ゲスト
(ka0000)
【羽冠】初めての王都、探検気分はゼロ
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/06/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/06/15 22:00
オープニング
●べリンガー家の思い
シャールズ・べリンガーは動かないという選択を取った。
領内も騒がしくなってきていることもわかっている。幸いなことに、かつてのハンター仲間のエクラ教の司祭が穏やかに民衆を受け止めている。
イスルダ島に出向いた友人のところも不安だったが、彼の仲間だった魔術師が訪れたと聞いた。結婚話も出ていたというから、揚げ足を取られないようにするには良い選択だ。
「穏やかな地域だからいいが……」
状況を速やかに的確に把握して、国のために動くとともに民衆を守りたいと願う。
「が、私が動いたところでできることは限られる。そうなると動かずより情報を得たいが……」
ヘクス・シャルシェレット(kz0015)がどうなったのか、ヘルメス情報局号外新聞やそれ以降の状況はどうなったのかなど多くある。
「マーロウ大公からの働きかけ……しがらみばかり……国とはなんだ、領主とはなんだ」
シャールズはため息を漏らした。
扉がノックされる。入室を許可するとエトファリカ連邦国から帰ってきた息子のリシャール・べリンガーがいた。
「父上、ただいま戻りました」
どこかすっきりした顔をしている息子に、シャールズはほっとする。
「紅葉殿は元気そうだったか?」
思考を休憩させるために、飲み物を用意させる。リシャールの話を聞く態勢に入った。
「紅葉さん、引っ越していたんです」
そこから、あちらで面倒を見てくれるはずの大江 紅葉(kz0163)の一族が元の土地に戻ったことや修行の状況を話したのだった。
「その紅葉殿、今、イスルダ島にいる」
「え? なんでそんなことになっているんですか」
シャールズもかくしかじかと話す。ウィリアム・クリシスが色々考えイスルダ島を見に行ったこと。非覚醒者である彼を心配して、娘が紅葉に相談した。結果、紅葉がついていくことになった。一応、浄化に関しては専門家に当たるはずだから問題ないはずだ。
「それより、街が騒がしいとか王都に何かがあったとか聞きましたが」
リシャールにシャールズは包み隠さず現状を示した。
「王都の民はさぞかし不安でしょうね……」
「そうなんだ……で、どうするかで頭を悩ましている」
システィーナ・グラハム(kz0020)を守るために民を攻撃できない。しかし、王女にあだなすものは攻撃しないとならない。
ただ、聞こえてくる情報から国内で歪虚が動いている様子もうかがえる。結局、中央にいないシャールズには情報が不足している。
「父上、私がいって様子を見てくるのはどうでしょうか」
「何を言っているんだ!」
シャールズはそれを望んではいた。しかし、実際息子に言われると不安だ。
「私なら顔を知られていないです……まあ、貴族で知っている人もいなくはないですが、現場に来ている人はおおむね知っている人はいないですよね」
田舎に住んでいるためあまり社交界には出ない。貴族同士の交流がないわけではないが、もっぱら、父親が連れて行くのは長女と次男だ。今でこそリシャールは体調に問題はないが、体が弱かった頃があるためだ。
「私、小柄ですし目立たないです」
「……いや、伸びたぞ……うん」
二年ほど前はさすがに小さかったが、現在は百六十は超えた。それで小さいとは言わないだろう。シャールズ自身が小柄な方ではある。
「父上、迷っていますよね」
シャールズはリシャールが心を読んだような言葉を発したことに苦笑した。
「そうだな。おまえは独りで龍園の方に行ったり、エトファリカに行ったり……したな」
リシャールの顔が真っ赤になった。子供じみた行動だと思えるためだ。
シャールズは息子の成長が頼もしかった。
「では、頼もう、ハンターに」
「……どこを回ってこいとは言わないが、民のため見回りをしてくるんだ」
「え?」
リシャールはうなずいた。つまり、積極的にかかわらなくてもいいが、状況は把握して来いというもの。都の状況を知ることが重要。
「そういえば、行ったことないよな……」
「ないですね」
「ルゥルちゃんが住んでいたことあるとは言うが……」
「貴族の坊ちゃんに耳引っ張られた話ですよね……」
「……地理を知っているとはいいがたいな」
リシャールを見ているとハンターがいるとは言え、単独行動はさせたくはない。ルゥルがいれば立ち止まって考える可能性は高い。エトファリカ行きにルゥルを付けておくと、適度な行動になる。
姉がいるとはいえ弟妹を見ることがあるからだろうか。
「聞いてみる」
結局、ルゥルと一緒に行くことになった。
●見回り隊
リシャールとルゥルはハンターとともにこっそり町の中にいる。
「少しでも平静さがみられるようにお願いします」
「何があるかわかりませんです。リシャールさんにくっついていくのです。耳だけは引っ張られたくないのです」
ルゥルはきっちり着ぐるみを着ている。
幼いころ異母兄や近所(かわからないけれど)の貴族に耳を引っ張られてからかわれたことがあった。現在はハンターのおかげで克服し、それはないと知っているが、嫌なものは嫌だ。
「……ルゥルさん、王都に住んでいたのは何歳ですか」
「四歳です」
「そのあと、その問題の人には会ったのですか?」
「……いいえ」
リシャールは気づいた。相手はたぶん、ルゥルを認識しないだろう。それに、もし、耳を引っ張っていたとしても、ある程度の年齢になった今やっていないだろう。
それでも、エルフと見たら耳を引っ張るようでは、人間としてどうだろうという気持ちでいっぱいだ。
「では、皆さんよろしくお願いします」
どこをどのように見回るか、ハンターと打ち合わせをする。
シャールズ・べリンガーは動かないという選択を取った。
領内も騒がしくなってきていることもわかっている。幸いなことに、かつてのハンター仲間のエクラ教の司祭が穏やかに民衆を受け止めている。
イスルダ島に出向いた友人のところも不安だったが、彼の仲間だった魔術師が訪れたと聞いた。結婚話も出ていたというから、揚げ足を取られないようにするには良い選択だ。
「穏やかな地域だからいいが……」
状況を速やかに的確に把握して、国のために動くとともに民衆を守りたいと願う。
「が、私が動いたところでできることは限られる。そうなると動かずより情報を得たいが……」
ヘクス・シャルシェレット(kz0015)がどうなったのか、ヘルメス情報局号外新聞やそれ以降の状況はどうなったのかなど多くある。
「マーロウ大公からの働きかけ……しがらみばかり……国とはなんだ、領主とはなんだ」
シャールズはため息を漏らした。
扉がノックされる。入室を許可するとエトファリカ連邦国から帰ってきた息子のリシャール・べリンガーがいた。
「父上、ただいま戻りました」
どこかすっきりした顔をしている息子に、シャールズはほっとする。
「紅葉殿は元気そうだったか?」
思考を休憩させるために、飲み物を用意させる。リシャールの話を聞く態勢に入った。
「紅葉さん、引っ越していたんです」
そこから、あちらで面倒を見てくれるはずの大江 紅葉(kz0163)の一族が元の土地に戻ったことや修行の状況を話したのだった。
「その紅葉殿、今、イスルダ島にいる」
「え? なんでそんなことになっているんですか」
シャールズもかくしかじかと話す。ウィリアム・クリシスが色々考えイスルダ島を見に行ったこと。非覚醒者である彼を心配して、娘が紅葉に相談した。結果、紅葉がついていくことになった。一応、浄化に関しては専門家に当たるはずだから問題ないはずだ。
「それより、街が騒がしいとか王都に何かがあったとか聞きましたが」
リシャールにシャールズは包み隠さず現状を示した。
「王都の民はさぞかし不安でしょうね……」
「そうなんだ……で、どうするかで頭を悩ましている」
システィーナ・グラハム(kz0020)を守るために民を攻撃できない。しかし、王女にあだなすものは攻撃しないとならない。
ただ、聞こえてくる情報から国内で歪虚が動いている様子もうかがえる。結局、中央にいないシャールズには情報が不足している。
「父上、私がいって様子を見てくるのはどうでしょうか」
「何を言っているんだ!」
シャールズはそれを望んではいた。しかし、実際息子に言われると不安だ。
「私なら顔を知られていないです……まあ、貴族で知っている人もいなくはないですが、現場に来ている人はおおむね知っている人はいないですよね」
田舎に住んでいるためあまり社交界には出ない。貴族同士の交流がないわけではないが、もっぱら、父親が連れて行くのは長女と次男だ。今でこそリシャールは体調に問題はないが、体が弱かった頃があるためだ。
「私、小柄ですし目立たないです」
「……いや、伸びたぞ……うん」
二年ほど前はさすがに小さかったが、現在は百六十は超えた。それで小さいとは言わないだろう。シャールズ自身が小柄な方ではある。
「父上、迷っていますよね」
シャールズはリシャールが心を読んだような言葉を発したことに苦笑した。
「そうだな。おまえは独りで龍園の方に行ったり、エトファリカに行ったり……したな」
リシャールの顔が真っ赤になった。子供じみた行動だと思えるためだ。
シャールズは息子の成長が頼もしかった。
「では、頼もう、ハンターに」
「……どこを回ってこいとは言わないが、民のため見回りをしてくるんだ」
「え?」
リシャールはうなずいた。つまり、積極的にかかわらなくてもいいが、状況は把握して来いというもの。都の状況を知ることが重要。
「そういえば、行ったことないよな……」
「ないですね」
「ルゥルちゃんが住んでいたことあるとは言うが……」
「貴族の坊ちゃんに耳引っ張られた話ですよね……」
「……地理を知っているとはいいがたいな」
リシャールを見ているとハンターがいるとは言え、単独行動はさせたくはない。ルゥルがいれば立ち止まって考える可能性は高い。エトファリカ行きにルゥルを付けておくと、適度な行動になる。
姉がいるとはいえ弟妹を見ることがあるからだろうか。
「聞いてみる」
結局、ルゥルと一緒に行くことになった。
●見回り隊
リシャールとルゥルはハンターとともにこっそり町の中にいる。
「少しでも平静さがみられるようにお願いします」
「何があるかわかりませんです。リシャールさんにくっついていくのです。耳だけは引っ張られたくないのです」
ルゥルはきっちり着ぐるみを着ている。
幼いころ異母兄や近所(かわからないけれど)の貴族に耳を引っ張られてからかわれたことがあった。現在はハンターのおかげで克服し、それはないと知っているが、嫌なものは嫌だ。
「……ルゥルさん、王都に住んでいたのは何歳ですか」
「四歳です」
「そのあと、その問題の人には会ったのですか?」
「……いいえ」
リシャールは気づいた。相手はたぶん、ルゥルを認識しないだろう。それに、もし、耳を引っ張っていたとしても、ある程度の年齢になった今やっていないだろう。
それでも、エルフと見たら耳を引っ張るようでは、人間としてどうだろうという気持ちでいっぱいだ。
「では、皆さんよろしくお願いします」
どこをどのように見回るか、ハンターと打ち合わせをする。
解説
王都をルゥルとリシャールと一緒に見回ろう
●どんなところに行けばいいの?
時間もありますので全部はいけません。二か所に絞りましょう。
その上で、どちらを先に行くか決めてください。なお、雑魔放置は辛いかもしれませんが、その辺は見えないハンターが討伐してくれるというように解釈してください。
起こりそうな事件としては下記で、「先に行った場合/後に行った場合」という線引きです。
PCさんで一致していない場合、多い場所から独断と偏見でMSが選択しますのでご了承ください。
・暴徒化した人たちと町を区切る城壁周り 掘っ立て小屋を壊そうとしている人たちの対応/街に侵入しようとする人たちと止めようとする人のけんか(物理)。
・町の中の平民街 平穏を保っているように見える地域。蜂起しようとしている若者の集団に出くわす/ネズミ雑魔(サイズ1、3体)と出くわす。
・貴族街 騒動とはまだ遠いよう。平民ぽい人が貴族ぽい人にカツアゲしている?/ハチ雑魔(サイズ1、2体、スズメバチ系)と出くわす。
●城壁ある!
まじめに考えると移動大変そうですが、城壁どうやって越えるかは検討しなくて良いです。
なお、騎乗も可ですが、街の中であることで慎重さが望まれます。なお、同行NPCは馬等は連れて行きません。
●同行NPC
ルゥル 魔術師、10歳女。まるごとうさぎを着ているのは実用。使用可能魔法は【マジックアロー】【ストーンアーマー】【アースウォール】。
リシャール・べリンガー 舞刀士、16歳男。【円舞】【居合】【二連之業】。ヒーリングポーションは母親に持たされた。
●どんなところに行けばいいの?
時間もありますので全部はいけません。二か所に絞りましょう。
その上で、どちらを先に行くか決めてください。なお、雑魔放置は辛いかもしれませんが、その辺は見えないハンターが討伐してくれるというように解釈してください。
起こりそうな事件としては下記で、「先に行った場合/後に行った場合」という線引きです。
PCさんで一致していない場合、多い場所から独断と偏見でMSが選択しますのでご了承ください。
・暴徒化した人たちと町を区切る城壁周り 掘っ立て小屋を壊そうとしている人たちの対応/街に侵入しようとする人たちと止めようとする人のけんか(物理)。
・町の中の平民街 平穏を保っているように見える地域。蜂起しようとしている若者の集団に出くわす/ネズミ雑魔(サイズ1、3体)と出くわす。
・貴族街 騒動とはまだ遠いよう。平民ぽい人が貴族ぽい人にカツアゲしている?/ハチ雑魔(サイズ1、2体、スズメバチ系)と出くわす。
●城壁ある!
まじめに考えると移動大変そうですが、城壁どうやって越えるかは検討しなくて良いです。
なお、騎乗も可ですが、街の中であることで慎重さが望まれます。なお、同行NPCは馬等は連れて行きません。
●同行NPC
ルゥル 魔術師、10歳女。まるごとうさぎを着ているのは実用。使用可能魔法は【マジックアロー】【ストーンアーマー】【アースウォール】。
リシャール・べリンガー 舞刀士、16歳男。【円舞】【居合】【二連之業】。ヒーリングポーションは母親に持たされた。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
【羽冠】のグラシナですね! 同じ王都での出来事として描きますので、ご参加希望の場合、ご注意くださいませ。
ルゥル&リシャールがエトファリカ連邦国から帰国し、あわただしく王都に行きました。状況不明状態で向かうため冒険となっています。
暴徒化した人々を見るとどうなるか、人を守るとはどういうことなのか……特にリシャールには突き付けられる状態かもしれません。
よろしくお願いします。
【羽冠】のグラシナですね! 同じ王都での出来事として描きますので、ご参加希望の場合、ご注意くださいませ。
ルゥル&リシャールがエトファリカ連邦国から帰国し、あわただしく王都に行きました。状況不明状態で向かうため冒険となっています。
暴徒化した人々を見るとどうなるか、人を守るとはどういうことなのか……特にリシャールには突き付けられる状態かもしれません。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/06/13 01:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談】どこに、いつ行く? エステル・ソル(ka3983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2018/06/06 21:44:50 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/06/04 02:20:13 |