ゲスト
(ka0000)
カボチャ達の復讐
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 4~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2014/11/28 19:00
- 完成日
- 2014/12/03 00:56
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●ある機導師(アルケミスト)の日常
冒険都市リゼリオから少し離れた郊外。
ここに一人の機導師(アルケミスト)がいた。
まだ二十歳にも達していない少女、フランは今日も今日とてさまざまな実験を繰り広げる。
「あーあ、また失敗しちゃった……」
フランはぼやき、失敗作の機械を手に椅子から立ち上がる。
フランの家の裏庭には物置があり、彼女はいつも失敗作をそこに放棄していた。
ぎぃっと軋む音を立てて物置の扉が開く。中には彼女の失敗作の一群と、なぜか場にそぐわぬ大量のカボチャがあった。これはフランがハロウィンに備えてあまり深く考えずに購入した物である。もっとも、フランはハロウィンにも実験に没頭し、祭りに参加するようなことはなかったのだが。
フランは埃の積もったカボチャに視線を向ける。
「結局このカボチャもハロウィンに使うことが出来なかったし、どうしようかな……ま、いっか。その内考えよっと」
ぽい、と無造作に失敗作の機械を投げ入れ、フランは物置から立ち去っていく。
フランは気付いていない。
すでに彼女の数々の失敗作が、周囲のマテリアルバランスを大きく崩していることを。
フランは気付いていない。
たった今、カボチャの内の一体がまるで生き物のように動き始めたことを。
翌朝。
「ふあ……よく寝た……顔でも洗お……ひぃっ!?」
寝ぼけ眼のフランはいつものように玄関のドアを開け、井戸へと向かおうと足を踏み出し……扉から数歩のところで凍りついたように立ち止まる。
彼女の家の庭に転がっている、昨日まではなかったはずのたくさんの橙色の物体に気付いたのだ。
まるで彼女が出てくるのを待っていたかのように、それらは一斉に振り向いた。
「カ、カボチャ?」
フランは未だ呆然としつつも呟いた。
そう。
それはフランが物置に放置していたあのカボチャ達であった。
しかしただの野菜にはふさわしくない、尖った目と大きく開いた口を持っている。その姿はまるで噂に聞くジャック・オ・ランタンのようであった。
なぜハロウィンという晴れの舞台に出してくれなかったのだ、とカボチャたちの目が責めているかのように思えたのはフランの錯覚だろうか。
少女の内心を知ってか知らずか、時は満ちたとばかりにカボチャの群れは動きだす。
「いやああああああああ! 転がってくるぅ!?」
一体はごろごろとフランの方へと転がり。
「いやああああああああ! 噛み付いてくるぅ!?」
一体は空を浮遊しながらフランへと噛み付こうとし。
「いやああああああああ! 種を飛ばしてくるぅ!?」
一体は口の中から無数の種を飛ばしてきた。幸い、大した殺傷能力はなかったが。
「いやああああああああ!」
たまらずフランは逃げ出した。
●助けを求める少女
「こ、来ないでっ! 来ないでってば!!」
後方よりせまるカボチャの群れへとべそをかきながら哀願するフラン。
しかし、その言葉を聞きいれるようなカボチャたちではなかった。
食べ物の恨みは怖いのだ。それをじっくりと味わわせてやる。彼らの目がそう告げていた。
幸いカボチャたちの速度はそれほど速くはなく、フランは彼らに捕まることなく逃げおおせていた。
とはいえ、カボチャたちを引き離すことも出来ず、人のいない田舎道で少女と雑魔達との追いかけっこは続く。
未来永劫続くかと思われたそんな時間に一筋の光明がさした。
フランの視界に、人間らしき一団が映ったのだ。
彼女は最後の力を振り絞って全力で駆ける。
「お願い! 助けてっ!!」
フランは走りながら、目の前に見えた一団へと声を張り上げた。
冒険都市リゼリオから少し離れた郊外。
ここに一人の機導師(アルケミスト)がいた。
まだ二十歳にも達していない少女、フランは今日も今日とてさまざまな実験を繰り広げる。
「あーあ、また失敗しちゃった……」
フランはぼやき、失敗作の機械を手に椅子から立ち上がる。
フランの家の裏庭には物置があり、彼女はいつも失敗作をそこに放棄していた。
ぎぃっと軋む音を立てて物置の扉が開く。中には彼女の失敗作の一群と、なぜか場にそぐわぬ大量のカボチャがあった。これはフランがハロウィンに備えてあまり深く考えずに購入した物である。もっとも、フランはハロウィンにも実験に没頭し、祭りに参加するようなことはなかったのだが。
フランは埃の積もったカボチャに視線を向ける。
「結局このカボチャもハロウィンに使うことが出来なかったし、どうしようかな……ま、いっか。その内考えよっと」
ぽい、と無造作に失敗作の機械を投げ入れ、フランは物置から立ち去っていく。
フランは気付いていない。
すでに彼女の数々の失敗作が、周囲のマテリアルバランスを大きく崩していることを。
フランは気付いていない。
たった今、カボチャの内の一体がまるで生き物のように動き始めたことを。
翌朝。
「ふあ……よく寝た……顔でも洗お……ひぃっ!?」
寝ぼけ眼のフランはいつものように玄関のドアを開け、井戸へと向かおうと足を踏み出し……扉から数歩のところで凍りついたように立ち止まる。
彼女の家の庭に転がっている、昨日まではなかったはずのたくさんの橙色の物体に気付いたのだ。
まるで彼女が出てくるのを待っていたかのように、それらは一斉に振り向いた。
「カ、カボチャ?」
フランは未だ呆然としつつも呟いた。
そう。
それはフランが物置に放置していたあのカボチャ達であった。
しかしただの野菜にはふさわしくない、尖った目と大きく開いた口を持っている。その姿はまるで噂に聞くジャック・オ・ランタンのようであった。
なぜハロウィンという晴れの舞台に出してくれなかったのだ、とカボチャたちの目が責めているかのように思えたのはフランの錯覚だろうか。
少女の内心を知ってか知らずか、時は満ちたとばかりにカボチャの群れは動きだす。
「いやああああああああ! 転がってくるぅ!?」
一体はごろごろとフランの方へと転がり。
「いやああああああああ! 噛み付いてくるぅ!?」
一体は空を浮遊しながらフランへと噛み付こうとし。
「いやああああああああ! 種を飛ばしてくるぅ!?」
一体は口の中から無数の種を飛ばしてきた。幸い、大した殺傷能力はなかったが。
「いやああああああああ!」
たまらずフランは逃げ出した。
●助けを求める少女
「こ、来ないでっ! 来ないでってば!!」
後方よりせまるカボチャの群れへとべそをかきながら哀願するフラン。
しかし、その言葉を聞きいれるようなカボチャたちではなかった。
食べ物の恨みは怖いのだ。それをじっくりと味わわせてやる。彼らの目がそう告げていた。
幸いカボチャたちの速度はそれほど速くはなく、フランは彼らに捕まることなく逃げおおせていた。
とはいえ、カボチャたちを引き離すことも出来ず、人のいない田舎道で少女と雑魔達との追いかけっこは続く。
未来永劫続くかと思われたそんな時間に一筋の光明がさした。
フランの視界に、人間らしき一団が映ったのだ。
彼女は最後の力を振り絞って全力で駆ける。
「お願い! 助けてっ!!」
フランは走りながら、目の前に見えた一団へと声を張り上げた。
リプレイ本文
「ん? ………って、何だありゃ!?」
真田 八代(ka1751)の素っ頓狂な声に、仕事の一環で居合わせていた一団は揃って目を前方に向けた。
「まぁ! あんなにカボチャがごろごろと……っ!!」
こちらに向かってくる存在が明らかになった時、ロジー・ビィ(ka0296)は歓喜とも驚きともつかない声をあげた。
「早朝から九十九神だかもったいないお化けに追われて全力疾走するパジャマの女の子と遭遇するとはさすが異世界! 予想もつかない事がおこるっすね~」
神楽(ka2032)はむしろ見慣れぬ大群よりもパジャマ姿の女の子を目で追いかけていたが。
彼らの言葉の通り、ハンター達の目にはカボチャの群れとそれに追われる一人の少女が映っていた。おそらく雑魔であろうカボチャは、地を転がり、もしくは空を飛んだりと様々な手段で逃げる少女を追いかけている。中には口から種を吹きつける者もいた。
「随分とまあ、時期外れなモノが居たもんだね。少女一人にカボチャ頭の追いかけっこか。見てる分にはま、シュールだがね」
一応、まあ、見逃す訳にも行かないしね。助ける、か。
ロラン・ラコート(ka0363)は最後に小声で付け加え、クレイモアを構えて戦う意思を見せる。
追いかけられている少女はそんな彼らを味方だと察したか、最後の力を振り絞ってわずかな距離を駆けた。
「お願い! 助けてっ!!」
言葉と共に少女は倒れこむ。もはや息も絶え絶えだ。
そこに殺到するカボチャの群れ。
まだ敵の多くはフランへと向かっているが、一部のカボチャは立ちふさがる相手を障害とみなしたのか、ハンター達へと標的を変える。
「この辺じゃ、まだハロウィンやってる、です?」
グレートアックスを構えつつ呟かれた、いささかのんきな八城雪(ka0146)の一言が、戦いの開始を告げる合図となった。
●
どうしてカボチャに追いかけられているのかは分からないが、詳しい話は後で聞くことにしよう。今は迫ってくる元カボチャ集団を何とかしないと、だからな。
この状況に興味津々なイレーヌ(ka1372)だったが、己の好奇心を抑えて倒れた少女の前に立つ。
「助けてやるからこれ飲んで落ちつけっす。落ち着いたら服を調えるといいっすよ~。走ってる最中に色々乱れて大サービス中っすよ? いや、俺はこのままでも一向にかまわないんすけど! かまわないんすよ?」
神楽はフランの側を通る際、携帯していたミネラルウォーターのボトルを少女に投げ渡す。
慌てて受け取ったフランだったが、彼女はその言葉に顔を赤くし、神楽を「う~っ」と恨みがましい目で見上げた。
冗談めかした神楽だったが、自分は雑魔と少女との間に立ち、さりげなく敵から彼女を庇っていた。
「カボチャ~♪ あれお菓子屋さんに持ってったら、カボチャのスイーツにしてもらえるかしら~?」
夢路 まよい(ka1328)が歌うように一人ごちた。その瞳は強い輝きを帯び、髪と衣装は見えないオーラによって風になびくかのように舞い踊る。
「食べ物の恨みは恐ろしいというが、食べ物自体が襲ってくるとはのぅ」
ヴィルマ・ネーベル(ka2549)は呟きながらも、まよいの隣に並び立つ。
奇しくも同じギルドに所属する二人が、魔法スキルを行使する構えを同時にとった。
雪、ロジー、ロラン、八代はそれぞれ前へと出て、カボチャ達の進行を遮るように陣を組む。カボチャの群れは目前へと迫っていた。
イレーヌは状況を確認する。
「さて、どう動いたものか……」
プロテクションを行使したいが、その使用回数にも限りがある。
そんな中、イレーヌの視界に八代の姿が入る。彼も仲間への支援を行うつもりのようだ。
「ふむ、ならば私は八代を手助けするとしよう」
彼女はそう呟くと、スキルを行使し始めた。
八代は攻性強化のスキルを雪へと使う。他の仲間に対してもその支援を行いたいところだったが、カボチャの進行は思ったよりも速かった。
「俺は数を減らす事に注力する……空飛んでるのは頼んだ!」
機導剣による光の刃を生み出しながら、八代は敵の一団へと突っ込んだ。そこに丁度イレーヌのプロテクションがかかる。八代は心の中で感謝の言葉を返しつつ、眼前の敵へと斬撃を振るう。
「羊の親玉に逃げられた、鬱憤晴らす、です」
八代の援護を受けた雪が、フランに向かおうとしていたカボチャの一体へと、巨大な斧を振り下ろす。八つ当たりのような一撃だったが、その刃は見事に襲い来るカボチャを真っ二つにした。
「こっち無視して、まだあいつ狙ってやがる、です。よっぽど、恨まれてるみてー、です」
両断された後もしばらくはまだフランを狙うように転がっていったカボチャを見据え、雪は呟いた。
車輪のように地上を回りながら迫るカボチャの雑魔達。その内一体がロジーへと軌道を変える。
ロジーはグラディウスを構えつつ、冷静に敵の動きを見定める。隙をつき、渾身の一撃を雑魔へと見舞うつもりなのだ。
そのことを知らないカボチャはごろごろと転がり、最後の間合いで突然飛び上がってロジーを襲う。しかしその攻撃は当たらなかった。素早く回避したロジーがすでに後ろへと周りこんでいたのだ。標的を見失ったカボチャに、ロジーの剣が一閃する。
「……少しお痛が過ぎましてよ?」
ロジーは戦場に似合わぬ美しい笑みとその言葉を、消滅した雑魔への手向けとした。
ロランは攻めの構えを使い、守りよりも攻撃に重きを置く。数が多いとはいえ、一体ずつ始末していくのが得策と考えての行動だ。
「悪いが通すわけにはいかないね」
周りこむようにフランの元へ急襲しようとしていた一体の浮遊するカボチャ。その前に立ちふさがるロラン。カボチャは邪魔をするなとばかりに大きく口を開く。種を飛ばして攻撃するつもりだ。ロランもろとも、射程内のフランをも一緒に狙う算段だった。
しかしその望みは叶わなかった。間合いを即座に詰めたロランの剣が口の中に突き刺さったのだ。剣が引き抜かれた後、ゴボゴボと言葉にならない声を出すカボチャに、ロランの強撃によるとどめの一撃が振り下ろされた。
「女の子から何とか引き離すんだ! これでも喰らえ!」
彼らの元を抜けようとするカボチャへと、八代は目の前の敵と戦いながらも牽制の射撃を行う。火を吹く銃は一部の敵の注意を引き付けることに成功した。
そんな八代へ交戦中のカボチャが噛み付いてくるが、イレーヌのかけたプロテクションのおかげもあって、大した傷は負わなかった。
返す刃で機導剣を振るう八代。光の刃は雑魔を両断した。
瞬く間にその数を減らされたカボチャの群れ。
雑魔達の間にどよめきが走り、空を飛んでいた複数体が口を広げてカボチャの種を無数に飛ばしてくる。ハンター達はそれを防ごうとしていたが、いくつかの種はフラン目掛けて飛んできた。
「ひいっ!?」
恐怖の声をあげ、頭を両手で抱えて身をすくませるフラン。しかし種の衝撃はいつまでたってもやって来なかった。
フランは恐る恐る顔を上げる。少女の周りを、緑色に輝く風が覆っていた。
「させないわよ♪」
「考えることは同じじゃったのう」
まよい、ヴィルマの二人によるウィンドガストの魔法がフランの周りを包み、カボチャの攻撃を全て逸らしていたのだ。
他のカボチャも口から種を銃弾のように連続して吐き出すが、イレーヌがフランとの間に割って入る。
イレーヌは鉄扇を構え、吹き付けられた弾丸に対して扇を開いた。カンカンと軽い音と衝撃が彼女を襲う。しかしそれだけだった。
「思ったほどの威力ではなかったな」
イレーヌの言葉の通り、鉄の扇の表面にそれほどの傷はついていない。
「こいつら大したことないっす! これが本当の弾丸っす! くらうっす!」
嬉々とした声と共に神楽が魔導銃を構えてトリガーを引く。カボチャの雑魔は左目を抉られ、地へと落ちた。
「お料理しやすいように、しっかり細切れにしたげなくちゃ♪」
空を舞うカボチャに、まよいのウィンドスラッシュが襲い掛かる。鋭い風がカボチャ頭を切り裂くが、雑魔はその一撃に耐える。しかし、まよいの魔法はそれだけでは終わらなかった。
「それとも、火を通しといたほうが、後でお料理するのが楽チンかなっ?」
続いて放たれたファイアアローの魔法が狙い過たず命中し、今度こそカボチャ頭は虚空へと消滅した。
「カボチャが食べたくなってきたのぅ。今日の晩はカボチャでも買ってきてスープでも作るのじゃ。魔女らしく大鍋でのぅ」
まよいと背中合わせに軽口を叩くヴィルマ。とはいえその両目は用心深く敵を追いかけている。
「このようにファンシーな外観だと、ちと危機感が薄れそうになるのぅ。でも油断は禁物じゃ、相当奴等執念深いしのぅ」
地を転がるカボチャは前衛の戦士によってほとんど食い止められているが、空を飛ぶカボチャは未だ手の届かない位置から明らかにフランを狙っている。
「そこじゃ。落とさせてもらうぞ」
鋭敏な視覚により雑魔の動きを一瞬早く察知したヴィルマは、光輝く矢をマジカルステッキから放つ。空から急襲しようとしていたカボチャは矢を受けてよろめき、地面へと無様に着地する。
「くらえっす!!」
そこに神楽のナイフが振り下ろされる。祖霊の力を纏ったシャドウベイン。その一撃はカボチャへのとどめとなった。
地を転がるカボチャも残り少ない。
それでもまだフランの元へと向かおうとする雑魔達だったが、ハンター達がそうはさせじと立ちふさがる。
「見逃すことはできないね」
「これでもくらえ!」
ロランのクレイモアが真一文字に振りぬかれ、八代の機導剣が宙へと光の三日月を描いた。
一体は転がりながら種を飛ばそうと試みたが、それもロランの強撃により打ち倒され、かなわなかった。
「ま、万々歳か」
目論見どおり種を吐き出すことを封じられ、地面でもがくしかない敵へと、ロランは両手剣を叩き付けた。
雪は自分の背よりも大きい斧を軽々と扱い、橙色の雑魔へと振り下ろす。その攻撃に対応できず、カボチャはあっさりと切り裂かれた。
「こいつら、よえー、です。もうちょっと、骨のあるヤツと、やりてー、です」
雪は斧を担ぎ直し、うそぶいた。実際、雪はかすり傷さえ負っていない。
「もはや支援も不要のようだな。私も攻勢に転じさせてもらおう」
戦いの趨勢はすでに見えている。イレーヌはフェアリーワンドを構えた。
最後の一体はロジーへと噛み付いたが、それも彼女が左手に持つクラウンナイツによって弾かれる。
一旦間合いを取ったカボチャを狙って、イレーヌから光の弾が放たれた。ホーリーライトが空を泳ぐ雑魔へと命中する。
よろめき、ふらふらと低空を飛行する雑魔へと、ロジーが剣を振りかぶりながら跳躍する。
「とどめですわ!」
存分に力の乗った一撃は、最後の敵を見事に断ち割った。
●
戦い終わって、ロランが地面に座ったままの少女へと尋ねた。
「で、お前さん名前は? 取り合えず、怪我は? 一応応急手当ならできるが……大丈夫だったかね?」
「うう、平気です……助かりました」
言葉通りに怪我もなく、大丈夫のようだった。淀みなく自分の名前を名乗る少女。
「何があったのか聞かせてくれないか?」
八代の怪我をヒールで治したイレーヌがフランに問い、少女は事の次第を話した。
「それはまずいのう……失敗作はきちんと分解して廃棄する事。そして食べ物は粗末にすると今回みたいなことになるからのぅ。今後気をつけるのじゃ」
「研究熱心なのはとても良いことですけれど……放っておかれたカボチャの身にもなれば今回の事件は仕方の無いことなのかもしれませんわ。これに懲りて、これからは心を入れ替えて下さいませね?」
「うう、反省してます……」
言葉に嘘はないのか、うなだれているフラン。
「もうカボチャはこれで全部、です?」
「もう、カボチャは残ってないのかね?」
雪とロランが同じことを考えたのか、ほぼ同時に発言した。フランは少し考え込む。
「えーと、まだちょっと物置に残ってるかも」
「そうか。もしよければ、調理でもして、皆で食うか?」
「いいわね! カボチャのモンブラン!」
ロランの言葉にまよいがはしゃぐ。
そんなやりとりをしている仲間達から少し離れて、八代は雑魔の死体を手にしげしげと呟いた。
「……中身はちゃんと詰まってんだな」
「なに!? 中身がちゃんと詰まってるじゃと!? 見せるのじゃ!!」
雑魔の死骸を手にぽつりと呟いた八代にヴィルマが詰め寄った。ほとんどの雑魔の死骸は消え去っているが、彼の手の中にあるカボチャだけは中身が詰まった形で残っている。
「おお、本当じゃ。たしかなりたての雑魔が形として残ると、味が美味しくなることがたまにあると聞く」
「ええ!? 食べるの!? それを!?」
ヴィルマの言葉にフランは驚きの声を出す。しかしハンター達は噂話として聞いたことがあったのか、その反応はフランだけであった。
「そうだな。完成した料理を最後に皆で美味しく頂けば、元カボチャ達もフランのことをきっと許してくれるだろうさ」
「ええええ!? 本気!?」
鷹揚に頷くイレーヌに、フランが悲鳴をあげる。
「戦闘の後だ、少し位休ませて貰っても良いだろ? お前さんも走り疲れただろうしね」
ロランの言葉にフランが「うっ」とうなる。助けてもらった手前、断りにくい。それに彼の言う通り、フランも疲労困憊していた。
「うう、分かったわ。こっちよ」
そこに神楽が馬の手綱を引いて戻ってくる。彼の乗用馬だが、戦闘の時に逃げ出して離れた場所にいたのだ。
「疲れてるだろうから乗せてやるっす! 神楽さんの優しさに感謝するといいっす!」
「ほ、本当? ありがとう」
フランは笑みを浮かべ、神楽の言葉に従って馬へとまたがった。騎乗の経験があるのか、その姿はいくぶん様になっている。
「俺達はハンターでお前は助けてくれっていったっす! つまりこれは依頼っす! というわけで報酬払え~っす! あ、大丈夫! 今手持ちがないのは解るから家まで回収しにいってやるっすよ~! 足りなきゃトイチで貸してやるから安心するっす! そうそうさっき飲んだ水の代金500も忘れるな~っす!」
「一応、未だ雑魔が残ってないかの確認も兼ねてる、です。料理と片付けはやりたいヤツに任せる、です」
「実はあの転がるカボチャを見た時、お料理にでもしたらきっと美味しいでしょうに、と思っていましたわ」
「……って、もう出発してるんすか!? 待ってくださいっす~!!」
ハンター達と一人の少女は朝の田舎道を進んでいく。
八代が持つ、先程まで雑魔として暴れていたカボチャ。しかし、やっと必要とされた喜びに満たされて、今は静かに調理される時を待っているようだった。
真田 八代(ka1751)の素っ頓狂な声に、仕事の一環で居合わせていた一団は揃って目を前方に向けた。
「まぁ! あんなにカボチャがごろごろと……っ!!」
こちらに向かってくる存在が明らかになった時、ロジー・ビィ(ka0296)は歓喜とも驚きともつかない声をあげた。
「早朝から九十九神だかもったいないお化けに追われて全力疾走するパジャマの女の子と遭遇するとはさすが異世界! 予想もつかない事がおこるっすね~」
神楽(ka2032)はむしろ見慣れぬ大群よりもパジャマ姿の女の子を目で追いかけていたが。
彼らの言葉の通り、ハンター達の目にはカボチャの群れとそれに追われる一人の少女が映っていた。おそらく雑魔であろうカボチャは、地を転がり、もしくは空を飛んだりと様々な手段で逃げる少女を追いかけている。中には口から種を吹きつける者もいた。
「随分とまあ、時期外れなモノが居たもんだね。少女一人にカボチャ頭の追いかけっこか。見てる分にはま、シュールだがね」
一応、まあ、見逃す訳にも行かないしね。助ける、か。
ロラン・ラコート(ka0363)は最後に小声で付け加え、クレイモアを構えて戦う意思を見せる。
追いかけられている少女はそんな彼らを味方だと察したか、最後の力を振り絞ってわずかな距離を駆けた。
「お願い! 助けてっ!!」
言葉と共に少女は倒れこむ。もはや息も絶え絶えだ。
そこに殺到するカボチャの群れ。
まだ敵の多くはフランへと向かっているが、一部のカボチャは立ちふさがる相手を障害とみなしたのか、ハンター達へと標的を変える。
「この辺じゃ、まだハロウィンやってる、です?」
グレートアックスを構えつつ呟かれた、いささかのんきな八城雪(ka0146)の一言が、戦いの開始を告げる合図となった。
●
どうしてカボチャに追いかけられているのかは分からないが、詳しい話は後で聞くことにしよう。今は迫ってくる元カボチャ集団を何とかしないと、だからな。
この状況に興味津々なイレーヌ(ka1372)だったが、己の好奇心を抑えて倒れた少女の前に立つ。
「助けてやるからこれ飲んで落ちつけっす。落ち着いたら服を調えるといいっすよ~。走ってる最中に色々乱れて大サービス中っすよ? いや、俺はこのままでも一向にかまわないんすけど! かまわないんすよ?」
神楽はフランの側を通る際、携帯していたミネラルウォーターのボトルを少女に投げ渡す。
慌てて受け取ったフランだったが、彼女はその言葉に顔を赤くし、神楽を「う~っ」と恨みがましい目で見上げた。
冗談めかした神楽だったが、自分は雑魔と少女との間に立ち、さりげなく敵から彼女を庇っていた。
「カボチャ~♪ あれお菓子屋さんに持ってったら、カボチャのスイーツにしてもらえるかしら~?」
夢路 まよい(ka1328)が歌うように一人ごちた。その瞳は強い輝きを帯び、髪と衣装は見えないオーラによって風になびくかのように舞い踊る。
「食べ物の恨みは恐ろしいというが、食べ物自体が襲ってくるとはのぅ」
ヴィルマ・ネーベル(ka2549)は呟きながらも、まよいの隣に並び立つ。
奇しくも同じギルドに所属する二人が、魔法スキルを行使する構えを同時にとった。
雪、ロジー、ロラン、八代はそれぞれ前へと出て、カボチャ達の進行を遮るように陣を組む。カボチャの群れは目前へと迫っていた。
イレーヌは状況を確認する。
「さて、どう動いたものか……」
プロテクションを行使したいが、その使用回数にも限りがある。
そんな中、イレーヌの視界に八代の姿が入る。彼も仲間への支援を行うつもりのようだ。
「ふむ、ならば私は八代を手助けするとしよう」
彼女はそう呟くと、スキルを行使し始めた。
八代は攻性強化のスキルを雪へと使う。他の仲間に対してもその支援を行いたいところだったが、カボチャの進行は思ったよりも速かった。
「俺は数を減らす事に注力する……空飛んでるのは頼んだ!」
機導剣による光の刃を生み出しながら、八代は敵の一団へと突っ込んだ。そこに丁度イレーヌのプロテクションがかかる。八代は心の中で感謝の言葉を返しつつ、眼前の敵へと斬撃を振るう。
「羊の親玉に逃げられた、鬱憤晴らす、です」
八代の援護を受けた雪が、フランに向かおうとしていたカボチャの一体へと、巨大な斧を振り下ろす。八つ当たりのような一撃だったが、その刃は見事に襲い来るカボチャを真っ二つにした。
「こっち無視して、まだあいつ狙ってやがる、です。よっぽど、恨まれてるみてー、です」
両断された後もしばらくはまだフランを狙うように転がっていったカボチャを見据え、雪は呟いた。
車輪のように地上を回りながら迫るカボチャの雑魔達。その内一体がロジーへと軌道を変える。
ロジーはグラディウスを構えつつ、冷静に敵の動きを見定める。隙をつき、渾身の一撃を雑魔へと見舞うつもりなのだ。
そのことを知らないカボチャはごろごろと転がり、最後の間合いで突然飛び上がってロジーを襲う。しかしその攻撃は当たらなかった。素早く回避したロジーがすでに後ろへと周りこんでいたのだ。標的を見失ったカボチャに、ロジーの剣が一閃する。
「……少しお痛が過ぎましてよ?」
ロジーは戦場に似合わぬ美しい笑みとその言葉を、消滅した雑魔への手向けとした。
ロランは攻めの構えを使い、守りよりも攻撃に重きを置く。数が多いとはいえ、一体ずつ始末していくのが得策と考えての行動だ。
「悪いが通すわけにはいかないね」
周りこむようにフランの元へ急襲しようとしていた一体の浮遊するカボチャ。その前に立ちふさがるロラン。カボチャは邪魔をするなとばかりに大きく口を開く。種を飛ばして攻撃するつもりだ。ロランもろとも、射程内のフランをも一緒に狙う算段だった。
しかしその望みは叶わなかった。間合いを即座に詰めたロランの剣が口の中に突き刺さったのだ。剣が引き抜かれた後、ゴボゴボと言葉にならない声を出すカボチャに、ロランの強撃によるとどめの一撃が振り下ろされた。
「女の子から何とか引き離すんだ! これでも喰らえ!」
彼らの元を抜けようとするカボチャへと、八代は目の前の敵と戦いながらも牽制の射撃を行う。火を吹く銃は一部の敵の注意を引き付けることに成功した。
そんな八代へ交戦中のカボチャが噛み付いてくるが、イレーヌのかけたプロテクションのおかげもあって、大した傷は負わなかった。
返す刃で機導剣を振るう八代。光の刃は雑魔を両断した。
瞬く間にその数を減らされたカボチャの群れ。
雑魔達の間にどよめきが走り、空を飛んでいた複数体が口を広げてカボチャの種を無数に飛ばしてくる。ハンター達はそれを防ごうとしていたが、いくつかの種はフラン目掛けて飛んできた。
「ひいっ!?」
恐怖の声をあげ、頭を両手で抱えて身をすくませるフラン。しかし種の衝撃はいつまでたってもやって来なかった。
フランは恐る恐る顔を上げる。少女の周りを、緑色に輝く風が覆っていた。
「させないわよ♪」
「考えることは同じじゃったのう」
まよい、ヴィルマの二人によるウィンドガストの魔法がフランの周りを包み、カボチャの攻撃を全て逸らしていたのだ。
他のカボチャも口から種を銃弾のように連続して吐き出すが、イレーヌがフランとの間に割って入る。
イレーヌは鉄扇を構え、吹き付けられた弾丸に対して扇を開いた。カンカンと軽い音と衝撃が彼女を襲う。しかしそれだけだった。
「思ったほどの威力ではなかったな」
イレーヌの言葉の通り、鉄の扇の表面にそれほどの傷はついていない。
「こいつら大したことないっす! これが本当の弾丸っす! くらうっす!」
嬉々とした声と共に神楽が魔導銃を構えてトリガーを引く。カボチャの雑魔は左目を抉られ、地へと落ちた。
「お料理しやすいように、しっかり細切れにしたげなくちゃ♪」
空を舞うカボチャに、まよいのウィンドスラッシュが襲い掛かる。鋭い風がカボチャ頭を切り裂くが、雑魔はその一撃に耐える。しかし、まよいの魔法はそれだけでは終わらなかった。
「それとも、火を通しといたほうが、後でお料理するのが楽チンかなっ?」
続いて放たれたファイアアローの魔法が狙い過たず命中し、今度こそカボチャ頭は虚空へと消滅した。
「カボチャが食べたくなってきたのぅ。今日の晩はカボチャでも買ってきてスープでも作るのじゃ。魔女らしく大鍋でのぅ」
まよいと背中合わせに軽口を叩くヴィルマ。とはいえその両目は用心深く敵を追いかけている。
「このようにファンシーな外観だと、ちと危機感が薄れそうになるのぅ。でも油断は禁物じゃ、相当奴等執念深いしのぅ」
地を転がるカボチャは前衛の戦士によってほとんど食い止められているが、空を飛ぶカボチャは未だ手の届かない位置から明らかにフランを狙っている。
「そこじゃ。落とさせてもらうぞ」
鋭敏な視覚により雑魔の動きを一瞬早く察知したヴィルマは、光輝く矢をマジカルステッキから放つ。空から急襲しようとしていたカボチャは矢を受けてよろめき、地面へと無様に着地する。
「くらえっす!!」
そこに神楽のナイフが振り下ろされる。祖霊の力を纏ったシャドウベイン。その一撃はカボチャへのとどめとなった。
地を転がるカボチャも残り少ない。
それでもまだフランの元へと向かおうとする雑魔達だったが、ハンター達がそうはさせじと立ちふさがる。
「見逃すことはできないね」
「これでもくらえ!」
ロランのクレイモアが真一文字に振りぬかれ、八代の機導剣が宙へと光の三日月を描いた。
一体は転がりながら種を飛ばそうと試みたが、それもロランの強撃により打ち倒され、かなわなかった。
「ま、万々歳か」
目論見どおり種を吐き出すことを封じられ、地面でもがくしかない敵へと、ロランは両手剣を叩き付けた。
雪は自分の背よりも大きい斧を軽々と扱い、橙色の雑魔へと振り下ろす。その攻撃に対応できず、カボチャはあっさりと切り裂かれた。
「こいつら、よえー、です。もうちょっと、骨のあるヤツと、やりてー、です」
雪は斧を担ぎ直し、うそぶいた。実際、雪はかすり傷さえ負っていない。
「もはや支援も不要のようだな。私も攻勢に転じさせてもらおう」
戦いの趨勢はすでに見えている。イレーヌはフェアリーワンドを構えた。
最後の一体はロジーへと噛み付いたが、それも彼女が左手に持つクラウンナイツによって弾かれる。
一旦間合いを取ったカボチャを狙って、イレーヌから光の弾が放たれた。ホーリーライトが空を泳ぐ雑魔へと命中する。
よろめき、ふらふらと低空を飛行する雑魔へと、ロジーが剣を振りかぶりながら跳躍する。
「とどめですわ!」
存分に力の乗った一撃は、最後の敵を見事に断ち割った。
●
戦い終わって、ロランが地面に座ったままの少女へと尋ねた。
「で、お前さん名前は? 取り合えず、怪我は? 一応応急手当ならできるが……大丈夫だったかね?」
「うう、平気です……助かりました」
言葉通りに怪我もなく、大丈夫のようだった。淀みなく自分の名前を名乗る少女。
「何があったのか聞かせてくれないか?」
八代の怪我をヒールで治したイレーヌがフランに問い、少女は事の次第を話した。
「それはまずいのう……失敗作はきちんと分解して廃棄する事。そして食べ物は粗末にすると今回みたいなことになるからのぅ。今後気をつけるのじゃ」
「研究熱心なのはとても良いことですけれど……放っておかれたカボチャの身にもなれば今回の事件は仕方の無いことなのかもしれませんわ。これに懲りて、これからは心を入れ替えて下さいませね?」
「うう、反省してます……」
言葉に嘘はないのか、うなだれているフラン。
「もうカボチャはこれで全部、です?」
「もう、カボチャは残ってないのかね?」
雪とロランが同じことを考えたのか、ほぼ同時に発言した。フランは少し考え込む。
「えーと、まだちょっと物置に残ってるかも」
「そうか。もしよければ、調理でもして、皆で食うか?」
「いいわね! カボチャのモンブラン!」
ロランの言葉にまよいがはしゃぐ。
そんなやりとりをしている仲間達から少し離れて、八代は雑魔の死体を手にしげしげと呟いた。
「……中身はちゃんと詰まってんだな」
「なに!? 中身がちゃんと詰まってるじゃと!? 見せるのじゃ!!」
雑魔の死骸を手にぽつりと呟いた八代にヴィルマが詰め寄った。ほとんどの雑魔の死骸は消え去っているが、彼の手の中にあるカボチャだけは中身が詰まった形で残っている。
「おお、本当じゃ。たしかなりたての雑魔が形として残ると、味が美味しくなることがたまにあると聞く」
「ええ!? 食べるの!? それを!?」
ヴィルマの言葉にフランは驚きの声を出す。しかしハンター達は噂話として聞いたことがあったのか、その反応はフランだけであった。
「そうだな。完成した料理を最後に皆で美味しく頂けば、元カボチャ達もフランのことをきっと許してくれるだろうさ」
「ええええ!? 本気!?」
鷹揚に頷くイレーヌに、フランが悲鳴をあげる。
「戦闘の後だ、少し位休ませて貰っても良いだろ? お前さんも走り疲れただろうしね」
ロランの言葉にフランが「うっ」とうなる。助けてもらった手前、断りにくい。それに彼の言う通り、フランも疲労困憊していた。
「うう、分かったわ。こっちよ」
そこに神楽が馬の手綱を引いて戻ってくる。彼の乗用馬だが、戦闘の時に逃げ出して離れた場所にいたのだ。
「疲れてるだろうから乗せてやるっす! 神楽さんの優しさに感謝するといいっす!」
「ほ、本当? ありがとう」
フランは笑みを浮かべ、神楽の言葉に従って馬へとまたがった。騎乗の経験があるのか、その姿はいくぶん様になっている。
「俺達はハンターでお前は助けてくれっていったっす! つまりこれは依頼っす! というわけで報酬払え~っす! あ、大丈夫! 今手持ちがないのは解るから家まで回収しにいってやるっすよ~! 足りなきゃトイチで貸してやるから安心するっす! そうそうさっき飲んだ水の代金500も忘れるな~っす!」
「一応、未だ雑魔が残ってないかの確認も兼ねてる、です。料理と片付けはやりたいヤツに任せる、です」
「実はあの転がるカボチャを見た時、お料理にでもしたらきっと美味しいでしょうに、と思っていましたわ」
「……って、もう出発してるんすか!? 待ってくださいっす~!!」
ハンター達と一人の少女は朝の田舎道を進んでいく。
八代が持つ、先程まで雑魔として暴れていたカボチャ。しかし、やっと必要とされた喜びに満たされて、今は静かに調理される時を待っているようだった。
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カボチャ狩り相談卓 神楽(ka2032) 人間(リアルブルー)|15才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/11/27 23:09:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/26 10:29:30 |