ゲスト
(ka0000)
草原の暴牛
マスター:竜桐水仙

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 5~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/04/03 12:00
- 完成日
- 2018/04/11 06:20
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●とある丘陵地にて
突き抜けるような青空に、雄大な緑の丘陵。
優しい空気の中で、数多の羊たちがもしゃもしゃと草を食んでいた。
一人の羊飼いが、丘の上に散らばる羊たちを、ぼんやりと眺め渡している。
彼は、手に持った棒でプラプラと草をなぶりながら、のんびりと羊たちの後ろを歩く。
こうして散歩がてら羊に草を食わせるのが、彼の日課なのだ。
いつもと変わらない、平和な日常。
……そのはずだった。
一頭の羊が、顔を上げる。
一頭、また一頭と、続いて頭を上げていく羊たち。
その次には、何かを訴えるように一斉に声を上げ始めた。
羊たちの視線が一点に集まる。
その先にあるのは、丘の頂上。その向こうに見える、一点の染み。
それはだんだんと大きくなってゆき、明確にその姿をあらわにする。
……ウシ、としか呼べないそのシルエットは、しかし絶対にウシではない。
獣にしてもあまりに大きなその体躯。
生物にしては暗すぎるその体色。
極めつけはその輪郭。
ウシのようにも見えるそれは、陽炎か火影のように、その輪郭をブレさせているのだった。
さらに悪いことに、それは一頭では収まらず、そのまわりにも何頭かおなじようなものが姿をあらわしはじめている。
羊飼いの顔が青ざめた。
口をぱくぱくとさせながら、慌てふためいて後ずさり、尻餅をついてもまだ下がる。
なんとか身体の向きを変えるも、あまりの恐怖に足下がおぼつかない。草の上を這うようにしてそれから離れる。
やっと出てきた言葉は、絶叫じみたものだった。
「ヴォ、歪虚だぁぁぁぁああああ!!」
その声につられるようにして、羊たちもパニックに陥る。
てんでバラバラの方向に逃げ惑いながら、けたたましくわめき散らした。
そんな羊たちを悠々と追い回し、一頭、また一頭と角で突き殺していく歪虚。
羊飼いは振り返る間も惜しんで、可能な限りの全速力で逃げ出した。
●ハンターオフィスにて
「……と、このような事件が立て続けに三件ほど報告されております。被害者は今のところ、丘陵地帯に住む牧畜を生業とする方々。彼らから、このウシ型の雑魔を掃討するよう、依頼がなされました」
淡々と説明していく職員。
「被害者に対する聞き取り調査をまとめると、雑魔の数は一度の事件につき三体。目撃されたのが同じ個体であるのかという点は確認が取れていません。それなりに強力かつ巨体を誇る雑魔であるため、依頼達成のためにはハンター同士の協力が必要となります」
そこでなにかを思い出したかのように息を吸い込み、言葉を続ける。
「いずれの個体も、化け物のように大きな体躯をしていたということです。雑魔に慣れない一般市民が、恐怖に駆られて実態以上に大きく雑魔を認識している可能性が高いとは思いますが、念のため注意しておいてください。雑魔の体長が二メートルを越す可能性があります」
そこまで言い切ってから職員は、依頼を受けるのであれば、と、紙きれを差し出した。
突き抜けるような青空に、雄大な緑の丘陵。
優しい空気の中で、数多の羊たちがもしゃもしゃと草を食んでいた。
一人の羊飼いが、丘の上に散らばる羊たちを、ぼんやりと眺め渡している。
彼は、手に持った棒でプラプラと草をなぶりながら、のんびりと羊たちの後ろを歩く。
こうして散歩がてら羊に草を食わせるのが、彼の日課なのだ。
いつもと変わらない、平和な日常。
……そのはずだった。
一頭の羊が、顔を上げる。
一頭、また一頭と、続いて頭を上げていく羊たち。
その次には、何かを訴えるように一斉に声を上げ始めた。
羊たちの視線が一点に集まる。
その先にあるのは、丘の頂上。その向こうに見える、一点の染み。
それはだんだんと大きくなってゆき、明確にその姿をあらわにする。
……ウシ、としか呼べないそのシルエットは、しかし絶対にウシではない。
獣にしてもあまりに大きなその体躯。
生物にしては暗すぎるその体色。
極めつけはその輪郭。
ウシのようにも見えるそれは、陽炎か火影のように、その輪郭をブレさせているのだった。
さらに悪いことに、それは一頭では収まらず、そのまわりにも何頭かおなじようなものが姿をあらわしはじめている。
羊飼いの顔が青ざめた。
口をぱくぱくとさせながら、慌てふためいて後ずさり、尻餅をついてもまだ下がる。
なんとか身体の向きを変えるも、あまりの恐怖に足下がおぼつかない。草の上を這うようにしてそれから離れる。
やっと出てきた言葉は、絶叫じみたものだった。
「ヴォ、歪虚だぁぁぁぁああああ!!」
その声につられるようにして、羊たちもパニックに陥る。
てんでバラバラの方向に逃げ惑いながら、けたたましくわめき散らした。
そんな羊たちを悠々と追い回し、一頭、また一頭と角で突き殺していく歪虚。
羊飼いは振り返る間も惜しんで、可能な限りの全速力で逃げ出した。
●ハンターオフィスにて
「……と、このような事件が立て続けに三件ほど報告されております。被害者は今のところ、丘陵地帯に住む牧畜を生業とする方々。彼らから、このウシ型の雑魔を掃討するよう、依頼がなされました」
淡々と説明していく職員。
「被害者に対する聞き取り調査をまとめると、雑魔の数は一度の事件につき三体。目撃されたのが同じ個体であるのかという点は確認が取れていません。それなりに強力かつ巨体を誇る雑魔であるため、依頼達成のためにはハンター同士の協力が必要となります」
そこでなにかを思い出したかのように息を吸い込み、言葉を続ける。
「いずれの個体も、化け物のように大きな体躯をしていたということです。雑魔に慣れない一般市民が、恐怖に駆られて実態以上に大きく雑魔を認識している可能性が高いとは思いますが、念のため注意しておいてください。雑魔の体長が二メートルを越す可能性があります」
そこまで言い切ってから職員は、依頼を受けるのであれば、と、紙きれを差し出した。
リプレイ本文
●打合(ウチアワセ)
淡い黄緑色の陽光が、いちめんの大草原に垂れている。
そのゆるりとした優しい雰囲気の中に、物々しい装いの男女六名が入ってきた。
すぐに彼らは立ち止まり、円形に集まって最後の打ち合わせを始める。
一番年かさに見える男――鞍馬 真(ka5819)が、代表して口を開いた。
「二班に分かれて草原を探索。雑魔を発見次第、他の班に短伝話で連絡を入れてから交戦。間違いないか?」
「間違いないです」
「はーい!!」
「ん」
「了解です!」
「オッケーです」
葛音 水月(ka1895)を筆頭に、全員が答えを返す。
「よし。乱戦を避けるため、今回班同士は離れて行動する。不覚を取らないよう、気をつけて探索していこう」
六人は三・三で二班に分かれ、それぞれ草原へと足を踏み入れていった。
そのうちの一方、真とルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)、そして冷泉 緋百合(ka6936)の三人組は、はっきりとした足取りで草原を進んでいく。
「人に被害が出ていないのが不幸中の幸いだ。早くこの優しい草原に、平穏を取り戻したいところだな」
真の呟きに、ルンルンも大きく頷いた。
「正義のニンジャとして、あんなひどいこと放っておけないんだからっ!」
真の後ろを歩く緋百合が、ルンルンに合わせてふんふんと首を縦に振る。
しらみつぶしで探索を進めていく。
「木なんかあったら登ってみよう。高いところから見たら遠くまで見える。緋百合も手伝ってほしいな」
「わかった」
「羊を襲っていたというので、家畜を探してみると雑魔に辿り着くかもしれません。まずあそこにいる羊の群をみにいきましょう!」
「いいね」
そうして足を踏み出した三人に、ぽかぽかとした陽光が降り注いでいる。
足下を覆うかのような緑の絨毯との相乗効果で、寝っころがりたくなるほど気持ちがいい。
歩きながらルンルンは空を見上げ、しみじみと呟く。
「こういう依頼じゃなかったら、お弁当持ってピクニックに来たいくらいなのです」
「ええ、ここはとってもいいところです」
「またいつか散歩にこようか」
他の二人も同感だった。
気持ちのいい風が三人の頬を撫でる。
……と、真の懐でバイブ音が鳴った。
「おや、随分早いな」
短伝話を受ける真。
頷いて二、三言葉を交わすと、魔導スマートフォンを懐へ戻す。
「案の定、あちらは遭遇したと」
「むー! こっちも負けていられないのです!」
「……コクコク」
●邂逅(カイコウ)
他方、水月を中心としたステラ=ライムライト(ka5122)、葛音 ミカ(ka6318)の三人は、緊張感をほどよく残した状態で、のんびりと探索を進めていた。
「今回のは簡単そう……かな」
ミカが一番前でキョロキョロしながら、そんなことを呟く。
「ミカは練習で来てるんだから、あんまり気を抜かないようにねー」
「わかってる」
ちらりと二人に視線をやったあと、ミカはすっと足を速めた。
そんなミカに頬を緩めながらも足を進める水月と、馬上にあっても水月にスピードを合わせるステラ。
「まぁ、これだけ見通しも風もいいと、ゆっくりしたくもなるよねー」
「水月だって気を抜いちゃダメだよ? 私もミカさんのカバーにまわるけど、私だって新しい装備の性能、試したいんだから!」
「はいはーい」
いたずらに笑って、水月は走り出す。
「もうっ!」
ステラもその後を追った。
ミカに追いつくと、彼女はブツブツと何ごとかを口の中で呟いている。
「……ロース、サーロイン、ヒレ、リブ……。歪虚って食べられるのかな?」
思わず顔を見合わせる二人。
「雑魔は大抵、死ぬとすぐに消えちゃうんだけど……」
「でも確かにお肉食べたいね」
「しょーがないなぁ、終わったらね」
「やったっ♪」
そんなやり取りをしながら、三人は探索を進めていった。
そして……。
「あっ」
ステラが声を上げる。
「どうしたの?」
「……まさか」
他の二人の言葉を受けて、きゅっと唇を吊り上げるステラ。
そのまま刀を振りかぶる。
その雰囲気から察して、水月は魔導スマートフォンを取り出した。
「……見つけた、そこっ!」
ステラのスキル【次元斬】が発動し、目の前の丘、その向こう側から悲痛ないななきが上がる。
「うっそ躱した! 今ので一体倒して、残り二体。私に気付いたみたい!」
悔しそうに膝を叩きながら、ステラはゴースロンに拍車を掛ける。
「ちょっと久しぶりだけど……。先輩らしいとこ、見せなきゃね!」
「ボクも行ってくる!」
ミカも全速力で、雑魔に向けて駆け出した。
それらを横目で見ていた水月は、真班への報告を終えてすぐに移動を開始し、そしてフォローのために八握剣を用意する。
敵に向かっている二人に追いつき、後ろから言葉を投げる。
「さぁ、サポートするから思うままに動いてみて!」
「了解っ! ……さぁいくよ!」
「何度も特訓したんだから、一人でも大丈夫!」
ステラはミカを気にしながらも、攻撃を受けなかった方の雑魔に突っ込んでいく。
雑魔たちは敵味方の識別が上手いらしく、味方を飛び越えて突撃を仕掛けてくる。
最初に接敵。
雑魔は立派な角を振りかざしながら、ステラに突撃してきた。
避けようとしたもののタイミングを逃し、攻撃を受けてしまう。
雑魔は彼女を撥ね飛ばし、少ししたところで立ち止まった。
先程と同じ場所に落ちるステラ。
「いったぁ…… なんてね! 残念でしたっ!!」
しかし所詮は雑魔。装備を固めたハンター相手では、微々たるダメージしか稼げない。
ステラは何ごともなく起き上がるとすぐに馬に跨がり、今までと変わらない動きで戦闘を継続していく。
仕返しとばかりに、スキル【二連之業】を発動。
大上段から切り下ろされた刃が、一瞬のうちに横一文字の斬撃へと変化する。
瞬きの間に雑魔は切り裂かれ、光塵へと成り果てた。
「やりぃっ!」
ステラはガッツポーズを決めると馬を反転させ、ミカや水月の所へと移動を開始した。
ステラが雑魔に撥ねられた頃。
ミカはちょうど接敵するところだった。
スキル【剣心一如】を発動して、心身を研ぎ澄ましていく。
水月も彼女と同時に、スキル【アクセルオーバー】を発動。
彼の身体をマテリアルのオーラが覆い、その動きが一段階素早くなる。
二人のフォローに入れるように、という準備だ。
目の端でステラが雑魔に撥ねられたのも捉えていたが、一撃で致命傷を与えられるとは思わない。ミカへの支援をしてから向かうことにする。
案の定ステラは、何ごともなかったかのように刀を振り、雑魔に斬撃を見舞っている。
するりと移動し、得物をワイヤーウィップに持ち替えて、目の前の雑魔にスキル【エンタングル】を仕掛けた。
雑魔の足に鞭が絡みつき、その行動を阻害する。
ミカは大きく息を吸い込んで、丹田からマテリアルを全身に行き渡らせていく。
スキル【気息充溢】でさらに能力を強化し、万全を期した状態で【疾風剣】を放った。
身体の横で構えられた刀が、一息で雑魔の足に滑り込む。
「ブモォォォォォォォォ!!」
雑魔のヒステリックな鳴き声。
刺された足は動かせず、見るからに瀕死の重傷。
一瞬だけミカの気が緩んだ。
その瞬間。
雑魔の角が、ミカを襲う。
空気を切り裂いて迫る、鋭利な角。
突然の出来事に、ミカの脳裏は真っ白になった。
何も出来ず、角が腹に刺さる……
そのように思われた刹那。
「っと、悪いけどここまでだよ」
ガキィィィン!!
金属質な音が一帯に響いた。
間一髪で水月が割り込み、正面から雑魔の攻撃を受ける。
水月は完全に攻撃を受けきり、勢いをいなした。
ミカの横を雑魔は通り抜け、すぐ後ろで立ち止まる。
「いけ! ミカ!!」
水月の声に背中を押され、ミカは刀を構えた。
振り向きざまに、攻撃を落とす。
「やぁぁぁあああああ!!」
その刃は雑魔の腹を強かに切り裂き、これ以上ない致命傷を与えた。
ミカの身体が密着した状態で、雑魔は最期を迎える。
ぶあっと光塵が巻き上がり、雑魔の身体が散っていく。
刃を構えたままのミカだけが、その場に残った。
崩れるようにして、構えが解けるミカ。
その頭に、ポンと手が置かれる。
振り返れば、水月が笑みを浮かべていた。
「お疲れさまー。怪我はない?」
こくりと頷くミカ。
「やったねっ!!」
そんな二人に、戻ってきたステラが飛びついた。
「ミカさんが倒したんだ!」
満面の笑みではしゃぐステラに、ミカの顔がやっと表情を取り戻す。
「……びっくり……した」
「怪我がなくてよかったよー!」
そんなことを言うステラの身体に怪我を見つける水月。
「むしろステラが怪我してるじゃん。ほら、ポーション」
「いやいやこんな傷、たいしたことないって。ポーションもただじゃないんだし、とっといてよ。まだ雑魔がいるかもしれないしね!」
無理矢理に水月のポーションを押し戻し、にっこりと笑うステラ。
水月はため息をこぼしてポーションをしまった。
「それじゃー、まだ雑魔がいるかもしれないし、もうちょっとだけ頑張ろう」
「りょーかいっ!」
和気藹々とおしゃべりをする二人を見ながら、ミカはポツリと呟く。
「雑魔同士、正面衝突させるまでもなく終わってしまった……」
頭を振って切り換えると、ミカは二人の所へと駆け寄っていった。
●他方(タホウ)
くああ、と可愛いあくびを漏らした口が、ゆっくり閉じられていく。
あくびの主であるルンルンは、横に伸びた木の幹に腰を預け、足をプラプラさせた状態で呟いた。
「……春眠暁に吼えるのです」
つい独り言が漏れる。
「何か見えるか?」
「ぜーんぜん何も。ウシさんは三体だけだったんでしょうか……」
言うやいなや、ぴょんと木から飛び降りるルンルン。
飛び降りた先には、双眼鏡を覗き込む真と、目の上に手をかざして遠くを見渡している緋百合がいる。
双眼鏡を下ろした真が、難しい顔でうなる。
「うーん、その可能性もあるな」
場所を変えようと歩き出そうとした、その時。
「あ」
緋百合が声を上げた。
目の上に手をかざした状態で、後ろ――来た方向を見詰めている。
そちらを見やれば、非常に大きな牛が、悠々と足を運んでいた。
「うわ、結構大きいな。普通の牛なら肉がたくさん取れるんだろうけど……」
思わず呟く真。
最初に頭を切り換えたのは、意外にもルンルンだ。
「とうとう出たなっ。草原の治乱者(アウトロー)たち!」
即座に呪符【牡丹灯籠】を装填する。
真たちもそれを受けて、迎撃準備に入っていった。
スキル【地縛符】を発動させるため、二枚の呪符を構えるルンルン。
「ジュゲームリリカルクルクルマジカル…… ルンルン忍法土蜘蛛の術! 符を場にセットしてターンエンド」
自分に出来る準備を追えたルンルンは、次の動作に取りかかりながらも、雑魔に向けて走り去っていった二人の仲間に、期待の目を向けた。
真は、雑魔との距離を詰めると同時に【ソウルエッジ】を発動する。
マテリアルが武器へと伝達し、真の能力が大幅に引き上げられる。
真と同じタイミングで、緋百合も距離を詰めていた。
雑魔は未だ、自分を狙う三人のハンターに気付いていない。
緋百合は【瞬炎・残炎散華】を発動した。
凄まじい速度で間合いを詰め、雑魔に反応を許すことなく【極炎・集炎瞬華】を叩き込む。
白炎のごときマテリアルの揺らぎが、拳を芯に槍を形作る。
……その拳がひらめく。
パァァァァン!
雑魔を光が貫いた。
槍はすぐに形をなくし、穿たれた雑魔だけがその場に残る。
その身体がほどけ、空に消えた。
緋百合は真へと振り返る。
真もまた【踏込】と【疾風剣】を併用した恐ろしいほどの加速度でもって、一息に距離を詰めていた。
その速度は緋百合のそれと遜色ない。
オーバーなほどに威力を引き上げられた一撃が、過たず雑魔の身体に突き立つ。
ザンッ
突き立った剣は、易々と雑魔の身体を貫いた。
派手な効果こそ現れないものの、その剣に籠もる力は歪虚兵ですら一撃で葬り去るほどのもの。
ひとたまりもなく、雑魔が塵に変わる。
雑魔の光子が散る中で、真の視線がちらりとルンルンに向く。
真の意図を汲んで、地縛符による行動阻害結界にギリギリまで近づくルンルン。
符を装填し直すと同時に赤い布を取り出し、闘牛士のようにそれを構える。
「さぁ~、来なさい! こちらに突進してこいなのです!」
ルンルンの挑発に乗ったのか、はたまた他の二人よりは与しやすく見えたのか。
最後の雑魔は……
ルンルンめがけて突撃を始めた。
「そこで符をオープン…… トラップカード発動です! 私を甘く見たのが敗因なんだからっ」
ルンルンが地面を指し示せば、たちまち地面がぬかるみ、雑魔の足が絡め取られる。
畳み掛けるようにして符を五枚掲げ、攻撃を仕掛けるルンルン。
「ジュゲームリリカル…… ルンルン忍法、五星花! 煌めいて、星の花弁たち!!」
五枚の符が躍り出て、身動きの取れない雑魔を囲み、結界を張る。
次の瞬間、結界内には光が立ちこめ、雑魔の身体を焼き払った。
「ブモォォォォォォォォ」
雑魔から悲鳴が上がる。
しかしそれも一瞬のこと。
結界がたち消えたあとには、散りゆく雑魔の姿があった。
「やたっ!」
ガッツポーズのルンルン。
それを眺めながら、緋百合はタバコを取り出し、すっと火を点ける。
風に乗って、緋百合の吐く紫煙がたなびいた。
クールな雰囲気にタバコが意外なほどよく似合う。
一通り辺りを見回していた真が口を開く。
「おつかれさま。周囲に雑魔の影もない。ここが最後の場所だから、これでこの依頼は達成だ」
「おつかれさまですー!」
「……おう」
ルンルンは元気よく、緋百合は戦闘の余韻に浸りながら言葉を返す。
「それでは、向こうの班に連絡だけして帰ることにしよう。本当にお疲れさま」
二人に微笑みかけると、身体を翻して懐からスマートフォンを取り出した。
「……終わりだって」
通話を切った水月が、他の二人に笑いかける。
「わー、おつかれー!」
「ん、おつかれさま」
ステラとミカはそれぞれの熱量で依頼達成をねぎらう。
「ねぇねぇ水月、お肉食べにいこ!」
ステラが水月に飛びついた。
動きのないミカを振り返り、足踏みしながらミカに手を伸ばす。
「ほらほらミカさんもっ! 牛を倒したんだし、牛ステーキかな~?」
その一言に、ミカの目がキラッと輝いた。
キラキラの目で、じっと水月を見詰める。
「……ボクもたべたい」
あまりの可愛さに水月はミカの頭を撫でる。
口許を三日月形にゆるめ、水月は語りかける。
「この報酬でご馳走にしよっか」
ステラと腕を組んだまま、ミカの背中に手を添えて足を踏み出す。
三人で連れ立って、帰路を辿る。
かくして草原の暴牛は姿を消し、優しい自然に暖かな平穏が戻った。
淡い黄緑色の陽光が、いちめんの大草原に垂れている。
そのゆるりとした優しい雰囲気の中に、物々しい装いの男女六名が入ってきた。
すぐに彼らは立ち止まり、円形に集まって最後の打ち合わせを始める。
一番年かさに見える男――鞍馬 真(ka5819)が、代表して口を開いた。
「二班に分かれて草原を探索。雑魔を発見次第、他の班に短伝話で連絡を入れてから交戦。間違いないか?」
「間違いないです」
「はーい!!」
「ん」
「了解です!」
「オッケーです」
葛音 水月(ka1895)を筆頭に、全員が答えを返す。
「よし。乱戦を避けるため、今回班同士は離れて行動する。不覚を取らないよう、気をつけて探索していこう」
六人は三・三で二班に分かれ、それぞれ草原へと足を踏み入れていった。
そのうちの一方、真とルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)、そして冷泉 緋百合(ka6936)の三人組は、はっきりとした足取りで草原を進んでいく。
「人に被害が出ていないのが不幸中の幸いだ。早くこの優しい草原に、平穏を取り戻したいところだな」
真の呟きに、ルンルンも大きく頷いた。
「正義のニンジャとして、あんなひどいこと放っておけないんだからっ!」
真の後ろを歩く緋百合が、ルンルンに合わせてふんふんと首を縦に振る。
しらみつぶしで探索を進めていく。
「木なんかあったら登ってみよう。高いところから見たら遠くまで見える。緋百合も手伝ってほしいな」
「わかった」
「羊を襲っていたというので、家畜を探してみると雑魔に辿り着くかもしれません。まずあそこにいる羊の群をみにいきましょう!」
「いいね」
そうして足を踏み出した三人に、ぽかぽかとした陽光が降り注いでいる。
足下を覆うかのような緑の絨毯との相乗効果で、寝っころがりたくなるほど気持ちがいい。
歩きながらルンルンは空を見上げ、しみじみと呟く。
「こういう依頼じゃなかったら、お弁当持ってピクニックに来たいくらいなのです」
「ええ、ここはとってもいいところです」
「またいつか散歩にこようか」
他の二人も同感だった。
気持ちのいい風が三人の頬を撫でる。
……と、真の懐でバイブ音が鳴った。
「おや、随分早いな」
短伝話を受ける真。
頷いて二、三言葉を交わすと、魔導スマートフォンを懐へ戻す。
「案の定、あちらは遭遇したと」
「むー! こっちも負けていられないのです!」
「……コクコク」
●邂逅(カイコウ)
他方、水月を中心としたステラ=ライムライト(ka5122)、葛音 ミカ(ka6318)の三人は、緊張感をほどよく残した状態で、のんびりと探索を進めていた。
「今回のは簡単そう……かな」
ミカが一番前でキョロキョロしながら、そんなことを呟く。
「ミカは練習で来てるんだから、あんまり気を抜かないようにねー」
「わかってる」
ちらりと二人に視線をやったあと、ミカはすっと足を速めた。
そんなミカに頬を緩めながらも足を進める水月と、馬上にあっても水月にスピードを合わせるステラ。
「まぁ、これだけ見通しも風もいいと、ゆっくりしたくもなるよねー」
「水月だって気を抜いちゃダメだよ? 私もミカさんのカバーにまわるけど、私だって新しい装備の性能、試したいんだから!」
「はいはーい」
いたずらに笑って、水月は走り出す。
「もうっ!」
ステラもその後を追った。
ミカに追いつくと、彼女はブツブツと何ごとかを口の中で呟いている。
「……ロース、サーロイン、ヒレ、リブ……。歪虚って食べられるのかな?」
思わず顔を見合わせる二人。
「雑魔は大抵、死ぬとすぐに消えちゃうんだけど……」
「でも確かにお肉食べたいね」
「しょーがないなぁ、終わったらね」
「やったっ♪」
そんなやり取りをしながら、三人は探索を進めていった。
そして……。
「あっ」
ステラが声を上げる。
「どうしたの?」
「……まさか」
他の二人の言葉を受けて、きゅっと唇を吊り上げるステラ。
そのまま刀を振りかぶる。
その雰囲気から察して、水月は魔導スマートフォンを取り出した。
「……見つけた、そこっ!」
ステラのスキル【次元斬】が発動し、目の前の丘、その向こう側から悲痛ないななきが上がる。
「うっそ躱した! 今ので一体倒して、残り二体。私に気付いたみたい!」
悔しそうに膝を叩きながら、ステラはゴースロンに拍車を掛ける。
「ちょっと久しぶりだけど……。先輩らしいとこ、見せなきゃね!」
「ボクも行ってくる!」
ミカも全速力で、雑魔に向けて駆け出した。
それらを横目で見ていた水月は、真班への報告を終えてすぐに移動を開始し、そしてフォローのために八握剣を用意する。
敵に向かっている二人に追いつき、後ろから言葉を投げる。
「さぁ、サポートするから思うままに動いてみて!」
「了解っ! ……さぁいくよ!」
「何度も特訓したんだから、一人でも大丈夫!」
ステラはミカを気にしながらも、攻撃を受けなかった方の雑魔に突っ込んでいく。
雑魔たちは敵味方の識別が上手いらしく、味方を飛び越えて突撃を仕掛けてくる。
最初に接敵。
雑魔は立派な角を振りかざしながら、ステラに突撃してきた。
避けようとしたもののタイミングを逃し、攻撃を受けてしまう。
雑魔は彼女を撥ね飛ばし、少ししたところで立ち止まった。
先程と同じ場所に落ちるステラ。
「いったぁ…… なんてね! 残念でしたっ!!」
しかし所詮は雑魔。装備を固めたハンター相手では、微々たるダメージしか稼げない。
ステラは何ごともなく起き上がるとすぐに馬に跨がり、今までと変わらない動きで戦闘を継続していく。
仕返しとばかりに、スキル【二連之業】を発動。
大上段から切り下ろされた刃が、一瞬のうちに横一文字の斬撃へと変化する。
瞬きの間に雑魔は切り裂かれ、光塵へと成り果てた。
「やりぃっ!」
ステラはガッツポーズを決めると馬を反転させ、ミカや水月の所へと移動を開始した。
ステラが雑魔に撥ねられた頃。
ミカはちょうど接敵するところだった。
スキル【剣心一如】を発動して、心身を研ぎ澄ましていく。
水月も彼女と同時に、スキル【アクセルオーバー】を発動。
彼の身体をマテリアルのオーラが覆い、その動きが一段階素早くなる。
二人のフォローに入れるように、という準備だ。
目の端でステラが雑魔に撥ねられたのも捉えていたが、一撃で致命傷を与えられるとは思わない。ミカへの支援をしてから向かうことにする。
案の定ステラは、何ごともなかったかのように刀を振り、雑魔に斬撃を見舞っている。
するりと移動し、得物をワイヤーウィップに持ち替えて、目の前の雑魔にスキル【エンタングル】を仕掛けた。
雑魔の足に鞭が絡みつき、その行動を阻害する。
ミカは大きく息を吸い込んで、丹田からマテリアルを全身に行き渡らせていく。
スキル【気息充溢】でさらに能力を強化し、万全を期した状態で【疾風剣】を放った。
身体の横で構えられた刀が、一息で雑魔の足に滑り込む。
「ブモォォォォォォォォ!!」
雑魔のヒステリックな鳴き声。
刺された足は動かせず、見るからに瀕死の重傷。
一瞬だけミカの気が緩んだ。
その瞬間。
雑魔の角が、ミカを襲う。
空気を切り裂いて迫る、鋭利な角。
突然の出来事に、ミカの脳裏は真っ白になった。
何も出来ず、角が腹に刺さる……
そのように思われた刹那。
「っと、悪いけどここまでだよ」
ガキィィィン!!
金属質な音が一帯に響いた。
間一髪で水月が割り込み、正面から雑魔の攻撃を受ける。
水月は完全に攻撃を受けきり、勢いをいなした。
ミカの横を雑魔は通り抜け、すぐ後ろで立ち止まる。
「いけ! ミカ!!」
水月の声に背中を押され、ミカは刀を構えた。
振り向きざまに、攻撃を落とす。
「やぁぁぁあああああ!!」
その刃は雑魔の腹を強かに切り裂き、これ以上ない致命傷を与えた。
ミカの身体が密着した状態で、雑魔は最期を迎える。
ぶあっと光塵が巻き上がり、雑魔の身体が散っていく。
刃を構えたままのミカだけが、その場に残った。
崩れるようにして、構えが解けるミカ。
その頭に、ポンと手が置かれる。
振り返れば、水月が笑みを浮かべていた。
「お疲れさまー。怪我はない?」
こくりと頷くミカ。
「やったねっ!!」
そんな二人に、戻ってきたステラが飛びついた。
「ミカさんが倒したんだ!」
満面の笑みではしゃぐステラに、ミカの顔がやっと表情を取り戻す。
「……びっくり……した」
「怪我がなくてよかったよー!」
そんなことを言うステラの身体に怪我を見つける水月。
「むしろステラが怪我してるじゃん。ほら、ポーション」
「いやいやこんな傷、たいしたことないって。ポーションもただじゃないんだし、とっといてよ。まだ雑魔がいるかもしれないしね!」
無理矢理に水月のポーションを押し戻し、にっこりと笑うステラ。
水月はため息をこぼしてポーションをしまった。
「それじゃー、まだ雑魔がいるかもしれないし、もうちょっとだけ頑張ろう」
「りょーかいっ!」
和気藹々とおしゃべりをする二人を見ながら、ミカはポツリと呟く。
「雑魔同士、正面衝突させるまでもなく終わってしまった……」
頭を振って切り換えると、ミカは二人の所へと駆け寄っていった。
●他方(タホウ)
くああ、と可愛いあくびを漏らした口が、ゆっくり閉じられていく。
あくびの主であるルンルンは、横に伸びた木の幹に腰を預け、足をプラプラさせた状態で呟いた。
「……春眠暁に吼えるのです」
つい独り言が漏れる。
「何か見えるか?」
「ぜーんぜん何も。ウシさんは三体だけだったんでしょうか……」
言うやいなや、ぴょんと木から飛び降りるルンルン。
飛び降りた先には、双眼鏡を覗き込む真と、目の上に手をかざして遠くを見渡している緋百合がいる。
双眼鏡を下ろした真が、難しい顔でうなる。
「うーん、その可能性もあるな」
場所を変えようと歩き出そうとした、その時。
「あ」
緋百合が声を上げた。
目の上に手をかざした状態で、後ろ――来た方向を見詰めている。
そちらを見やれば、非常に大きな牛が、悠々と足を運んでいた。
「うわ、結構大きいな。普通の牛なら肉がたくさん取れるんだろうけど……」
思わず呟く真。
最初に頭を切り換えたのは、意外にもルンルンだ。
「とうとう出たなっ。草原の治乱者(アウトロー)たち!」
即座に呪符【牡丹灯籠】を装填する。
真たちもそれを受けて、迎撃準備に入っていった。
スキル【地縛符】を発動させるため、二枚の呪符を構えるルンルン。
「ジュゲームリリカルクルクルマジカル…… ルンルン忍法土蜘蛛の術! 符を場にセットしてターンエンド」
自分に出来る準備を追えたルンルンは、次の動作に取りかかりながらも、雑魔に向けて走り去っていった二人の仲間に、期待の目を向けた。
真は、雑魔との距離を詰めると同時に【ソウルエッジ】を発動する。
マテリアルが武器へと伝達し、真の能力が大幅に引き上げられる。
真と同じタイミングで、緋百合も距離を詰めていた。
雑魔は未だ、自分を狙う三人のハンターに気付いていない。
緋百合は【瞬炎・残炎散華】を発動した。
凄まじい速度で間合いを詰め、雑魔に反応を許すことなく【極炎・集炎瞬華】を叩き込む。
白炎のごときマテリアルの揺らぎが、拳を芯に槍を形作る。
……その拳がひらめく。
パァァァァン!
雑魔を光が貫いた。
槍はすぐに形をなくし、穿たれた雑魔だけがその場に残る。
その身体がほどけ、空に消えた。
緋百合は真へと振り返る。
真もまた【踏込】と【疾風剣】を併用した恐ろしいほどの加速度でもって、一息に距離を詰めていた。
その速度は緋百合のそれと遜色ない。
オーバーなほどに威力を引き上げられた一撃が、過たず雑魔の身体に突き立つ。
ザンッ
突き立った剣は、易々と雑魔の身体を貫いた。
派手な効果こそ現れないものの、その剣に籠もる力は歪虚兵ですら一撃で葬り去るほどのもの。
ひとたまりもなく、雑魔が塵に変わる。
雑魔の光子が散る中で、真の視線がちらりとルンルンに向く。
真の意図を汲んで、地縛符による行動阻害結界にギリギリまで近づくルンルン。
符を装填し直すと同時に赤い布を取り出し、闘牛士のようにそれを構える。
「さぁ~、来なさい! こちらに突進してこいなのです!」
ルンルンの挑発に乗ったのか、はたまた他の二人よりは与しやすく見えたのか。
最後の雑魔は……
ルンルンめがけて突撃を始めた。
「そこで符をオープン…… トラップカード発動です! 私を甘く見たのが敗因なんだからっ」
ルンルンが地面を指し示せば、たちまち地面がぬかるみ、雑魔の足が絡め取られる。
畳み掛けるようにして符を五枚掲げ、攻撃を仕掛けるルンルン。
「ジュゲームリリカル…… ルンルン忍法、五星花! 煌めいて、星の花弁たち!!」
五枚の符が躍り出て、身動きの取れない雑魔を囲み、結界を張る。
次の瞬間、結界内には光が立ちこめ、雑魔の身体を焼き払った。
「ブモォォォォォォォォ」
雑魔から悲鳴が上がる。
しかしそれも一瞬のこと。
結界がたち消えたあとには、散りゆく雑魔の姿があった。
「やたっ!」
ガッツポーズのルンルン。
それを眺めながら、緋百合はタバコを取り出し、すっと火を点ける。
風に乗って、緋百合の吐く紫煙がたなびいた。
クールな雰囲気にタバコが意外なほどよく似合う。
一通り辺りを見回していた真が口を開く。
「おつかれさま。周囲に雑魔の影もない。ここが最後の場所だから、これでこの依頼は達成だ」
「おつかれさまですー!」
「……おう」
ルンルンは元気よく、緋百合は戦闘の余韻に浸りながら言葉を返す。
「それでは、向こうの班に連絡だけして帰ることにしよう。本当にお疲れさま」
二人に微笑みかけると、身体を翻して懐からスマートフォンを取り出した。
「……終わりだって」
通話を切った水月が、他の二人に笑いかける。
「わー、おつかれー!」
「ん、おつかれさま」
ステラとミカはそれぞれの熱量で依頼達成をねぎらう。
「ねぇねぇ水月、お肉食べにいこ!」
ステラが水月に飛びついた。
動きのないミカを振り返り、足踏みしながらミカに手を伸ばす。
「ほらほらミカさんもっ! 牛を倒したんだし、牛ステーキかな~?」
その一言に、ミカの目がキラッと輝いた。
キラキラの目で、じっと水月を見詰める。
「……ボクもたべたい」
あまりの可愛さに水月はミカの頭を撫でる。
口許を三日月形にゆるめ、水月は語りかける。
「この報酬でご馳走にしよっか」
ステラと腕を組んだまま、ミカの背中に手を添えて足を踏み出す。
三人で連れ立って、帰路を辿る。
かくして草原の暴牛は姿を消し、優しい自然に暖かな平穏が戻った。
依頼結果
参加者一覧
サポート一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/04/02 12:26:51 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/04/01 09:10:35 |