ゲスト
(ka0000)
Family Ties
マスター:くさのうえのひよこ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/04/22 12:00
- リプレイ完成予定
- 2018/05/01 12:00
オープニング
●
人里離れた森の奥に、立派な洋館が建っていた。
そこでは、とある一家が静かに幸せに暮らしていた。
「アハハッ、アドリー! こっちだよ!」
綺麗に手入れされた庭で、金髪の少年とアドリーと呼んだ犬が走り回っている。
耳の垂れた黒い毛並みの大型犬のアドリーは少年に追いつき、じゃれるように飛びついた。
「わっ、やめろよ! くすぐったいだろっ」
「アドリー、ケインお兄様を放して差し上げて」
少女が声を掛けると、アドリーはスッとケインと呼ばれた少年から離れて少女の側に寄り、クゥーンと鼻を鳴らした。
「アドリーは、アンが大好きなんだな」
「森で怪我をしていたところを私が見つけて助けたんですもの。私が精一杯愛情を注いで育ててあげないと」
「アンは優しいな」
ケインは、そう言うと妹であるアンの頭をくしゃっと撫でた。
ふふ、とアンは嬉しそうに笑う。
「お母様がクッキーと紅茶を用意して下さっているそうよ。お兄様、早く行きましょう」
「ああ。そうしよう」
アンの横で、再びクゥンと短く鳴くアドリー。
そんなアドリーを見つめて、アンは微笑む。
「アドリー、お砂糖抜きのあなたのクッキーもあるんですって」
ワンッ!
アドリーは嬉しそうに高い声で吠えた。
●
その日は、朝から厚くて黒い雲が空を覆っていた。
「雨が降りそうね。用事で街へ出掛けたお父様とお母様が雨に遭わないと良いのだけれど」
「そうだね」
アンは二階の窓から外を覗いた。
「あれは、何かしら?」
屋敷から少し離れた森の奥で、白い煙が上がっているのが見えた。
ケインは窓に飛びついた。
「街の方角だ」
「えっ、お父様とお母様は……!?」
ケインは椅子に掛けてあったコートを羽織り、外に出かける支度を始める。
「……僕は、あの場所を確認しに行く。アンは、この屋敷から出てはいけないよ」
「お兄様! 私も一緒に行きます!」
「ダメだ、アンはここにいるんだ。アドリー、アンを守ってくれ」
アドリーにアンを託し、ケインは洋館を出ていった。
●
「……嫌な予感がします。お兄様、早く戻って来て下さい……」
アンは窓に向かって、目を閉じて神に祈った。
部屋の中は、シンと静まっている。
――ワンワンッ! ワンワンッ!
けたたましく吠え、アドリーはアンの服の袖を噛んで引っ張る。
「……アドリー? どこへ行くの?」
――ワンッ!
アンはアドリーに引っ張られ、慌てて階段を下りた。
「えっ、ここに隠れるの? せ、狭い……」
●街の医療施設にて
ケインはベッドの上で目を覚ました。
少しぼんやりとした頭で、一生懸命に自分の記憶を遡ってみる。
「――僕は館にアンとアドリーを残して、煙が立ち上っていた場所まで様子を見に行った」
「必死に父と母を探したけれど、会えなかった」
「森を進むと、豚の顔をした三体の化け物と出会った……それで」
「……それで? どうしたんだろう、思い出せない」
ケインは重く痛む頭を抱えて、必死に思い出そうとした。
すると、隣から声が聞こえた。
「君は、その豚の化け物にやられたんだろうね。茂みで倒れているところを、偶然あの森にいた木こりに助けられた」
ベッドの横に白衣を着た、医師であろう細身の男がいる。
ケインは慌てて身を起こした。
「父は、母はっ!? アンは無事なんですかっ!? ――痛っ」
「怪我をしているのだから無理をしてはいけない。君の家というのは、あの森の奥の洋館のことか?」
「ええ、それが何か?」
「ハンターズソサエティの調査団によると、洋館の周辺に豚の顔をした化け物がうろついているとのことだ」
医師は、目を伏せて言った。
「被害状況については現在調査中のようだが、外に化け物がいるとなると、洋館にいる君の妹さんについても極めて危ない状況だ」
「アンは……アンは、アドリーが守ってくれている! だから、絶対に大丈夫なんだ!」
●ハンターオフィスにて
「洋館に住んでいた一家が、森に現れたオーク型雑魔に襲われました」
職員は慌てて依頼書をオフィスの机に広げた。
「雑魔は今、洋館の庭にいると報告が入っています。斧と槍、それと魔法を使うオークが一体ずつ、合計三体のようです」
「森で行方不明になっている一家のお父様とお母様については、こちらで捜索を進めます」
続けて、職員は早口でハンターたちに伝えた。
「また、現在も末娘と愛犬が洋館に取り残されています。二階に居ると聞いていたのですが、窓から人影は確認できなかったようです」
「調査団は雑魔が庭にいるため近付けず、それ以上の事はわかりません。生存していれば、保護をお願いしたいです」
「では、よろしくお願い致します」
人里離れた森の奥に、立派な洋館が建っていた。
そこでは、とある一家が静かに幸せに暮らしていた。
「アハハッ、アドリー! こっちだよ!」
綺麗に手入れされた庭で、金髪の少年とアドリーと呼んだ犬が走り回っている。
耳の垂れた黒い毛並みの大型犬のアドリーは少年に追いつき、じゃれるように飛びついた。
「わっ、やめろよ! くすぐったいだろっ」
「アドリー、ケインお兄様を放して差し上げて」
少女が声を掛けると、アドリーはスッとケインと呼ばれた少年から離れて少女の側に寄り、クゥーンと鼻を鳴らした。
「アドリーは、アンが大好きなんだな」
「森で怪我をしていたところを私が見つけて助けたんですもの。私が精一杯愛情を注いで育ててあげないと」
「アンは優しいな」
ケインは、そう言うと妹であるアンの頭をくしゃっと撫でた。
ふふ、とアンは嬉しそうに笑う。
「お母様がクッキーと紅茶を用意して下さっているそうよ。お兄様、早く行きましょう」
「ああ。そうしよう」
アンの横で、再びクゥンと短く鳴くアドリー。
そんなアドリーを見つめて、アンは微笑む。
「アドリー、お砂糖抜きのあなたのクッキーもあるんですって」
ワンッ!
アドリーは嬉しそうに高い声で吠えた。
●
その日は、朝から厚くて黒い雲が空を覆っていた。
「雨が降りそうね。用事で街へ出掛けたお父様とお母様が雨に遭わないと良いのだけれど」
「そうだね」
アンは二階の窓から外を覗いた。
「あれは、何かしら?」
屋敷から少し離れた森の奥で、白い煙が上がっているのが見えた。
ケインは窓に飛びついた。
「街の方角だ」
「えっ、お父様とお母様は……!?」
ケインは椅子に掛けてあったコートを羽織り、外に出かける支度を始める。
「……僕は、あの場所を確認しに行く。アンは、この屋敷から出てはいけないよ」
「お兄様! 私も一緒に行きます!」
「ダメだ、アンはここにいるんだ。アドリー、アンを守ってくれ」
アドリーにアンを託し、ケインは洋館を出ていった。
●
「……嫌な予感がします。お兄様、早く戻って来て下さい……」
アンは窓に向かって、目を閉じて神に祈った。
部屋の中は、シンと静まっている。
――ワンワンッ! ワンワンッ!
けたたましく吠え、アドリーはアンの服の袖を噛んで引っ張る。
「……アドリー? どこへ行くの?」
――ワンッ!
アンはアドリーに引っ張られ、慌てて階段を下りた。
「えっ、ここに隠れるの? せ、狭い……」
●街の医療施設にて
ケインはベッドの上で目を覚ました。
少しぼんやりとした頭で、一生懸命に自分の記憶を遡ってみる。
「――僕は館にアンとアドリーを残して、煙が立ち上っていた場所まで様子を見に行った」
「必死に父と母を探したけれど、会えなかった」
「森を進むと、豚の顔をした三体の化け物と出会った……それで」
「……それで? どうしたんだろう、思い出せない」
ケインは重く痛む頭を抱えて、必死に思い出そうとした。
すると、隣から声が聞こえた。
「君は、その豚の化け物にやられたんだろうね。茂みで倒れているところを、偶然あの森にいた木こりに助けられた」
ベッドの横に白衣を着た、医師であろう細身の男がいる。
ケインは慌てて身を起こした。
「父は、母はっ!? アンは無事なんですかっ!? ――痛っ」
「怪我をしているのだから無理をしてはいけない。君の家というのは、あの森の奥の洋館のことか?」
「ええ、それが何か?」
「ハンターズソサエティの調査団によると、洋館の周辺に豚の顔をした化け物がうろついているとのことだ」
医師は、目を伏せて言った。
「被害状況については現在調査中のようだが、外に化け物がいるとなると、洋館にいる君の妹さんについても極めて危ない状況だ」
「アンは……アンは、アドリーが守ってくれている! だから、絶対に大丈夫なんだ!」
●ハンターオフィスにて
「洋館に住んでいた一家が、森に現れたオーク型雑魔に襲われました」
職員は慌てて依頼書をオフィスの机に広げた。
「雑魔は今、洋館の庭にいると報告が入っています。斧と槍、それと魔法を使うオークが一体ずつ、合計三体のようです」
「森で行方不明になっている一家のお父様とお母様については、こちらで捜索を進めます」
続けて、職員は早口でハンターたちに伝えた。
「また、現在も末娘と愛犬が洋館に取り残されています。二階に居ると聞いていたのですが、窓から人影は確認できなかったようです」
「調査団は雑魔が庭にいるため近付けず、それ以上の事はわかりません。生存していれば、保護をお願いしたいです」
「では、よろしくお願い致します」
解説
<目的>
オーク型雑魔の討伐
洋館にいるアンとアドリーの捜索・救出
<戦闘場所>
洋館前の広い庭です。
真ん中には大きな噴水があり、その隣には一家が毎日紅茶を楽しんでいたのであろう小さなガゼボがあります。
母とアンで手入れしていたバラが、庭をぐるりと取り囲むように咲いています。
<敵について>
・オーク型雑魔×三体
顔は豚に似ていて、身長二メートル程度、筋骨隆々な身体つきをしています。
斧オーク(近接):力溜め、渾身の一撃(単体攻撃)
槍オーク(近接):薙ぎ払い(前方横3スクエア攻撃)、突き刺し(前方縦2スクエア攻撃)
魔法オーク(魔法):魔法の矢(単体攻撃)
オーク型雑魔の討伐
洋館にいるアンとアドリーの捜索・救出
<戦闘場所>
洋館前の広い庭です。
真ん中には大きな噴水があり、その隣には一家が毎日紅茶を楽しんでいたのであろう小さなガゼボがあります。
母とアンで手入れしていたバラが、庭をぐるりと取り囲むように咲いています。
<敵について>
・オーク型雑魔×三体
顔は豚に似ていて、身長二メートル程度、筋骨隆々な身体つきをしています。
斧オーク(近接):力溜め、渾身の一撃(単体攻撃)
槍オーク(近接):薙ぎ払い(前方横3スクエア攻撃)、突き刺し(前方縦2スクエア攻撃)
魔法オーク(魔法):魔法の矢(単体攻撃)
マスターより
こんにちは、くさのうえのひよこです。
幸せな一家を襲った、突然の悲劇。
豚の顔をした凶悪な雑魔が、一家の洋館周辺に現れました。
ぜひに、この一家の幸せな日常を取り戻して頂けますと幸いでございます。
憧れのローズガーデンとガゼボの風景を頭に思い浮かべつつ、
描写を進めて参りたいと思っております。
幸せな一家を襲った、突然の悲劇。
豚の顔をした凶悪な雑魔が、一家の洋館周辺に現れました。
ぜひに、この一家の幸せな日常を取り戻して頂けますと幸いでございます。
憧れのローズガーデンとガゼボの風景を頭に思い浮かべつつ、
描写を進めて参りたいと思っております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/05/02 00:06
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/04/18 19:37:00 |
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作戦相談卓 玉兎 小夜(ka6009) 人間(リアルブルー)|17才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2018/04/21 21:10:44 |