ゲスト
(ka0000)
思い出の花畑に招かれざるもの
マスター:一要・香織

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2018/06/02 15:00
- リプレイ完成予定
- 2018/06/11 15:00
オープニング
ガラスの様に澄んだ青空に、ポッカリと浮かぶ綿あめの様な雲。
涼やかな風に乗って運ばれた草花の優しい香りが鼻腔をくすぐる。
ここは王国の片隅。
私は広い平原と広い森を統治するグランツ領の領主屋敷で、侍女長を務めるマリーと申します。
私が仕えるのは、先代領主であるお父上を失ったばかりの若い女性である、レイナ様。
レイナ様は、急遽先代領主の後を継ぐことになりとても頑張っていらっしゃいます。
慣れない執務に、領内の巡回、治安維持に苦情の対応……と、毎日とても忙しく、先日も夜遅くまで執務室の明かりがついていましたし、机に突っ伏したまま朝を迎える事もしばしば。
たまにはゆっくりと休んで頂きたいと思い声をお掛けすると、逆に私達の心配をしてくださる有様。
これはもう、強引にお休みを取って頂こうと私達はある計画を立てました。
机の上に散乱した書類をまとめながら、レイナ・エルト・グランツ(kz0253)は大きな欠伸を噛み殺した。
爽やかな朝だと言うのに、レイナは少し眠そうだ。
最近は立て続けに急ぎの仕事が入り、ゆっくりと休むことも出来なかった。
しかし、その甲斐あって領民の不便、不満が無くなったことが嬉しく、レイナの気持ちは晴れやかだ。
今日は残りの仕事をしようと気合を入れ、椅子に深く腰掛けた。直後、コンコンっと軽快な音を立て扉が叩かれる。
「どうぞ」
レイナが声を掛けると、ゆっくりと扉が開き執事のジルと侍女長のマリーが顔を覗かせた。
「お嬢様、失礼致します」
「マリー、どうしたの?」
ジルと一緒に部屋を訪ねたマリーに首を傾げると、マリーは楽しげにレイナに歩み寄る。
「レイナ様、本日は私達とピクニックに出掛けて下さいませんか?」
「ピクニックですか?」
その予想外の提案に、ポカンと口を開けた。
「はい、本日は天気もいいですし、絶好のピクニック日和です」
「ですが、まだ仕事が……」
レイナが眉を下げて呟くと、
「お嬢様、急ぎの仕事はすべて終わっております。少しはお体を休めませんと」
ジルが窘めるように言う。
「……そうですね。心配を掛けてしまったみたいでごめんなさい」
レイナは目を細め微笑んだ。
「良かったですわ。もう料理長にはピクニック用のランチを作ってもらっているんです」
「っ!!」
その言葉にレイナは目を見張った。
それが計画されたものだと気付くも、皆の心使いが嬉しくレイナの顔には大きな笑みが浮かぶ。
「では、お出掛けの準備をしてまいりますね」
マリーはそう言うと、いそいそと部屋を出て行った。
「レイナ様とピクニックに行けると、皆喜ぶでしょう」
ジルもどこか嬉しそうに口元を緩めた。
「サイファーもお休みですか?」
レイナがジルに尋ねると、
「ええ、俺もご一緒致します」
サイファーが開いた扉からひょっこり顔を覗かせた。
「まあ、よかったわ。……そう言えば、何処まで行くのかしら?」
大輪の花の様に微笑んだ顔は、直ぐに疑問の表情に変わる。
そのコロコロと変わる表情を微笑ましそうに見つめ、サイファーが口を開いた。
「蝶の花丘です」
蝶の花丘―――、それは、グランツの屋敷から少し離れた場所にある花畑。
色取り取りの花が咲き乱れ、ひらひらと蝶が舞うとても景色のいい丘で、領民の憩いの場ともなっている。
その名を聞いたレイナの顔にまた花の様な笑顔が戻った。
「まあ、懐かしいわね! 子供の頃、よくお父様に連れて行ってもらったわ」
「ええ、そうですね」
レイナが懐かしさに目を細めると、同調するようにサイファーも頷いた。
「サイファーはいつもあの花畑で、私に花冠を作ってくれましたね。あの頃からとても器用だったわ」
レイナが楽しそうに口を開くと、サイファーは僅かに頬を染め、
「そうでしたか?」
と誤魔化すように呟いた。
その二人のやり取りを優しく見つめていたジルは声を掛ける。
「ただ今、兵士の1人が場所の確認に出ております。戻り次第出発いたしますので、ご準備を」
ジルはそう言うと小さく頭を下げ、部屋を後にした。
暫らくすると、館の外が騒がしくなった。ピクニックに出掛けるにしては張り詰められた声……何事かと、レイナが駆け付けると、
「蝶の花丘と呼ばれる花畑に蜂型の雑魔が出現、その数……10匹ほど」
息を切らした兵士が引きつる顔で報告する。
「蜂型の雑魔!?」
レイナの表情が強張った。
花畑は、領民にとっても憩いの場だ。もし雑魔と鉢合わせしてしまったら、大変な事になる。
息を飲んだレイナは直ぐに凛とした声で指示を出した。
「すぐにハンターオフィスに連絡を」
「はい」
その声で、兵士の1人が馬に飛び乗り駆け出した。
(お父様とサイファーとの思い出が詰まった花畑……絶対に守らなきゃ。……それに皆が私の為に計画してくれたピクニックだもの……)
レイナは手を握り締めると、今しがた兵士が駆けて行った方角を見据え、
「私達もオフィスに行きましょう」
そう力強く言葉を放った。
涼やかな風に乗って運ばれた草花の優しい香りが鼻腔をくすぐる。
ここは王国の片隅。
私は広い平原と広い森を統治するグランツ領の領主屋敷で、侍女長を務めるマリーと申します。
私が仕えるのは、先代領主であるお父上を失ったばかりの若い女性である、レイナ様。
レイナ様は、急遽先代領主の後を継ぐことになりとても頑張っていらっしゃいます。
慣れない執務に、領内の巡回、治安維持に苦情の対応……と、毎日とても忙しく、先日も夜遅くまで執務室の明かりがついていましたし、机に突っ伏したまま朝を迎える事もしばしば。
たまにはゆっくりと休んで頂きたいと思い声をお掛けすると、逆に私達の心配をしてくださる有様。
これはもう、強引にお休みを取って頂こうと私達はある計画を立てました。
机の上に散乱した書類をまとめながら、レイナ・エルト・グランツ(kz0253)は大きな欠伸を噛み殺した。
爽やかな朝だと言うのに、レイナは少し眠そうだ。
最近は立て続けに急ぎの仕事が入り、ゆっくりと休むことも出来なかった。
しかし、その甲斐あって領民の不便、不満が無くなったことが嬉しく、レイナの気持ちは晴れやかだ。
今日は残りの仕事をしようと気合を入れ、椅子に深く腰掛けた。直後、コンコンっと軽快な音を立て扉が叩かれる。
「どうぞ」
レイナが声を掛けると、ゆっくりと扉が開き執事のジルと侍女長のマリーが顔を覗かせた。
「お嬢様、失礼致します」
「マリー、どうしたの?」
ジルと一緒に部屋を訪ねたマリーに首を傾げると、マリーは楽しげにレイナに歩み寄る。
「レイナ様、本日は私達とピクニックに出掛けて下さいませんか?」
「ピクニックですか?」
その予想外の提案に、ポカンと口を開けた。
「はい、本日は天気もいいですし、絶好のピクニック日和です」
「ですが、まだ仕事が……」
レイナが眉を下げて呟くと、
「お嬢様、急ぎの仕事はすべて終わっております。少しはお体を休めませんと」
ジルが窘めるように言う。
「……そうですね。心配を掛けてしまったみたいでごめんなさい」
レイナは目を細め微笑んだ。
「良かったですわ。もう料理長にはピクニック用のランチを作ってもらっているんです」
「っ!!」
その言葉にレイナは目を見張った。
それが計画されたものだと気付くも、皆の心使いが嬉しくレイナの顔には大きな笑みが浮かぶ。
「では、お出掛けの準備をしてまいりますね」
マリーはそう言うと、いそいそと部屋を出て行った。
「レイナ様とピクニックに行けると、皆喜ぶでしょう」
ジルもどこか嬉しそうに口元を緩めた。
「サイファーもお休みですか?」
レイナがジルに尋ねると、
「ええ、俺もご一緒致します」
サイファーが開いた扉からひょっこり顔を覗かせた。
「まあ、よかったわ。……そう言えば、何処まで行くのかしら?」
大輪の花の様に微笑んだ顔は、直ぐに疑問の表情に変わる。
そのコロコロと変わる表情を微笑ましそうに見つめ、サイファーが口を開いた。
「蝶の花丘です」
蝶の花丘―――、それは、グランツの屋敷から少し離れた場所にある花畑。
色取り取りの花が咲き乱れ、ひらひらと蝶が舞うとても景色のいい丘で、領民の憩いの場ともなっている。
その名を聞いたレイナの顔にまた花の様な笑顔が戻った。
「まあ、懐かしいわね! 子供の頃、よくお父様に連れて行ってもらったわ」
「ええ、そうですね」
レイナが懐かしさに目を細めると、同調するようにサイファーも頷いた。
「サイファーはいつもあの花畑で、私に花冠を作ってくれましたね。あの頃からとても器用だったわ」
レイナが楽しそうに口を開くと、サイファーは僅かに頬を染め、
「そうでしたか?」
と誤魔化すように呟いた。
その二人のやり取りを優しく見つめていたジルは声を掛ける。
「ただ今、兵士の1人が場所の確認に出ております。戻り次第出発いたしますので、ご準備を」
ジルはそう言うと小さく頭を下げ、部屋を後にした。
暫らくすると、館の外が騒がしくなった。ピクニックに出掛けるにしては張り詰められた声……何事かと、レイナが駆け付けると、
「蝶の花丘と呼ばれる花畑に蜂型の雑魔が出現、その数……10匹ほど」
息を切らした兵士が引きつる顔で報告する。
「蜂型の雑魔!?」
レイナの表情が強張った。
花畑は、領民にとっても憩いの場だ。もし雑魔と鉢合わせしてしまったら、大変な事になる。
息を飲んだレイナは直ぐに凛とした声で指示を出した。
「すぐにハンターオフィスに連絡を」
「はい」
その声で、兵士の1人が馬に飛び乗り駆け出した。
(お父様とサイファーとの思い出が詰まった花畑……絶対に守らなきゃ。……それに皆が私の為に計画してくれたピクニックだもの……)
レイナは手を握り締めると、今しがた兵士が駆けて行った方角を見据え、
「私達もオフィスに行きましょう」
そう力強く言葉を放った。
解説
レイナの思い出がたくさん詰まった花畑に、蜂型雑魔が出現しました。
数は10匹ほど、1匹の大きさはサッカーボールくらいの大きさです。
鎌のような顎と、鋭い針があり、刺されると身体が痺れてしまいます。
針は飛ばすことも出来るので、気を付けましょう。
素早さが高く、複数いるので連携して戦うのが良いと思います。
花畑には大きな木が1本、その他に視界を遮るものはありません。
360°花畑なので多少花を踏み荒らしても問題はありませんが、火属性の範囲攻撃などで焼き払わないように気を付けて下さい。
無事、雑魔の討伐が終了したら、レイナがピクニックに誘ってくれます。
目に鮮やかな花を見ながら木陰に座り、屋敷の料理長が作ったランチを一緒に食べましょう。
●その他同行NPC
サイファー ―――幼い頃からレイナと一緒に育った兄妹の様な存在。孤児であったが先代領主に引き取られ、グランツの屋敷で育った。先代領主とレイナを守りたいと私兵として仕える。
ジル ―――領主に仕える執事。幼い頃からレイナを見守ってきた。気弱なレイナを心配していたが、その成長にホッと胸を撫で下ろしている。領主としては先代とは比べ物にならないが、レイナらしい治政を応援している。
侍女長のマリーほか屋敷で働く者数人が一緒です。
彼らと話したり、レイナと一緒にお茶を飲んだり、穏やかな時間を一緒に過ごしましょう。
それではどうぞ、よろしくお願いいたします。
数は10匹ほど、1匹の大きさはサッカーボールくらいの大きさです。
鎌のような顎と、鋭い針があり、刺されると身体が痺れてしまいます。
針は飛ばすことも出来るので、気を付けましょう。
素早さが高く、複数いるので連携して戦うのが良いと思います。
花畑には大きな木が1本、その他に視界を遮るものはありません。
360°花畑なので多少花を踏み荒らしても問題はありませんが、火属性の範囲攻撃などで焼き払わないように気を付けて下さい。
無事、雑魔の討伐が終了したら、レイナがピクニックに誘ってくれます。
目に鮮やかな花を見ながら木陰に座り、屋敷の料理長が作ったランチを一緒に食べましょう。
●その他同行NPC
サイファー ―――幼い頃からレイナと一緒に育った兄妹の様な存在。孤児であったが先代領主に引き取られ、グランツの屋敷で育った。先代領主とレイナを守りたいと私兵として仕える。
ジル ―――領主に仕える執事。幼い頃からレイナを見守ってきた。気弱なレイナを心配していたが、その成長にホッと胸を撫で下ろしている。領主としては先代とは比べ物にならないが、レイナらしい治政を応援している。
侍女長のマリーほか屋敷で働く者数人が一緒です。
彼らと話したり、レイナと一緒にお茶を飲んだり、穏やかな時間を一緒に過ごしましょう。
それではどうぞ、よろしくお願いいたします。
マスターより
こんにちは。一要です。
ピクニック!! やっぱりピクニックしたくなりました。
こんなに爽やかで過ごしやすい季節なんですから!
雑魔討伐のお仕事の後は、領主と一緒にピクニックを楽しんでください。
どうぞ宜しくお願いします。
ピクニック!! やっぱりピクニックしたくなりました。
こんなに爽やかで過ごしやすい季節なんですから!
雑魔討伐のお仕事の後は、領主と一緒にピクニックを楽しんでください。
どうぞ宜しくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/06/07 16:45
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談卓】想いの花園 エルティア・ホープナー(ka0727) エルフ|21才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/06/02 09:54:08 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/06/01 00:16:01 |