ご注文は温泉ですか?

マスター:草之佑人

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
7日
締切
2014/06/19 07:30
完成日
2014/07/10 17:55

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●皇帝陛下のお言葉
「単刀直入に言おう。風呂を作ってほしい」
 ヴィルヘルミナ・ウランゲル(kz0021)が執務室の椅子に凭れ、一息つきながら言った。
 執務室に入ってきて挨拶もそこそこに書類の承認に追われるヴィルヘルミナを横目に茶菓子をリスの様に頬張っていたタングラム(kz0016)は、ほっぺに菓子の欠片をくっつけながらきょとんとした顔をしていた。
 まじまじとヴィルヘルミナの顔を見るように自分の顔を向けながら、もう一個、と茶菓子を口に放り込んだ。
「もう一度言った方がいいか?」
「んぐ……いえ、聞いてましたよ。お風呂を作ればいいんですよね」
「そうだ。帝国には風呂に浸かるという習慣がない。サウナやシャワーのみだな。だが、リアルブルーから来た人々の、中でもニホンジンという民族には、毎日のように風呂に浸かる習慣があるという。気になるだろう?」
「いえ、シャワーで十分なので気になりません」
「風呂上りに飲む牛の乳は、それはもう絶品の味がするらしい。イモと合わせて食ってみたらどうなるか。気になるだろう?」
「いえ、気に――」
「――気になるだろう?」
 交錯する視線と仮面。
 タングラムの方が引いた。
「……分かりましたよ。頑固者なところは冒険者の頃から少しも変わりませんね」
「ふっ。では、風呂を作ってくれ」
 口の端に僅かな笑みを浮かべる。
「どこに作ればいいんですか? ユニオンの方に作ればよろしいんで?」
「いや、場所はすでに空けている。カールスラーエ地方の温泉が湧く地域だ」
「あの地域ですか。それなら、風呂の代わりに既に温泉があるのでは?」
 頭の中に帝国地図を思い浮かべる。
 カールスラーエ地方は、帝国の北部にあり温泉が湧いている。帝国でほぼ唯一入浴の慣習が根付いている地域である。
「なに、帝国に風呂を広めるためにテストケースを見てみたいのだ。クリムゾンウェスト出身のものであれこれ模索するだけでもいい。まあ、リアルブルー出身のニホンジンから話を聞けるのが一番ではあるがな」
「ああ、そういうことですか」
 納得して一つ頷くと、菓子に添えられた茶を飲む。ちなみに三杯目だ。
「それと、私からの依頼ではあるが、匿名での依頼としておいてくれ」
「まあ、そうですね。帝国の皇帝からの依頼などとなればソサエティの上の方に変な印象を与えかねませんし」
 追加で淹れた四杯目の茶を飲み干してカップを置く。
「さて、私も用事がありますし、これで失礼しますよ。風呂の件はフクカン(kz0035)に手紙でも送っておきます」
「ああ、そのあたりは任せよう。頼んだ」
 タングラムは口元に微笑を浮かべて答えとすると、立ち上がる。
 扉から出ていく小さな背から目を外し、ヴィルヘルミナは手元の書類の処理へと戻っていく。

●フクカンの苦悩
「むぅ」
 今、フクカンの前に置かれているのは一枚の手紙である。
 書かれた日付は、ちょっと前。
「要するに、お風呂というのを作ればいいんです、よね」
 手紙とにらめっこ。
「むぅ」
 腕を組んで、小首を傾げた。
 やらなければいけないことはわかるのだけれど。
「んんん……?」
 目を細め、身体ごと頭を横に傾けて唸る。
 ……お風呂というものがよくわからなかった。
 リアルブルーの人から何度か聞いたことがあるようには思うのだけど……。
 手紙とにらめっこしながら悩んでいると、――ふにゅん。
 頭の上に何か柔らかくて大きいものが二つ乗っかってきた。
 む。このパターンは……、
「オトリさん、胸を頭に乗っけるのはやめてくださいっていつも言ってるじゃないですか」
「やーん、フクカンくんには、オトリおねーさんって呼んでほしーい」
 そのままぎゅっと抱きしめられて慌てて逃げ出す。顔が赤くなってるような気がする。
 ……タングラム様以外の女性ってなんとなく苦手だ。
「あ、はい。オトリお姉さん。それで何か御用ですか?」
「んーぅ、フクカンくんがなんか悩んでるふーだったからー、」
 ちょっとオトリさんの喋りって苦手だなあ。ぼんやりとそんなことを考えながら、オトリを見やる。
「あー、いまなんかしつれーなこと考えたでしょーぉ」
「え? いえ、そんなことはないですよ? それより、オトリお姉さんに聞きたいことがあるんですが」
「なんかはぐらかされた気がすーるー。でも、まいっかー。なにかなーぁ?」
 目線と話を逸らして尋ねるフクカンに、オトリは頬を膨らましながらもにんまりと笑った。
「カールスラーエ地方の方にテストケースとして風呂を作成して欲しいと、帝国の貴族筋からタングラム様の方に依頼があったそうです。リアルブルーにある風呂について、オトリお姉さんの部署では、詳細情報をまとめ終わってますか?」
「んー、まだだねー。確か、ニホンって地域で発達してるんだよねー? リアルブルーの情報でも一地域の慣習まで詳しくはないよー」
「そうですか。となると、やっぱりハンターに依頼を出して直接意見を聞く段階からですね」
 ノートを取り出して、計画とスケジュールを書き出していく。
 一度、顔を上げてオトリをみやった。
「ひとまず依頼をソサエティに出しておきます。あまり予算もないので、職員に手伝ってもらう部分も多くなると思いますので、各員に通達お願いします」
「おっけーぇ、じゃーぁ声かけとくねー。お姉さんたちにまっかせなさーい」
 オトリは手を振り振り柔らかな笑みを残して部屋を出ていった。
「私の方が年上なのになぁ」
 APVでの自分の立場ってどうなってるのだろうと思い、ため息を吐く。
 吐いた息を再度吸い込む。
「さてと」
 タングラムに良いところを見せるため、それと、ちょっとAPVでの自分の立場向上のため、がんばろうと依頼の申請書作成に取り掛かった。

リプレイ本文

●温泉ってなに?
「温泉とはまた……。私も大衆向けの風呂の文化には明るくないが、やれる事をやらねばね」
 ユニオンにて始まった温泉計画。Charlotte・V・K(ka0468)は腕を組み、くわっと目を見開いた。
「そもそも、きちんとした施設をを作る為には設計、施工、とても一日や二日で完成させる事は不可能だ。その辺りフクカン君はどう考えているのかね?」
「わ、私にそう仰られましても……。ただ、やはり短時間でどうにか出来る問題ではありませんからね。まずは温泉という文化について学べる程度の基礎作りから、という事でしょうか」
「ふむ……。つまり、とりあえず入れれば良い程度という事か」
「カールスラーエ地方には既に温泉そのものはあるので、工事すると言っても大がかりにはならないと思いますよ」
 勿論帝国の人間はそんな事気にしてもいないのだが、カールスラーエ地方は活火山が幾つか存在しており、その影響で地上、海中問わず彼方此方に温泉が沸き出している。
「なーんだ。それなら極端な話、男湯と女湯を分ける衝立だけあればいいって事? 簡単だね!」
「そう……なんですか?」
 雫石 唯央(ka0314)の言葉に首を傾げるフクカン。そうなんですが、イマイチ話が通じていない感じだ。
「実は私も温泉については聞きかじった程度の知識しかないもので……」
「こちらの世界にも水浴びの習慣はあるけど、入浴の習慣は少ないからね」
「オフロ……お湯に浸かるのよね? どういうものなのかしら?」
 顔を見合わせるリュトリア(ka0224)とアマービレ・ミステリオーソ(ka0264)。日下 菜摘(ka0881)は頬に手を当て苦笑を浮かべる。
「私達日本人は温泉に浸かる文化に親しいですが、こちらの人達には馴染みがないようですから。ぴんと来ないのかもしれませんね」
「つまり風呂とはなんぞや、という所から始めなければいけないって事かな?」
 十六夜・暁(ka0605)の言う通り。この依頼はまず温泉に入るとはどのような事なのか、その理解を深める為に存在している。
「……という事は、温泉の泉質とかもさっぱりなの? 飲んでも大丈夫なのかとか、匂いはどうとか……現地の人なら知ってるかな?」
「飲む……。温泉は飲めるのですか? 美肌効果があるとか傷を癒す……なんて話は聞いておりますが、飲む事も出来るのですね」
 興味深そうな様子でメモを取るコルネ(ka0207)。Uisca Amhran(ka0754)は驚いた様子で星輝 Amhran(ka0724)に問いかける。
「キララ姉さま……オンセンは飲む物なの?」
「飲む物でも浸かる物でもあるのぅ……と言うと、Uiscaは混乱してしまうかもしれんな」
 Uiscaは訳が分からない様子で目を丸くしている。星輝は苦笑を浮かべ。
「人が浸かるが飲める物と言うと、確かに不思議じゃのぅ。わしも少しばかり長く生きているから理解はしておるが、知識のない者に理解を求めるのはちと難しいかもしれんな♪」
 実際カールスラーエ地方に限らず入浴文化が存在している場所は他にもある。が、実際に入った事が無ければピンとこないのは事実なわけで。
「皆も温泉に入ってみればこの喜びを分かち合えるかな? となれば、やっぱり作ってみるしかないよねっ!」
 声高らかに宣言するユラン・ジラント(ka0770)。異世界出身者達はその言葉に頷き返す。
「では、簡易な入浴場の設計から始めるとしよう。帝国の技師の協力を仰ぐ事は可能か?」
「ええ、それはもう。……何せ依頼人が依頼人ですからね……」
 目を逸らし呟くフクカンをCharlotteは深く追求しなかった。
「まずは設計図からだ」
「それならあたしも手伝えるよ! こう見えても学校では結構成績上の方だったんだから!」
「……そうか。では手を貸してもらおう。徹夜になるかもしれないがね」
「そ、それはちょっと……」
 唯央はCharlotteの設計図作りを手伝う事になった。机に図面を広げる二人、そこへ天竜寺 詩(ka0396)が顔を覗かせる。
「これから設計するのでしたら、簡単に作れる五右衛門風呂はどうでしょう?」
「ゴエモンブロ……? それはどういったものなんだ?」
「浴槽は大きな鋳物のお釜を作り、その周囲を石で囲って固定して、お釜の下には焚口を作るんです。煙を逃がす煙突もですね。入浴の際は木の蓋を踏みしめて底板にして入るんです。ここ重要! それ無しに直接お釜の底に足をつけると火傷しますよ!」
 詩の説明から想像してみる。大きな釜の中に入った人間の下からごうごうと炎が巻き上がっている図だ。
「ちょ、ちょっと……!? そんな事をしたら死んでしまうんじゃないかしら!?」
「オンセンって危険なんだね……」
 慌てるアマービレ。リュトリアは青ざめた表情で身体を抱くように身震いしている。
「ちなみに五右衛門風呂って名前は、昔日本でお釜で煮殺された大泥棒の名前から取ったらしいですよ♪」
「キララ姉さまっ! 私達、処刑されてしまうの……!?」
「だ、大丈夫じゃよ。風呂は死に至るような文化ではないからのぅ。……これ、あまり皆をからかうでないぞ?」
 背後からUiscaに抱き付かれつつ詩をびしりと指差す星輝。詩が小さく笑いながら謝ると、冗談だと分かった者達が安堵の息を吐き……。
「まあ、五右衛門風呂の由来の話は事実だけどね!」
 唯央の言葉で再び凍り付く。クリスティン・ガフ(ka1090)は苦笑を浮かべつつ。
「冗談はともかく、五右衛門風呂は簡単に作れそうだし現実的な案だと思う。今回の場合、石造りで大がかりな風呂を建造するのは難しいのだろう?」
「設計そのものはしていただければ活かせますけど、やっぱり時間はかかると思います」
「話を聞いた様子では、既に存在している温泉を簡単な施工で仕切るくらいで丁度よさそうだ。将来的には頑丈な風呂も必要になるだろうが」
 口元に手を当て図面を見つめるクリスティン。しっかりした作りの風呂を作るつもりだったが、設計だけして実際の建造はまた後にした方が良さそうだ。

 こうしてユニオン内で入浴に関する様々な準備が開始された。
 温泉の設計をしているチームとは別、直接的な設計に関わらない者達はそれぞれ自分に出来る範囲で仕事に取り掛かっていた。
「そういえば温泉では蒸し料理が出来ると聞いたんだけど、本当かな?」
「うん、本当だよ。泉質によって蒸し料理に適しているかとかが決まってくるんだ。だからさっき確認しようとしたんだけどね」
 リュトリアの疑問に答える暁。温泉と言えば浸かる、飲むだけでなく、その熱を様々な事に利用出来る。温泉饅頭はそんな中でもメジャーな一品だ。
「差し入れにその温泉饅頭というのを作ってみようと思うんだけど……上手く行くかな?」
「正直やってみないとなんとも。でも、アドバイスくらいは出来ると思うよ」
「なら、温泉卵や蒸し野菜もどうかな? 温泉芋なんて、帝国で名物になりそうじゃない?」
 ユランの案も取り入れ、リュトリアと暁は温泉料理を作る事になった。そこへアマービレが手を挙げる。
「私も手伝うわ! 正直、温泉施設については全く知らないし……料理のお手伝いくらいしか役に立てる事がないもの」
 料理にはさほど自信がないアマービレであったが、まあ、何か手伝える事くらいはあるだろう。現場で作業をするハンター達に差し入れするのなら、それこそ数が必要だ。人手は幾らあっても足りない程だろう。
「温泉饅頭……それも売りになりそうですわね」
「何を書いていらっしゃるのでしょうか?」
 コルネはメモを取っていた手を止め菜摘へと目を向ける。
「幾ら設計や現場の作業、そこでの提供品が上出来でも、人が足を運んでくれなければ意味がありませんから。まずは温泉について無知なハンター達に興味を持ってもらう事。その為にパンフレットを作成しようと考えているのですわ」
 温泉とは何か。文化やその活用法、そして温泉で提供される味覚……。コルネはそれをメモに纏め、チラシを作るつもりだった。
「それは素晴らしいですね。……ああ、そうそう。実は入浴には幾つか気を付けなければならない点があるんです」
 入浴すれば多量の汗をかく。長時間ならば脱水症状にもなるだろう。
 今回のようにお祭り騒ぎで温泉を取り上げれば、騒ぎ好きなハンター達の事だ、そんなトラブルも発生して然るべき。
「宜しければ注意書きなども一緒に記載していただけますか? そうすれば皆安全に入浴を楽しめると思うんです」
「勿論、安全保障も軽視されるべきではありませんから。他にも何か注意すべき事があれば記載しますわ」
「そういえば思ったんだけど、種族ごとの入浴時間を設定するべきじゃないかな?」
 周囲全員が女性の中、華やかな騒ぎに翻弄されていたテンシ・アガート(ka0589)が神妙な面持ちで言う。
「こっちではどうだか知らないけど、俺達の世界では種族によって色々な決まりや戒律があったんだ」
 入浴文化については人種だけでなく国によっても大きく左右される。今回は日本ベースの温泉になるだろうが、実際に入浴するのは様々な出身の者達だ。
「例えば、同じ部族以外の人間に肌を見せてはいけない、なんて部族がいるかもしれない。エルフやドワーフにそういう決まりがあるかもね。温泉を全ての人が楽しめる物にする為にはそういうデリカシーも必要だと思うんだ」
「入浴の決まりですか……。リアルブルーでは色々あったのですね」
「入浴文化そのものが未発達なこっちの世界ではあんまり気にする人もいないかもしれないけどね。そういう事もあるって想定は必要だと思うよ。不必要だっていうなら、全種族が入れる時間も作ればいいだけの事だしね」
 成程と頷くコルネ。そこへユランが声をかけた。
「テンシ! ちょっと手伝って!」
「ああ、アレの件ね。今行くよ!」
 ユランと共にキッチンへ向かうテンシ。二人はそれを見送り、パンフレット作りを再開した。



●温泉を作ろう!
 カールスラーエ地方。温泉作りに駆り出されたハンター達はユニオンでの打ち合わせを元に作業を開始していた。
「おっ風呂ぉ、おっ風呂ぉ♪ よーし、頑張るぞー! ……でも何すればいいのかな!?」
 現場では帝国の作業員も含め大人数で作業が始まっているが、猫野 小梅(ka1626)は何を手伝えばいいのかわからない。そこへ通りかかったフワ ハヤテ(ka0004)が声をかけた。
「どうかしたのかい?」
「あのね、えっとぉ……あ! それ運べばいいの? ボクがやるぅ!」
「おっと……台車に載せてるとは言え危ないよ」
 とにかく手伝いたいだけの小梅の気持ちを汲み、ハヤテは荷運びを手伝わせてあげる。そこへ加山 斬(ka1210)が通りかかった。
「お? なんだ、小さいのに根性あるじゃねぇか!」
 得意げに笑う小梅。斬はニッと笑顔を作る。
「そしたらその石でお湯の仕切りを作るんだ。そこの川が既に温泉だからな。石を詰んで小さい部屋を作るんだぜ。出来るか?」
「出来るぅ! 見てて!」
 フラフラしながら石を持ち上げる小梅。転びそうになるのを横から支え、笑いながら石を積んでいく。ハヤテはその様子を見送り小さく息を吐いた。
「それにしても、これが全部温泉か」
 流れる川は温泉を含んでいる。川の周囲には大きな水たまりがいくつかあり、それが既に小さな入浴場を作っていた。後は囲いを作ったり足場を強化すれば即席温泉の出来上がりだ。
「この独特の匂い……。聞くのと体験するのとではやはり違うものだね。完成が楽しみだ」
 と言っている間に転んだ小梅に巻き込まれ斬が温泉に飛び込んでいた。二人はその温度に慌てて跳び出しながら笑いあっている。微笑ましく視線を残し、ハヤテは台車に手を伸ばした。

「温泉、ねぇ……。水浴びじゃダメなのかしら?」
 看板を作りながら温泉を眺めるラピス(ka1333)。同じく看板作り中の時音 ざくろ(ka1250)は手を止めて小さく拳を作る。
「ただの水浴びと温泉は違うよ! 日本では、お風呂の湯船はお湯に浸かって体と心を癒す場所なんだから!」
「そ、そうなの? 確かにリアルブルー出身のざくろさんが言うんだから、そうなんでしょうけど」
「安心しろざくろ! この大王たるボクが、本場の温泉にも負けない、世界一の温泉施設を作ってやろうではないか!」
 自分で作って立てた看板の上に立ち、両腕を広げどや顔で目を瞑るディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271)。
「よくその上でバランスが取れるわね?」
「大王だからな! 今はまだ小さな施設だが、ここからこの世界におけるボクの温泉道が始まるのだ」
 看板から降りたディアドラは笑顔で次の看板に手を伸ばす。
 ここではリアルブルー、クリムゾンウェスト双方の文字表記による看板作りが行われていた。
「男湯と女湯を間違えたら大変だものね」
「それに温泉は服着て入ったりタオルを湯船に付けたりは絶対NGなんだよ! 日本式の温泉なら、ここは譲れないよ!」
「それが日本の王道だというのなら尊重しようではないか」
「……そ、そうなの? さて、私は衝立作りの方を見てくるわね。ざくろさん、またね」
 笑顔で手を振り去っていくラピス。だがざくろは微妙な表情だ。
「いや、あの……ざくろは……」
「こらざくろ。リアルブルー語に書き直すが良い」
 訂正する間もなく次の看板。ざくろは小さくため息を零した。

「それにしても……まさか共同浴場的な物を作る事になるとはね……」
 脱衣所作りに勤しむ楠葉 マコト(ka1053)。トンカチを片手に額の汗を拭う。
「流石に大仕事だな。折角皆で苦労して作るんだ。お風呂……広まればいいな」
 笑みを浮かべそんな事を呟いた直後。脱衣所の外から声が聞こえて来た。
「な、何をしているんですか? 駄目ですよ、そんな事……」
「ちょっとだけです。フクカンさんの裸体がどんな物か、確かめないと気になってしまって……」
 怪訝な表情で外に出るマコト。そこでは温泉に設置する衝立の横で柊 万花(ka0647)と立花 沙希(ka0168)が揉み合っていた。
「少しここに穴をあけるだけですから! 万花さんも気になるでしょう?」
「き、気になりません! それにボク、一応男です!」
「それは僥倖ですわ。一挙に二人も気になる方を確かめる事が出来るなんて」
「そ、そういう問題じゃないですぅ……!」
 頬をぽりぽり掻きマコトが近づく。すると二人が同時に仰け反った。
「ひぁ!? ち、違うんです! ボクは止めようとしたんですぅ!」
 ため息を一つ。マコトは万花の頭をポンと撫で、沙希をジト目で見つめた。
「……沙希? ダメだろう?」
「誤解です……私は男性にも覗きをする人がいると思って……」
「しなを作ってもダメな物はダメ。第一、自分が確実に被害者になると分かっていて見過ごす事は出来ないな」
 状況は男2、女1。多勢に無勢、というかバレたらもう無理である。
「……戦略的撤退です♪」
 ぴゅーっと逃げ出した沙希。ほっとした様子で万花はマコトの腕を取った。
「緊張しました……。ありがとうございます、マコトさん」
 瞳を潤ませて微笑む万花は女にしか見えない。マコトはまた溜息を一つ、万花を連れて脱衣所へ戻ろうと振り返った時。いつの間にか手伝いに来ていたラピスと鉢合わせした。
「えっと……お邪魔だったかしら?」
 暫し停止するマコト。そして無言で片手を前に。
「……誤解だ」

「ここから長い長い温泉道が始まるのデスネ……」
 魔導ドリルを片手に河原に佇むリンリン・ベル(ka2025)。そこへ作業員が声をかける。
「ねーちゃん、こっちも頼まぁ!」
「ハイハーイ! リンリンにお任せアル!」
 温泉作りに邪魔な大岩に乗り、魔道ドリルを唸らせるリンリン。土まみれ汗まみれになって岩を粉砕し、いい汗をいい笑顔で拭い、
「――ってぇ、何でリンリンが削岩機で大活躍してるアルか!? オペレーターに何をやらせてるデスネ!?」
 ドリルを放り投げてビシリと作業員を指さす。
「こういうのはユー達のようなドカタマッチョマンがやるべきデスネ!」
「ノリノリで削岩してたのに……」
「黙るデスネ! 後は任せたアルよ……全く」
 汗を拭いながら歩くリンリン。そこへ運切 火乃霞(ka1765)が飲み物を差し出した。
「oh、冷えてるデスネ。ありがとデスヨ!」
 身に染み渡るそのドリンクは菜摘と星輝がユニオンで作った物だ。豪快に飲み干し、ぷはーっと口元を拭う。
「皆休憩に入っています。貴殿は特にお疲れでしょうから、きちんと水分補給をなさって下さい。おかわりもございますよ」
 そう言って指差す先、イーディス・ノースハイド(ka2106)の姿があった。彼女はユニオンから魔導冷蔵庫を拝借し、そこにお手製ドリンクを詰めて来たのだ。
「こっちは暑いのね……この彼方此方で湧き上がっている蒸気も温泉から出ているのかな?」
 湿度も高く、ただいるだけで汗が滲んでくる。胸元を扇ぎつつイーディスは魔導冷蔵庫を一瞥し。
「……後で戻しておかないと大騒ぎね。APVにも一台しかないみたいだから」
「皆、お手製ジュースの試飲を頼むよ! ミックスジュースに各種牛乳! 温泉と言ったらこれだからね!」
「フルーツ作りたてヒエヒエのジュースだよっ! おにぎりもあるから、皆食べてねーっ!」
 作業で疲れたハンター達にドリンクを振る舞うテンシとユラン。イーディスもそれを横目に牛乳ビンの蓋を開けた。



●裸の付き合い
「APV温泉へようこそ! 皆さん、看板の案内に従って楽しんで行ってくださいませ!」
 日もすっかり暮れた頃、温泉はオープンに漕ぎ着けた。まだ今はAPV内にのみ試運転的に解放されたのみだが、コルネは手製のパンフレットを配り客を案内していた。
「温泉に浸かれば美肌効果で美しくなれますし、温泉独自の料理やドリンクもご用意しております。是非お楽しみください!」
 それにしても、もう少し気の利いた名前を考えるべきだったかもしれない。笑顔を振りまきつつ、コルネはそんな事を考えていた。

「いっちばーん!」
 女湯。盛大にお湯に飛び込んだのは小梅だ。菜摘は慌てて止めに入る。
「いけませんよ、飛び込んだりしちゃ! 先に身体を流さないと!」
「確か先に軽く体を綺麗にするのだったな?」
「湯船にタオルを持ち込むのはマナー違反なのよね? それじゃあ……」
 温泉に慣れていないクリスティンとイーディス。二人は体に巻いたタオルをばさりと脱ぎ去るが……あーっと残念! なんだこの謎の光は!? 画面に差し込んだ眩しすぎる光が二人のイケナイ所を隠してしまっている――ッ!! 大人の事情だぁ!!
「これがオンセン……あつっ」
「大丈夫。ゆっくり浸かれば直ぐに慣れるだろう」
 リュトリアに手を引かれゆっくり温泉に入るアマービレ。ゆっくり湯船に腰を降ろせばじんわりと全身が温かさに包まれて行く。
「ふう……温かくて気持ちいい。これはゆっくり浸かりたくなるのも頷けりゅ……っ!?」
 びくりと背筋を震わせるアマービレ。何故かリュトリアがその脇腹を触っていた。
「ちょっ、何してるのかしら!?」
「リアルブルーではハダカノツキアイとやらが重要だと聞いて」
「裸の付き合ってこういうのでしたっけ!?」
「こういう物だよ。決してボク達はいけない事をしているわけではないんだ」
 二人の間に入る暁。控えめな光が自己主張している。
「クリムゾンウェストの人達は凄いね~。リュトリアの胸どうなってるの? パワー? パワーが詰まってるの?」
 わきわきと両手を動かす暁。その両手がリュトリアの胸に伸びた所で僕は意図的に場面転換する。
「はふぅ……気持ちいい、最高……」
「疲れを癒す効果があると言うのも頷けるな……」
 すっかり満喫しているイーディスとクリスティン。そこへ背後から詩が忍び寄る。
「二人共頭に手拭いを乗せて、日本風温泉を満喫してますね♪ ではここで日本でお風呂に入った時によく歌われる歌をお教えします」
 コホンと咳払いを一つ。そしていい笑顔で。
「ハァ~ビバノンノン♪」
 歌唱(初級)の声は良く通る。きょとんとしていた二人だが、後に続けとばかりに目くばせされると。
「ハァ~ビバノンノン♪ さあ、ご一緒に♪」
「は、はぁ~」
「びばのんのん?」
 とりあえず言ってみるのだった。
「何か楽しそうな事してる!」
「ああっ、走ってはいけませんよ! 足元が滑りますからね!」
 歌に寄せられる小唄を心配そうに見送る菜摘。Charlotteは苦笑を浮かべ身体を大きく伸ばす。
「即席とは言え中々上出来ではないかな。自然を活かした作りが、逆に天然温泉らしさを演出している」
「そうですね。やはり広々と脚の伸ばせるお風呂はありがたいですわね」
 二人ともとても大きいのでその辺の描写をしたい所だが、そういうわけにもいかないのだ。
「風呂上がりには牛乳とは聞くが……私はやはり、キンキンに冷えたビールを呷りたい物だ」
「お付き合いしますよ。でもその前に、きちんと水分補給はしてくださいね」

 一方、男湯。入っている人数がそもそも少ないのもあるが、男達は皆のんびりと湯船に浸かっているのでとても静かである。
「男手が少なくて苦労したけど、こんなにゆったり出来るなら甲斐はあったね」
「ふう……落ち着くな。やはり風呂はこうでないと。彼方此方で騒ぎが聞こえてくるけど、俺達はのんびりやろう」
 ハヤテとマコトは広いスペースに肢体を投げ出しゆったりと入浴を楽しんでいる。
「いやー、疲れた疲れた。でも自分達で作ったと思うと、気持ちよさもひとしおだぜ」
「言えてるね。風呂上がりに自分で作ったフルーツ牛乳を飲むのが楽しみだよ」
「さっきボクは飲み損ねてしまってね……。まだボクの分も残っているかな?」
「勿論! 数はたくさん作ってあるから、是非飲んでみて!」
 斬とテンシの会話に遠巻きに混ざるハヤテ。笑みを浮かべ、頭の上のタオルに手を伸ばす。
「それは楽しみだ。是非腰に手を当てて一気飲みしてみたいものだね」
「へへっ。混浴ってのもいいんだがよ、こう、最初から一緒に入るのって燃えねぇんだよな。こうやって男同士でゆっくりするのも、俺は嫌いじゃねーぜ?」
 と、いい笑顔で斬が言った瞬間、背後に人の気配を感じて振り返る。そこには体にタオルを巻いたざくろの姿があった。
「……」
 沈黙する男達。ざくろは首を傾げ。
「……まてまてまて! あんた入る場所間違ってんぜ!?」
「えっ!? いや、あの」
「斬、多分それは……」
 片手を伸ばし制止するマコト。斬は慌ててざくろを押し戻そうと飛び出す。
「……はわわわ、違うんだよ! ざくろ男、男だからっ!」
「何……? おと……こ……?」
 ゆっくりと頷くマコト。さっきそういう事もあると体感したばかりだった。
「マジ?」
 風呂に入る時はタオルは外す。それはざくろのこだわりだ。彼はタオルを外し、それを頭の上に乗せた。
 斬の視線が一度下に傾き、それから真顔で顔を上げ。
「マジ?」
 無事仲間入りを果たせたざくろ。そんな様子にハヤテは我関せずと息を吐き、星空を見上げるのであった。

「それにしても、折角混浴を作ったのに男がいないとは面白くもなんともないではないか」
 そして混浴。ディアドラのぼやきの通り、“見た感じ”男っぽい奴は一人もいなかった。男女比故に当然と言えば当然だが。
「覗きに来る者もいないとはなぁ。この大王の入浴を拝見できる貴重な好機だと言うのに」
 厳密には覗きをしようとした者はいましたよ。女性ですけどね。
「んー、水浴びと違って身は引きしまらないけど、こういう温かさも身体がほぐれていいわね。それにしてもざくろさん、どこへ行ったのかしら?」
 お湯に浸かりながら不思議そうに首を傾げるラピス。万花は女性に囲まれ、自らも胸元までタオルを巻いて遠い目で空を見上げていた。
 混浴だけはタオルを巻いたり水着を着用する事が許可されている。万花は小さくため息を一つ。
「まさかほぼ女性だけだなんて……。そしてこんな状況で落ち着いているボクって……」
 夜空に友人の姿を浮かべ、力なく微笑むのであった。
「これがコンヨク? 良く分からないけど、これがリアルブルーのニホン? の流儀なんだよね?」
 声に目を向けた万花はすぐに目を逸らした。Uiscaはまさかの混浴で全裸であった。これは色々な意味でまずいぞ。
「な、な、なんでタオルを巻いていないんですか……っ!?」
「コンヨクとはそういうものではないのですか?」
「ち、違いますよ!」
「Uiscaよ、これ以上はわしと謎の光ではカバーしきれん。このままだと画面に入れてもらえなくなってしまうのぅ」
 星輝はきちんと水着を着用し……スクール水着なのできちんとしすぎだが……Uiscaに背後から縋り付くようにしてあちこちを隠していた。
「このきつねさんとたぬきさんも入れてもらえなくなってしまうの……?」
「どこから持ってきたんですかっ」
 結局Uiscaも身体にタオルを巻かれる事になった。動物達はよーく洗って、隅っこの方で入浴許可を頂いた。
 Uiscaの膝の上で盆に載せたお猪口を浮かべる星輝。そこへユランが近づく。
「おっ、もう飲んでるんだね! わたしもちょっと貰っていい?」
「うむ、構わんよ」
 二人はお猪口で冷酒を呷り何とも言えない表情を浮かべた。
「うーん、美味しい! お風呂あがったら宴会ね。これじゃ物足りないし、飲み直すわよっ!」
「楽しみじゃな。仕入れた素材がまだまだ残っておるからのぅ、つまみなら任せるがよいぞ♪」

 一方、混浴の女達の中に放り込まれたフクカンは……。
「フクカン=サン、お背中お流しするアルヨ~」
「わざわざ覗く必要もありませんでした。直接確かめれば良かったんです」
「フクカンって男の子なのに肌綺麗だよねー! ほーら、すべすべー!」
「フクカン殿の仰る通り、水着にしてみたのでございますが……」
 リンリン、沙希、唯央、火乃霞の四人に囲まれたフクカン。哀れ震えながら涙目になっていた。
「フクカン殿、湯加減は如何でございましょうか?」
「ふふふ……フクカン=サンのかわゆさが判明してからという物、皆が狙っているのデスよ……」
「さあ、そのタオルを取りましょう。どうなっているのか確かめないと気になって夜も眠れません」
「いいねーフクカン、女の子にこんなに囲まれちゃってさー。それにみんな大きいよね。あたしなんかこんなだから他の人が羨ましくなっちゃう」
 四方から飛び交う言葉と色々な意味で危ない手。ここでフクカンが負けてしまったらこのリプレイはお蔵入りになってしまうぞ。
「わ、私にはタングラム様という心に決めた人がいるんです! こっちにこないでくださーい!」
「フクカン殿……何かお気に召さない事がございましたか……?」
「なーに恥ずかしがってるのかなー?」
「フクカンが逃げたアル! 追えーっ!」
「大丈夫です、怖いのは最初だけですから」
「言っておきますが、私は常日頃ユニオンの女性陣に色々アレな事されているので、こういう時の逃走性能には定評がありますよ!」
「それ、自慢する事アルか?」
 泣きながら四人の女性に追い回されるフクカン。その魔の手は彼のすぐ背後まで迫っている。
「アッ――! タングラム様ーーーーっ!!」
 黒い四つの影がフクカンを捉えた所でこのリプレイは幕を閉じます。皆さんお疲れ様でした。
「いやぁああああーーーーっ!!」
 描写出来るのはここまでです。皆さんさようなら! さようなら!!

(代筆:神宮寺飛鳥)

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重体一覧

参加者一覧

  • THE "MAGE"
    フワ ハヤテ(ka0004
    エルフ|26才|男性|魔術師

  • 立花 沙希(ka0168
    人間(蒼)|14才|女性|聖導士
  • キャラバンの美人秘書
    コルネ(ka0207
    エルフ|23才|女性|霊闘士

  • リュトリア(ka0224
    エルフ|20才|女性|闘狩人
  • 世界中の歌を求め歌って
    アマービレ・ミステリオーソ(ka0264
    エルフ|21才|女性|闘狩人
  • 大王の鉄槌
    ディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271
    人間(紅)|12才|女性|闘狩人
  • 直球“アホの”娘
    雫石 唯央(ka0314
    人間(蒼)|16才|女性|魔術師
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 金色の影
    Charlotte・V・K(ka0468
    人間(蒼)|26才|女性|機導師
  • 遥かなる未来
    テンシ・アガート(ka0589
    人間(蒼)|18才|男性|霊闘士

  • 十六夜・暁(ka0605
    人間(蒼)|12才|女性|霊闘士

  • 柊 万花(ka0647
    人間(紅)|13才|男性|聖導士
  • 【魔装】の監視者
    星輝 Amhran(ka0724
    エルフ|10才|女性|疾影士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士

  • ユラン・ジラント(ka0770
    人間(蒼)|16才|女性|猟撃士
  • 冥土へと還す鎮魂歌
    日下 菜摘(ka0881
    人間(蒼)|24才|女性|聖導士

  • 楠葉 マコト(ka1053
    人間(蒼)|17才|男性|疾影士
  • 天に届く刃
    クリスティン・ガフ(ka1090
    人間(紅)|19才|女性|闘狩人
  • 賢者モード
    加山 斬(ka1210
    人間(蒼)|17才|男性|闘狩人
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師

  • ラピス(ka1333
    エルフ|25才|女性|霊闘士

  • 猫野 小梅(ka1626
    人間(蒼)|11才|女性|霊闘士

  • 運切 火乃霞(ka1765
    人間(紅)|13才|女性|霊闘士

  • リンリン・ベル(ka2025
    人間(蒼)|24才|女性|機導師
  • 鍛鉄の盾
    イーディス・ノースハイド(ka2106
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 温泉計画
イーディス・ノースハイド(ka2106
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2014/06/19 04:16:31
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/06/16 12:36:13
アイコン 質問受付用カウンター
フクカン(kz0035
エルフ|12才|男性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2014/06/13 23:10:14