ゲスト
(ka0000)
手刀錬(しゅとーれん)
マスター:韮瀬隈則

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- サポート
- 現在0人 / 0~3人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/12/21 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/12/30 22:00
オープニング
●
手刀錬(しゅとーれん)とは
北狄南下の頃、リアルブルーより転移した武術家・周 闘蓮(しゅう とうれん)が、辺境よりこの地へ避難する村人の心を慰めるため伝えた冬の祭祀用菓子。
貴腐なる果物を手刀で砕き
熊の集めしクルミを奪い手刀で割り
甘きパン生地へ手刀をもって練り込み
オーブンで焼き錬成したのち
来る祭祀の日まで、日々、わずかづつ手刀にて削ぎとり食す
安堵の心にてその祝日をまつための保存食
安堵弁当(あどべんと)である
なお、クルミの入手に難がある場合に代用の栗を割り入れる事で済ますことが許されており、これがクリスマスの語源になった事は、周 闘蓮がとある少女との会話中に洩らした秘密中の秘密である。
──疎開の旅路に書かれた手記「クーゲルシュライバー支給せよ」より
●
「なぁ。最近ハンターオフィスには気軽な依頼も出せるようになったっていうじゃないか。なんだか冬眠から起きた熊がうろついてるらしいし、害獣退治をしないといかんのだけども、ついでにアレ……あの菓子を作るのにいい機会だと思うんだ?」
とある村の冬支度のまっ只中、そういえばと思い出したように一人の村民が村長に提案した。
今冬はなぜか今なお餌を求めた熊が山中で目撃され、僅かに木へ残した筈の栗や果樹までもが根こそぎ採られている。異常な食物への執着。生態系への影響が深刻になる前に、なにより村や畑に被害が広がる前に、その熊を何とかしなければならなかった。
依頼の中には、クリスマス準備の手伝いもあるというから、害獣対策ついでにウチの村に伝わる伝説のあのお菓子を作る手伝いを追加しちゃってよいんじゃなかろうか? ハンターの中にもお菓子作りが得意な人もいるだろう。なにより、菓子作りの最初の行程。材料集めが最難関だったじゃないか。こんな時じゃないとあれは一般人の手には負えない。
「手記に記されている、周 闘蓮殿は、そういえばハンターであったと聞く……」
「ハンターが材料を集めさえすれば、伝説のレシピであの菓子が蘇るのか!」
「もう。もう何十年も、我々は栗で済ますクリスマスを送ってきた。もう一度、ばぁさんが生きているうちに本物を味あわせてやりたい!」
「子供たちだって、俺たちだって、本物を知りたい!」
先達の苦難の道の末、縁戚を頼りたどりついたこの村。ぜひ、手記に記された菓子で道中を偲び先達を想おう。
あれよあれよと冬支度に集まった村民らの満場一致で、村長はオフィスへ出願する依頼書をしたためる事になる。
●
翌日、どこかのハンターオフィス地方出張所。
受付嬢は小さな山をはさんで隣合った村から出された2枚の依頼申請書を並べ、比べ、重ねて思案したあげく、クリップでパチンとまとめて依頼を出した。
「雑魔討伐と菓子作り。正反対の依頼のようにみえるんだが?」
俺は菓子作りはちょっとなぁ、と回れ右仕掛けた男性ハンターが詳細に混じる「討伐アリ」のスタンプに首を傾げる。
ああ、それはね。受付嬢が2つの依頼をニコイチにした理由を説明する。
材料を暴れ熊を討伐して奪ってパンを焼く、ハタ迷惑な依頼だったんだけどね、その熊、山挟んで隣村の猟師がいうには、歪虚に汚染されてるんじゃないかって。
冬眠から起き出しては、木の実とか小動物を漁っては巣穴に持ち替えるんだって。そして寝てまた起きて、の繰り返し。人は今のところ襲ってないけれど、荒らした作物、そうとう溜め込んでるみたい。巣穴の周囲に食料はみ出てたってんだから。猟師さん、近くで見てた野生パルム連れてここ……オフィスに駆け込んだわけ。ほら、画像がこれ。雑魔になってるわよね? ショボいけど。
依頼、ニコイチにするわよね、しちゃうわよね。
(そりゃ俺だって、熊退治依頼の対象が余所の情報で雑魔らしいってんなら、情報統合して討伐するけどさぁ……)
ハンターは詳細を表示して顔をしかめる。
「変なレシピのほうは、手刀使って作れば結局なんでもいいみたいよ? 避難民の村の、単なる伝統儀礼らしいから」
って、いくら怪しげな文書に書かれたレシピだって、適当すぎやしまいか。
まぁ俺は受けないんだけどね。
ハンターは首をすくめると、後輩ハンターに依頼詳細をよこしてみせた。
手刀錬(しゅとーれん)とは
北狄南下の頃、リアルブルーより転移した武術家・周 闘蓮(しゅう とうれん)が、辺境よりこの地へ避難する村人の心を慰めるため伝えた冬の祭祀用菓子。
貴腐なる果物を手刀で砕き
熊の集めしクルミを奪い手刀で割り
甘きパン生地へ手刀をもって練り込み
オーブンで焼き錬成したのち
来る祭祀の日まで、日々、わずかづつ手刀にて削ぎとり食す
安堵の心にてその祝日をまつための保存食
安堵弁当(あどべんと)である
なお、クルミの入手に難がある場合に代用の栗を割り入れる事で済ますことが許されており、これがクリスマスの語源になった事は、周 闘蓮がとある少女との会話中に洩らした秘密中の秘密である。
──疎開の旅路に書かれた手記「クーゲルシュライバー支給せよ」より
●
「なぁ。最近ハンターオフィスには気軽な依頼も出せるようになったっていうじゃないか。なんだか冬眠から起きた熊がうろついてるらしいし、害獣退治をしないといかんのだけども、ついでにアレ……あの菓子を作るのにいい機会だと思うんだ?」
とある村の冬支度のまっ只中、そういえばと思い出したように一人の村民が村長に提案した。
今冬はなぜか今なお餌を求めた熊が山中で目撃され、僅かに木へ残した筈の栗や果樹までもが根こそぎ採られている。異常な食物への執着。生態系への影響が深刻になる前に、なにより村や畑に被害が広がる前に、その熊を何とかしなければならなかった。
依頼の中には、クリスマス準備の手伝いもあるというから、害獣対策ついでにウチの村に伝わる伝説のあのお菓子を作る手伝いを追加しちゃってよいんじゃなかろうか? ハンターの中にもお菓子作りが得意な人もいるだろう。なにより、菓子作りの最初の行程。材料集めが最難関だったじゃないか。こんな時じゃないとあれは一般人の手には負えない。
「手記に記されている、周 闘蓮殿は、そういえばハンターであったと聞く……」
「ハンターが材料を集めさえすれば、伝説のレシピであの菓子が蘇るのか!」
「もう。もう何十年も、我々は栗で済ますクリスマスを送ってきた。もう一度、ばぁさんが生きているうちに本物を味あわせてやりたい!」
「子供たちだって、俺たちだって、本物を知りたい!」
先達の苦難の道の末、縁戚を頼りたどりついたこの村。ぜひ、手記に記された菓子で道中を偲び先達を想おう。
あれよあれよと冬支度に集まった村民らの満場一致で、村長はオフィスへ出願する依頼書をしたためる事になる。
●
翌日、どこかのハンターオフィス地方出張所。
受付嬢は小さな山をはさんで隣合った村から出された2枚の依頼申請書を並べ、比べ、重ねて思案したあげく、クリップでパチンとまとめて依頼を出した。
「雑魔討伐と菓子作り。正反対の依頼のようにみえるんだが?」
俺は菓子作りはちょっとなぁ、と回れ右仕掛けた男性ハンターが詳細に混じる「討伐アリ」のスタンプに首を傾げる。
ああ、それはね。受付嬢が2つの依頼をニコイチにした理由を説明する。
材料を暴れ熊を討伐して奪ってパンを焼く、ハタ迷惑な依頼だったんだけどね、その熊、山挟んで隣村の猟師がいうには、歪虚に汚染されてるんじゃないかって。
冬眠から起き出しては、木の実とか小動物を漁っては巣穴に持ち替えるんだって。そして寝てまた起きて、の繰り返し。人は今のところ襲ってないけれど、荒らした作物、そうとう溜め込んでるみたい。巣穴の周囲に食料はみ出てたってんだから。猟師さん、近くで見てた野生パルム連れてここ……オフィスに駆け込んだわけ。ほら、画像がこれ。雑魔になってるわよね? ショボいけど。
依頼、ニコイチにするわよね、しちゃうわよね。
(そりゃ俺だって、熊退治依頼の対象が余所の情報で雑魔らしいってんなら、情報統合して討伐するけどさぁ……)
ハンターは詳細を表示して顔をしかめる。
「変なレシピのほうは、手刀使って作れば結局なんでもいいみたいよ? 避難民の村の、単なる伝統儀礼らしいから」
って、いくら怪しげな文書に書かれたレシピだって、適当すぎやしまいか。
まぁ俺は受けないんだけどね。
ハンターは首をすくめると、後輩ハンターに依頼詳細をよこしてみせた。
解説
●依頼内容
・山を荒らす熊を退治する
・上記と同一個体らしい、熊型雑魔を退治する
・熊が溜め込んだ木の実の状態が良いものを村へ持ち戻り、伝説の菓子を作成する
●敵情報
・熊型雑魔 1体
成人男性大の成体
山中腹の巣穴に棲息、以前より同巣穴をねぐらにしていた熊の雑魔化と思われる
被害状況、猟師とパルムの観測により、戦闘能力は通常の熊とほぼ同等と推測される
特徴として異常な食料採取行動を観察、食料の気配で巣穴を出ては持ち戻りを繰り返す
巣穴内部は汚染が激しいと推測されるが、食料への異常な執着のわりに、外部に積まれた食料類はほぼ手付かずの良好な状態で放置されている
●現地情報
・熊の巣周辺
猟師の届出により地図支給、参考画像の閲覧可能
木が比較的少ない林の中、斜面に巣穴、その前に10m四方程の空き地
・避難民の村
山に隣接する小村
北狄南下の頃、縁戚を頼り避難しこの地に定住した村民が人口の過半数を占める
●手刀錬レシピ情報
リアルブルー人が避難中の村民を慰めるため、口伝と実演で伝えたクリスマス菓子
手刀を多用し材料を練り上げたパン菓子で、村民は儀礼的にであっても手刀の仕草を作業の折々に取り入れる
実態はドイツ菓子「シュトーレン」を、武道家らしい豪快さで調理したもの
・山を荒らす熊を退治する
・上記と同一個体らしい、熊型雑魔を退治する
・熊が溜め込んだ木の実の状態が良いものを村へ持ち戻り、伝説の菓子を作成する
●敵情報
・熊型雑魔 1体
成人男性大の成体
山中腹の巣穴に棲息、以前より同巣穴をねぐらにしていた熊の雑魔化と思われる
被害状況、猟師とパルムの観測により、戦闘能力は通常の熊とほぼ同等と推測される
特徴として異常な食料採取行動を観察、食料の気配で巣穴を出ては持ち戻りを繰り返す
巣穴内部は汚染が激しいと推測されるが、食料への異常な執着のわりに、外部に積まれた食料類はほぼ手付かずの良好な状態で放置されている
●現地情報
・熊の巣周辺
猟師の届出により地図支給、参考画像の閲覧可能
木が比較的少ない林の中、斜面に巣穴、その前に10m四方程の空き地
・避難民の村
山に隣接する小村
北狄南下の頃、縁戚を頼り避難しこの地に定住した村民が人口の過半数を占める
●手刀錬レシピ情報
リアルブルー人が避難中の村民を慰めるため、口伝と実演で伝えたクリスマス菓子
手刀を多用し材料を練り上げたパン菓子で、村民は儀礼的にであっても手刀の仕草を作業の折々に取り入れる
実態はドイツ菓子「シュトーレン」を、武道家らしい豪快さで調理したもの
マスターより
討伐依頼に見せかけて、ロマンチックなスイーツ作りの依頼です。
ロマンチックな! スイーツ作りの! 依頼です!
シュトーレン、美味しいですね。甘いけど。韮瀬です。
雑魔化した熊が山を荒らして貯めこんだ木の実を、討伐ついでに有効活用しましょう。
該当の熊は雑魔としてはチョロい設定ですので、さっくりスイーツ作りに移れます。手刀で。
お持ち帰りはできませんが、焼き上がりを村民と味わうことが出来ます。手刀で。
ロマンチックな! スイーツ作りの! 依頼です!
シュトーレン、美味しいですね。甘いけど。韮瀬です。
雑魔化した熊が山を荒らして貯めこんだ木の実を、討伐ついでに有効活用しましょう。
該当の熊は雑魔としてはチョロい設定ですので、さっくりスイーツ作りに移れます。手刀で。
お持ち帰りはできませんが、焼き上がりを村民と味わうことが出来ます。手刀で。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/12/29 00:52
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/21 01:18:55 |
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相談卓 クラベジーナ・フロラシオン(ka0334) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/12/21 01:28:05 |