ゲスト
(ka0000)
森に棲むもの
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 5~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/02/19 09:00
- 完成日
- 2018/02/25 01:49
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●森の中で
放たれた矢が鋭く飛んで行く。風を切る音は小さいが、カンのいい小動物たちは逃げ出していた。逃げ遅れたのは狙われていた獲物、畑を荒らすイノシシだ。小動物に比べて的としては大きい。それでも、わずかな動きを予測して、確実に当たるよう矢を放つのが狩人と言うものだ。
綺麗に命中した。それを見て、狩人ウスターシュは満足そうな笑みを浮かべる。イノシシは、畑を荒らす一方で貴重な食料でもあった。とどめをさして、持ち帰ろう。隣のじいさんには久しぶりに食いでのあるものが振る舞える。
ウスターシュが倒れたイノシシに近づいたそのときだった。脇でがさがさと音がする。仲間のイノシシだろうか。ウスターシュはナイフを持って振り返った。
「シカ、か……?」
しかし、様子がおかしい。狩人としての鍛えられた五感が、そのシカの異常をウスターシュに伝える。
雑魔だ!
そのことに気がついたウスターシュは、踵を返して走り出した。彼がやることは、できることは一つだった。ナイフを振るうことでも弓を構えることでもない。集落に戻ってハンターに……森の狩人ではない、この世界の異変を狩るハンターに助けを求めることだ。
狩人が逃げ出したのを見て、シカはゆっくりとその後を追う。ふと、足下にマテリアルの存在を感じて視線を下ろした。先ほど、ウスターシュが矢を当てたイノシシが、倒れたまま胸を上下させている。とどめの前に狩人が逃げ出したため、まだ息があったのだ。
シカはためらわなかった。そのわずかな生命力を食いつぶすと、もう用はないとばかりに再びウスターシュの匂いを辿る。一つの個体が逃げた先には、同じ種族がたくさんいるだろう。野生のセオリーだ。その後を、小動物の雑魔が従うように追い掛けた。
ハンターオフィスへの通報と、シカ型雑魔の到着はほとんど同時だった。
●集落での戦闘
「一般人が巻き込まれる可能性があります」
ハンターオフィスの職員は眉間にしわを寄せて告げる。
「小規模集落ですが、人が住んでいることには間違いありません。依頼があった時点で集落外への避難を呼びかけてはいますが、病気や高齢、あるは幼く避難が難しい住人もいらっしゃいます。そこも加味した上で行動してください。大型のものはシカ型が一体ですが、他にもリスやキツネの歪虚も報告されています」
職員はその集落で目撃される野生動物のリストを見せた。
「森の中にそれなりの時間、歪虚がいたようです。他にも発生している可能性はあります。時間差の襲撃には十分気をつけて」
●新たな脅威
ハンターオフィスで説明がされている丁度その頃。
イノシシの死骸を横に、のそのそと集落に向かう影があった……。
放たれた矢が鋭く飛んで行く。風を切る音は小さいが、カンのいい小動物たちは逃げ出していた。逃げ遅れたのは狙われていた獲物、畑を荒らすイノシシだ。小動物に比べて的としては大きい。それでも、わずかな動きを予測して、確実に当たるよう矢を放つのが狩人と言うものだ。
綺麗に命中した。それを見て、狩人ウスターシュは満足そうな笑みを浮かべる。イノシシは、畑を荒らす一方で貴重な食料でもあった。とどめをさして、持ち帰ろう。隣のじいさんには久しぶりに食いでのあるものが振る舞える。
ウスターシュが倒れたイノシシに近づいたそのときだった。脇でがさがさと音がする。仲間のイノシシだろうか。ウスターシュはナイフを持って振り返った。
「シカ、か……?」
しかし、様子がおかしい。狩人としての鍛えられた五感が、そのシカの異常をウスターシュに伝える。
雑魔だ!
そのことに気がついたウスターシュは、踵を返して走り出した。彼がやることは、できることは一つだった。ナイフを振るうことでも弓を構えることでもない。集落に戻ってハンターに……森の狩人ではない、この世界の異変を狩るハンターに助けを求めることだ。
狩人が逃げ出したのを見て、シカはゆっくりとその後を追う。ふと、足下にマテリアルの存在を感じて視線を下ろした。先ほど、ウスターシュが矢を当てたイノシシが、倒れたまま胸を上下させている。とどめの前に狩人が逃げ出したため、まだ息があったのだ。
シカはためらわなかった。そのわずかな生命力を食いつぶすと、もう用はないとばかりに再びウスターシュの匂いを辿る。一つの個体が逃げた先には、同じ種族がたくさんいるだろう。野生のセオリーだ。その後を、小動物の雑魔が従うように追い掛けた。
ハンターオフィスへの通報と、シカ型雑魔の到着はほとんど同時だった。
●集落での戦闘
「一般人が巻き込まれる可能性があります」
ハンターオフィスの職員は眉間にしわを寄せて告げる。
「小規模集落ですが、人が住んでいることには間違いありません。依頼があった時点で集落外への避難を呼びかけてはいますが、病気や高齢、あるは幼く避難が難しい住人もいらっしゃいます。そこも加味した上で行動してください。大型のものはシカ型が一体ですが、他にもリスやキツネの歪虚も報告されています」
職員はその集落で目撃される野生動物のリストを見せた。
「森の中にそれなりの時間、歪虚がいたようです。他にも発生している可能性はあります。時間差の襲撃には十分気をつけて」
●新たな脅威
ハンターオフィスで説明がされている丁度その頃。
イノシシの死骸を横に、のそのそと集落に向かう影があった……。
リプレイ本文
●手分け
集会場までたどり着いた一行は、目立ったところに雑魔の姿が見えないことに気付いた。狩人はシカを見たと言う。南北に長い集落だし、建物もあるから、どこかの陰に隠れているのかも知れない。
「シカだけとは限らない。何らかの影響で雑魔化した動物が降りてくると見る」
レーヴェ・W・マルバス(ka0276)の指摘に、全員が頷いた。森の中にいた雑魔が、他の動物の命を奪い、その動物が雑魔化する。十分にありえることだろう。
「オッケー、それじゃ私は森の中へ索敵に行ってくるね? こっちを襲ってくれる分にはどんと来いだよ」
そう手を挙げたのは宵待 サクラ(ka5561)。彼女の足下では二頭の犬がしっぽを振って主人の命を待っている。
「はは、頼もしい限りだ。俺も同行しよう。トランシーバーのチャンネルはオープンにしておく。何かあったら連絡してくれ。こちらもそうしよう」
榊 兵庫(ka0010)がそんな宵待を見て頷いた。
「うむ。任せたぞ。私はそうだな……のう、蓬仙」
レーヴェは、先ほどからしきりに集会場の方を振り返る蓬仙 霞(ka6140)に声を掛けた。蓬仙は呼ばれて、レーヴェを見る。
「なんだろう?」
「おぬし、えらく集会場を気にしておる。私も防衛に回りたいんじゃが、どうかの?」
「もちろん。一緒に行こう」
「よっしゃ。じゃあ森と集会場は任せるぜ。俺様は索敵だ。ちょっと屋根を借りして見張りに徹する。アリア、お前はどうだ?」
デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)がアリア・セリウス(ka6424)に問うと、彼女はデスドクロの目を見て頷いた。
「そうね。私も集会場へ向かうわ。何かあったら、呼んでちょうだい。迎撃するわ」
「おう。連絡するぜ」
「時間がない。行こう」
蓬仙が言う。六人は各々の持ち場に向かって行った。
●壁の外のリス
集会場の扉を開けると、一人の青年が椅子を持って立ち上がったのが見えた。
「待て待て! 私たちは雑魔と違うぞ。ハンターじゃ。助けに来た」
「もう大丈夫だよ」
「安心して」
レーヴェが慌てて手を振り、蓬仙とアリアが安心させるように声を掛ける。
「ハンターさんだ……」
それを聞いて、青年はほっとしたように椅子を落とした。がっくりと膝を突く。見れば、彼以外は女性と老人で、恐らく一番頑健なのが彼なのだろう。自ら買って出たにせよ、任されたにせよ、相当なプレッシャーだったに違いない。
「残っている人たちは、これで全員かな?」
蓬仙が、避難民たちの顔をぐるりと見渡して尋ねる。他にいるなら、森に行く宵待と榊に連絡して探してもらわないといけない。
「これで全員ですじゃ。わしらは動けませんでのう。老いぼれは置いて行けと言うたのに」
おそらくは最年長らしい老人が自嘲気味に笑う。
「年寄りと心中するこたぁない」
「心中なんて、させない。安心して」
「そうとも。蓬仙の言うとおりじゃ。死守するよ。信用なされ。さて、その前にまずバリケードを作ってもらおうか。我々が安全だと言うまで絶対に出るなよ」
住人たちが頷いたのを見て、レーヴェは仲間たちに無線での一報を入れた。住人たちが無事であること、これからバリケードを作って立てこもりをしてもらう予定であることを伝える。
「以上。どうぞ」
「こちらデスドクロ。おい、ちょっと面倒だぞ」
「ん? 聞き捨てならんの。どういうことじゃ?」
「シカを見付けた。間違いねぇ。狩人が通報したやつだ。それだけならいいんだが、リスとキツネがうろうろしてる。そっちにもいるかもしれねぇ。キツネは一匹だが、リスは複数だ」
「なんと。わかった。集会場付近は私が見よう」
「シカは私が相手をするわ」
アリアが言うと、レーヴェは頷いた。
「任せたぞ。デスドクロ、アリアがそちらに行く。援護を頼む」
「おう」
そのときだった。一人の女性が悲鳴を上げる。彼女の視線の先には壁がある。全員がそちらを見た。カリカリと、爪で何かをひっかくような小さな音がする。
「まずい」
蓬仙がドアに向かった。集会場を振り返る。住人たちは怯え、今にもパニックに陥りそうだ。
「安心して。ボクたちが守る。皆は、レーヴェの言うとおり、バリケードを作って。レーヴェ、行こう。援護を頼みたいんだ」
「任された」
「アリアはシカを頼むよ」
「ええ。必ず仕留めるわ」
三人のハンターが集会場を出る。残った住人たちは、顔を見合わせて頷くと、テーブルと椅子を使って、出入り口をふさぎ始めた。
●角を折る闇
クリスタルブーツが駆けてくる音がする。シカはその足音に動きを止めた。
「喪わせない為に、明日へ繋ぐ為に。ええ、やる事は変わらない。死を、斬り祓うだけよ」
祈奏。マテリアルを二本の剣に送り込む。白い雪片のごときマテリアルが、アリアの周りを舞い始める。祈るように閉じられていた目が、開かれた。瞳孔が縦に伸びている。
「ここから先には、行かせないわ」
その様子を、屋根の上から見守っているデスドクロは、トランシーバーで報告を行なう。シカに気付かれぬよう、小声で。
「こちらデスドクロ。シカを発見。アリアが迎撃に向かった。俺様は援護しつつ索敵を続ける。どうぞ」
「こちら榊。了解した。そちらは頼む。こちらは今のところ異常なしだ」
榊の声に混じって、トランシーバーからは陽気な宵待の歌が聞こえる。そういえば、騒いで引きつけると言っていた。持ち場につく前のやりとりを思い出しながら、デスドクロは魔導拳銃でシカに狙いを付けている。手に馴染むそれは、主が引き金を引くのを待っている。
シカはアリアに気を取られている。雪の化身であるかのように、全ての身に纏うものに氷の質感を備えたハンターに。やがて、敵であることを悟ったのか、シカは体勢を低くした。そのまま角を振り上げるようにして前に出る。アリアは横に跳んでそれを避けた。
デスドクロは引き金を引く。空間に空いた穴のような弾丸は、角に命中して、折る。バランスを崩したシカはよろけて、辛うじて踏みとどまった。しかし、その隙をアリアが逃すはずもなく、もう一方の角に横合いから刀身をぶつける。折るまでには至らなかったが、シカが攻撃態勢に移るのを防ぐには十分だった。次いで、二本の剣による斬撃が放たれる。背中を斬りつけた。シカは、残っている角でアリアを刺し貫こうと試みるが、彼女は既に次の動きに出ていた。
加速する刃の閃き。剣が奏でる音がする。吹雪くように、彼女の周りのマテリアルが吹き荒れる。連続した二撃のすぐ後に、第三撃が、貫くように奔った。
シカは甲高い悲鳴を上げた。どう、と倒れ、起き上がろうともがく。だが、片側の角を折られてバランスが取れずにいるようだ。その暴れる角は少々危険だ。デスドクロは射程にアリアがいないことを確認すると、再び引き金を引いた。闇が闇を貫く。今度こそ動かなくなったシカは、やがて溶けるように崩れて……跡形もなく消え去った。
●集会場防衛戦
アリアがシカの迎撃に向かっている頃、蓬仙とレーヴェは集会場の、音がした壁の外に回り込んでいた。思った通り、リスの雑魔が壁をひっかいている。見付けた蓬仙はすぐに太刀を構えると、背後からそれを斬り捨てる。
「いかん。他にもおるぞ。恐らく群れじゃろうて。上から探す」
「頼むよ」
レーヴェは集会場の屋根に上がると、建物の周りをぐるりと見渡した。遠くでシカの雄叫びが聞こえる。アリアたちは優勢のようだ。
「いた」
こそこそと動き回る影がある。見れば、それはキツネ雑魔の様だった。集会場の入り口付近で鼻を鳴らしている。
「蓬仙、入り口だ。キツネがいる」
「わかった」
声を掛ける。蓬仙が入り口に回り込むまでの牽制として、レーヴェはキツネの真横の地面、蓬仙が来るのとは反対側に、一発銃撃を見舞った。銃声に、中から人間の悲鳴が聞こえる。
「すまんの」
怯えた住人に小声で詫びを入れた。キツネは弾がめり込んだ地面を警戒している。蓬仙が駆けつけた。彼女は一気にキツネとの距離を詰めると、一刀のもとに斬り伏せた。キツネは、斬撃の勢いで吹き飛ぶと、そのまま溶けてなくなった。
「お見事じゃ」
「牽制ありがとう。他のを迎え撃とう。あれ一匹とは思えないんだ」
「私もじゃ。群れてくる可能性も……」
レーヴェが言葉を切った。それが異変であることに気付いた蓬仙は、刀を構えて周囲を見渡す。四匹のリスが、彼女を囲んだ。
「こちらレーヴェ。リスに囲まれた。応援を頼む。シカはどうじゃ?」
「こちらアリア。シカは仕留めたわ。すぐに行く」
「頼む」
「持ちこたえるよ。レーヴェ、援護をしてほしい」
「任せろ」
レーヴェはライフルを構えた。蓬仙は呼吸を整える。リスの一匹が体勢を低くしたのを、レーヴェは見逃さない。すかさずコールドショットを叩き込んだ。
それが合図になった。蓬仙が跳んだ。踊った、と言った方が良いのかも知れない。彼女は自分を囲むリスたちに、流れるように剣撃を見舞う。リズミカルな足音に合わせて、一匹、二匹、三匹と消えていく、最後の一匹が後ろに跳びすさった。警戒している。ここで逃げられたら後が厄介だ。
「止めるぞ! 次で仕留めてくれ」
レーヴェが屋根から身を乗り出した。踵を返そうとするリスの頭を越えて、その目の前に着弾するように牽制の弾丸を放つ。ギッ! と、驚愕とも怒りともつかない悲鳴が上がった。だからそのリスは、自分の後ろで刀を振りかぶっている蓬仙に気付かなかった。
●森の激闘
「こちら蓬仙。集会場に来た雑魔は、ひとまず倒したよ。今、デスドクロたちと周辺を見たけど、こちらはひとまず安心そうだ。どうぞ」
「そうか。それはよかった。こちらも大物に当たったぞ」
蓬仙は、榊の声に滲む緊張に気付いたことだろう。宵待の犬が吠え立てている。彼らの前には、見るからに凶暴なクマがいる。一メートルほどで、クマとしては小型だが、油断はできない。
「クマだよ!」
宵待が歓声とも取れる声で告げると、無線の向こうで蓬仙が息を呑むのが聞こえた。宵待はそのまま、苦無を抜いて鋭く放った。突然の攻撃に、クマは太い声を上げる。怒ったようだ。
「またでけぇもんが来たな。応援はいるか?」
デスドクロの問いに、少し考えてから榊は首を横に振った。
「いや、油断はできないが勝算がないわけではない。それよりそっちを守っていてくれ。背中を気にしては集中できない」
「まずくなったら戻ってこい。こっちのはひとまず片付いた。全員で叩ける」
「もちろんだ」
クマは、吠える犬を従えた宵待に注意が向いている。彼女はアサルトディスタンスの構えだ。クマも迎え撃つ体勢に入っている。その顔は宵待を殺すと言っていた。
宵待が駆け出す。クマも吠えて身を低くする。榊はそのタイミングで、体内のマテリアルを燃やした。ソウルトーチだ。クマは、視界の端に映ったオーラに気を取られて、初動が遅れた。その脚を、宵待がすれ違い様に斬りつける。彼女は、痛みで振り回されるクマの腕を軽く刀身で捌くと、その勢いのまま、今度は胴体に一撃を加えた。
その間に、榊はソウルエッジによる攻撃強化を終えている。クマが宵待に爪を振りかざした。宵待は避けることはせず、グローブでそれを受けた。榊が目配せをすると、彼女は頷いて後ろに下がる。榊は槍を構えてその背中に後ろから打ちかかった。背中の衝撃に雄叫びを上げ、振り返ったクマが見たものは、オーラと、露出箇所に残る傷跡を赤く浮かび上がらせたハンターの姿だった。
「……悪いが、ここを通す訳にはいかないのでな。おとなしく俺たちの相手を務めてもらおう」
言葉がわかったのか、はたまた傷が痛んだのか、クマは再び吠え声を上げると、燃え盛るオーラに捨て身の体当たりを敢行する。クマは、先ほどまで自分に猛攻をかけていた宵待の存在を忘れていた。地面を踏む、規則正しい早い足音。
背後からの一撃。勢いで、斬りつけた姿勢のまま地面を滑る宵待の体が、榊に並んだ。クマはしばらく立ち尽くしていたが、やがて糸が切れたかの様に、どうと倒れる。榊と宵待は、各々武器を構えて警戒していたが、クマは程なくしてその形を崩していった。
●取り戻した日常
「ありがとう、ハンターさんありがとう」
集落の長が六人を前に土下座せんばかりの勢いで頭を下げている。その後ろで、他の住人たちも手を合わせて謝意を示した。
宵待がクマの討伐を報告し、ひとまず合流した後、一行は集落とその周辺を見て回った。結果、差し迫った脅威はなし、と言うことで意見が一致したのである。そうして、住人たちが集落に帰ってこられた、と言うわけだ。
「我々より狩人を讃えてほしい。彼の働きが村を救ったのじゃ」
長の言葉に、レーヴェが言う。戻ってきた住人の中にいた一人の青年が、はっと顔を上げた。弓を背負っている。彼が、最初に歪虚を発見して通報した狩人の様だ。レーヴェは彼の目を見て頷いた。彼もまた、少し照れくさそうに笑って頷いた。
「ま、弱者を守るのもまた皇帝足る者の使命ってもんよ」
デスドクロが腕を組んで頷く。
「獄・インフェルノブレイザーを使えば、半径五km以内の雑魔を跡形もなく蒸発させちまうことも可能だが……いや……威力が強過ぎて、森に悪影響を及ぼしちまう! と言うことで今回は三パーセントの力で戦ったが十分すぎたぜ」
「黒いハンターさんすごーい!」
少年がデスドクロを見上げて目を輝かせた。
「今度見せて見せてー!」
「おう! しかと見せてやらぁ!」
はしゃいでいる少年とデスドクロに、その場の全員が優しい顔をした。長が続ける。
「しかも、他に雑魔が潜んでいないかまで見て頂いたと……これで安心して眠れます。ありがたや」
「……一体でも刈り残しが居たら、大惨事だし、危険の芽は出来うる限り潰しておかなくては依頼を完遂したとは大声では言えないから、な」
榊が言うと、蓬仙もそれに頷いた。
「森で狩りをするなら、安心して入れるようにならないと」
「いやはや……ほんとにありがたいことです」
その様子を横に見ながら、宵待は犬に興味を示す子どもたちと戯れていた。二頭の犬は、子どもたちに撫でられて満更でもなさそうである。
「賢い子たちね」
アリアはそんな柴犬たちを見て、柔らかく微笑む。人と獣の間には境界がある。柴犬たちは、宵待の言うことをよく聞いている。境界をきちんと守っている。
「でしょー? ほんといい子たちなんだから」
ペットを褒められた宵待は嬉しそうだ。生き生きとした柴犬たちには、動物の姿を取った雑魔たちのような濁りも陰りもない。優しい命の姿。
ハンターたちを讃える感謝の言葉はそれからもう少し続いた。恐怖から解放された集落の空は、穏やかで、取り戻した日常の表れのようだった。
集会場までたどり着いた一行は、目立ったところに雑魔の姿が見えないことに気付いた。狩人はシカを見たと言う。南北に長い集落だし、建物もあるから、どこかの陰に隠れているのかも知れない。
「シカだけとは限らない。何らかの影響で雑魔化した動物が降りてくると見る」
レーヴェ・W・マルバス(ka0276)の指摘に、全員が頷いた。森の中にいた雑魔が、他の動物の命を奪い、その動物が雑魔化する。十分にありえることだろう。
「オッケー、それじゃ私は森の中へ索敵に行ってくるね? こっちを襲ってくれる分にはどんと来いだよ」
そう手を挙げたのは宵待 サクラ(ka5561)。彼女の足下では二頭の犬がしっぽを振って主人の命を待っている。
「はは、頼もしい限りだ。俺も同行しよう。トランシーバーのチャンネルはオープンにしておく。何かあったら連絡してくれ。こちらもそうしよう」
榊 兵庫(ka0010)がそんな宵待を見て頷いた。
「うむ。任せたぞ。私はそうだな……のう、蓬仙」
レーヴェは、先ほどからしきりに集会場の方を振り返る蓬仙 霞(ka6140)に声を掛けた。蓬仙は呼ばれて、レーヴェを見る。
「なんだろう?」
「おぬし、えらく集会場を気にしておる。私も防衛に回りたいんじゃが、どうかの?」
「もちろん。一緒に行こう」
「よっしゃ。じゃあ森と集会場は任せるぜ。俺様は索敵だ。ちょっと屋根を借りして見張りに徹する。アリア、お前はどうだ?」
デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013)がアリア・セリウス(ka6424)に問うと、彼女はデスドクロの目を見て頷いた。
「そうね。私も集会場へ向かうわ。何かあったら、呼んでちょうだい。迎撃するわ」
「おう。連絡するぜ」
「時間がない。行こう」
蓬仙が言う。六人は各々の持ち場に向かって行った。
●壁の外のリス
集会場の扉を開けると、一人の青年が椅子を持って立ち上がったのが見えた。
「待て待て! 私たちは雑魔と違うぞ。ハンターじゃ。助けに来た」
「もう大丈夫だよ」
「安心して」
レーヴェが慌てて手を振り、蓬仙とアリアが安心させるように声を掛ける。
「ハンターさんだ……」
それを聞いて、青年はほっとしたように椅子を落とした。がっくりと膝を突く。見れば、彼以外は女性と老人で、恐らく一番頑健なのが彼なのだろう。自ら買って出たにせよ、任されたにせよ、相当なプレッシャーだったに違いない。
「残っている人たちは、これで全員かな?」
蓬仙が、避難民たちの顔をぐるりと見渡して尋ねる。他にいるなら、森に行く宵待と榊に連絡して探してもらわないといけない。
「これで全員ですじゃ。わしらは動けませんでのう。老いぼれは置いて行けと言うたのに」
おそらくは最年長らしい老人が自嘲気味に笑う。
「年寄りと心中するこたぁない」
「心中なんて、させない。安心して」
「そうとも。蓬仙の言うとおりじゃ。死守するよ。信用なされ。さて、その前にまずバリケードを作ってもらおうか。我々が安全だと言うまで絶対に出るなよ」
住人たちが頷いたのを見て、レーヴェは仲間たちに無線での一報を入れた。住人たちが無事であること、これからバリケードを作って立てこもりをしてもらう予定であることを伝える。
「以上。どうぞ」
「こちらデスドクロ。おい、ちょっと面倒だぞ」
「ん? 聞き捨てならんの。どういうことじゃ?」
「シカを見付けた。間違いねぇ。狩人が通報したやつだ。それだけならいいんだが、リスとキツネがうろうろしてる。そっちにもいるかもしれねぇ。キツネは一匹だが、リスは複数だ」
「なんと。わかった。集会場付近は私が見よう」
「シカは私が相手をするわ」
アリアが言うと、レーヴェは頷いた。
「任せたぞ。デスドクロ、アリアがそちらに行く。援護を頼む」
「おう」
そのときだった。一人の女性が悲鳴を上げる。彼女の視線の先には壁がある。全員がそちらを見た。カリカリと、爪で何かをひっかくような小さな音がする。
「まずい」
蓬仙がドアに向かった。集会場を振り返る。住人たちは怯え、今にもパニックに陥りそうだ。
「安心して。ボクたちが守る。皆は、レーヴェの言うとおり、バリケードを作って。レーヴェ、行こう。援護を頼みたいんだ」
「任された」
「アリアはシカを頼むよ」
「ええ。必ず仕留めるわ」
三人のハンターが集会場を出る。残った住人たちは、顔を見合わせて頷くと、テーブルと椅子を使って、出入り口をふさぎ始めた。
●角を折る闇
クリスタルブーツが駆けてくる音がする。シカはその足音に動きを止めた。
「喪わせない為に、明日へ繋ぐ為に。ええ、やる事は変わらない。死を、斬り祓うだけよ」
祈奏。マテリアルを二本の剣に送り込む。白い雪片のごときマテリアルが、アリアの周りを舞い始める。祈るように閉じられていた目が、開かれた。瞳孔が縦に伸びている。
「ここから先には、行かせないわ」
その様子を、屋根の上から見守っているデスドクロは、トランシーバーで報告を行なう。シカに気付かれぬよう、小声で。
「こちらデスドクロ。シカを発見。アリアが迎撃に向かった。俺様は援護しつつ索敵を続ける。どうぞ」
「こちら榊。了解した。そちらは頼む。こちらは今のところ異常なしだ」
榊の声に混じって、トランシーバーからは陽気な宵待の歌が聞こえる。そういえば、騒いで引きつけると言っていた。持ち場につく前のやりとりを思い出しながら、デスドクロは魔導拳銃でシカに狙いを付けている。手に馴染むそれは、主が引き金を引くのを待っている。
シカはアリアに気を取られている。雪の化身であるかのように、全ての身に纏うものに氷の質感を備えたハンターに。やがて、敵であることを悟ったのか、シカは体勢を低くした。そのまま角を振り上げるようにして前に出る。アリアは横に跳んでそれを避けた。
デスドクロは引き金を引く。空間に空いた穴のような弾丸は、角に命中して、折る。バランスを崩したシカはよろけて、辛うじて踏みとどまった。しかし、その隙をアリアが逃すはずもなく、もう一方の角に横合いから刀身をぶつける。折るまでには至らなかったが、シカが攻撃態勢に移るのを防ぐには十分だった。次いで、二本の剣による斬撃が放たれる。背中を斬りつけた。シカは、残っている角でアリアを刺し貫こうと試みるが、彼女は既に次の動きに出ていた。
加速する刃の閃き。剣が奏でる音がする。吹雪くように、彼女の周りのマテリアルが吹き荒れる。連続した二撃のすぐ後に、第三撃が、貫くように奔った。
シカは甲高い悲鳴を上げた。どう、と倒れ、起き上がろうともがく。だが、片側の角を折られてバランスが取れずにいるようだ。その暴れる角は少々危険だ。デスドクロは射程にアリアがいないことを確認すると、再び引き金を引いた。闇が闇を貫く。今度こそ動かなくなったシカは、やがて溶けるように崩れて……跡形もなく消え去った。
●集会場防衛戦
アリアがシカの迎撃に向かっている頃、蓬仙とレーヴェは集会場の、音がした壁の外に回り込んでいた。思った通り、リスの雑魔が壁をひっかいている。見付けた蓬仙はすぐに太刀を構えると、背後からそれを斬り捨てる。
「いかん。他にもおるぞ。恐らく群れじゃろうて。上から探す」
「頼むよ」
レーヴェは集会場の屋根に上がると、建物の周りをぐるりと見渡した。遠くでシカの雄叫びが聞こえる。アリアたちは優勢のようだ。
「いた」
こそこそと動き回る影がある。見れば、それはキツネ雑魔の様だった。集会場の入り口付近で鼻を鳴らしている。
「蓬仙、入り口だ。キツネがいる」
「わかった」
声を掛ける。蓬仙が入り口に回り込むまでの牽制として、レーヴェはキツネの真横の地面、蓬仙が来るのとは反対側に、一発銃撃を見舞った。銃声に、中から人間の悲鳴が聞こえる。
「すまんの」
怯えた住人に小声で詫びを入れた。キツネは弾がめり込んだ地面を警戒している。蓬仙が駆けつけた。彼女は一気にキツネとの距離を詰めると、一刀のもとに斬り伏せた。キツネは、斬撃の勢いで吹き飛ぶと、そのまま溶けてなくなった。
「お見事じゃ」
「牽制ありがとう。他のを迎え撃とう。あれ一匹とは思えないんだ」
「私もじゃ。群れてくる可能性も……」
レーヴェが言葉を切った。それが異変であることに気付いた蓬仙は、刀を構えて周囲を見渡す。四匹のリスが、彼女を囲んだ。
「こちらレーヴェ。リスに囲まれた。応援を頼む。シカはどうじゃ?」
「こちらアリア。シカは仕留めたわ。すぐに行く」
「頼む」
「持ちこたえるよ。レーヴェ、援護をしてほしい」
「任せろ」
レーヴェはライフルを構えた。蓬仙は呼吸を整える。リスの一匹が体勢を低くしたのを、レーヴェは見逃さない。すかさずコールドショットを叩き込んだ。
それが合図になった。蓬仙が跳んだ。踊った、と言った方が良いのかも知れない。彼女は自分を囲むリスたちに、流れるように剣撃を見舞う。リズミカルな足音に合わせて、一匹、二匹、三匹と消えていく、最後の一匹が後ろに跳びすさった。警戒している。ここで逃げられたら後が厄介だ。
「止めるぞ! 次で仕留めてくれ」
レーヴェが屋根から身を乗り出した。踵を返そうとするリスの頭を越えて、その目の前に着弾するように牽制の弾丸を放つ。ギッ! と、驚愕とも怒りともつかない悲鳴が上がった。だからそのリスは、自分の後ろで刀を振りかぶっている蓬仙に気付かなかった。
●森の激闘
「こちら蓬仙。集会場に来た雑魔は、ひとまず倒したよ。今、デスドクロたちと周辺を見たけど、こちらはひとまず安心そうだ。どうぞ」
「そうか。それはよかった。こちらも大物に当たったぞ」
蓬仙は、榊の声に滲む緊張に気付いたことだろう。宵待の犬が吠え立てている。彼らの前には、見るからに凶暴なクマがいる。一メートルほどで、クマとしては小型だが、油断はできない。
「クマだよ!」
宵待が歓声とも取れる声で告げると、無線の向こうで蓬仙が息を呑むのが聞こえた。宵待はそのまま、苦無を抜いて鋭く放った。突然の攻撃に、クマは太い声を上げる。怒ったようだ。
「またでけぇもんが来たな。応援はいるか?」
デスドクロの問いに、少し考えてから榊は首を横に振った。
「いや、油断はできないが勝算がないわけではない。それよりそっちを守っていてくれ。背中を気にしては集中できない」
「まずくなったら戻ってこい。こっちのはひとまず片付いた。全員で叩ける」
「もちろんだ」
クマは、吠える犬を従えた宵待に注意が向いている。彼女はアサルトディスタンスの構えだ。クマも迎え撃つ体勢に入っている。その顔は宵待を殺すと言っていた。
宵待が駆け出す。クマも吠えて身を低くする。榊はそのタイミングで、体内のマテリアルを燃やした。ソウルトーチだ。クマは、視界の端に映ったオーラに気を取られて、初動が遅れた。その脚を、宵待がすれ違い様に斬りつける。彼女は、痛みで振り回されるクマの腕を軽く刀身で捌くと、その勢いのまま、今度は胴体に一撃を加えた。
その間に、榊はソウルエッジによる攻撃強化を終えている。クマが宵待に爪を振りかざした。宵待は避けることはせず、グローブでそれを受けた。榊が目配せをすると、彼女は頷いて後ろに下がる。榊は槍を構えてその背中に後ろから打ちかかった。背中の衝撃に雄叫びを上げ、振り返ったクマが見たものは、オーラと、露出箇所に残る傷跡を赤く浮かび上がらせたハンターの姿だった。
「……悪いが、ここを通す訳にはいかないのでな。おとなしく俺たちの相手を務めてもらおう」
言葉がわかったのか、はたまた傷が痛んだのか、クマは再び吠え声を上げると、燃え盛るオーラに捨て身の体当たりを敢行する。クマは、先ほどまで自分に猛攻をかけていた宵待の存在を忘れていた。地面を踏む、規則正しい早い足音。
背後からの一撃。勢いで、斬りつけた姿勢のまま地面を滑る宵待の体が、榊に並んだ。クマはしばらく立ち尽くしていたが、やがて糸が切れたかの様に、どうと倒れる。榊と宵待は、各々武器を構えて警戒していたが、クマは程なくしてその形を崩していった。
●取り戻した日常
「ありがとう、ハンターさんありがとう」
集落の長が六人を前に土下座せんばかりの勢いで頭を下げている。その後ろで、他の住人たちも手を合わせて謝意を示した。
宵待がクマの討伐を報告し、ひとまず合流した後、一行は集落とその周辺を見て回った。結果、差し迫った脅威はなし、と言うことで意見が一致したのである。そうして、住人たちが集落に帰ってこられた、と言うわけだ。
「我々より狩人を讃えてほしい。彼の働きが村を救ったのじゃ」
長の言葉に、レーヴェが言う。戻ってきた住人の中にいた一人の青年が、はっと顔を上げた。弓を背負っている。彼が、最初に歪虚を発見して通報した狩人の様だ。レーヴェは彼の目を見て頷いた。彼もまた、少し照れくさそうに笑って頷いた。
「ま、弱者を守るのもまた皇帝足る者の使命ってもんよ」
デスドクロが腕を組んで頷く。
「獄・インフェルノブレイザーを使えば、半径五km以内の雑魔を跡形もなく蒸発させちまうことも可能だが……いや……威力が強過ぎて、森に悪影響を及ぼしちまう! と言うことで今回は三パーセントの力で戦ったが十分すぎたぜ」
「黒いハンターさんすごーい!」
少年がデスドクロを見上げて目を輝かせた。
「今度見せて見せてー!」
「おう! しかと見せてやらぁ!」
はしゃいでいる少年とデスドクロに、その場の全員が優しい顔をした。長が続ける。
「しかも、他に雑魔が潜んでいないかまで見て頂いたと……これで安心して眠れます。ありがたや」
「……一体でも刈り残しが居たら、大惨事だし、危険の芽は出来うる限り潰しておかなくては依頼を完遂したとは大声では言えないから、な」
榊が言うと、蓬仙もそれに頷いた。
「森で狩りをするなら、安心して入れるようにならないと」
「いやはや……ほんとにありがたいことです」
その様子を横に見ながら、宵待は犬に興味を示す子どもたちと戯れていた。二頭の犬は、子どもたちに撫でられて満更でもなさそうである。
「賢い子たちね」
アリアはそんな柴犬たちを見て、柔らかく微笑む。人と獣の間には境界がある。柴犬たちは、宵待の言うことをよく聞いている。境界をきちんと守っている。
「でしょー? ほんといい子たちなんだから」
ペットを褒められた宵待は嬉しそうだ。生き生きとした柴犬たちには、動物の姿を取った雑魔たちのような濁りも陰りもない。優しい命の姿。
ハンターたちを讃える感謝の言葉はそれからもう少し続いた。恐怖から解放された集落の空は、穏やかで、取り戻した日常の表れのようだった。
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相談用スレッド デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013) 人間(リアルブルー)|34才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/02/19 07:09:30 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/02/18 08:56:35 |