ゲスト
(ka0000)
【反影】トラックは北へ向かう
マスター:ゆくなが

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~8人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/02/20 19:00
- 完成日
- 2018/02/25 00:02
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
ソードオブジェクトの飛んできた方向の調査。それは重要ではあるが、この負のマテリアルに覆われた大地では簡単なことではない。
ナディア・ドラゴネッティ(kz0207)は考える。
「ハンターとはいえ、非覚醒状態では負のマテリアルに耐えきれん。それに、目的地にたどり着くには、それなりの日数がかかるじゃろう。それを解決するには……」
「そんなこともあろうかと、こんなものをつくってみましたぁ」
と、そう言うのはベアトリクスだ。
ベアトリクスはこの瞬間を待っていたといわんばかりに楽しそうな表情だ。
「な、なんじゃ急に」
「とりあえず見にきて頂戴」
ベアトリクスはナディアを引っ張ってある場所へ連れていく。そこには、一台のトラックがあった。
「じゃじゃ〜ん。イニシャライザー搭載トラック〜」
「なんじゃそれは」
「イニシャライザーとは、負のマテリアルを遮断できる装置のことよ。つまり非覚醒状態でもこのトラックの荷台にいれば、安全ってわけなの」
「いつのまにそんなものを開発していたんじゃ!?」
「備えあれば憂いなしってところかしら〜。ともあれ、これがあれば調査へ行くのも問題ないはずよぉ」
ふむ、とナディアはトラックを眺める。確かにこれがあれば、調査は問題なく行えるだろう。あとはハンターを集め、諸々の準備をすれば出発できそうだ。
「あ、このカタマリ、この前の戦いで似たようなのを乗ってる子がいたね」
カレンデュラはイニシャライザー搭載トラックを見てそんなことを言った。
「あれ、結構乗り心地良かったんだよね。またこれに乗れるの?」
「そうよ。これに乗って、ソードオブジェクトの飛んできた方へハンターと共に調査にいってもらうわ」
「じゃあ、またあの人たちと一緒に行動できるんだ。楽しみだな」
カレンデュラはそんなことを言った。
「随分暢気ねぇ。出発したら数日は戻ってこられないわよ?」
「あたしはこんな体だから、気楽なもんだよ」
カレンデュラは自身の左半身を見て言った。
「睡眠も食事もいらない便利な体だけど、あのシェオルとかいうのと似てるのだけは勘弁よね……」
そんなやりとりを、ナディアは離れたところから見ていた。
そして、今回の依頼に携わるあなたたちハンターに話しかける。
「もう聞いていると思うが、今回の仕事はあのカレンデュラと一緒にソードオブジェクトの飛んできた方向を調査することじゃ」
ナディアは言う。
「調査は言わずもがな。それと……カレンデュラの監視と護衛を頼みたい」
ナディアはちょっと声をひそめた。
「あやつは自分のことを人間だと言っておる。しかし……」
ちらりとナディアはカレンデュラの方を見る。
「我々は、あやつのことを本当に信用していいのじゃろうか……?」
カレンデュラは非常に協力的で、その行動に悪意は、敵意は感じられなかった。けれど、歪虚とヒトははたしてわかりあえるのだろうか。
「しばらくカレンデュラとトラックで共同生活を送ってもらう。おぬしたちの目でも実際にあやつが信用に足るかどうか、はかってもらいたい」
カレンデュラの態度は本当に人間のようだ。ナディアもまた迷っているのだろう。あの、人の形をして意思疎通もでき、善意で行動しているとしか見えない歪虚、カレンデュラを信じるべきか、どうかを。
「ベアトリクスも言うとったが、目的地まで数日は掛かるじゃろう。くれぐれも用意はしっかりな」
「ねえねえ、これ、誰が運転するの?」
その時、カレンデュラがハンターたちに問いかけた。
「あたしは、その、キカイっていうの、よくわからないからさ」
カレンデュラはこのトラックがいつ動くのか待ちわびている様子だ。
「これ、そう急かすでない」
ナディアはカレンデュラを軽く諌めた。
「これから向かってもらう方角は北。ひたすらその方へ行ってもらう。よいか、あくまでも目的は調査じゃ。道中、シェオルもいるじゃろうが、あまり無茶はせんように」
「そうよぉ。トラックが壊れちゃったら、帰ってこれなくなっちゃうわよ〜」
「じゃ、よろしくね、みんな!」
カレンデュラはハンターたちに笑いかける。
その笑顔はやはり屈託のない、清々しいものであった。
「……ちゃんと、帰って来るんじゃぞ」
最後にナディアは旅立つ者たちに、そう言った。
ナディア・ドラゴネッティ(kz0207)は考える。
「ハンターとはいえ、非覚醒状態では負のマテリアルに耐えきれん。それに、目的地にたどり着くには、それなりの日数がかかるじゃろう。それを解決するには……」
「そんなこともあろうかと、こんなものをつくってみましたぁ」
と、そう言うのはベアトリクスだ。
ベアトリクスはこの瞬間を待っていたといわんばかりに楽しそうな表情だ。
「な、なんじゃ急に」
「とりあえず見にきて頂戴」
ベアトリクスはナディアを引っ張ってある場所へ連れていく。そこには、一台のトラックがあった。
「じゃじゃ〜ん。イニシャライザー搭載トラック〜」
「なんじゃそれは」
「イニシャライザーとは、負のマテリアルを遮断できる装置のことよ。つまり非覚醒状態でもこのトラックの荷台にいれば、安全ってわけなの」
「いつのまにそんなものを開発していたんじゃ!?」
「備えあれば憂いなしってところかしら〜。ともあれ、これがあれば調査へ行くのも問題ないはずよぉ」
ふむ、とナディアはトラックを眺める。確かにこれがあれば、調査は問題なく行えるだろう。あとはハンターを集め、諸々の準備をすれば出発できそうだ。
「あ、このカタマリ、この前の戦いで似たようなのを乗ってる子がいたね」
カレンデュラはイニシャライザー搭載トラックを見てそんなことを言った。
「あれ、結構乗り心地良かったんだよね。またこれに乗れるの?」
「そうよ。これに乗って、ソードオブジェクトの飛んできた方へハンターと共に調査にいってもらうわ」
「じゃあ、またあの人たちと一緒に行動できるんだ。楽しみだな」
カレンデュラはそんなことを言った。
「随分暢気ねぇ。出発したら数日は戻ってこられないわよ?」
「あたしはこんな体だから、気楽なもんだよ」
カレンデュラは自身の左半身を見て言った。
「睡眠も食事もいらない便利な体だけど、あのシェオルとかいうのと似てるのだけは勘弁よね……」
そんなやりとりを、ナディアは離れたところから見ていた。
そして、今回の依頼に携わるあなたたちハンターに話しかける。
「もう聞いていると思うが、今回の仕事はあのカレンデュラと一緒にソードオブジェクトの飛んできた方向を調査することじゃ」
ナディアは言う。
「調査は言わずもがな。それと……カレンデュラの監視と護衛を頼みたい」
ナディアはちょっと声をひそめた。
「あやつは自分のことを人間だと言っておる。しかし……」
ちらりとナディアはカレンデュラの方を見る。
「我々は、あやつのことを本当に信用していいのじゃろうか……?」
カレンデュラは非常に協力的で、その行動に悪意は、敵意は感じられなかった。けれど、歪虚とヒトははたしてわかりあえるのだろうか。
「しばらくカレンデュラとトラックで共同生活を送ってもらう。おぬしたちの目でも実際にあやつが信用に足るかどうか、はかってもらいたい」
カレンデュラの態度は本当に人間のようだ。ナディアもまた迷っているのだろう。あの、人の形をして意思疎通もでき、善意で行動しているとしか見えない歪虚、カレンデュラを信じるべきか、どうかを。
「ベアトリクスも言うとったが、目的地まで数日は掛かるじゃろう。くれぐれも用意はしっかりな」
「ねえねえ、これ、誰が運転するの?」
その時、カレンデュラがハンターたちに問いかけた。
「あたしは、その、キカイっていうの、よくわからないからさ」
カレンデュラはこのトラックがいつ動くのか待ちわびている様子だ。
「これ、そう急かすでない」
ナディアはカレンデュラを軽く諌めた。
「これから向かってもらう方角は北。ひたすらその方へ行ってもらう。よいか、あくまでも目的は調査じゃ。道中、シェオルもいるじゃろうが、あまり無茶はせんように」
「そうよぉ。トラックが壊れちゃったら、帰ってこれなくなっちゃうわよ〜」
「じゃ、よろしくね、みんな!」
カレンデュラはハンターたちに笑いかける。
その笑顔はやはり屈託のない、清々しいものであった。
「……ちゃんと、帰って来るんじゃぞ」
最後にナディアは旅立つ者たちに、そう言った。
リプレイ本文
トッラクには順当に荷物が積まれていった。
水、食料、燃料、修理用の工具や寝袋、スペアタイアなどはベアトリクスに頼んで用意してもらった。
また、その間にルネ(ka4202)はペンキを用意してもらって、トラックに迷彩の柄を施していた。
「これで、準備はいいですね」
クリスティア・オルトワール(ka0131)は1日に必要な物資を計算して、最終確認を行なっていた。
荷台には、さらに戦闘時の移動力の確保として、自転車とバイクが積まれる。また、自転車は横倒しにされ、縄で括られた。
「準備はできました。出発しましょう」
「カレン、よかったら運転みてく、か?」
オウカ・レンヴォルト(ka0301)はそんな提案をした、
「本当!?」
「ああ、運転中、話し相手になってくれると、嬉しい」
「じゃあ、是非そうさせてもらうわ!」
オウカは運転席に、カレンデュラは助手席に乗り込んだ。
「……鬼が出るか蛇がでるか、だな」
ハンドルを握りながら、オウカは未知の土地を思ってそんなことを呟いた。
斯くして、トラックは北に向かって出発した。
「カレン、過去に何があったか、思い出せるか?」
オウカがカレンデュラに話しかける。
「さあ、ぼんやりと何かあったような気がするんだけど、わかんないだよねー」
カレンデュラは記憶喪失だと言うのにあっけらかんと言ってのけた。
「大変、だな」
「でも、そのおかげで君たちと出会えたし、悪いことばかりじゃないよ」
「そうか……それならよかった」
オウカはカレンデュラに特に警戒することなく接した。自身もまた、見た目や雰囲気から怖がられた経験がある為である。
「へー、運転ってそうやるんだね。君たち、この前の遺跡の戦いで大きなヒトガタのキカイ、ユニット? CAM? とか言うのも使ってたし、すごいんだね」
今回の作戦では、A班とB班に別れ、交代で運転と索敵あるいは敵の迎撃をすることに決めていた。
最長2時間連続運転で、2人運転したら、別の班に交代する仕組みだ。
太陽はまだ中天を過ぎたあたりで、あたりには濁った太陽の光が満ちていた。
トラックの荷台では、オウカと同じA班の面子、アニス・テスタロッサ(ka0141)、ルネ、央崎 枢(ka5153)、が索敵と道程のマッピングをしていた。
基本は北へ向かう旅だ。迷うはずがない。しかし、それは敵が、シェオル型歪虚がいなければのこと。
「進行方向右に、敵が見えるな。形からしてブリッツだ。追いつかれるとまずい。迂回しよう」
軍用双眼鏡を手に周囲を探っている枢が言った。それを受けて、オウカが、敵を避けるように進路を変更する。
あくまで目的はソードオブジェクトの発射点への到達。戦闘は極力避ける予定だ。
すぐさま、アニスがマッピングセットの方位磁石などを頼りに、ルートを書き表す。ルネも持ち込んだ紙と鉛筆でルートを記していく。
そして、そろそろ交代の時間であった。
次に運転するのはアニスであった。アニスは助手席のカレンデュラを見ると、「お前も荷台に行け」と手短に言った。
「お前は監視対象でもあるんだ。あんまり自由にはさせられないんだよ。逆の立場だったらどうするかってコトで、納得してくれ」
「それもそうだね。記憶がなくって、こんな見た目している人を信じろって言う方が難しいよね……うん、君の言うことは正しいと思うよ。じゃ、あたしも荷台に行くね! 運転頑張って!!」
カレンデュラはひらひら手を振って、屈託のない笑顔で助手席からおりた。
それでもアニスの顔には気を許した感じは見えなかった。
少なくとも、あの姿に関する謎が解けるまで明確に味方とするのは避けるべきだと、アニスは考えているのだ。
「なんにしろ、まずはオブジェクトにたどり着くことだな」
アニスはハンドルを握る。再びトラックは走り出す。
「カレン、遺跡の戦いの時は助けてくれてありがとうな」
グリムバルド・グリーンウッド(ka4409)がカレンデュラに話しかける。
「それはあたしの方こそ。あんな訳わからない状況で拾ってくれてありがとう」
「なにも覚えてないんだっけ? それでも、思い出したことはないか? いままで、どう過ごしてきた、とか」
「それがよくわからないんだよねー」
むう、と腕組みをしてカレンデュラは言う。
「そうか……じゃあ、この、今の世界の話でも聴くか? 暇つぶしにはなるだろう。それに、わからないことだらけで、大変だろ?」
「本当!? ぜひ聴きたいわ!」
そして、太陽が徐々に傾いでいく。
この日は戦闘もなく過ぎていった。太陽は地平に没し、あたりは闇に覆われる。
「暗くて、何も見えないな……」
運転席に座っているルナリリル・フェルフューズ(ka4108)が言った。
「スターゲイザーの暗視機能を使えば進めないこともないが、索敵が不十分になるな……それに交代もできない」
グリムバルドが言う。
「ここは一旦全員でゆっくり休んでもいいかもしれんのう」
カナタ・ハテナ(ka2130)も、暗黒に包まれた現状をみて言う。
「そっか、なら仕方ないね。あたしが見張りをしておくから、みんなは休むといいよ」
カレンデュラがそんな提案をした。彼女は体が歪虚化している為か、人間に必要な睡眠や食事が不要なのだ。
「だが、ひとりじゃ任せられねえ。運転の時と同じように、2時間交代で、俺たちハンターも見張りに、つーか、あんたの監視をする。それでいいな」
と、アニス。
「よかった。実を言うと、ちょっとひとりじゃ退屈だな、と思っていたところなの!」
アニスの言葉に、どこか焦点の外れた受け答えをするカレンデュラだった。
「そうなると次はカナタの番じゃな。よろしく頼むぞ、カレンどん!」
「夜の走行ができないとなると、思っていたより日数がかかりそうですね……」
クリスティアが物資の量を頭の中で計算して言う。
「多めに積んでおきましたから、足りないと言うことはないと思いますけど」
「では、休む者はゆっくりするとよい。夜は長いからの」
負のマテリアルに覆われた地の夜は、いつになく寂しかった。
けれど、ハンターたちはその程度の絶望で打ちひしがれるほど、柔な心は持っていなかった。
数時間後、朝日が登ってきた。
払暁により、暗闇が退いていく。
現在見張りに当たっているのはルネだった。ルネはカレンデュラと仲良く話していた。
「かれんはぶるーへの夢とか、あるの?」
ルネが問いかける。
「リアルブルー? そうだな、まだよくわかんないけど、それを言ったら今のクリムゾンウェストも知らないことだらけだし、うん、どっちも興味あるなあ」
ルネがさらに言葉を紡ごうとした時、朝日の方向に、黒い点が見えた。
「しぇおる……!」
シェオルもハンターたちに気付いたらしい。形からしてノドであろう。ノドは4本の足を器用に使って、ハンターたちに接近してきていた。
「起きて、てきしゅう! のどが1体、だよ! もう、たのしくおしゃべりしてたのに……」
聞くが早いか、荷台からB班の面子が飛び出してきた。
即座に覚醒状態に移り、迎撃に向かう。
「ちょっと、試してみたいことがあるのじゃ!」
そう言って、カナタは自転車で移動力を確保し、ノドの進路上に立ちふさがる。
そして、[SA]AWI「フォーティアン」により、強度がプラスされたピュリフィケーションを発動した。
負の大地に、そこだけ浄化された場所が作られる。
ノドはかまわず進撃してきて、浄化された地に足を踏み入れた。
そこに、ルナリリルが遠射を放ち、ノドの足を吹き飛ばした。
カナタは浄化された地ではシェオルの再生能力が鈍るのでは、と考えていたが、そんなことはなく、ノドはいつも通り再生を始めた。
「むう、御構い無しのようじゃな」
「再生しきる前に破壊するぞ!」
グリムバルドもデルタレイで敵を穿つ。
カナタも思考を攻撃に切り替え、射撃で迎撃した。
それでも、ノドは迫ってくる。
しかし、クリスティアのアイスウォールを作り出し、敵の進路を妨害する。
「近づけさせないさ!」
ルナリリルの仮借ない射撃がノドを蜂の巣にする。
攻撃が畳み掛けられ、ついに、ノドは力尽きた。
「全く、寝起きからこれとはな……」
グリムバルドが、敵の消滅した地点を見つめて言う。
「もう、じゅうぶん明るいね」
ルネは陽の光が十分大地を照らしているのを確認すると、運転席に乗り込んだ。
さて、2日目の始まりである。
「これの運転がCAMの操縦と意外に難度差が少ないのはCAMが凄いのだろうか……? まぁ何でもいいか」
いま、ハンドルを握っているのはルナリリルだ。
ルナリリルは、この道中でカレンデュラに不審なところがなければ、概ね信頼できると判断しようとしていた。
同時にルナリリルはある推測をする。それは、カレンデュラが異界の住人同様、負のマテリアルで作り出されたものである可能性だ。
「カレンデュラの見極めとオブジェクトの飛んできた方向の調査か……。やること多いな」
ルナリリルはその瞳でまっすぐ前を見据える。
「ま、何であろうとやってみせるさ。作戦を成功させて生きて戻るぞ。全員でな」
夜になった。ハンター一行は走行を中止して、休むことにする。トラックの荷台では、寝袋などに包まっているハンターもいた。
カナタは休憩中であることもあり、チョコレートポット&カップで全員にココアを入れて回っていた。
「ほれ、カレンどんもどうじゃ。必要がないとはいえ、そのままでは精神が疲労するじゃろう」
カナタはカレンデュラにカップを差し出す。
「ん、ありがとう」
カレンデュラもカップを受け取って、一口飲んだ。
「……温かくて、ほっとする味だね。それにこの絵柄も可愛いし」
「ミー君と言うのじゃ」
――カレンどんが何者であろうとカナタは敵では無いと感じて居るのじゃからそれを信じて行動するのみじゃ。
カナタはそう決めていた。
ハンターたちはそれぞれカレンデュラに思うところがある。
だからこそ、見極める必要があるのだ。様々な視点で。
翌日、再び移動が開始される。いま、カレンデュラはトラックの荷台で景色などを眺めていた。
それを、注意深くクリスティアが観察する。
クリスティアもまた、カレンデュラを信じきれないひとりだった。
――扱いに困る、というのが正直な感想、でしょうか。
――でも、個人的興味もありますし……。
「あの、カレンデュラさん」
「何かな、クリスティアちゃん」
「その、歪虚化した部分と人間の部分の付け根ってどうなっているのですか?」
「付け根?」
カレンデュラはひょいっとスカートをたくし上げた。
「顔はこんなんだけど、背中とかは自分で見えないからなあ……脱ごうか?」
「いえ、男の方の目もありますし、結構です。お心遣い痛み入ります……続いて質問なんですが、食事や睡眠がいらないと言うことは、お風呂はどうなんですか?」
「んー、特に必要ないっぽい。まあ、入れば気持ち良いんだけどね」
便利な体だなあ、と言いながらカレンデュラは自分の体をしげしげと見た。
クリスティアは睫毛を伏せた。
今のやりとりをからもわかる。カレンデュラに悪意はない。だからこそ、クリスティアは思うのだ。
――だから困るのです……時限爆弾を抱えている様で。
トラックは進んでいく。北へ、北へ。
「ねえねえ」
そこから、また少し日が経ったとき、カレンデュラが枢に聞いた。
「あたしって変わってるかな?」
枢は暫定的にカレンデュラを味方だと思っていた。
しかし、同時に、今までの旅程でカレンデュラの反応に注意を向け、不審なところがないかを観察していたのも事実だ。
「そうだな……。ところでカレンデュラ、記憶が曖昧だと言っていたな?」
「そうだよ」
「でも、俺たちのことはちゃんと覚えているんだろう? どこからが正確に記憶していて、どこからが曖昧なんだ?」
「えーと、君たちに会った、つまりあの遺跡で会った時からははっきりしているんだけど、それより前のことは曖昧なんだよね」
うーんと唸って、なるべく深くまで思い出そうとしているカレンデュラ。しかし、とくに新しいことは思い出せないらしい。
枢はそれを後でPDAに書きつけておこうと思って、そして、ふっと優しく笑った。
「さっきの答えなんだけどね。カレンデュラは人間なのか歪虚なのか……どちらにしても、『変わり者』がいたっていいんじゃないか?」
そのとき、シャッター音が聞こえた。
「かれんも枢も、笑ってー」
と言うのは、カメラを構えたルネだった。
帰還後、レポートに纏めるために、ルネは写真を取っていたのだった。
「えがお、だいじ! はい、ちーず!」
――れぽーとで、かれんがこれから暮らしやすくなればいいな。
ルネはシャッターを切った。
それからは、戦闘を極力避けことと、カナタとグリムバルドの回復スキルで、大した消耗もなく旅は進んで言った。
そして、ついに、ソードオブジェクとの発射地点にたどり着く。
「なんだ、あれ……」
グリムバルドが思わず言う。
そこには、塔のようなギザギザしたものが地面に刺さり、聳え立っていた。遠くからでもわかる。あれは途方もなく大きいものだと。
「きっと、あれがソードオブジェクとの発射地点、だろうな」
と、枢。
「これ以上迂闊に近づかないほうが良いじゃろう」
運転していたカナタは、一旦トラックを止め、魔導スマートフォンを取り出し、その巨大ななにかの写真をとる。
「今までの道のりはちゃんと記載してありますし、写真もあります」
クリスティアが自身のマッピングセットを指して言う。そして、ほかにもルートを記載していたもの、アニス、ルナリリル、ルネと地図を持ち寄り、お互いに矛盾点がないか簡単にすり合わせたが、特に問題はなかった。
「道中の、なにか目印なりそうなものはちゃんと私も写真に撮ってある」
「るねも、たくさん写真、とった!」
ルナリリルとルネが言う。これだけの情報があれば、迷うことはないだろう。
「それでは、戻るとするかの」
依頼は達成された。ハンターたちは来た道を戻ることにする。
「そうじゃ、カレンどん。せっかくじゃし、運転してみるかの?」
カナタがそんな提案をした。
「……よし、不安だけどやってみるよ!」
カタナはカレンデュラに席を譲り、自身は助手席に腰掛けた。
「まずはの……」
簡単な説明を受けて、カレンデュラはついにトラックを発進させる。
ゆっくりと、車が動き出す。
「動いた……! 動いたああああ!?」
しかし、ハンドル操作を誤ったのか、大きく蛇行して車体が揺れたが、カナタのフォローでことなきを得た。
「……ごめん」
「いや、こっちこそ悪かったのじゃ……」
やはり、運転はハンターたちがすることになり、帰路につくのだった。
水、食料、燃料、修理用の工具や寝袋、スペアタイアなどはベアトリクスに頼んで用意してもらった。
また、その間にルネ(ka4202)はペンキを用意してもらって、トラックに迷彩の柄を施していた。
「これで、準備はいいですね」
クリスティア・オルトワール(ka0131)は1日に必要な物資を計算して、最終確認を行なっていた。
荷台には、さらに戦闘時の移動力の確保として、自転車とバイクが積まれる。また、自転車は横倒しにされ、縄で括られた。
「準備はできました。出発しましょう」
「カレン、よかったら運転みてく、か?」
オウカ・レンヴォルト(ka0301)はそんな提案をした、
「本当!?」
「ああ、運転中、話し相手になってくれると、嬉しい」
「じゃあ、是非そうさせてもらうわ!」
オウカは運転席に、カレンデュラは助手席に乗り込んだ。
「……鬼が出るか蛇がでるか、だな」
ハンドルを握りながら、オウカは未知の土地を思ってそんなことを呟いた。
斯くして、トラックは北に向かって出発した。
「カレン、過去に何があったか、思い出せるか?」
オウカがカレンデュラに話しかける。
「さあ、ぼんやりと何かあったような気がするんだけど、わかんないだよねー」
カレンデュラは記憶喪失だと言うのにあっけらかんと言ってのけた。
「大変、だな」
「でも、そのおかげで君たちと出会えたし、悪いことばかりじゃないよ」
「そうか……それならよかった」
オウカはカレンデュラに特に警戒することなく接した。自身もまた、見た目や雰囲気から怖がられた経験がある為である。
「へー、運転ってそうやるんだね。君たち、この前の遺跡の戦いで大きなヒトガタのキカイ、ユニット? CAM? とか言うのも使ってたし、すごいんだね」
今回の作戦では、A班とB班に別れ、交代で運転と索敵あるいは敵の迎撃をすることに決めていた。
最長2時間連続運転で、2人運転したら、別の班に交代する仕組みだ。
太陽はまだ中天を過ぎたあたりで、あたりには濁った太陽の光が満ちていた。
トラックの荷台では、オウカと同じA班の面子、アニス・テスタロッサ(ka0141)、ルネ、央崎 枢(ka5153)、が索敵と道程のマッピングをしていた。
基本は北へ向かう旅だ。迷うはずがない。しかし、それは敵が、シェオル型歪虚がいなければのこと。
「進行方向右に、敵が見えるな。形からしてブリッツだ。追いつかれるとまずい。迂回しよう」
軍用双眼鏡を手に周囲を探っている枢が言った。それを受けて、オウカが、敵を避けるように進路を変更する。
あくまで目的はソードオブジェクトの発射点への到達。戦闘は極力避ける予定だ。
すぐさま、アニスがマッピングセットの方位磁石などを頼りに、ルートを書き表す。ルネも持ち込んだ紙と鉛筆でルートを記していく。
そして、そろそろ交代の時間であった。
次に運転するのはアニスであった。アニスは助手席のカレンデュラを見ると、「お前も荷台に行け」と手短に言った。
「お前は監視対象でもあるんだ。あんまり自由にはさせられないんだよ。逆の立場だったらどうするかってコトで、納得してくれ」
「それもそうだね。記憶がなくって、こんな見た目している人を信じろって言う方が難しいよね……うん、君の言うことは正しいと思うよ。じゃ、あたしも荷台に行くね! 運転頑張って!!」
カレンデュラはひらひら手を振って、屈託のない笑顔で助手席からおりた。
それでもアニスの顔には気を許した感じは見えなかった。
少なくとも、あの姿に関する謎が解けるまで明確に味方とするのは避けるべきだと、アニスは考えているのだ。
「なんにしろ、まずはオブジェクトにたどり着くことだな」
アニスはハンドルを握る。再びトラックは走り出す。
「カレン、遺跡の戦いの時は助けてくれてありがとうな」
グリムバルド・グリーンウッド(ka4409)がカレンデュラに話しかける。
「それはあたしの方こそ。あんな訳わからない状況で拾ってくれてありがとう」
「なにも覚えてないんだっけ? それでも、思い出したことはないか? いままで、どう過ごしてきた、とか」
「それがよくわからないんだよねー」
むう、と腕組みをしてカレンデュラは言う。
「そうか……じゃあ、この、今の世界の話でも聴くか? 暇つぶしにはなるだろう。それに、わからないことだらけで、大変だろ?」
「本当!? ぜひ聴きたいわ!」
そして、太陽が徐々に傾いでいく。
この日は戦闘もなく過ぎていった。太陽は地平に没し、あたりは闇に覆われる。
「暗くて、何も見えないな……」
運転席に座っているルナリリル・フェルフューズ(ka4108)が言った。
「スターゲイザーの暗視機能を使えば進めないこともないが、索敵が不十分になるな……それに交代もできない」
グリムバルドが言う。
「ここは一旦全員でゆっくり休んでもいいかもしれんのう」
カナタ・ハテナ(ka2130)も、暗黒に包まれた現状をみて言う。
「そっか、なら仕方ないね。あたしが見張りをしておくから、みんなは休むといいよ」
カレンデュラがそんな提案をした。彼女は体が歪虚化している為か、人間に必要な睡眠や食事が不要なのだ。
「だが、ひとりじゃ任せられねえ。運転の時と同じように、2時間交代で、俺たちハンターも見張りに、つーか、あんたの監視をする。それでいいな」
と、アニス。
「よかった。実を言うと、ちょっとひとりじゃ退屈だな、と思っていたところなの!」
アニスの言葉に、どこか焦点の外れた受け答えをするカレンデュラだった。
「そうなると次はカナタの番じゃな。よろしく頼むぞ、カレンどん!」
「夜の走行ができないとなると、思っていたより日数がかかりそうですね……」
クリスティアが物資の量を頭の中で計算して言う。
「多めに積んでおきましたから、足りないと言うことはないと思いますけど」
「では、休む者はゆっくりするとよい。夜は長いからの」
負のマテリアルに覆われた地の夜は、いつになく寂しかった。
けれど、ハンターたちはその程度の絶望で打ちひしがれるほど、柔な心は持っていなかった。
数時間後、朝日が登ってきた。
払暁により、暗闇が退いていく。
現在見張りに当たっているのはルネだった。ルネはカレンデュラと仲良く話していた。
「かれんはぶるーへの夢とか、あるの?」
ルネが問いかける。
「リアルブルー? そうだな、まだよくわかんないけど、それを言ったら今のクリムゾンウェストも知らないことだらけだし、うん、どっちも興味あるなあ」
ルネがさらに言葉を紡ごうとした時、朝日の方向に、黒い点が見えた。
「しぇおる……!」
シェオルもハンターたちに気付いたらしい。形からしてノドであろう。ノドは4本の足を器用に使って、ハンターたちに接近してきていた。
「起きて、てきしゅう! のどが1体、だよ! もう、たのしくおしゃべりしてたのに……」
聞くが早いか、荷台からB班の面子が飛び出してきた。
即座に覚醒状態に移り、迎撃に向かう。
「ちょっと、試してみたいことがあるのじゃ!」
そう言って、カナタは自転車で移動力を確保し、ノドの進路上に立ちふさがる。
そして、[SA]AWI「フォーティアン」により、強度がプラスされたピュリフィケーションを発動した。
負の大地に、そこだけ浄化された場所が作られる。
ノドはかまわず進撃してきて、浄化された地に足を踏み入れた。
そこに、ルナリリルが遠射を放ち、ノドの足を吹き飛ばした。
カナタは浄化された地ではシェオルの再生能力が鈍るのでは、と考えていたが、そんなことはなく、ノドはいつも通り再生を始めた。
「むう、御構い無しのようじゃな」
「再生しきる前に破壊するぞ!」
グリムバルドもデルタレイで敵を穿つ。
カナタも思考を攻撃に切り替え、射撃で迎撃した。
それでも、ノドは迫ってくる。
しかし、クリスティアのアイスウォールを作り出し、敵の進路を妨害する。
「近づけさせないさ!」
ルナリリルの仮借ない射撃がノドを蜂の巣にする。
攻撃が畳み掛けられ、ついに、ノドは力尽きた。
「全く、寝起きからこれとはな……」
グリムバルドが、敵の消滅した地点を見つめて言う。
「もう、じゅうぶん明るいね」
ルネは陽の光が十分大地を照らしているのを確認すると、運転席に乗り込んだ。
さて、2日目の始まりである。
「これの運転がCAMの操縦と意外に難度差が少ないのはCAMが凄いのだろうか……? まぁ何でもいいか」
いま、ハンドルを握っているのはルナリリルだ。
ルナリリルは、この道中でカレンデュラに不審なところがなければ、概ね信頼できると判断しようとしていた。
同時にルナリリルはある推測をする。それは、カレンデュラが異界の住人同様、負のマテリアルで作り出されたものである可能性だ。
「カレンデュラの見極めとオブジェクトの飛んできた方向の調査か……。やること多いな」
ルナリリルはその瞳でまっすぐ前を見据える。
「ま、何であろうとやってみせるさ。作戦を成功させて生きて戻るぞ。全員でな」
夜になった。ハンター一行は走行を中止して、休むことにする。トラックの荷台では、寝袋などに包まっているハンターもいた。
カナタは休憩中であることもあり、チョコレートポット&カップで全員にココアを入れて回っていた。
「ほれ、カレンどんもどうじゃ。必要がないとはいえ、そのままでは精神が疲労するじゃろう」
カナタはカレンデュラにカップを差し出す。
「ん、ありがとう」
カレンデュラもカップを受け取って、一口飲んだ。
「……温かくて、ほっとする味だね。それにこの絵柄も可愛いし」
「ミー君と言うのじゃ」
――カレンどんが何者であろうとカナタは敵では無いと感じて居るのじゃからそれを信じて行動するのみじゃ。
カナタはそう決めていた。
ハンターたちはそれぞれカレンデュラに思うところがある。
だからこそ、見極める必要があるのだ。様々な視点で。
翌日、再び移動が開始される。いま、カレンデュラはトラックの荷台で景色などを眺めていた。
それを、注意深くクリスティアが観察する。
クリスティアもまた、カレンデュラを信じきれないひとりだった。
――扱いに困る、というのが正直な感想、でしょうか。
――でも、個人的興味もありますし……。
「あの、カレンデュラさん」
「何かな、クリスティアちゃん」
「その、歪虚化した部分と人間の部分の付け根ってどうなっているのですか?」
「付け根?」
カレンデュラはひょいっとスカートをたくし上げた。
「顔はこんなんだけど、背中とかは自分で見えないからなあ……脱ごうか?」
「いえ、男の方の目もありますし、結構です。お心遣い痛み入ります……続いて質問なんですが、食事や睡眠がいらないと言うことは、お風呂はどうなんですか?」
「んー、特に必要ないっぽい。まあ、入れば気持ち良いんだけどね」
便利な体だなあ、と言いながらカレンデュラは自分の体をしげしげと見た。
クリスティアは睫毛を伏せた。
今のやりとりをからもわかる。カレンデュラに悪意はない。だからこそ、クリスティアは思うのだ。
――だから困るのです……時限爆弾を抱えている様で。
トラックは進んでいく。北へ、北へ。
「ねえねえ」
そこから、また少し日が経ったとき、カレンデュラが枢に聞いた。
「あたしって変わってるかな?」
枢は暫定的にカレンデュラを味方だと思っていた。
しかし、同時に、今までの旅程でカレンデュラの反応に注意を向け、不審なところがないかを観察していたのも事実だ。
「そうだな……。ところでカレンデュラ、記憶が曖昧だと言っていたな?」
「そうだよ」
「でも、俺たちのことはちゃんと覚えているんだろう? どこからが正確に記憶していて、どこからが曖昧なんだ?」
「えーと、君たちに会った、つまりあの遺跡で会った時からははっきりしているんだけど、それより前のことは曖昧なんだよね」
うーんと唸って、なるべく深くまで思い出そうとしているカレンデュラ。しかし、とくに新しいことは思い出せないらしい。
枢はそれを後でPDAに書きつけておこうと思って、そして、ふっと優しく笑った。
「さっきの答えなんだけどね。カレンデュラは人間なのか歪虚なのか……どちらにしても、『変わり者』がいたっていいんじゃないか?」
そのとき、シャッター音が聞こえた。
「かれんも枢も、笑ってー」
と言うのは、カメラを構えたルネだった。
帰還後、レポートに纏めるために、ルネは写真を取っていたのだった。
「えがお、だいじ! はい、ちーず!」
――れぽーとで、かれんがこれから暮らしやすくなればいいな。
ルネはシャッターを切った。
それからは、戦闘を極力避けことと、カナタとグリムバルドの回復スキルで、大した消耗もなく旅は進んで言った。
そして、ついに、ソードオブジェクとの発射地点にたどり着く。
「なんだ、あれ……」
グリムバルドが思わず言う。
そこには、塔のようなギザギザしたものが地面に刺さり、聳え立っていた。遠くからでもわかる。あれは途方もなく大きいものだと。
「きっと、あれがソードオブジェクとの発射地点、だろうな」
と、枢。
「これ以上迂闊に近づかないほうが良いじゃろう」
運転していたカナタは、一旦トラックを止め、魔導スマートフォンを取り出し、その巨大ななにかの写真をとる。
「今までの道のりはちゃんと記載してありますし、写真もあります」
クリスティアが自身のマッピングセットを指して言う。そして、ほかにもルートを記載していたもの、アニス、ルナリリル、ルネと地図を持ち寄り、お互いに矛盾点がないか簡単にすり合わせたが、特に問題はなかった。
「道中の、なにか目印なりそうなものはちゃんと私も写真に撮ってある」
「るねも、たくさん写真、とった!」
ルナリリルとルネが言う。これだけの情報があれば、迷うことはないだろう。
「それでは、戻るとするかの」
依頼は達成された。ハンターたちは来た道を戻ることにする。
「そうじゃ、カレンどん。せっかくじゃし、運転してみるかの?」
カナタがそんな提案をした。
「……よし、不安だけどやってみるよ!」
カタナはカレンデュラに席を譲り、自身は助手席に腰掛けた。
「まずはの……」
簡単な説明を受けて、カレンデュラはついにトラックを発進させる。
ゆっくりと、車が動き出す。
「動いた……! 動いたああああ!?」
しかし、ハンドル操作を誤ったのか、大きく蛇行して車体が揺れたが、カナタのフォローでことなきを得た。
「……ごめん」
「いや、こっちこそ悪かったのじゃ……」
やはり、運転はハンターたちがすることになり、帰路につくのだった。
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相談卓 アニス・テスタロッサ(ka0141) 人間(リアルブルー)|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/02/20 17:27:49 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/02/16 15:02:45 |