世界で一番お嬢様

マスター:篠崎砂美

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2014/12/08 12:00
完成日
2014/12/10 16:30

みんなの思い出

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オープニング

「はははははは、お宝は確かにいただいた」
 美女を小脇にかかえた怪盗アルコバレーノが、高い位置から被害者の商人にむかって笑いかけました。どうやら、またも何かを盗みに来ていたようです。
「きゃあ、助けて、お父様!」
「それでは、チヴェディアーモ!」
 美女をかかえたまま、アルコバレーノが夜の闇の中へと姿を消しました。
「ああ、わしの娘が……。誰か、誰か奴を捕まえてくれ! そうだ、すぐにハンターを呼べ、ハンターだ!」
 商人は、慌てて使用人たちにむかって叫びました。

「さてと、それじゃ、お嬢様。ここでお別れだ」
 かかえてきたお嬢様を、路地裏の地面にストンと下ろすと、アルコバレーノが言いました。
「へっ?」
 盗まれた美女であるお嬢様が、きょとんとした顔になります。
「わたくしを、連れて逃げていったくださるのではなかったのですか?」
 なんだか、誘拐されたというのに、お嬢様はちょっと嬉しそうです。
「いや、盗み出したから、もう目的は果たしたし。身代金とかには興味ないしなあ。だいたい、お嬢さんを連れて逃げるのは面倒くさい」
 きっぱりと、アルコバレーノが言いました。
 彼としては、今回は厳重な警備の裏をかいて盗み出すことが目的であって、お宝であるお嬢様にはこれっぽっちも興味はないようでした。
 これには、自称ヴァリオス一の美人、極彩色の街の女王の呼ばれも高いお嬢様としては屈辱でした。まあ、取り巻きたちにちやほやされていただけで、本当にヴァリオス一の美人かどうかだなんて、もの凄く怪しいわけですが。
 それでも、美人というカテゴリには入ると思っていただけに、あっさりとポイされるというのはショックです。
 一応、乙女としては、自分を攫いに来てくれる白馬の王子様というのは、ロマンの一つでありますし。自分を家という籠の中から盗み出して自由にしてくれる怪盗というのも、りっぱなロマンです。
 でも、そのロマンが、あっという間に崩れ去りました。せっかく、イケメンらしい怪盗が、自分を盗み出してくれたというのに……。これを逃がす手はありません。
「それでは、お嬢さん、チヴェディ……」
 ぎゅっ。
 さっさととんずらしようとしたアルコバレーノでしたが、いきなりお嬢様にマントの端を握られてしまいました。
「逃がしませんわ!」
「えっ!?」
「せっかく盗み出したのですから、最後まで面倒をみていただかないと」
「勘弁してくれ」
 アルコバレーノが、慌ててお嬢様の手を払いのけました。その隙を突いて、お嬢様が小瓶に入った液体をアルコバレーノにかけました。
「何だ、これは!?」
 液体の臭いをかいで、アルコバレーノがうげっという顔をしました。凄い臭いです。
「賞味期限切れの香水の原液ですわ。こんなこともあろうかと、忍ばせて参りました」
「こんなことって、どんなことだあ」
「さあ、これで、今日一日はどこに隠れていても臭いで分かりますわよ。捕まらないうちに、私を連れて逃げてください」
「じょ、冗談じゃない!」
「あっ、待ってー」
 あわてて逃げだすアルコバレーノをお嬢様は追いかけていきました。

「というわけで、お嬢様を取り戻してきてほしい」
 商人が、急遽集めたハンターたちに言いました。
「今ごろ、盗人にどんな目に遭わされているかと思うと……。ああ、早く助け出してくれ」
 まさか、お嬢様の方が怪盗を追い回しているとは知らずに、商人がハンターたちに懇願しました。
「分かりました。私たちにお任せを!」

リプレイ本文

●依頼
「人さらいか、穏やかじゃないな」
 話を聞いた、上杉浩一(ka0969)がつぶやきました。
「女の子をさらうだなんて、なんて羨まし……いや、不届きな。許せないねっ!」
 ラウリィ・ディバイン(ka0425)が、ちょっと羨ましそう――いや、憤慨して言いました。
「きっと怖い思いをしているに違いないよね。早く助け出さなくっちゃ。それで、お嬢さんのお名前は?」
 父親である商人に、ラウリィが訊ねます。
「セレーネ・リコだ」
 商人が答えました。
「囚われのお姫様だなんて、御伽噺みたいよね」
 ちょっと非現実的かなあと、アリス・シンドローム(ka0982)が言います。
「ああ。しかも、怪盗なんてものまで本当にいるとはな」
 小説などであれば、ここで颯爽と探偵の登場なのでしょうが、現実での探偵は浩一たちです。
「怪盗さんだなんて、なんかミステリアスでカッコいい。緋色も盗まれてみたいなあ……」
「うん、怪盗さんなんて物語みたいであたし感激だよっ! 捕まえたらサインもらっちゃおうか!」
「怪盗と言うと聞こえはいいですが、泥棒は立派な犯罪です!」
 憧れるように言う緋色(ka1883)とテトラ・ティーニストラ(ka3565)に、水城もなか(ka3532)が言いました。
「まさか、駆け落ちっていうことはないでしょうね」
「そんなことはあるものか。ああ、いったい、今はどうしているやら」
 アリスの言葉を商人が全否定しました。
「だったら、営利誘拐とか、ストーカーの犯罪という線も……」
「あいつは、娘が美人だからさらったんだ。決まっている。ああ……」
 考え込むアリスに、商人が決めつけました。
「それで、お嬢さんの特徴は?」
「絵姿ならそこに」
 商人が浩一に示した絵姿は、確かに美人でした。ほっそりとした顔立ちに、睫毛の長いやや切れ長の目。さらさらのロングヘアーは淡い金色です。薄い唇は桜色。スタイルも、凹凸のある綺麗なラインです。
「一応、護身用に強い匂いの香水も持たせてある。犬を使えば追跡もできるだろう」
 商人が、小瓶を差し出しました。
「どれどれ。さあ、コリーちゃん出番よ」
 アリスが、その小瓶の匂いを、ペットのコリーにかがせました。
「コロ丸もガンバ」
 テトラも、ペットのコリー犬、コロ丸に香水の匂いを覚えさせます。
「じゃあ、捜しに行くか」
 浩一が、怪盗が逃げていったという港の方へとむかいました。
「あたしたちもそっちかな」
 もなかの言葉に、テトラがうなずきました。それはいいのですが、何やらよけいな荷物をかかえています。
「えっと、怪盗さんのサインをもらう色紙」
 もなかに聞かれて、しれっとテトラが答えました。
「私たちは、商店街の方を探すよ」
 ラウリィとアリス、そして緋色たちは、街の中心の方へとむかいました。

●港
「もしもーし。こっちは港に着きましたあー。これから、聞き込みを開始しまーす」
『了解だよ。こっちも聞き込みを開始するね』
 さっそく、もなかがトランシーバーで連絡すると、ラウリィから返事がきました。テトラ以外はトランシーバーを持っていますので、多少離れても連絡がつきます。
「これはダメなの?」
 魔導短伝話をまじまじと見て、テトラが言いました。さすがに、機構が違っているので互換性はありません。
「大丈夫、テトラさんはあたしと一緒にいれば問題ないよ」
 自分のトランシーバーを掲げて、もなかが安心させます。
「じゃあ、コロ丸に頑張ってもらわないと。さあ、匂いは分かる?」
 わんと一声鳴いて、コロ丸は雑踏の中へと分け入っていきました。
「もう反応あり? さすがはコロ丸」
 テトラが、コロ丸が吠えついた男の所へ駆けつけました。
「ちょっとお兄さん、少し、というか、かなり臭うよ? 大丈夫?」
 怪盗の変装ではないかと、テトラがかまをかけて男に話しかけてみました。
「えっ、薬草は払い落としてきたと思ったのに、参ったなあ」
 そう言って、男は自分の服をパンパンと叩きました。ちょっと香ばしい独特の匂いが広がります。
「やはー、コロ丸がゴメンね! この子臭いもの好きだからつい」
「ああ、犬は仕方ないですよ。よく吠えられますから。魔術学院で薬草学の課題があるので、最近ずっとハーブづけでしたから。で、何か用ですか?」
 どうやら、ただの学生のようです。
「いましたわー! お慕い申しておりますー!」
 その時です。港に積みあげられた積み荷の影から突然現れたお嬢様が、まっしぐらに学生にだきつきました。
「誰ですか、あなたは!?」
 学生が面食らいます。
「ふふ、変装したって無駄です。愛の力の前には無力ですわよ。だいたい、港で学生がブラブラしているのは不自然です」
 自信満々の顔で、お嬢様が言いました。
「学生が港にいたとしてもおかしくないだろ」
 華麗な身のこなしでお嬢様を引き離して学生が言いました。なおもべったりだきつこうとするお嬢様を避けて、ひらりと積み荷の上に駆けあがります。
「その身のこなし、怪盗ね。みんな、こっちよ!」
「しまった……いたたたた」
 慌てた学生が、突然頭を押さえて痛がりました。
「こらー、怪盗さん! キミは完全に包囲されてるっぽいよ!」
 ぴしぴしと小銭を投げつけながら、テトラが叫びました。
 たまらず、学生が積み荷から飛び降りて身を隠します。
「待ってました……」
 もなかが一気に間合いを詰めて、持っていたハリセンで正確な一撃を浴びせかけました。
「いたたたた」
 学生が、怪盗アルコバレーノの姿に戻って、素早く後退します。
「逃がすもの……きゃっ」
 近くにあった魚の網を怪盗から投げつけられて、もなかが悲鳴をあげました。網が絡みついて身動きがとれません。
「さあ、今のうちに逃げましょう」
「いいかげん、あなたは帰りなさい」
 だきつこうとしてくるお嬢様に、もの凄く迷惑そうに怪盗が言いました。
「すきありー!」
 そこを、輝くマフラーを靡かせてテトラがドロップキックを怪盗に浴びせかけました。さすがに、怪盗が吹っ飛ばされます。
「きゃあ、私の大切な人に何をするのよ!」
 ポカポカと殴りかかってくるお嬢様を無視して、テトラが怪盗に歩み寄りました。
「さあ、もう逃がさない。だから――サインちょうだい!」
 そう言って、テトラが怪盗に色紙を差し出しました。
 ちょっと朦朧とした怪盗が、わけも分からずに色紙にサインします。
「わーい、サインもらったー。わーい」
 テトラが、小躍りして喜びました。
「いいなあ、私にもちょうだい。ええい、よこしなさいってば」
 お嬢様が、テトラとサインの取り合いをします。
「今のうちに……」
 その隙を見て、怪盗が逃げだそうとしました。
「あいつが怪盗か。よし、そこを動くな!」
 そこへ、ようやく浩一が駆けつけてきました。学生時代にやったラグビーを思い出して、怪盗にむかって突進していきます。そのまま、タックルして捕まえるつもりです。
「危ないですわ!」
 その時、テトラと色紙の取り合いをしていたお嬢様が、大きく手を広げて浩一の前に立ち塞がりました。
 さすがに、お嬢様にこのままタックルしたら無事ではすみません。かといって、もう避けるのも不可能です。お嬢様をそのままだきとめると、浩一は半回転して自分が下になりました。お嬢様を守るようにして地面をすべっていき、魚を入れていた箱にぶつかって止まります。
「放して!」
 えいと浩一を殴ると、お嬢様が逃げだしました。次の瞬間、箱が崩れて、浩一が魚の山の下敷きになります。
「じゃ、チヴェディアーモ!」
 その隙に、怪盗が街の中心の方へと逃げていきました。
「ああ、待ってくださーい!」
 お嬢様がその後を追いかけていきます。
「まったく、何をやっているのよ」
 やっと網から抜け出してきたもなかが、魚まみれの浩一と、色紙を掲げて踊っているテトラに言いました。
「すぐに追いかけるぞ」
 頭の上の魚を払いのけると、浩一がラウリィたちにトランシーバーで連絡しました。

●裏通り
「このへんで、変わった男女を見なかった?」
 ラウリィが、聞き込みをしていた時、浩一からの連絡が入りました。
「こっちへむかったのね」
 浩一の連絡を聞いて、アリスも叫びます。
「それで、お嬢様はどんな感じなの?」
『ありゃダメだ、完全に怪盗の味方してるよ。だから、気をつけてよ。こっちも、急ぐから』
 緋色に聞かれて、トランシーバーのむこうで、浩一が言いました。
 とりあえず、港へと続く道へむかいます。うまくいけば、挟み撃ちにできるはずです。
「あっちから、匂いがするって」
 アリスが言いました。ペットのコリーちゃんが、怪盗の匂いを捉えたようです。
「よし、包囲して、逃げられないようにしよう」
 ラウリィが、アリスと緋色に言いました。
 コリーちゃんが裏通りへとむかいます。アリスの先導で、ラウリィと緋色も裏通りにむかいました。
 見れば、行き止まりに積みあげられた木箱を、女の子が危なっかしいバランスで乗り越えていきます。
「あれがお嬢様か!? 怪盗はいないようだが。状況がよくつかめん」
 ラウリィがお嬢様を特定すると、浩一たちに先回りするようにトランシーバーで告げます。
 後を追って箱をよじ登って越えると、反対側の裏路地には、周囲をキョロキョロしているお嬢様と、道端に座ってパイプをくゆらしている老人がいました。
 コリーちゃんが、老人にむかって吠えます。
「タバコの匂いでごまかそうとしたって無駄よ。あなたなんでしょ!?」
 木箱の山から飛び降りた緋色が、老人に飛びつきました。
「やっと見つけた、緋色の心を盗んでおいて、逃げちゃうなんてひどい!」
「だ、誰じゃ、あんたは!?」
 老人が目を白黒させました。はっきり言って、わけが分かりません。
「お嬢様に諦めてもらうために言ってるの。話を合わせてよ」
 緋色が、老人の耳許でささやきました。お嬢様が怪盗の味方についたのなら、諦めさせればいいと考え、一芝居打ったのです。
「そうじゃな。それでは……」
 そう言うと、老人が手に持っていたアトマイザーで、緋色の顔に何か吹きかけました。
「な、何……。いたたた、目が痛い!」
 慌てて緋色が目をこすり、さらに痛くなって転げ回ります。
「失礼。ちょっと、禁断の果実の汁を薄めた物をかけさせてもらった」
 ジョロキアの希釈液です。口で言うよりも、恐ろしく危険物です。
「ほら、よくお母さんに言われただろう、知らない人の言うことは聞いちゃいけませんって」
 一瞬にしてマント姿の正体を現すと、怪盗が言いました。さすがに、裏世界の経験値の差から、簡単には甘言に乗らないようです。
「私の王子様に手を出すからよ」
 ボロボロ泣いている緋色には、お嬢様は同情しません。横恋慕されたと怒っています。
「お嬢様を返してもらう! お前のような悪の手に、お嬢様を渡してなるものか!」
 コンポジットボウを怪盗にむけながら、ラウリィが言いました。
「助けに来たよ、セレーネ。もう少しの辛抱だから」
 そして、安心させるようにお嬢様にニッコリと笑いかけます。
「私の大切な人に何をむけてるのよ!」
 間髪入れず、走ってきたお嬢様のテトラ直伝?のフライングドロップキックがラウリィに炸裂しました。愛しの怪盗様に弓をむけるなど言語道断だったようです。
「いきなり呼び捨てなんて、馴れ馴れしいのよ」
 ふんと、鼻息荒く、お嬢様が言い捨てます。
「可哀相に、怪盗に脅されてるんだね。大丈夫、俺が必ず助けるから! か弱い女の子を守るためなら、俺は危険を顧みない!」
 何ごともなかったように復活して、ラウリィが言いました。
「君たちに捕まるつもりはない」
 ひょいひょいと、路地裏の壁の出っ張りなどを伝って屋根の上まで避難しながら怪盗が言いました。
「だが、今現在、私と君たちの利害は一致していると思うが。違うかな?」
「どういうこと?」
 ラウリィが聞き返しました。
 そこへ、浩一たちも駆けつけてきます。
「君たちも、その子を届ければ報酬が出るんだろう? いいかげん、その娘を引き取ってくれ」
「なんだ、その、なんとなく同情はする。が、人さらいは立派な犯罪だ」
 怪盗の懇願に、浩一が言い返しました。
「違いますわ。あの方は、私を連れ出しに来てくださっただけです」
 うっとりと怪盗を見あげながらお嬢様が言いました。
「それが誤解だと言うんだ。私が興味があったのは、君の警護態勢だけだ。君の父上が、たとえ虹の怪盗だって自分の娘には指一本触れられはしないと豪語していたからね。自慢するのはいいが、私の名を使ったのが許せなかっただけだ。君を連れ出したところで、私の勝ちだったんだよ。これ以上は迷惑だ。早く帰りたまえ」
「ついていきます!」
 壁をよじ登ろうとしだしたお嬢様を、アリスがグルグルと縛りあげて押さえました。
「ようやく捕まえたわよ。さあ、帰りましょう?」
 つんつんとロープを引っぱりながらアリスが言いました。どちらかというと、もっときつく締めあげたいところです。
「嫌よ」
 もがきながら、お嬢様が言いました。
「ふふ、ダメよ。いい子にして、おとなしくおうちに帰ればご褒美を、あ・げ・る♪」
「そんなのいらないー!」
 ジタバタと暴れたお嬢様のロープが緩みました。そのチャンスに、お嬢様は、隠し持っていた香水の残りを周囲にぶちまけたのです。
「うわあ!」
 全員が、もろにその香水を被ってしまいました。もちろんペットたちもです。凄い匂いです。これでは、もう匂いで追えません。
「はははは、お嬢様のお守りは君たちに任せたよ。それでは、チヴェディアーモ!」
 屋根の上で、怪盗が気球をふくらませて空へと舞いあがりました。
「ああ、そんな……」
 お嬢様が両手を空にむかって差しのばしました。けれども、怪盗の姿は海の方へとむかってどんどん遠ざかっていきます。
「もう、あんまり女の子の心は盗んじゃダメだよー!」
 緋色が、逃げていく怪盗にむかって叫びました。テトラも、もらった色紙を大きく振ってサヨナラをしています。
 お嬢様の方は、もなかとアリスが、今度こそしっかりと確保していました。
「逃がすものか」
 まだ終わっていないと、ラウリィが矢を放ちました。みごと気球に命中します。そのまま怪盗は海中に落ち、そして姿を消しました。もう日も沈み始めています。今から舟を出しても、怪盗を見つけるのは無理でしょう。
「やれやれ」
 とにかく終わったなと、浩一がタバコに火をつけて一息つきました。紫煙が、夕日に赤く染まります。
「じゃ、お願いしまーす」
 やってきた商人の使用人たちに、もなかがお嬢様を引き渡しました。
「もう、このくらいじゃ諦めないんだから。そう、あなたが逃げると言うのなら、この私があなたを捕まえてみせるんだから、待ってなさいよ、虹の怪盗アルコバレーノ!」
 何やら、新しい目標にむかって気合いを入れるお嬢様でした。

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  • ラフな守備範囲
    ラウリィ・ディバインka0425
  • 飴玉お姉さん
    テトラ・ティーニストラka3565

重体一覧

参加者一覧

  • ラフな守備範囲
    ラウリィ・ディバイン(ka0425
    エルフ|17才|男性|猟撃士
  • 売れない探偵
    上杉浩一(ka0969
    人間(蒼)|45才|男性|猟撃士
  • 幸運の力
    アリス・シンドローム(ka0982
    人間(紅)|12才|女性|霊闘士

  • 緋色(ka1883
    人間(蒼)|17才|女性|霊闘士
  • 特務偵察兵
    水城もなか(ka3532
    人間(蒼)|22才|女性|疾影士
  • 飴玉お姉さん
    テトラ・ティーニストラ(ka3565
    エルフ|14才|女性|疾影士

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アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/12/02 22:49:43
アイコン 相談卓
水城もなか(ka3532
人間(リアルブルー)|22才|女性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2014/12/08 00:37:44