• 幻兆

【幻兆】君は独りじゃない

マスター:近藤豊

シナリオ形態
ショート
難易度
不明
オプション
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2018/03/22 22:00
完成日
2018/03/25 15:17

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 目覚め。
 その表現が正しいだろうか。
 チュプ大神殿の正門がハンター達によって発見され、神殿内の光景は様変わりした。
 大きな石が積み上げられただけの遺跡と思われていた場所は、石に刻まれた独特の文様が青白く光る。まるで電灯の下にいるかのような明るさが、神殿内部から闇を駆逐するかのようだ。
「なるほど。まさに神殿の目覚めと言われたのも納得です」
 ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は、神殿の正門前で周囲を見回した。
 チュプ大神殿の変化は、部族会議としても見過ごせない事態だ。
 古代文明の遺跡の中でこのような変化が発生したのは、この大神殿だけ。この変化に何らかの意味があると考え、本格的な調査を開始する事になった。
 本来であれば、大神殿の入り口を発見したヨアキム(kz0011)が陣頭指揮を執る予定だったのだが――。
「あの親父、大神殿の入り口を発見したってんで宴を開いた挙げ句二日酔いらしいぜ。本っっっ当に馬鹿だよな」
 大幻獣のテルル(kz0218)が軽く悪態をつく。
 テルルの言う通りヨアキムは前日に大神殿発見の功績を自分で讃え、地下城『ヴェドル』で大宴会。浴びる程酒を飲んだ挙げ句、二日酔いでグロッキー。ピンチヒッターとして部族会議首長補佐役のヴェルナーが赴いたという訳だ。
「ふふ、それもあの人の良い所ですから」
「なんだよ、良い所って」
「それより、大神殿の調査は進んでいますか?」
 ヴェルナーはテルルに問いかけた。
 現状、大神殿調査の指揮はテルルが行っている。魔導に興味を持つ変わり者の大幻獣であるが、このような時には誰よりも率先して動いてくれる。気が短い上に新たなる発見があるのではないかと興奮を隠せない様子だ。
「もう聞いちまうか? いいだろう、俺っちが直々に案内してやるぜ」


「ここはさっきの広場から北に進んだ場所だ」
「壁の前に立てば、自動で通路が開く仕掛け……非常に興味をそそられますが、ここに何かあるのですか?」
 テルルに案内されたヴェルナーは、左右を振り向きながら周囲を警戒する。
 先程、壁の前に立っただけで石が勝手に動き出し、先へ進む通路が出現した。まるでリアルブルーの自動ドアのような機能を保有しているが、言い換えれば予想外の仕掛けが施されている可能性もある。
 ヴェルナーが警戒するのも無理はなかった。
「こいつだよ、こいつ」
 テルルは羽根を前に向けて、指し示す。
 そこには扉が存在――その扉にはメッセージと何やら複数の文字らしき模様が刻まれた複数のスイッチがある。
「そのスイッチは文字を入力する仕掛けだな。古代文明の文字で入力するみてぇだが、俺っちが分かるから大丈夫だ。問題は、そのメッセージだ」
 テルルが見上げた先にあるのは、スイッチの上にメッセージだ。
「『私は誰にも見えない。されど、私は自由だ。
  私は誰にも見えない。されど、私はそこにいる。
  私は誰にも見えない。されど、時に暖かく、時に冷たい。
  私は誰にも見えない。……私は誰?』
  まるで、謎かけですね」
 ヴェルナーは古代文明の文字で書かれたと思われるメッセージを読み上げた。
 それに驚嘆するテルル。
「んん!? おめぇ、古代文字が分かるのか?」
「ええ。ヨアキムさん程ではありませんが、多少は読む事ができます。おそらく、このメッセージの『私』をそのスイッチで入力する仕掛けでしょうね」
 ヴェルナーは、メッセージの意味を解読してスイッチで答えを入力する事で扉が開くと推測したようだ。事実、そのスイッチは古代文明の文字で描かれているが、リアルブルーのキーボードのようだ。
「やっぱそう思うか? 俺っちもそう思うんだけどよ」
 そう言いながら、テルルはクチバシでスイッチを突き始める。
「……何をされているんですか?」
「入力してんだよ、答えを。えーと、『し る か ば か』っと」
 誰が見ても明らかに間違った答えを入力し始めるテルル。
 最後に右端の矢印キーを突いたテルル。
 だが、扉に開く気配はない。
「な? ずっとこの調子なんだよ。どーやったら開くんだよ」
「テルルさん、入力されるなら早めに言って下さい。何か仕掛けが動き出す恐れもありますから」
 落ち着いた様子でテルルに話し掛けるヴェルナー。
 だが、その目を見る限り笑っている気配はなかった。


 次にテルルとヴェルナーが訪れたのは西で発見された通路だった。
 地下道からの進入路もある西側の壁であったが、こちらでも自動ドアが発見されて新たな通路の調査が進んでいる。
 そして、北の通路同様に大きな扉が行く手を阻んでいる。
「今度は別のメッセージですね。
 『九つの部族がある。それぞれの部族は勇敢に戦った。
  西の部族はアルナス湖で三人の戦士が湖の底へ沈んだ。
  東の部族は七人がジグウ連山で消息を絶った。
  南の部族は敵の進軍を食い止める為に九人が盾となって散った。
  決闘を挑んだ北の王は、奮戦虚しくエンシンケ洞穴で倒れた。

  中央の部族は何人の戦士が倒れたのだろうか?』
 これも謎かけですね」
「そのメッセージの下に人型のボタンがあるな」
 テルルが指し示すボタンは人型で、九つのボタンが存在する。
 一番右端は丸いボタンがある。
 おそらく人型のボタンを入力した後、丸いボタンを押すのだろう。
「さて、どうしたものでしょうか」
 ヴェルナーはじっとメッセージを見据えていた。


「最後はこの東の通路だ」
 テルルと巡る調査も最後は、東の通路の先にある部屋だった。
 部屋の奥には大きな台座。
 その上に置かれた石版――文字らしきものは見当たらない。
「何も書かれていない石版、ですか」
「台座には『我に捧げよ』とだけ書かれてるな。何をやりゃいいんだ?」
 首を捻るテルル。
 ヴェルナーも思案しているが、まだ答えは見つけられていない。
 こうしている間にも時は、刻一刻と過ぎていく。


「さて、と。そろそろ大神殿の方は頭を悩ませているんじゃないかな」
 シンタチャシのイクタサ(kz0246)は、北東の方へ視線を向けた。
 先日目覚めた大神殿の探索を進めているのであれば、『アレ』の存在に気付いたはずだ。
 おそらく、『アレ』をどうすれば良いか頭を悩ませているに違いない。
「もう少し悩んでみても悪くないと思うけど……あんまり悩ませすぎるとヘソを曲げちゃうかな」
 イクタサは座っていた椅子から立ち上がると、腕を上げて大きく体の筋を伸ばした。
 これでも人間は嫌いじゃない。そうでなければ、今まで多くの民を見守っては来なかった。
 だが、いつでもイクタサが助けてくれると思われても困る。
 本当に困った時だけそっとヒントを空から降らせる。
 その程度の距離感がちょうどいいのだ。
「もう少し焦らしてから行こうかな。『勇気の石版』は簡単には手に入らないだろうけど、もうちょっと悩んでもらった方が有難味も分かるだろうし」

リプレイ本文

 チュプ大神殿は、眠りから目覚めた。
 新たなる姿を見せる大神殿に隠された謎――それに挑まんとするハンター達。

 古代文明が生み出した謎は、彼らに如何なる試練を与えるのだろうか。

「神殿で謎かけ?」
 それが八島 陽(ka1442)が抱いた率直な感想だ。
 何故、大神殿で謎を解かなければならないのか。
 その理由は分からない。だが、謎として行く手を阻むならば、それに挑もうとするのは自然な行動だ。
「そーなんだよ。面倒くせぇったらありゃしねぇ」
 大幻獣のテルル(kz0218)は、ハンターを先導するように歩いている。
 大神殿で発見された謎は三つ。
 テルルは北の通路にある謎を解く為にハンター達を連れて歩く。
 その傍らでは神楽(ka2032)が鼠にファミリアズアイを使って通路を探索していた。
「隠し部屋とか仕掛けは……ないっすねぇ」
「ああ、俺っちも気になって調べたんだが、それらしい部屋は見当たらねぇんだよ。唯一発見できたのがこの先の扉って訳だ」
 神楽は鼠を使って隠し通路の存在を探し求めていた。
 だが、そうした通路の存在はまったく発見できなかった。
 テルルによれば神殿が目覚めた後で部族会議の戦士達やノアーラ・クンタウに常駐している学者と共に調査を行ったそうだ。そうして見つかったのが各通路の謎という訳だ。
 もっとも、謎を解かなければ先に進めない以上、新しい部屋が発見される可能性もある。
「私は解き明かす。これは私達に課せられた試練。
 ならば。それを乗り越え、大神殿に秘められた物を手にするのが、現在を生きる私達の使命だ」
 雨を告げる鳥(ka6258)は、今回の調査にある想いを抱いていた。
 この大神殿が古代文明の産物であるなら、そこで用意された謎は当時の民が未来の者に向けて遺した謎という事になる。
 民は、何を考え、何を伝えようとしたのか。
 それは用意されている謎の先にある。
 雨を告げる鳥は、その謎を解き明かして民達が遺した物を受け継ぐ決意をしていた。
「さて、ついたぜ」
 テルルとハンターが到着したのは、巨大な扉。
 CAM並のサイズがある扉。真下で見上げれば、その威圧感はハンター達にも伝わってくる。
 そんな重厚な扉の前に設置されているのは、一つのメッセージだ。

『私は誰にも見えない。されど、私は自由だ。
 私は誰にも見えない。されど、私はそこにいる。
 私は誰にも見えない。されど、時に暖かく、時に冷たい。
 私は誰にも見えない。……私は誰?』

「これが謎か。大好物なんだよなぁ」
 陽はメッセージを食い入るように眺める。
 意味深なポエムだが、 陽の探究心をくすぐってくれる。
 それは神楽も同じようだ。
「こりゃ、あからさまに何かあるって言ってるようなもんっすね」
「だろ? 俺っちもずっと試しているんだけど、わかりゃしねぇんだ。
 あ、答えはメッセージの下にある文字盤を押すみてぇだ」
 テルルが小さな翼で指し示した先には、リアルブルーでいうキーボードのような物が設置されていた。
 文字こそ古代文明の文字で書かれているようだが、幸いにもテルルは読み事ができる。ハンターが答えだと思うものを伝えれば、テルルが入力してくれるだろう。
「さ、早速だけどよ。ちゃっちゃっと解いてくれねぇか? この扉の向こうに何があるのか気になって仕方ねぇんだ」
 ハナから謎を解く気が無いテルル。
 既に何度も入力を試みて諦めてしまっているのだろう。
 しかし、今回ハンター達はメッセージを報告で先に入手する事ができていた。
 この大神殿へ入る前にも考える時間はたっぷりとあったのだ。
「私は解く。導き出した答えは『風』である。
 風は誰にも見えず、何かに束縛される事はない。常に私達と共にあり、夏は暖かく、冬は冷たい風が吹く」
「オレも同じだ。答えは『風』だ。イクタサは風と闇の属性なんだろ? 闇属性スキルで地下を降りる仕掛けが起動したなら、風は地下からのじゃないか」
 雨を告げる鳥と陽が告げた答え――それは『風』であった。
 イクタサを祀る神殿だけあり、イクタサ由来の属性が答えと考えたようだ。
 二人の答えを受け、早速テルルは文字盤で古代文字の風を入力している。
「……っと。これで大丈夫なはずだぜ」
 クチバシで器用に入力するテルル。
 最後のキーを入力した瞬間、メッセージの文字が光輝く。
「あ、何かメッセージが光ったっすよ!」
「おお! 新しい動きだぜ! もしかして正解って奴か?」
 神楽の指摘を受け、テルルが変化に驚く。
 失敗しても何も起こらないと聞いていたハンター達だったが、これは明らかに今までの動きと違う。
 正解した――それは、閉ざされた扉が開く事を意味する。
「おっ、扉が開いていくぜ」
 陽の言葉に従うかのように重厚な扉は開き、奥へとハンター達を誘っていく。
 壁に描かれた文様が青白く光り、暗闇だった通路を明るく照らしていく。
 そして、そこに現れたのは予想外な物であった。
「おおおおおっ!!!! これはっ!」
 テルルは扉の奥へと駆けていく。
 それを追いかけるハンター達。
 その視界に飛び込んできたのは――テルルが騎乗する古代文明の兵器、通称『カマキリ』と呼ばれる物だった。
「私は知っている。これは、テルルが乗っていた機体」
「カマキリだ。だけど、こいつは俺っちの機体じゃねぇ! 別の機体だ!」
「こっちはカマキリじゃない、バッタみたいな機体がある」
 陽は、眼前にある機体を魔導スマートフォンで撮影していた。
 アイテムがあればバケットクローで回収しようとしていたが、まさか古代文明の兵器があるとは予想していなかった。
「なんか、奥にもこんな昆虫型の機体がいっぱいあるみたいっすね」
「おおおおお!! 俺っちのカマキリしかねぇと思ってたが、こんなに何種類もあるとは思わなかったぞ! こりゃ、調べ甲斐があるぜぇ!」
 鼻息が荒いテルル。
 テルルによればここまで兵器が大量に、しかも無傷で発見できた事はなかったらしい。他の遺跡でもパーツは発見できたが、完成品はテルルのカマキリだけだったのだが――。
「ハンターが乗るにはちょっと操縦席が小さいっすね」
「パーツを組み直せばハンターが乗れるようにできなくもねぇが、それなら幻獣の森の幻獣達に操作を教えた方がいいかもな。この機体がありゃ、歪虚の奴らをみんなでぶっ飛ばせるぞ」
 神楽の指摘にテルルは答える。
 残念ながらハンターが乗るには操縦席が小さすぎる。だが、テルルのような幻獣ならば難なく動かせる。ユキウサギやユグディラにはちょうど良い大きさかもしれない。
「私は考える。何故、大神殿にこのような兵器があるのか」
 大量に並べられた機体を前に、雨を告げる鳥は再び考えを巡らせ始める。


 一方、西の通路では別班が謎に挑もうとしていた。
「強いばかりではなく、謎解きもお得意なのですね。皆さん、期待していますよ」
 ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)は、ハンターと共に西の通路を進んでいた。
 西の通路も北の通路同様、真っ直ぐに伸びている。
 壁の文様が青白く光っている為に、灯りを持つ必要は無さそうだ。
「チュプ大神殿、凄いのですね……」
 ヴェルナーの傍らを歩く桜憐りるか(ka3748)。
 東方出身のりるかではあるが、辺境の地下にこのような遺跡があるとはまったく知らなかった。無理もない、この遺跡が目覚めたのはつい最近。目覚めるまでは誰もこのような光景が広がるとは考えていなかったのだ。
「話には聞いていましたが、古代文明の遺跡にこのような秘密があるとは驚きでした」
「ヴェルナーさん、古代文明の文字も読めると聞きました。本当ですか?」
「ええ。ですが、嗜み程度です。テルルさんやヨアキムさんに比べれば、まだまだですよ」
 謙遜してみせるヴェルナー。
 だが、部族会議でも古代文明の文字を読める物はほとんどいない。ヴェルナーは数少ない古代文明の文字を読む事ができる人材の一人なのだ。
 そんなヴェルナーを、りるかは尊敬の眼差しで見つめている。
「チュプ大神殿の謎、ね。何が出てくるのかしら」
 アイラ(ka3941)は、大神殿の謎に興味を抱いていた。
 大神殿が眠りから目覚め、新たな姿を見せた。
 それだけではなく、新たな謎が調査の行く手を阻む。
 まさに冒険と浪漫の香りが十分な依頼だ。胸のドキドキを押さえながら、アイラは足取り軽く通路を進んでいく。
「アイラさん。先に行くのは構いませんが、注意して下さい。私達が知らない仕掛けがないとも限りません」
「分かってるわよ。でも、謎解きなんて楽しそうじゃない?」
 アイラは靴を鳴らしながら、先へと進んでいく。
 この先に何が眠っているのか。
 期待をせずにはいられないのだ。
「わふー! 冒険の匂いがするですー!」
 アルマ・A・エインズワース(ka4901)もまた、大神殿の謎を楽しもうとしている者の一人であった。
 歪虚と戦ってはいるが、ハンターへの依頼は戦闘ばかりではない。このような探索も依頼の一つだ。さらに今回は四大精霊の一人であるイクタサ(kz0246)を祀った大神殿の調査だ。
 『おともだち』の一人であるイクタサの事を知る事ができると考えて楽しみなのだろう。
「ここ、ですね」
 ヴェルナーとハンター達が到達したのは、西の通路の奥。
 北の通路同様大きな扉がハンター達の行く手を阻んでいた。
 そして、扉にはメッセージが掲げられている。

『九つの部族がある。それぞれの部族は勇敢に戦った。
 西の部族はアルナス湖で三人の戦士が湖の底へ沈んだ。
 東の部族は七人がジグウ連山で消息を絶った。
 南の部族は敵の進軍を食い止める為に九人が盾となって散った。
 決闘を挑んだ北の王は、奮戦虚しくエンシンケ洞穴で倒れた。
 中央の部族は何人の戦士が倒れたのだろうか?』

 メッセージの下には、人型のボタンと丸いボタンが存在している。
「おそらく答えの人数を押した後、丸いボタンを押すと思われます。
 皆さん、如何でしょう? 何か閃きますか?」
「あの……」
 ヴェルナーの言葉へ続くように、りるかは声を上げた。
 既にハンター達は事前にメッセージを手に入れていた為、答えを準備していたようだ。
「5、だと思います」
「ほう」
「僕も分かったですー。やっていいです?」
 アルマは歩み出るとメッセージの前に歩み出た。
「九つの部族は方向、倒れた戦士は数を示しているですー」
「つまり、分かりやすく言えばこうなるわ」
 アイラはヴェルナーにも分かりやすく説明を始める。
 九つの部族と倒れた数を図にすればこのようになる。

  1 
 3 7
  9 

 東西南北を合計すれば10となる。
 ここでヴェルナーはある事に気付く。
「なるほど、魔方陣ですね。おそらく縦横斜めの合計を15にすれば良い訳です」
「その通りですー」
 そう言いながら、アルマは人型のボタンを押していく。
 その横ではアイラが図に残る数字を記入している。

 816
 357
 492

 今回は中央の数字を聞かれている為、答えは『5』となる。
「これが、正しい答えです」
「ふふ、強いだけでなく賢いのですね。皆さん、とても素晴らしいです」
 りるかの言葉に、ヴェルナーは微笑み掛ける。
 明確な理由をもっての回答。これならきっと間違いないだろう。
「それにしても、新設です! 辺境の人にとって身近な題材を謎にしたですね。分かりやすいですー!」
 アルマは最後の人型のボタンを押した後、丸いボタンを入力した。
 次の瞬間、メッセージは光輝き出す。
 北の通路同様、扉は開かれて通路の文様が灯りとなって闇を照らし出す。
「正解のようですね。では、皆さん、参りましょうか」
「ここからは注意深く行きましょう。特に東の謎に繋がるヒントがあるかもしれないし」
 アイラは扉の先へ進む際に、慎重に進む事を提案していた。
 まだ部族会議が調査を終えていない地域だが、未だ残っている謎のヒントが隠されているかもしれないと考えたのだ。
 ゆっくりと周囲を警戒しながら進むハンター。
 だが、そこには思わぬ物が存在していた。
「え、これは……」
 りるかの眼前に広がるのは、通路の壁に設置されていた武器の数々。
 槍、剣、ハンマー、盾、鎧――。
 材質を見る限り、辺境ドワーフ達が遺跡で拾ってくる古代文明の武具に近いもののようだ。
「わふー! お宝発見ですー!」
「武器庫って所のようね。ここからヒントを探すとなると時間がかかりそうね」
 はしゃぐアイラの横で、見渡す限りの武具を前にため息をつくアイラ。
 だが、この武具が部族会議の手に渡れば戦士達に武器を供給できる。これは対歪虚戦においても役立ってくれるはずだ。
「でも、大神殿になんで、こんなに武器があるのでしょう?
 イクタサさんへのお供え、でしょうか」
「ふふ、その答えはあれでしょうね」
 りるかの問いに答えるように、ヴェルナーは天井を指し示した。
 そこには古代人が遺したと思われる壁画があった。
 歪虚らしき巨人と対峙する部族の戦士らしき姿。
 中にはイェジドやリーリーと思しき大きな幻獣、さらにはテルルが騎乗しているカマキリのような魔導アーマーらしき物も描かれている。
「昔の人も、歪虚と戦っていたですー?」
「そうなりますね。おそらく、ここの武器は彼らが使っていた物でしょう。そう考えれば、この大神殿は単にイクタサさんを祀る場所ではない、という事になりますね」
 イクタサを崇め奉る大神殿。
 そのようなイメージを抱いていたハンター達であるが、そこで目にした真実は――別の姿を映し出していた。


 残る一つは、東の通路であった。
 北と西の通路の謎を解いたハンター達は、この東の通路にて一堂に会した。
「ふふ、皆さんのおかげでここまでは順調ですね」
「残るは一つだ。ちゃちゃっと謎を解いてくれよ!」
 ヴェルナーに続いて、テルルが脳天気に声をかけてくる。
 だが、残る謎はハンター達にとっても厄介な代物であった。
「うーん、そう言われても困るっす」
 神楽の前には、台座の上にある石版が一枚。
 石版には何もメッセージが書かれておらず、台座の方にメッセージが刻まれている。

『我に捧げよ』

 たったこの一言だけである。
 さすがに神楽もこのメッセージだけでは答えを導き出すのは難しいようだ。
「我に捧げよ、だけじゃ全然わかんねーっすよ!」
「わぅ。捧げるっていったら祈り……と言えば、マテリアルリンクです?」
 アルマは、一つの案を提示する。
 石版へ擬似的なマテリアルリンクを試みるというものだ。仮に何か東の通路で儀式を行っていたとするならば、巫女役の者が中心となって石版に祈りを捧げていたと考えられる。
 ならば、イクタサに近い人物がこのマテリアルリンクには必要になる。
「私、ですか?」
「そうですー。ヴェルナーさんにも手伝って欲しいですー。ヴェルナーさんはイクタサさんとも仲良しなのできっと大丈夫ですー」
「それは構いませんが、イクタサさんは私と仲が良いと認めないと思いますよ」
 そう言いながら、ヴェルナーを中心にハンター達は擬似的なマテリアルリンクを試みる。
 集められたマテリアルを石版に向けて放つ……が、石版には何も変化が見受けられない。
「うーん、ダメだったですー」
 しゅんとするアルマ。
 どうやら、マテリアルリンクが答えではなかったようだ。
「イクタサは生物の生死を、死者の遺志背負い未来へ希望を繋ぐ『勇気』を司るのだったよね」
 陽は、一つの推論を提示する。
 ヒントは陽自身が身につけていたアーマー「フォスコタディ」であった。
 フォスコタディは陽の光と月の光をそれぞれ宝玉に浴びせる事で美しい輝きを纏って耐性を高めると伝えられている。
 太陽や月が東から昇って西に沈み、再び東から昇る。
 西と対になる東、つまり西の謎解きは『死者の数』であったなら――東は『生者の数』ではないか。
「だから、石版にオレ達の名前を記すっていうのはどうだ?」
 生者、つまりこの場にいるハンターを五人で名前を記すという案だ。
 説明を聞く限り一理ある。
 その説明にヴェルナーも納得している様子だ。
「なるほど。では、試してみましょう。お願いできますか?」
 ヴェルナーはその場にいたハンターへ石版に名前を記すよう願い出た。
 だが、石版に名前を彫り込むには硬すぎた。見た目はただの石版なのだが、異常に硬く名前を彫る事ができない。
 そこで指で名前をなぞってみる事にした。
「……うーん、何も起こらないですー」
「ちっ、ダメか。これじゃなかったか」
 石版の前で首を傾げるアルマの横で、陽は腕を組んで悩んでいる。
 どうやら石版に文字を彫り込む訳ではないようだ。
「だったら、捧げよって事で生け贄とかが必要なんっすかね?」
 神楽は捧げよという言葉から、生命力が必要と考えた。
 命の根源である血、もしくは命そのものとして驢馬を準備していた。
 これを石版にかける事で生け贄とするつもりだ。救急セットやリジェネレーションで傷を癒せば大きな深手とはならない。
 だが、その行為にヴェルナーが待ったをかける。
「待って下さい。神殿の床にも血を思わせる痕跡はありません。イクタサさんへの貢ぎ物として捧げていたのなら、何らかの痕跡が残るはずです」
 ヴェルナーは石版の台座に着目した。
 そこには血で何かが汚れた形跡がない。石造りの台座と床の石に異常は見られない。もし、神楽の言う通り生け贄を捧げていたとすれば、そのような痕跡が残るはずだ。
「これも違うっすか」
「ヴェルナーさんは答えが分かっているの……でしょうか?」
 りるかは、ヴェルナーへ意見を聞いて見た。
 これまで静かにハンターの様子を窺っていたヴェルナーなら、何か気付いているのではないか。
 りるかはそう考えたのだ。
「いいえ、残念ですが。お役に立てずにすいません」
「そう、ですか」
「ですが、石版ではない謎は分かったかもしれません」
「!」
 石版ではない謎。
 それはおそらくこの大神殿の存在だ。
 北の通路で発見された古代兵器。
 西の通路で発見された武器と壁画。
 大神殿の捧げ物としてはあまりに物々しい存在だ。
「ずっと気になっていました。あの壁画……私の記憶が正しければ、神霊樹に遺されていた記録の中に似た話があったはずです」
 神霊樹の記憶。
 それは、四大精霊に出会う切っ掛けとなった事件だ。
 神霊樹の記憶は様々な時空の記録。その中に歪虚と戦う大型幻獣の報告があった。
 その報告では、神殿が対歪虚の基地として機能していたという。
「それじゃ、この神殿は……」
「はい。りるかさんが今想い描いた通り、ここは神殿であると同時に対歪虚の前線基地と考えるべきでしょう。
 古代文明があった頃、彼らはここで歪虚と戦っていた。神殿の武器や兵器も、歪虚と戦う為に作られたのだと思います」
 対歪虚の前線基地。
 ヴェルナーは、この大神殿をそう位置づけた。
 どのような原因で古代文明が滅んだのかは不明だが、歪虚との戦いで敗れたと考えれば合点がいく。
 滅び行く古代の民は、生き残りの存在を信じて大神殿に兵器を隠した。いつの日か再び歪虚が現れる事を予期して――。
「そんな良い物じゃないよ、ここは」
 ヴェルナーの推論を後方から否定したのは、四大精霊のイクタサであった。
「おや、随分とゆっくりのお越しですね。しかも、私の推論を頭から否定なさるとは」
「キミは気分を害したの? 面白いね……」
「わふー! イクタサさんですー!」
 イクタサが現れたと気づき、早速アルマが抱きついてきた。
 勢い余って二人は地面へと倒れ込んだ。
「やれやれ。今日はアルマもいたのか」
「わふー!」
 アルマの頭を撫でながら、立ち上がったイクタサはヴェルナーの推論を補足し始める。
「確かにここは歪虚の前線基地だった場所だよ。でも、未来の者に託すなんてしてないよ。そんな暇はなかったんだ。歪虚の侵攻速度は、想像よりも早かったんだ。
 だから、ここの兵器は使われずに眠っていただけ……一つを除いてはね」
「それが、あの石版?」
 アイラの言葉にイクタサは頷いた。
 兵器や武器以外にも、この神殿には何かが隠されている。
 それはどうやら間違っていないようだ。
「イクタサ様、さおおあり解んないんで答えプレーズっす! 無理ならヒント! ヒントくれっす!」
 神楽はイクタサを拝みだした。
 この神殿で祀られていたイクタサなら、謎の答えを知っていると考えたからだ。
「ふーん。ボクからヒント、ね。だったら、ヴェルナー。キミもお願いしてよ」
「私、ですか?」
「そう。たまにはキミがボクに頭を下げてお願いしてみてもいいんじゃない?」
 意地悪そうなイクタサ。
 どうやら、ヴェルナーから日頃弄られる為、ここで鬱憤を晴らすつもりのようだ。
 だが、当のヴェルナーはイクタサの要求に抵抗がない。
「おや、私が頼めば教えていただけるのですか? ふふ、いつもお願いしてばかりなのですが、ヒントだけでも教えていただけませんか」
「…………なんか、面白くない。
 ま、いいや。ヒントは、もうキミ達自身が持っているよ」
 予想した反応と違う態度だった事に、ちょっとイクタサは残念そうな顔を浮かべる。
 その傍らで雨を告げる鳥は、今までの状況を思い返していた。
 この神殿の正門を見つけた時の事。
 北の通路で得た『風』という言葉。
 西の通路で得た『5人』という言葉。
 既に得たとするならば、そこで発見された物ではない。

 扉を開く時に得た答え。
 『風』。
 『5人』
 『我に捧げよ』。

 つまり――。
「我は試す。石版の謎を……」
 霊杖「アルス・マギカ」を握る雨を告げる鳥。
 その眼前には台座に乗った石版がある。
 その様子に、イクタサは軽く笑みを浮かべた。
「気付いたみたいだね。答えはいつもシンプルなんだ」
「流転せよ。流転せよ。不均衡なる力。雲霄の頂。永久に世界を巡りし者。吹き荒ぶ刃となれ」
 吹き荒ぶ刃が、石版に向かって放たれる。
 だが、旋風が石版に直撃する寸前で旋風は石版に吸い込まれていく。
「あ!」
「そうでしたか。風属性の攻撃を五回捧げよ、という意味でしたか」
 様子を見ていたヴェルナーは、答えに気付いたようだ。
 北と西の扉を開いた際に使った答えも、この東の通路の石版を起動させるヒントだったのだ。
 吹き荒ぶ刃は、風で攻撃する魔法スキル。
 これを五回石版へ攻撃する事。それが答えだったのだ。
「ここまで到達するだけでも十分キミ達は凄いよ。あれだけのヒントで『勇気の石版』を手にしたのだから」
 雨を告げる鳥が五回目の吹き荒ぶ刃を放った瞬間、石版は強く光輝く。
 周辺を真っ白に染め上げるかのように――。


「キミ、ファリフの友達なの? そうなんだ。
 ファリフは今どうしてるの? 悪い物を食べて体調を崩したりしていない? もしかして、連合軍がファリフに無理難題を言ったりしてないよね? 最近ボクの小屋にも姿を見せてくれないから、ちょっと心配なんだ」
 アイラがファリフ・スコール(kz0009)と友人、しかもファンだと知ったイクタサ。
 最近シンタチャシにファリフが顔を出さない事を心配していたのだろう。矢継ぎ早にアイラへ質問をぶつけてくる。
「ちょ、ちょっと待って。そんなに一度に聞かれても……」
「えー、いいじゃないか。ボクはファリフが心配なんだ。今もどうしているのか」
 先程までは精霊らしい振る舞いだったのだが、ファリフの事を話した瞬間にこの調子だ。これでは準備していた酒を飲む暇すら無い。
 だが、アイラもファリフがシンタチャシに近づかない理由を少しは分かった気がする。
 この調子で世話を焼かれたりすれば、ファリフも居心地が悪いはずだ。
「きっと連合軍で忙しいのだと思います。ファリフも、一緒にいるトリシュヴァーナも一緒にみんなに為に戦っています」
「えー。トリシュヴァーナってファリフと一緒にいる大幻獣だよね? ボクも一緒にファリフの横にいたいけど……お役目があるから一緒にいけないんだよなぁ」
 駄々っ子のようにぼやくイクタサ。
 最早、アイラから見ても威厳あった四大精霊の面影はなくなっている。
 見かねたヴェルナーが、イクタサへ声をかける。
「イクタサさん、すいません。そろそろよろしいですか?」
「……今、大事な話をしている最中なんだけど」
「分かりました。その大事な話はこちらの話の後で、アイラさんとたっぷり行って下さい」
「え」
 驚く様子のアイラ。
 ヴェルナーは、アイラの視線から逃れるように首を横へ動かした。
 そのやり取りに気付かなかったのか、イクタサはため息をついて立ち上がる。
「……で、なんだっけ?」
「あの、『勇気の石版』ってなんですか?」
 りるかは、イクタサに問いかけた。
 イクタサが口にした言葉を聞き逃していなかったようだ。
「では、順番に話していこうか。
 キミ達が北の通路で発見したのは『ピリカ』。主に小さな幻獣が騎乗して歪虚と戦った兵器だ。キミ達が使っている魔導アーマーという存在に近いかな」
「やっぱり、俺っちのカマキリもそのピリカなのか?」
 イクタサの言葉に反応したテルルは、両手の翼をはためかせて存在をアピールする。
「そう。キミがカマキリと呼んでいる物もピリカだ。そして、西の通路にあったのは武器と壁画。あの壁画を見れば分かると思うけど、幻獣が大きくなかったかい?」
「そういえば、少し大きかった気がするわ」
 アイラの脳裏には、天井に描かれた壁画があった。
 相手が巨人だったから分かり難かったが、ピリカと比較すれば幻獣は今のサイズよりも大きく描かれていた。
「そう。あれは今の幻獣とマテリアルの量が大きく異なっているんだ。古代の幻獣の方がマテリアルが圧倒的に多い」
「ちょっと待てよ。なら、リーリーやイェジドもマテリアルを大量に与えれば体が大きくなるって事か?」
 陽は、イクタサの言葉で幻獣達のパワーアップについて気付いた。
 今よりも大型化するとなれば、パワーや防御力も大幅に向上する。それは、歪虚と戦うに当たって強力が武器となる。
 陽の予想が当たっている事は、イクタサの表情からも分かる。
「その通り。そのマテリアルを当たる装置は『ラメトク』。勇気の石版を起動させる事で、幻獣を強化する事ができるようになる」
「まじっすか! すっげー! 石版っすげー!」
 魔導スマートフォンで石版を撮影しまくる神楽。
 こうしている間にも、石版には古代文明の文字らしき物が浮かび上がっている。
 おそらく、ラメトクが正常に稼働している証拠なのだろう。
「私は思う。これがあれば、歪虚の戦いはずっと楽になる」
 雨を告げる鳥は、幻獣達の強化について思案していた。
 CAMとは異なる運用方法が一般的な幻獣が強化される事で、グラウンドゼロに限らず、様々な場所で戦線を拡大できるかもしれない。
 連合軍の幻獣運用に大きな革命を起こせる事も不可能じゃない。

 だが――。
 その雨を告げる鳥の考えとは、まったく異なる事を思案していた者がいる。
 ヴァルナーである。
「イクタサさん。確認しますが、幻獣をラメトクで強化すれば大型化するんですね?」
「そう言ったでしょ? 大神殿に眠るマテリアルを幻獣に注入すれば、幻獣は大型化するよ」
 イクタサの答えに、ヴェルナーは満足そうに小さく頷く。
 そして、本命と思しき問いを投げかける。
「では、そのマテリアルを一体の幻獣に注ぎ込めば何処まで大きくなりますか? 具体的には、100メートルを超える大きさにはできますか?」
「あの、ヴェルナーさん。何を……しようと、してますか?」
 りるかは、背後からヴェルナーに声をかける。
 ヴェルナーは何かを狙っている。
 それは、りるかにも十分伝わっている。
「何が言いたいの?」
 怪訝そうな顔を浮かべるイクタサ。
 そのイクタサを前に、ヴェルナーは自分の脳裏に浮かんだ推論を話し始める。
「我々は、歪虚との戦いを続ければ相手にしなければならない存在があります。相手は100メートルを超える歪虚です」
「あ! ビックマー!」
 アイラは思い出した。
 かつて辺境の地に現れた怠惰の王――ビックマー・ザ・ヘカトンケイル。
 見た目はクマのぬいぐるみだが、凶悪なのは100メートル近くある体長だ。CAMと比較しても10倍以上の相手だ。まともに戦っても侵攻を止める事すら困難だ。
「答えて下さい。このラメトクは、あの巨大な敵を相手に対抗し得る兵器になり得ますか?」
 ヴェルナーもビックマーの前に苦渋を飲まされている。
 要塞「ノアーラ・クンタウ」がビックマーの前に脆くも突破されたのだ。
 帝国史でも屈辱と評すべき事件。要塞を管理するヴェルナーからすれば、忘れられない一日だったのだろう。
 だからこそ、幻獣の強化に可能性を感じているようだ。
 ヴェルナーの推論に対し、意図を察したイクタサは答える。

「可能だよ。大神殿のマテリアルをすべて使って、『大幻獣』を一定時間100メートルを超える大きさにできるよ」

依頼結果

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MVP一覧

  • 雨呼の蒼花
    雨を告げる鳥ka6258

重体一覧

参加者一覧

  • 真実を見通す瞳
    八島 陽(ka1442
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 大悪党
    神楽(ka2032
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • ヴェルナーの懐刀
    桜憐りるか(ka3748
    人間(蒼)|17才|女性|魔術師
  • 太陽猫の矛
    アイラ(ka3941
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 雨呼の蒼花
    雨を告げる鳥(ka6258
    エルフ|14才|女性|魔術師

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依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
雨を告げる鳥(ka6258
エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2018/03/22 16:16:23
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/03/18 00:37:35