ゲスト
(ka0000)
春山に迫る影
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2018/05/12 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/05/21 19:00
オープニング
●幕の裏側
西方のとある場所。
薄暗い建物の中で賑やかに談笑している声が響いていた。
隠し扉の入り口が動く。誰も意識を向けていたが、警戒する者はいない。
入ってきた男は久しぶりに見た顔であり、
「おお、遅かったな」
「冬もあったし、色々と見て回ってきた」
どこかがっかりしたようなそぶりを見せる男は頭を掻く。
「ははーん、お目当てがゲットできなかったんだな」
入ってきた男へ仲間が酒を手渡し、彼の心情をくみ取ってにまにま笑う。
「まぁな。けど、歪虚の汚染があった商品なんざ、浄化してもケチついた日にゃ目も当てられねぇ」
「なんだよ、曰くつきか」
「二束三文で売るには勿体ねぇ業物だった」
男の言葉に仲間の視線が向けられる。
「まだロクに使われていねぇ東方の刀だ。けど、一緒に押し入った盗賊の頭が魅入られちまったあと、歪虚が後ろからついてきやがってなぁ。そのまま帰ってきた」
「はは、美人だったか?」
「……面倒な美人だ。まぁ、暫くは別の方でも行くさ。お前らはどうしてた?」
酒を飲んだ男の首には炎のような赤色の羽根をあしらった首飾りがしてあった。
●
テトをリーダーとした部族なき部族は再出発をして一年近く経つ。
その頃に加入した滅ぼされた部族エーノス族出身のルックスも部族が信仰していた朱鷺をコードネームに貰い、訓練を重ねていた。
今も自身と幼馴染の分である二本の炎のような赤色の羽根が彼の首元で揺れている。
リーダーを支える山羊の下で任務をこなすこともあり、着実に成長している。
「ルックスの成長は目を見張るものだねぇ」
部族なき部族の女戦士である花豹が言えば、皆も頷いて同意した。
彼女らの視線の先にはルックスとテトが組んで山羊と稽古をしている。
ルックスの剣技は入った当初から格段に向上しており、身体的成長も伴い、力も速さも増していた。
「俺たちのリーダーは……」
一方、部族なき部族のリーダーであるテトはというと……。
「あーーーにゃーーー」
真っ向から突貫し、山羊に投げ飛ばされており、全員の目が死んでいた。
腕っぷしだけで先代リーダーであったシバに指名されていたわけではないので、仕方ない。
一番成長したのは精神面であり、元から得意な斥候を今でも率先として行い、的確な指示が出来るようになっていた。
その翌日、部族なき部族のメンバーが集まり、リーダーであるテトはルックスに告げる。
「ルックスも偵察の仕事をするのにゃ」
「何度かしてるんだけど」
口答えするルックスにテトは「違うのにゃ」と返す。
「今回は単独偵察にゃ」
辺境西部の歪虚の動きを確認しろというもの。
「そんなに構えることはないのにゃ」
現状は歪虚の動きも激しくない場所なので、訓練がてら行ってこいというもの。
「わかったよ」
気を抜くことはないが、ルックスはあまり気にせず承諾した。
歩いて数日、ルックスは辺境西部へ入っていた。
目的の調査場所は山の探索。
この時期になると、雪はすっかり融けており、山間を流れる川は雪解け水を含んでいるのか水位があがっているような気がする。
もう少し水位が上がっていると、氾濫しそうだった。
川を渡る為、ルックスは手近な木を探す。
錘付きの縄を木の枝に投げてしっかり引っかける。
「よし」
跳躍の反動で渡ろうとしたが、川の上流で悲鳴が聞こえた。
「エーリ!!」
上から聞こえる男の絶叫。ルックスは縄の先端を自身の腰に巻き付け、跳躍をすぐできるように構える。
急流の早さの中、小さな手だけが出していた。
死なせるわけにはいかない。
それしか考えられなかったルックスは跳躍し、何故か生きていると判断した手を目がけて腕を伸ばす。
「返してもらうよ」
山を守る精霊へ告げるようにルックスは呟く。
腕を組むように川から引っ張り出し、反対側へと降りる。
川に流されたのは辺境部族の民族衣装を着た幼女。水から上がった途端、幼女は咽て水を吐き出す。安心したルックスは大声を上げて呼びかけた。
幸い、ルックスの声が聞こえた男は駆けつけてくる。
幼女の姿を見た男は安心したのか、幼女を抱きしめた。
「エーリ! よかった……」
まだぐったりしていたが、意識はあるようだ。
「旅のお方……ありがとうございます」
男はダノスという名で、山の上で生活している辺境部族だった。
娘のエーリを見失い、探していたら川辺で足を滑らせ、流されたとのこと。
「運が良かったと思うよ。僕はルックス、丁度助けられてよかった」
「せめて、馳走をさせてください」
そう言われ、ルックスは部族にお世話になりに行った。
ダノスとエーリが属している部族はアケルという部族であり、周期によって移動をしており、つい先日この地に着いたそうだ。
お茶と焼き菓子を馳走になったルックスはこの辺の様子を尋ねる。
部族の人達の話によると、獣とは思えない獣の姿を下流の方で確認しているという。住居にはまだ気づかれていないので、いつ気づかれるかわからないとの事。
「ハンターに頼むしかない」
そう呟く老人にルックスがハンターの単語に反応する。
「善は急げです。僕も一緒に頼みます」
にっこりとルックスが言えば、部族の人達は「お願いします」と頷いた。
西方のとある場所。
薄暗い建物の中で賑やかに談笑している声が響いていた。
隠し扉の入り口が動く。誰も意識を向けていたが、警戒する者はいない。
入ってきた男は久しぶりに見た顔であり、
「おお、遅かったな」
「冬もあったし、色々と見て回ってきた」
どこかがっかりしたようなそぶりを見せる男は頭を掻く。
「ははーん、お目当てがゲットできなかったんだな」
入ってきた男へ仲間が酒を手渡し、彼の心情をくみ取ってにまにま笑う。
「まぁな。けど、歪虚の汚染があった商品なんざ、浄化してもケチついた日にゃ目も当てられねぇ」
「なんだよ、曰くつきか」
「二束三文で売るには勿体ねぇ業物だった」
男の言葉に仲間の視線が向けられる。
「まだロクに使われていねぇ東方の刀だ。けど、一緒に押し入った盗賊の頭が魅入られちまったあと、歪虚が後ろからついてきやがってなぁ。そのまま帰ってきた」
「はは、美人だったか?」
「……面倒な美人だ。まぁ、暫くは別の方でも行くさ。お前らはどうしてた?」
酒を飲んだ男の首には炎のような赤色の羽根をあしらった首飾りがしてあった。
●
テトをリーダーとした部族なき部族は再出発をして一年近く経つ。
その頃に加入した滅ぼされた部族エーノス族出身のルックスも部族が信仰していた朱鷺をコードネームに貰い、訓練を重ねていた。
今も自身と幼馴染の分である二本の炎のような赤色の羽根が彼の首元で揺れている。
リーダーを支える山羊の下で任務をこなすこともあり、着実に成長している。
「ルックスの成長は目を見張るものだねぇ」
部族なき部族の女戦士である花豹が言えば、皆も頷いて同意した。
彼女らの視線の先にはルックスとテトが組んで山羊と稽古をしている。
ルックスの剣技は入った当初から格段に向上しており、身体的成長も伴い、力も速さも増していた。
「俺たちのリーダーは……」
一方、部族なき部族のリーダーであるテトはというと……。
「あーーーにゃーーー」
真っ向から突貫し、山羊に投げ飛ばされており、全員の目が死んでいた。
腕っぷしだけで先代リーダーであったシバに指名されていたわけではないので、仕方ない。
一番成長したのは精神面であり、元から得意な斥候を今でも率先として行い、的確な指示が出来るようになっていた。
その翌日、部族なき部族のメンバーが集まり、リーダーであるテトはルックスに告げる。
「ルックスも偵察の仕事をするのにゃ」
「何度かしてるんだけど」
口答えするルックスにテトは「違うのにゃ」と返す。
「今回は単独偵察にゃ」
辺境西部の歪虚の動きを確認しろというもの。
「そんなに構えることはないのにゃ」
現状は歪虚の動きも激しくない場所なので、訓練がてら行ってこいというもの。
「わかったよ」
気を抜くことはないが、ルックスはあまり気にせず承諾した。
歩いて数日、ルックスは辺境西部へ入っていた。
目的の調査場所は山の探索。
この時期になると、雪はすっかり融けており、山間を流れる川は雪解け水を含んでいるのか水位があがっているような気がする。
もう少し水位が上がっていると、氾濫しそうだった。
川を渡る為、ルックスは手近な木を探す。
錘付きの縄を木の枝に投げてしっかり引っかける。
「よし」
跳躍の反動で渡ろうとしたが、川の上流で悲鳴が聞こえた。
「エーリ!!」
上から聞こえる男の絶叫。ルックスは縄の先端を自身の腰に巻き付け、跳躍をすぐできるように構える。
急流の早さの中、小さな手だけが出していた。
死なせるわけにはいかない。
それしか考えられなかったルックスは跳躍し、何故か生きていると判断した手を目がけて腕を伸ばす。
「返してもらうよ」
山を守る精霊へ告げるようにルックスは呟く。
腕を組むように川から引っ張り出し、反対側へと降りる。
川に流されたのは辺境部族の民族衣装を着た幼女。水から上がった途端、幼女は咽て水を吐き出す。安心したルックスは大声を上げて呼びかけた。
幸い、ルックスの声が聞こえた男は駆けつけてくる。
幼女の姿を見た男は安心したのか、幼女を抱きしめた。
「エーリ! よかった……」
まだぐったりしていたが、意識はあるようだ。
「旅のお方……ありがとうございます」
男はダノスという名で、山の上で生活している辺境部族だった。
娘のエーリを見失い、探していたら川辺で足を滑らせ、流されたとのこと。
「運が良かったと思うよ。僕はルックス、丁度助けられてよかった」
「せめて、馳走をさせてください」
そう言われ、ルックスは部族にお世話になりに行った。
ダノスとエーリが属している部族はアケルという部族であり、周期によって移動をしており、つい先日この地に着いたそうだ。
お茶と焼き菓子を馳走になったルックスはこの辺の様子を尋ねる。
部族の人達の話によると、獣とは思えない獣の姿を下流の方で確認しているという。住居にはまだ気づかれていないので、いつ気づかれるかわからないとの事。
「ハンターに頼むしかない」
そう呟く老人にルックスがハンターの単語に反応する。
「善は急げです。僕も一緒に頼みます」
にっこりとルックスが言えば、部族の人達は「お願いします」と頷いた。
解説
注意:プレイングの締め切り日時が一日早くなっております。
白紙ではPC様をリプレイに登場することが出来ません。
※このシナリオで幕の裏側のシーンは関係ありません。
依頼内容
歪虚討伐
皆様はルックスとアケル族の依頼に応じ、歪虚を討伐してもらいます。
場所:山の中
急な斜面での戦闘となります。足元注意。
↑三キロほど進むと山頂(この上にアケル族の住居区域があります)
◇■■■□
◇■■■□←歪虚進行方向
◇■□■■
◇■■□■
◇■□■■
↓麓
◇川
■木
□岩(大きさは個体によるが大体二メートル前後の大きさ)
あと、山火事防止のため、火の取り扱い注意。
山火事が起きると失敗となります。
敵情報
歪虚の為食べられません。
オーガ二体(棍棒持ってます)、熊三体。
同行NPC
ルックス:賊によって部族を失った少年。賊に連れ去られた幼馴染の行方をハンターの助けで知ったが、歪虚アクベンスの手によって死亡していたことが判明し、仇をとる為アクベンスと賊を追う。
現在は部族なき部族のメンバーとして、歪虚と連れ去られた部族の者達の行方を追う。
炎のような赤色の羽根二本をあしらった首飾りをしている。
戦闘能力はまだまだ成長中ですが、皆さまの足を引っ張ることはありません。
クラスは霊闘士です。
白紙ではPC様をリプレイに登場することが出来ません。
※このシナリオで幕の裏側のシーンは関係ありません。
依頼内容
歪虚討伐
皆様はルックスとアケル族の依頼に応じ、歪虚を討伐してもらいます。
場所:山の中
急な斜面での戦闘となります。足元注意。
↑三キロほど進むと山頂(この上にアケル族の住居区域があります)
◇■■■□
◇■■■□←歪虚進行方向
◇■□■■
◇■■□■
◇■□■■
↓麓
◇川
■木
□岩(大きさは個体によるが大体二メートル前後の大きさ)
あと、山火事防止のため、火の取り扱い注意。
山火事が起きると失敗となります。
敵情報
歪虚の為食べられません。
オーガ二体(棍棒持ってます)、熊三体。
同行NPC
ルックス:賊によって部族を失った少年。賊に連れ去られた幼馴染の行方をハンターの助けで知ったが、歪虚アクベンスの手によって死亡していたことが判明し、仇をとる為アクベンスと賊を追う。
現在は部族なき部族のメンバーとして、歪虚と連れ去られた部族の者達の行方を追う。
炎のような赤色の羽根二本をあしらった首飾りをしている。
戦闘能力はまだまだ成長中ですが、皆さまの足を引っ張ることはありません。
クラスは霊闘士です。
マスターより
注意:プレイングの締め切り日時が一日早くなっております。
白紙ではPC様をリプレイに登場することが出来ません。
お世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回は久しぶりのルックスが出てきてます。
シンプルイズベストの討伐依頼です。
秋ごろまで辺境の依頼を中心に出していく予定です。
東方の依頼はケースバイケースで単発を出すと思いますが、現状出す予定はありません。
そろそろまったりほのぼの依頼も出したいなと思ってます。(夢物語)
白紙ではPC様をリプレイに登場することが出来ません。
お世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回は久しぶりのルックスが出てきてます。
シンプルイズベストの討伐依頼です。
秋ごろまで辺境の依頼を中心に出していく予定です。
東方の依頼はケースバイケースで単発を出すと思いますが、現状出す予定はありません。
そろそろまったりほのぼの依頼も出したいなと思ってます。(夢物語)
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/05/18 21:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/05/09 22:49:05 |
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相談卓 アーク・フォーサイス(ka6568) 人間(クリムゾンウェスト)|17才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2018/05/12 18:10:21 |