥まで見える胸に助平親父たちの注目が集まった。もうちょいで見えてはいけないところまで見えそうな、巨乳さんでは味わえないチラリズムに、おおー。
で、勝負が進む。
「ヒット……ヒット」
「おおー……」
いきなり熱くなっているのは、ゾファルが全く引かないから。
オープンカードは「3」、「2」、「7」の三枚だ。
「勝負ごとは最初が肝心じゃーん」
ゾファル、楽しそう。クローズが10か絵札であればすでにバーストだが……。
「ヒット、じゃん」
にや、と微笑しもう1枚要求する。観客、どよめく。もう1枚ということは21となる「9」以下が確定している。ディーラー小鳥のオープンは絵札。場のオープンカードからしても20の可能性が高い。
「じゃ、もう1枚なんだよ」
小鳥の配ったカードは、「A」。
「スタンドじゃん」
まさか、のざわめき。
オープンしたクローズカードは、「8」。21だ。
「負けたんだよ……」
小鳥のオープンは絵札。20。
つまり、「A」だけを要求して見事引いたことになる。
「おおおおおー」
派手な勝負に惜しみない拍手が送られた。
その陰で。
「その隣の人の、いまのは?」
踊り場でゾファルの隣の客の動きに注目したウーナが聞いた。
「ハンターなら分かるだろ? マテリアル濃度の高い何かをカードに刷り込んだ」
アルゼアの解説。イカサマを仕込んだようだ。
「ただ、Aとかじゃなく絵札だったな。……やるんじゃなく、反応確認だろ」
ウーナ、成り行きに注目する。
その時だった。
「お兄さん、この指はなあに?」
現場のディーナがイカサマを仕込んだ後の手を無邪気につかんでいた。
「ああ、綺麗だろう。ヴァリオス高級店の指輪さ」
つかまれた男は反対の手で、先のカードを触った。カードのマテリアル反応、消えた。ディーナ、にこり。
「あら?」
別の場所ではヴァルナが振り返っていた。
「そのハンカチ、あちらの方が先ほど持ってらっしゃいましたわよ?」
「落としてましてね。声を掛ける前に知り合いに気付いてもらえて何より」
にこり、と微笑し合うヴァルナとハンカチを持った男。やるねぇ、という男の視線とおふざけはほどほどに、というヴァルナの視線が一瞬だけ絡まる。
一方、テーブルでは。
「しまった、チップが転がった」
「し、仕方ないんだよ……」
小鳥、前屈みになって取ってやる。胸元チラリズムに、おおーと歓声。
これを見た別の客たち、ピンときた様子。
「ああっと、ハンカチがあんなところに……ディーラーさん、取って」
「ああー、ワシのモノクルが転がって……ディーラーさんや、頼むぞい」
一斉にわざと転がしたりする客。
小鳥、にこにこと……。
――どんっ!
「セクハラには厳しいですヨ」
椅子に上がって、片足をテーブルの上にのっけてごごごと凄む。
「……逆効果じゃないのか?」
遠くで見ていた鑑の呟き。なぜなら小鳥のバニー服は超ハイレグ。
「おおー、眼福眼福」
「え? はわっ、失敗なんだよ!」
恥じらう姿にどっと盛り上がる。
「と、とにかく楽しく遊ぶんだよ」
小鳥、ディーラーとして楽しんでもらうためこの後も積極的に客に話し掛けた。この姿勢でとても評判が良かった。
ちなみにメルクーア。
「こちらをどうぞ」
「カクテル? 頼んでないぞ」
とある客にグラスを出していたが、客を間違えたか?
「カクテルの名前は『XYZ』。これ以上のものはないという意味なんですけど……」
メルクーア、そこまで言ってにやり。
「『次は無い』という意味もあるんですよお」
「肝に銘じておくよ」
男が素直に受け取ったのは、先ほどスリをしたと見せかけて女性のポッケにキャンディを押し込んでいたから。メルクーアがそれだけで見逃した理由である。
●
「これがルーレットですか……あちらの人はぶつぶつ言ってますが」
ルーレットの卓に座り小さく賭けながら楽しんでいたヴァルナが隣の鑑に聞く。
「出目を覚えてるんだろ? よく出る目にまた賭けるか別のが来ると読むかはそれぞれだが」
答えた鑑、ルーレットの方を見る。
すると。
「んっふっふっ、あたしが可愛いのはわかるけど、見惚れてると危ないよ~?」
そっちの隣にはカウガール衣装のウーナがいた。胸を反らしてわざとセクシーな様子を見せる。
「どう危ないんだよ。っていうか見惚れてないし」
ウーナがうりうり肘で鑑のわき腹をえぐっているところにディーナがとことこ。鑑を見つけて背後からだきゅーっ。
「ご飯なの~」
「ディーナさん、ほっぺが膨らんでるんだよ?」
ディーラーを交代した小鳥もやって来た。
「とことこ歩いてたらいつの間にかポッケにキャンディが入ってたの」
ディーナ、にへら。
「スリの逆だから一応釘差しておいたわよ」
やれやれねー、とメルクーアもこちらへ。
「何だよ。いまからでも俺様ちゃんウィズBがシメてやるじゃん」
ゾファルも門弟引き連れわいわい。
「おー、鑑さん」
ここでウエスタン風の村の村長がやって来た。
「ありがとうな。大きな騒ぎもなくいい感じじゃ。これなら理解してもらえるじゃろう」
どうやらここまで問題なくうまくいっているようだ。
「ちぇっ」
ゾファルはシメられず残念そうだが騒ぎが起きてないのがいいので、これでいいのである。
カジノが理解されたのと同時に、青竜紅刃流の評判も上がったという。
依頼結果
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狐中・小鳥(ka5484)
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/07 21:43:42 |
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カジノのお仕事♪ 狐中・小鳥(ka5484) 人間(クリムゾンウェスト)|12才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2017/11/06 22:55:07 |