ゲスト
(ka0000)
隣人憎けりゃ雑魔も隣人
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/04/28 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/05/07 22:00
オープニング
●ファーゴ家の畑
カルロ・ファーゴは自分の畑を見て激怒した。またしても作物が荒らされている! これは隣のアマート家の者の仕業に間違いない!
そこで彼は鍬を持って畑に張り込んだ。そうしたら見ろ! 隣の家のものに違いない、骸骨のように貧相で醜悪な奴が、作物を枯らしているではないか! その足下にいるのは何だ? ウサギやネコ、イヌに見える。おのれ、動物まで引き連れるとは卑怯な!
「やい! アマートの貧弱野郎! 死にたくなきゃあ今すぐここから出て行きやがれ!」
カルロはそう怒鳴ると、鍬を高々と掲げて大声で怒鳴った。動物たちはその声に驚いて逃げて行く。骸骨のような奴だけは、落ちくぼんだ眼窩をこちらに向けて、様子を窺っているように見える。二目と見たくもない、おぞましい顔だ。灰色っぽい白さの肌は浮いた肋骨を通して向こう側が見えるようだ。いや見えている。剥き出しの肋骨だ。
どう見ても剥き出しの肋骨、紛れもなく骸骨、火を見るよりも明らかに化け物、つまり雑魔なのだが、隣の家憎しのカルロは隣の家の者にしか見えていない。
「やい! お前の主に伝えろ! お前が貧弱だから、手下も貧弱になるんだってな!」
こちらの言ったことが通じたのだろうか、骸骨は、やがてがしゃんがしゃんと関節を鳴らしながら去って行った。
「へ、へへっ……ざまぁ見やがれ……しかしそうそう来られちゃたまったもんじゃねぇ……そうだ、ハンターオフィスに相談してみよう……」
彼はそうひとりごちると、鍬を担いで自分の家に戻っていった。
●ハンターオフィスにて
「憎い奴は犬まで憎いっていうけど、なんだかなぁ」
職員は苦笑しながら資料を配る。
「隣の家の奴が畑を荒らしてるから退治してくれ! って言うんだけど、どうも歪虚みたいなんだよ、うん。骸骨っぽいのを見てるらしいからね。それを、あんな貧相なやつは隣の家の者に違いない! って言うんだぜ……信じられる?」
げんなりとしたように彼は言った。
「最悪死ぬかも知れないのに呑気だよな。今、別の職員が、危ないから絶対手を出さないようにって連絡してるよ。これで聞けば良いんだけど」
やれやれ、と言わんばかりに職員は首を横に振った。それから少し、真面目な顔になって集まったハンターたちを見渡した。
「一番納得いかないのは、当事者の反応がこんなにふざけてるのに、命の危機は確かにあるってことだ。いつもの討伐依頼と変わらない。依頼人の呑気さに流されないで、気を引き締めてほしい。前線に立つのは君たちだ」
ハンターたちが頷くと、彼はまた資料をめくる。
「目撃されてるのは推定骸骨、ウサギ、ネコ、イヌ。ファンシーなんだかおっかないんだかわかんないね? 少なくとも骸骨は雑魔だ。動物たちは本物か雑魔かは目撃証言だけでははっきりしない。生きてる動物なら逃がしてやってくれ。雑魔なら容赦するな。言うまでもないだろうけど」
それから、彼はじっと依頼書を見て考え込んだ。これで解散ではないらしい。ハンターたちが様子を窺っていると、彼はため息を吐いた。
「……こんなことずっとやってると、いずれ人死にが出ると思うんだよね。この土地にこいつしかいないなら良いんだけど、子どもとかがうっかり歪虚に出くわしたりしたら、その子が殺されちゃうかもしれないでしょう? そういうの、未然に防いだ方が良いと思うんだよ」
なんとなく、彼の言うことがわかった。
「可能であれば、依頼主を説得して。化け物はちゃんと見極めろって。お前の孫がどうなっても知らねぇぞってさ」
カルロ・ファーゴは自分の畑を見て激怒した。またしても作物が荒らされている! これは隣のアマート家の者の仕業に間違いない!
そこで彼は鍬を持って畑に張り込んだ。そうしたら見ろ! 隣の家のものに違いない、骸骨のように貧相で醜悪な奴が、作物を枯らしているではないか! その足下にいるのは何だ? ウサギやネコ、イヌに見える。おのれ、動物まで引き連れるとは卑怯な!
「やい! アマートの貧弱野郎! 死にたくなきゃあ今すぐここから出て行きやがれ!」
カルロはそう怒鳴ると、鍬を高々と掲げて大声で怒鳴った。動物たちはその声に驚いて逃げて行く。骸骨のような奴だけは、落ちくぼんだ眼窩をこちらに向けて、様子を窺っているように見える。二目と見たくもない、おぞましい顔だ。灰色っぽい白さの肌は浮いた肋骨を通して向こう側が見えるようだ。いや見えている。剥き出しの肋骨だ。
どう見ても剥き出しの肋骨、紛れもなく骸骨、火を見るよりも明らかに化け物、つまり雑魔なのだが、隣の家憎しのカルロは隣の家の者にしか見えていない。
「やい! お前の主に伝えろ! お前が貧弱だから、手下も貧弱になるんだってな!」
こちらの言ったことが通じたのだろうか、骸骨は、やがてがしゃんがしゃんと関節を鳴らしながら去って行った。
「へ、へへっ……ざまぁ見やがれ……しかしそうそう来られちゃたまったもんじゃねぇ……そうだ、ハンターオフィスに相談してみよう……」
彼はそうひとりごちると、鍬を担いで自分の家に戻っていった。
●ハンターオフィスにて
「憎い奴は犬まで憎いっていうけど、なんだかなぁ」
職員は苦笑しながら資料を配る。
「隣の家の奴が畑を荒らしてるから退治してくれ! って言うんだけど、どうも歪虚みたいなんだよ、うん。骸骨っぽいのを見てるらしいからね。それを、あんな貧相なやつは隣の家の者に違いない! って言うんだぜ……信じられる?」
げんなりとしたように彼は言った。
「最悪死ぬかも知れないのに呑気だよな。今、別の職員が、危ないから絶対手を出さないようにって連絡してるよ。これで聞けば良いんだけど」
やれやれ、と言わんばかりに職員は首を横に振った。それから少し、真面目な顔になって集まったハンターたちを見渡した。
「一番納得いかないのは、当事者の反応がこんなにふざけてるのに、命の危機は確かにあるってことだ。いつもの討伐依頼と変わらない。依頼人の呑気さに流されないで、気を引き締めてほしい。前線に立つのは君たちだ」
ハンターたちが頷くと、彼はまた資料をめくる。
「目撃されてるのは推定骸骨、ウサギ、ネコ、イヌ。ファンシーなんだかおっかないんだかわかんないね? 少なくとも骸骨は雑魔だ。動物たちは本物か雑魔かは目撃証言だけでははっきりしない。生きてる動物なら逃がしてやってくれ。雑魔なら容赦するな。言うまでもないだろうけど」
それから、彼はじっと依頼書を見て考え込んだ。これで解散ではないらしい。ハンターたちが様子を窺っていると、彼はため息を吐いた。
「……こんなことずっとやってると、いずれ人死にが出ると思うんだよね。この土地にこいつしかいないなら良いんだけど、子どもとかがうっかり歪虚に出くわしたりしたら、その子が殺されちゃうかもしれないでしょう? そういうの、未然に防いだ方が良いと思うんだよ」
なんとなく、彼の言うことがわかった。
「可能であれば、依頼主を説得して。化け物はちゃんと見極めろって。お前の孫がどうなっても知らねぇぞってさ」
解説
●目的
麦畑に出る歪虚を討伐し、可能であれば歪虚を隣の家の者だと思っている依頼主を説得して下さい。
●仲の悪い家について
昔から仲が悪く、何かと互いに因縁を付けていた家です。今回も、ファーゴは畑が荒らされているのを、隣の家の仕業だ! と決めつけています。思い込みのせいで歪虚すら隣の家に者に見えている様です。
お隣としては、何だか隣の麦畑が騒がしいなくらいに思っています。
(※特にお隣の家での雑魔の目撃証言はありません。これをもって、隣の敷地に雑魔は出ない、と考えて頂いて結構です。)
●現場の畑
麦畑です。腰の高さまで伸びており、見通しは悪く、伏せると隠れられます。ただし、覚醒中に目立つ変化が現れる人はもしかしたら見えてしまうかもしれません。
畑の広さは8×8スクエアです。
●依頼主について
カルロ・ファーゴ(58歳)
元気なおじちゃんです。隣の家とはめちゃくちゃ仲が悪いため、雨が降っても隣のせい、夏が暑いのも隣のせい、です。
3歳になる孫がいて非常に可愛がっています。
●敵情報
骸骨型雑魔:1体
身長165センチ程度。
武器などは持っていませんが、剥き出しの骨による打撃はそれなりに痛いでしょう。移動の度に骨が鳴ってやかましいので音で位置はわかりやすいと思われます。
ウサギ型雑魔:1体
ウサギにしてはかなり大きい部類で、頭からお尻までが40センチくらいです。紫色をしており、毛先が陽炎のように揺らいでいます。
噛みつき、体当たり、後ろ足の蹴りで攻撃してきます。
近接威力が高いです。
ネコ型雑魔:1体
ネコですがライオンの子どもくらいの大きさです。灰色をしていて、ウサギと同じく毛先が陽炎のように揺らいでいます。
体当たり、噛みつき、ひっかきなどで攻撃してきます。
回避がやや高いです。
イヌ型雑魔:1体
大型成犬くらいの大きさです。黒い犬で牙が10センチくらい。
体当たり、噛みつきなどで攻撃してきます。
近接威力と受けがやや高いです。
麦畑に出る歪虚を討伐し、可能であれば歪虚を隣の家の者だと思っている依頼主を説得して下さい。
●仲の悪い家について
昔から仲が悪く、何かと互いに因縁を付けていた家です。今回も、ファーゴは畑が荒らされているのを、隣の家の仕業だ! と決めつけています。思い込みのせいで歪虚すら隣の家に者に見えている様です。
お隣としては、何だか隣の麦畑が騒がしいなくらいに思っています。
(※特にお隣の家での雑魔の目撃証言はありません。これをもって、隣の敷地に雑魔は出ない、と考えて頂いて結構です。)
●現場の畑
麦畑です。腰の高さまで伸びており、見通しは悪く、伏せると隠れられます。ただし、覚醒中に目立つ変化が現れる人はもしかしたら見えてしまうかもしれません。
畑の広さは8×8スクエアです。
●依頼主について
カルロ・ファーゴ(58歳)
元気なおじちゃんです。隣の家とはめちゃくちゃ仲が悪いため、雨が降っても隣のせい、夏が暑いのも隣のせい、です。
3歳になる孫がいて非常に可愛がっています。
●敵情報
骸骨型雑魔:1体
身長165センチ程度。
武器などは持っていませんが、剥き出しの骨による打撃はそれなりに痛いでしょう。移動の度に骨が鳴ってやかましいので音で位置はわかりやすいと思われます。
ウサギ型雑魔:1体
ウサギにしてはかなり大きい部類で、頭からお尻までが40センチくらいです。紫色をしており、毛先が陽炎のように揺らいでいます。
噛みつき、体当たり、後ろ足の蹴りで攻撃してきます。
近接威力が高いです。
ネコ型雑魔:1体
ネコですがライオンの子どもくらいの大きさです。灰色をしていて、ウサギと同じく毛先が陽炎のように揺らいでいます。
体当たり、噛みつき、ひっかきなどで攻撃してきます。
回避がやや高いです。
イヌ型雑魔:1体
大型成犬くらいの大きさです。黒い犬で牙が10センチくらい。
体当たり、噛みつきなどで攻撃してきます。
近接威力と受けがやや高いです。
マスターより
こんにちは三田村薫です。
思い込みというのは恐ろしいモノです。今回はスケルトンまで隣人に見えてしまう思い込みの激しい(どころの騒ぎではない)おじさんのお話。
OPでは一部普通の動物では? なんて言ってますが全部が本当に雑魔なので出る敵は倒しちゃってOKです。
植物を枯らせてしまったことによるペナルティはありません。見通しが良いとは言えない麦畑での戦い、スキルなどで刈り取ってしまっても構いません。隣人以外の人には寛大な依頼主です。
ご参加お待ちしています。
思い込みというのは恐ろしいモノです。今回はスケルトンまで隣人に見えてしまう思い込みの激しい(どころの騒ぎではない)おじさんのお話。
OPでは一部普通の動物では? なんて言ってますが全部が本当に雑魔なので出る敵は倒しちゃってOKです。
植物を枯らせてしまったことによるペナルティはありません。見通しが良いとは言えない麦畑での戦い、スキルなどで刈り取ってしまっても構いません。隣人以外の人には寛大な依頼主です。
ご参加お待ちしています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/05/01 03:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/04/28 00:26:17 |
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新しいメガネに代わるモノ? 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2018/04/28 20:16:58 |