ゲスト
(ka0000)
このダニ野郎が!
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2018/04/30 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/05/09 19:00
オープニング
●春のもぐやん様
あちこちで種蒔きや苗植えが始まるこの季節、土の精霊もぐやんはマテリアルをばらまきつつ見回りをしていた。草木がスクスク育つように。きれいな花が咲くように。
みんな~いっぱいお日さまあびてずんどこ大きくなるだよ~
彼は山や草原ばかりでなく、牧場や畑にも見回りに訪れる。
もぐやんが訪れた場所は植物の生育がすこぶるよくなるので、界隈の人々からとても有り難がられ親しまれている次第。言葉が通じるということもあり、何かと頼りにされている。
もぐやんは人間に対し友好的。土の眷属を束ねるアメンスィ様は気難しいとの評判だが、彼はそうではない。何事も請われれば、気さくに応じてくれる。
「もぐやん様ー、もぐやん様ー……出てきてくだせぇええ……」
おんや、なにかしらおらに助けを求める声が。今行くべぇえええ……
もぐやんは見回りを一時中断し、地表に向かう――生き物のモグラとは違い彼は、地面を掘って進まない。土そのものに同化し泳ぐようにして進んでいく。地中の生き物や根っこなどを傷つけないように。
土の中から花咲く丸い頭がもりっと出てきた。ついでつぶらな瞳と出っ歯。太鼓腹についた太短い腕と足が姿を現す。
誰かおらを呼んだべかー
近在のお百姓衆は我先にと彼の足元にすがりついた。
「おお、もぐやん様。お助けくだせえ」
「せっかく植えた苗が次々枯れてしもうとるです」
「牧草が萎れてしもうたのです」
「果樹の花も咲かずに落ちるのです」
「羊が次々倒れてしもうて。その上死産ばかり続いておりまして」
「仕事中具合が悪くなって、寝込むものが多発しておりまして」
「このままでは生活出来なくなってしまうとです」
いずれも大変なことばかり。もぐやんとしてはほうっておけない。
あんれまあ、それはどうしたことだんべえ。この間おらが来たときには皆すくすくしとっただがなあ
口調はのんびりながら、急いで現場へ向かう。
するとそこには人間たちが言った通りの景色が広がっていた。
春の盛りというのに草は色あせ萎れ、動物たちはぐったり。家畜は鶏も牛も羊もうずくまり、餌も食べようとしない。
もぐやんは尖った鼻をひくひくさせた。
むー、負のマテリアルがむんむかしてるべ
それが草や木のひいては動物や人間たちの調子をおかしくしているのだ。この近くに歪虚がいるのだろうか。ならば取り除くべし。
そう思ったもぐやんは地上のあちこち見回ったが、それらしき存在を確認出来なかった。
だが近くに何かがいることは確かなのだ。でなければ、こんなことになるはずがない。
ここは一つ、地面の中をよーく見てみねばならんべ
もぐやんは軽く準備体操し、えいやと土の中に飛び込む。すいすいと泳ぎ回る。浅いところから、深いところへと。
その時なにやら頬のあたりがちくりとした。
んや?
続いてやたら痒くなってきた。
な、なんだべ?
大きな手でぼりぼり頬を掻くもぐやん。そこにちくり。またちくり。ちくりちくりちくりちくり……。
あたたたた、一体なんだべぇ
●あなた誰ですか
冒険都市リゼリオ、の郊外。
異様なものが現れたとの通報を受けたハンターたちは、チームを組んで現場に向かった。
「う……ぉっ!? な、なんだありゃ……」
全長9メートルはあろうかという巨大な何かがそこにいた。全身青黒いデキモノで覆われ、顔があるのかないのかもよく分からない。とりあえず手足はあるようだが。
「見るからに歪虚っぽいですよねー」
「ていうか歪虚しかないだろ、あの悪趣味なビジュアル」
「確かに。しかしでかいなー。こりゃユニット持って来た方がよかったかな」
「まあ見ていると動きは鈍そうですから、なんとかいけるのではないでしょうか」
などと口々に言いながら接近して行ったところ、思いがけず歪虚から声が発された。
おー、おめえさんたちハンターだべか?
歪虚にしては邪気のない声。
ちょうどよかった。おらの体についてるこれ、とってくれねえべか。痒うてたまらんべよ
どういうことなのか。
ハンターたちは一応の注意をしつつ、相手に近づいてみた。
そして知る。デキモノだと思っていたものが、実はダニ形態の歪虚だということに。
機械のような頭部とは裏腹に、膨れ上がった腹の部分がいやに生っぽい。見ているこちらも痒くなってきそうだ。
ハンターの1人が聞く。
「あなたは誰ですか?」
おらは土の精霊もぐやんだべ
「一体なんでこんなことに?」
話せば長くなるだべが……
ハンターたちはもぐやんから、事の次第について説明してもらった。
――この歪虚が土んなかに隠れて、周辺のマテリアルを吸ってたらしいべよ。そんでみんな、具合がおかしくなってたらしいべ
「……なるほど、そこにマテリアルの塊である精霊が来たものだから、一斉にたかってきたわけか」
のようだべな。まあ、おらに全部くっついて来て集落からおらんようになったのはええことだえべが……とにかく痒いべ
と言いながらもぐやんはぼりぼり腹を掻いた。
膨れ上がったダニが何匹が潰れたが、体に食い込んでいる頭部から再生していく。
●またお前か
地下の奥深く。
『全然足りねーぞ! お前らもっとどっからでもじゃんじゃんマテリアル吸って持ってこーい!』
おさる歪虚モンキチは群れをなすダニ歪虚たちに発破をかける。
ダニ歪虚はCAMに繋がれたケーブルに噛み付く。するとその膨れた腹が、一瞬にしてぺしゃんこになった。
蓄えられていたマテリアルがCAMに移動したのだ。
モンキチは少しずつ上昇して行くエネルギーゲージを睨みながら、歯を剥き出した。
『ウキキキ、見てろよー。これが完成したらお前らなんか、ギッタギタのメッタメタだからな!』
あちこちで種蒔きや苗植えが始まるこの季節、土の精霊もぐやんはマテリアルをばらまきつつ見回りをしていた。草木がスクスク育つように。きれいな花が咲くように。
みんな~いっぱいお日さまあびてずんどこ大きくなるだよ~
彼は山や草原ばかりでなく、牧場や畑にも見回りに訪れる。
もぐやんが訪れた場所は植物の生育がすこぶるよくなるので、界隈の人々からとても有り難がられ親しまれている次第。言葉が通じるということもあり、何かと頼りにされている。
もぐやんは人間に対し友好的。土の眷属を束ねるアメンスィ様は気難しいとの評判だが、彼はそうではない。何事も請われれば、気さくに応じてくれる。
「もぐやん様ー、もぐやん様ー……出てきてくだせぇええ……」
おんや、なにかしらおらに助けを求める声が。今行くべぇえええ……
もぐやんは見回りを一時中断し、地表に向かう――生き物のモグラとは違い彼は、地面を掘って進まない。土そのものに同化し泳ぐようにして進んでいく。地中の生き物や根っこなどを傷つけないように。
土の中から花咲く丸い頭がもりっと出てきた。ついでつぶらな瞳と出っ歯。太鼓腹についた太短い腕と足が姿を現す。
誰かおらを呼んだべかー
近在のお百姓衆は我先にと彼の足元にすがりついた。
「おお、もぐやん様。お助けくだせえ」
「せっかく植えた苗が次々枯れてしもうとるです」
「牧草が萎れてしもうたのです」
「果樹の花も咲かずに落ちるのです」
「羊が次々倒れてしもうて。その上死産ばかり続いておりまして」
「仕事中具合が悪くなって、寝込むものが多発しておりまして」
「このままでは生活出来なくなってしまうとです」
いずれも大変なことばかり。もぐやんとしてはほうっておけない。
あんれまあ、それはどうしたことだんべえ。この間おらが来たときには皆すくすくしとっただがなあ
口調はのんびりながら、急いで現場へ向かう。
するとそこには人間たちが言った通りの景色が広がっていた。
春の盛りというのに草は色あせ萎れ、動物たちはぐったり。家畜は鶏も牛も羊もうずくまり、餌も食べようとしない。
もぐやんは尖った鼻をひくひくさせた。
むー、負のマテリアルがむんむかしてるべ
それが草や木のひいては動物や人間たちの調子をおかしくしているのだ。この近くに歪虚がいるのだろうか。ならば取り除くべし。
そう思ったもぐやんは地上のあちこち見回ったが、それらしき存在を確認出来なかった。
だが近くに何かがいることは確かなのだ。でなければ、こんなことになるはずがない。
ここは一つ、地面の中をよーく見てみねばならんべ
もぐやんは軽く準備体操し、えいやと土の中に飛び込む。すいすいと泳ぎ回る。浅いところから、深いところへと。
その時なにやら頬のあたりがちくりとした。
んや?
続いてやたら痒くなってきた。
な、なんだべ?
大きな手でぼりぼり頬を掻くもぐやん。そこにちくり。またちくり。ちくりちくりちくりちくり……。
あたたたた、一体なんだべぇ
●あなた誰ですか
冒険都市リゼリオ、の郊外。
異様なものが現れたとの通報を受けたハンターたちは、チームを組んで現場に向かった。
「う……ぉっ!? な、なんだありゃ……」
全長9メートルはあろうかという巨大な何かがそこにいた。全身青黒いデキモノで覆われ、顔があるのかないのかもよく分からない。とりあえず手足はあるようだが。
「見るからに歪虚っぽいですよねー」
「ていうか歪虚しかないだろ、あの悪趣味なビジュアル」
「確かに。しかしでかいなー。こりゃユニット持って来た方がよかったかな」
「まあ見ていると動きは鈍そうですから、なんとかいけるのではないでしょうか」
などと口々に言いながら接近して行ったところ、思いがけず歪虚から声が発された。
おー、おめえさんたちハンターだべか?
歪虚にしては邪気のない声。
ちょうどよかった。おらの体についてるこれ、とってくれねえべか。痒うてたまらんべよ
どういうことなのか。
ハンターたちは一応の注意をしつつ、相手に近づいてみた。
そして知る。デキモノだと思っていたものが、実はダニ形態の歪虚だということに。
機械のような頭部とは裏腹に、膨れ上がった腹の部分がいやに生っぽい。見ているこちらも痒くなってきそうだ。
ハンターの1人が聞く。
「あなたは誰ですか?」
おらは土の精霊もぐやんだべ
「一体なんでこんなことに?」
話せば長くなるだべが……
ハンターたちはもぐやんから、事の次第について説明してもらった。
――この歪虚が土んなかに隠れて、周辺のマテリアルを吸ってたらしいべよ。そんでみんな、具合がおかしくなってたらしいべ
「……なるほど、そこにマテリアルの塊である精霊が来たものだから、一斉にたかってきたわけか」
のようだべな。まあ、おらに全部くっついて来て集落からおらんようになったのはええことだえべが……とにかく痒いべ
と言いながらもぐやんはぼりぼり腹を掻いた。
膨れ上がったダニが何匹が潰れたが、体に食い込んでいる頭部から再生していく。
●またお前か
地下の奥深く。
『全然足りねーぞ! お前らもっとどっからでもじゃんじゃんマテリアル吸って持ってこーい!』
おさる歪虚モンキチは群れをなすダニ歪虚たちに発破をかける。
ダニ歪虚はCAMに繋がれたケーブルに噛み付く。するとその膨れた腹が、一瞬にしてぺしゃんこになった。
蓄えられていたマテリアルがCAMに移動したのだ。
モンキチは少しずつ上昇して行くエネルギーゲージを睨みながら、歯を剥き出した。
『ウキキキ、見てろよー。これが完成したらお前らなんか、ギッタギタのメッタメタだからな!』
解説
補足説明
これは精霊からダニ歪虚をとってあげるシナリオです。
ダニ歪虚、再生力は高いですが戦闘力はほとんどありません。
大きさは大体1メートル×1メートル。
軽く見積もって200匹ぐらいはくっついています。
このダニ歪虚はマテリアルを吸い所定の場所に持って帰る、というためだけに作り出されています。
機械知識のある人であれば『そういう目的を持って作られているモノである』ということを感づけるかも知れません。誰が差し向けているのかは不明にしろ。
以下、ダニ対処についての注意点。
ダニは土の上に落とすとそのまま沈み込み、逃げてしまう。
胴体と頭はもともと外れやすくなっている。引っ張って取ろうとしても難しい。
火を嫌う。火を近づけると嫌がって顎を離し、自分から落ちて行く。
頭が無くなればすんなり消滅する。頭がある限り再生する。
知能は無いに等しい。
精霊もぐやんのデータ。
大きさ:8メートル。
属性:土
材質:土
姿形:ほぼモグラ
知能:高い。人と会話が出来る。
性格:穏やか
チャームポイント:頭に咲いている花(自分の意思でいろんな種類のものを咲かせられる。咲かせたものをよく人間にプレゼントしてくれる)
マスターより
KINUTAです。
お久しぶり。精霊もぐやんは元気にしています。
モンキチも。
お久しぶり。精霊もぐやんは元気にしています。
モンキチも。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/05/06 00:42
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談卓】精霊の緊急手術 龍宮 アキノ(ka6831) 人間(リアルブルー)|26才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/04/30 18:48:38 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/04/29 16:44:21 |