ゲスト
(ka0000)
【港騒】無法者相手のトッカータ
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/05/19 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/05/28 07:30
オープニング
●『金色のカモメ亭』にて
同盟第一の港湾都市との呼び名も高いポルトワールには、美味い魚介料理を出す店がひしめいている。
そんな店が集まる一角に、『金色のカモメ亭』という店があった。
店主の名はジャン=マリア・オネスティという。三十前のがっしりした体格の男で、派手なフリルのエプロンをつけ、背中まである金髪を1本みつあみにしてカラフルなおリボンを結んでいるのが店でのスタイルだ。
まだ開店したばかりの時間とあって、テーブルに散った数人の客もおとなしく、店主は隅の席に座る客と小声で話し込んでいた。
「……それで、何か心当たりでもあるんじゃないかと思ってね」
その人物の顔はフードの陰になっていてよくわからないが、声は女のものだ。
ジャンはわずかに目を細めた。
「なんで? アタシはただの酒場のマスターなのヨ?」
「ははっ、このダウンタウンで、私が知らないことなんかあると思うのかい?」
女は不敵な笑い声を漏らす。
「キミの前歴だって知らない訳じゃない。その知識で何か心当たりはないかって話さ」
ジャンは大げさなしぐさで天を仰ぐ。
「ま、気にしておくワ。分かったことは知らせるわヨ、それは約束するから」
「頼んだよ」
そのとき、扉が開いて新しい客が姿を見せた。
ジャンが反射的に顔を向け、野太い声で明るく挨拶する。
「あ~らご無沙汰ネ、メリンダ。いらっしゃ~い♪」
ジャンが立ち上がると、相手の女はちらりと戸口を見て、さりげなくフードの陰に顔を伏せる。
「お邪魔するわね。ちょうどこちらに用事があったから」
同盟軍報道官のメリンダ・ドナーティ(kz0041)中尉は、基本的には本部のあるヴァリオスにいるのだが、ここポルトワールへ出張する任務も多い。
そして出張の後、時間が許せば必ず立ち寄るのがこの店である。
さすがにオフとあって私服姿だが、報道官という仕事上、顔を見て分かる者もいるだろう。
いつも通りにカウンターの席へ座ると、いくつかの料理を注文する。
そこで事件が起きた。
乱暴に扉を開けて、5人の男が大声で入ってきたのだ。
年齢は20代から30代後半、見るからに素行の良くなさそうな連中である。
「しかし相変わらずロクな店がねえな、この辺りは」
「まあ飲めりゃどこでもいいや。おい酒だ酒! おっなかなかの別嬪じゃねえか。ねえちゃん、一緒に飲まねえか?」
「……」
ねえちゃんと呼ばれたメリンダは、酔っぱらいの戯言を無視した。
だが酔っぱらいのほうが無視してくれない。
「なあ、おひとりさまも退屈だろ? 俺らがおごってやるからこっち来いよ」
20代と思しき赤毛の男が、メリンダの間近に手をついてにやにや笑っている。
ジャンがカウンターの下に隠した得物を掴みながら、男を制止した。
「ちょっとあんたたち、お客さんに迷惑かけんじゃないわヨ!」
「あぁ? カマは黙ってろ、お客サマ相手にごちゃごちゃいうんじゃねえよ」
そう言いながら、男はメリンダの腕を乱暴に掴んで引っ張った。
「ほらこっち来いって言って……なっ!?」
男の顔は一瞬でカウンターに押し付けられ、何が起こったのかわからない様子だ。
メリンダが男の腕を背中にひねり上げ、そのままカウンターの上に押さえつけたのだ。
「いい加減にしてください、軍を呼びますよ!」
よく通る声が店内に響く。
だが仲間の男たちは、ゲラゲラと笑い出した。
「ひゃははは、軍だとさ! いいねえ、ここで乱闘パーティーだ」
「ねえちゃん、そいつが好みじゃないのか? じゃあ俺と遊ぼうぜ」
別の30ぐらいの黒髪の男が、ふらふらしながら近づく。
「メリンダ、逃げなさいッ!!」
カウンターの中からジャンが、男の顔めがけてロッドを繰り出す。が、ふらついているように見えた男は、軽い動作でそれを避けた。
「あーあ、お客サマに暴力はいけねえなあ?」
「チッ」
ジャンがカウンターを飛び超えようとした瞬間、鋭い制止の声。
「動くんじゃねえ! このねえちゃんの顔に傷がつくぜ?」
へらへら笑う男は、メリンダの頬にダガーの切っ先を突き付けていた。
「得物をカウンターの上に置いて、3歩下がりな」
ジャンの瞳は怒りに燃えていたが、ひとまず男の言葉に従うよりなかった。
「ちょっといいかい?」
隅の席にいたはずのフードの女が囁く。
いつの間にか席を立って、固唾をのんで成り行きを見守る他の客にまぎれていたのだ。
「見たところ、キミもハンターなんだろう? あいつらを捕まえてみないかい?」
フードの陰から除く青い瞳が、こちらを値踏みするように輝いた。
同盟第一の港湾都市との呼び名も高いポルトワールには、美味い魚介料理を出す店がひしめいている。
そんな店が集まる一角に、『金色のカモメ亭』という店があった。
店主の名はジャン=マリア・オネスティという。三十前のがっしりした体格の男で、派手なフリルのエプロンをつけ、背中まである金髪を1本みつあみにしてカラフルなおリボンを結んでいるのが店でのスタイルだ。
まだ開店したばかりの時間とあって、テーブルに散った数人の客もおとなしく、店主は隅の席に座る客と小声で話し込んでいた。
「……それで、何か心当たりでもあるんじゃないかと思ってね」
その人物の顔はフードの陰になっていてよくわからないが、声は女のものだ。
ジャンはわずかに目を細めた。
「なんで? アタシはただの酒場のマスターなのヨ?」
「ははっ、このダウンタウンで、私が知らないことなんかあると思うのかい?」
女は不敵な笑い声を漏らす。
「キミの前歴だって知らない訳じゃない。その知識で何か心当たりはないかって話さ」
ジャンは大げさなしぐさで天を仰ぐ。
「ま、気にしておくワ。分かったことは知らせるわヨ、それは約束するから」
「頼んだよ」
そのとき、扉が開いて新しい客が姿を見せた。
ジャンが反射的に顔を向け、野太い声で明るく挨拶する。
「あ~らご無沙汰ネ、メリンダ。いらっしゃ~い♪」
ジャンが立ち上がると、相手の女はちらりと戸口を見て、さりげなくフードの陰に顔を伏せる。
「お邪魔するわね。ちょうどこちらに用事があったから」
同盟軍報道官のメリンダ・ドナーティ(kz0041)中尉は、基本的には本部のあるヴァリオスにいるのだが、ここポルトワールへ出張する任務も多い。
そして出張の後、時間が許せば必ず立ち寄るのがこの店である。
さすがにオフとあって私服姿だが、報道官という仕事上、顔を見て分かる者もいるだろう。
いつも通りにカウンターの席へ座ると、いくつかの料理を注文する。
そこで事件が起きた。
乱暴に扉を開けて、5人の男が大声で入ってきたのだ。
年齢は20代から30代後半、見るからに素行の良くなさそうな連中である。
「しかし相変わらずロクな店がねえな、この辺りは」
「まあ飲めりゃどこでもいいや。おい酒だ酒! おっなかなかの別嬪じゃねえか。ねえちゃん、一緒に飲まねえか?」
「……」
ねえちゃんと呼ばれたメリンダは、酔っぱらいの戯言を無視した。
だが酔っぱらいのほうが無視してくれない。
「なあ、おひとりさまも退屈だろ? 俺らがおごってやるからこっち来いよ」
20代と思しき赤毛の男が、メリンダの間近に手をついてにやにや笑っている。
ジャンがカウンターの下に隠した得物を掴みながら、男を制止した。
「ちょっとあんたたち、お客さんに迷惑かけんじゃないわヨ!」
「あぁ? カマは黙ってろ、お客サマ相手にごちゃごちゃいうんじゃねえよ」
そう言いながら、男はメリンダの腕を乱暴に掴んで引っ張った。
「ほらこっち来いって言って……なっ!?」
男の顔は一瞬でカウンターに押し付けられ、何が起こったのかわからない様子だ。
メリンダが男の腕を背中にひねり上げ、そのままカウンターの上に押さえつけたのだ。
「いい加減にしてください、軍を呼びますよ!」
よく通る声が店内に響く。
だが仲間の男たちは、ゲラゲラと笑い出した。
「ひゃははは、軍だとさ! いいねえ、ここで乱闘パーティーだ」
「ねえちゃん、そいつが好みじゃないのか? じゃあ俺と遊ぼうぜ」
別の30ぐらいの黒髪の男が、ふらふらしながら近づく。
「メリンダ、逃げなさいッ!!」
カウンターの中からジャンが、男の顔めがけてロッドを繰り出す。が、ふらついているように見えた男は、軽い動作でそれを避けた。
「あーあ、お客サマに暴力はいけねえなあ?」
「チッ」
ジャンがカウンターを飛び超えようとした瞬間、鋭い制止の声。
「動くんじゃねえ! このねえちゃんの顔に傷がつくぜ?」
へらへら笑う男は、メリンダの頬にダガーの切っ先を突き付けていた。
「得物をカウンターの上に置いて、3歩下がりな」
ジャンの瞳は怒りに燃えていたが、ひとまず男の言葉に従うよりなかった。
「ちょっといいかい?」
隅の席にいたはずのフードの女が囁く。
いつの間にか席を立って、固唾をのんで成り行きを見守る他の客にまぎれていたのだ。
「見たところ、キミもハンターなんだろう? あいつらを捕まえてみないかい?」
フードの陰から除く青い瞳が、こちらを値踏みするように輝いた。
解説
●【港騒】タグについて
個人シリーズです。歪虚と戦わない、対人間のシナリオになります。
だいたい月に1~2本をリリース、全6話程度の予定ですが、展開によって変わるかもしれません。
またEXが入る可能性もありますが、なにとぞご了承ください。
●本シナリオについて
参加PCの皆様は、『金色のカモメ亭』に居合わせた客か、騒ぎに気付いてやってきた形になります。
店外にいる場合は店に入る前からスタートになり、内部の様子は道沿いの窓から確認できます。
ジャンとメリンダは、シナリオでお会いした方のことを覚えています。
他の点は、OPの流れにあっていればご自由にスタート状態を決めてください。
目的はメリンダを救出すること、敵を最低一名確保することです。
●敵情報
・黒髪の男:30前後。ガタイがいい。一団のリーダーらしい。メリンダにダガーを突き付けて確保している。
・赤毛の男:一番若い。いかにも下っ端っぽい。メリンダに敵意を持っている。黒髪の男の傍にいる。手にメリケンサックをつけている。
・坊主の男:一番年上。ごつい。扉を背に、にやにや笑っている。武器不明。
・虹色の髪の男:なんかすごい頭をしている。20代後半。扉から一番近いテーブルに座って成り行きを見ている。武器不明。
・ゴーグルの男:年齢不詳。虹髪と一緒にテーブルにいる。武器不明。
●ほか
・店は道の西側にあり、扉は南東端にある。店内はだいたい15×15スクエア。
カウンターは南端。その奥に厨房。厨房の奥には裏口があるが、そこから店内の様子は見えない。
■□□□□□■ 道
■□□□□□■
■□□□□□■
■□□□□□■
■□□□□□∥扉
=カウンター=
●NPCについて
ジャンは一応ハンターだがカウンターの中で動けない。
メリンダは現役の軍人だが一般人。
ほかの客は4人。北側に固まっている(わざと巻き込んだりしなければ気にしなくてOK)
謎の女もそちらで成り行きを見ている。
個人シリーズです。歪虚と戦わない、対人間のシナリオになります。
だいたい月に1~2本をリリース、全6話程度の予定ですが、展開によって変わるかもしれません。
またEXが入る可能性もありますが、なにとぞご了承ください。
●本シナリオについて
参加PCの皆様は、『金色のカモメ亭』に居合わせた客か、騒ぎに気付いてやってきた形になります。
店外にいる場合は店に入る前からスタートになり、内部の様子は道沿いの窓から確認できます。
ジャンとメリンダは、シナリオでお会いした方のことを覚えています。
他の点は、OPの流れにあっていればご自由にスタート状態を決めてください。
目的はメリンダを救出すること、敵を最低一名確保することです。
●敵情報
・黒髪の男:30前後。ガタイがいい。一団のリーダーらしい。メリンダにダガーを突き付けて確保している。
・赤毛の男:一番若い。いかにも下っ端っぽい。メリンダに敵意を持っている。黒髪の男の傍にいる。手にメリケンサックをつけている。
・坊主の男:一番年上。ごつい。扉を背に、にやにや笑っている。武器不明。
・虹色の髪の男:なんかすごい頭をしている。20代後半。扉から一番近いテーブルに座って成り行きを見ている。武器不明。
・ゴーグルの男:年齢不詳。虹髪と一緒にテーブルにいる。武器不明。
●ほか
・店は道の西側にあり、扉は南東端にある。店内はだいたい15×15スクエア。
カウンターは南端。その奥に厨房。厨房の奥には裏口があるが、そこから店内の様子は見えない。
■□□□□□■ 道
■□□□□□■
■□□□□□■
■□□□□□■
■□□□□□∥扉
=カウンター=
●NPCについて
ジャンは一応ハンターだがカウンターの中で動けない。
メリンダは現役の軍人だが一般人。
ほかの客は4人。北側に固まっている(わざと巻き込んだりしなければ気にしなくてOK)
謎の女もそちらで成り行きを見ている。
マスターより
初めましての方は初めまして、そうでない方はいつもお世話になっております。樹シロカです。
新しくシリーズを始めます。が、思わぬ方向である場所につながっていくかもしれません。予定は未定ですが。
謎の女が誰かはバレバレだと思いますが、なんかすごい人っぽいです。誰でしょうねー(棒)
それとジャンの店がずいぶん広いようですが、ルール上2m四方にひとりとなりますので、こうなりました。
それでも狭いと思います。ご注意を。
店内スタートの方には、謎の女がわかる範囲で質問に答えてくれるかもしれません。
ただし出発24時間前が確認期限となります。ご了承ください。
では、ご参加お待ちしております!
新しくシリーズを始めます。が、思わぬ方向である場所につながっていくかもしれません。予定は未定ですが。
謎の女が誰かはバレバレだと思いますが、なんかすごい人っぽいです。誰でしょうねー(棒)
それとジャンの店がずいぶん広いようですが、ルール上2m四方にひとりとなりますので、こうなりました。
それでも狭いと思います。ご注意を。
店内スタートの方には、謎の女がわかる範囲で質問に答えてくれるかもしれません。
ただし出発24時間前が確認期限となります。ご了承ください。
では、ご参加お待ちしております!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/05/28 03:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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ご相談 マチルダ・スカルラッティ(ka4172) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2018/05/18 22:39:11 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/05/14 23:28:12 |
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![]() |
質問卓 トルステン=L=ユピテル(ka3946) 人間(リアルブルー)|18才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2018/05/16 22:56:15 |