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【羽冠】絶望の世界

マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
参加費
1,000
参加人数
現在5人 / 3~5人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/06/13 19:00
リプレイ完成予定
2018/06/27 19:00

オープニング

●傲慢襲来
 王都内に傲慢歪虚が多数出現。多くの市民が犠牲になっていると通報が入り、紡伎 希(kz0174)も魔導剣弓を手に出撃した。
 機導師としての力で支部との連絡を取りながら、市民を救い、衛兵らをフォローする。
「……そちらの地区から再び歪虚が出現ですか!? 分かりました。急行します」
 支部からの連絡によると、一度、傲慢歪虚を倒した地区に再び傲慢歪虚が現れたらしい。
 時間差で敵が現れる……その理由を希は解らなかった。
 だが、やらなければならない事は変わらない。傲慢歪虚を倒し、多くの人々を守る事だ。
 近道である細い路地を駆け抜けていたその時だった。
「負のマテリアル?」
 路地の交差点で希は“それ”に気が付いた。
 立ち止まって見上げると、四角い立札が、壁に垂直に立っているのだ。
 立札に書かれていた文字に希は見覚えがあった。
「あれが……傲慢歪虚を出現させている立札!」
 魔導剣弓の機構を作動させ、弓状態にすると、素早く矢を番える。
 狙いをつけるよりも早く、立札が壁から外れて落下した。落下しながら、それは、幼い少女の姿となる。
「見つかっちゃった。お姉さん、王都には来ない方が良いって言ったのに」
「……この前、林の中で出会った時と比べて、負のマテリアルが強くない……まさか……」
「そう。分体だよ。全てはイヴ様の為に、ね」
 幼女が笑顔を向ける。
 無邪気な笑顔だ。それなのに、傲慢歪虚を出現させてくるのだ。
「なぜ、こんな事をするのですか? 多くの人々を苦しませて」
 油断なく矢を番えたまま、希は言った。
 ここで倒しておかなければいけない。一方、幼女は首を傾げた。
「だって、何度も絶望して苦しむより、一回だけで良いんだよ」
「人は何度だって、希望を持てるのです」
「そして、何度も絶望するんだよね! だから、イヴ様じゃないといけない。イヴ様なら、歪虚も人も、導いてくれる!」
 踊るように跳ねる幼女がそう告げると、次の瞬間、唐突に消え去った。
 恐らく、瞬間移動したのだろう。
「私は何を……」
 静かに魔導剣弓を降ろす。
 折角の討伐の機会を失ったのだ。あの分体が新たな傲慢歪虚を出現させる前に、ハンター達や騎士によって討伐される事を祈るしかない。
 通信機から応援を呼ぶ声が聞こえ、希は首を振って気持ちを入れ替えると、路地へと消えて行った。

●リゼリオにて
 “ミュール”というキーワードをハンター達が調べ、色々と分かってきた事があった。
 まず、王国騎士や有名人ではないという事。
 次に、少なくとも最近の時代ではないという事。
 そして、閉鎖的な地方によっては、混血の子や取り換え児の存在も迫害の対象になる場合もあり、雄のロバと雌のウマの混血になぞらえて、ミュールと呼ぶ地方もあるらしい事。
「これらの情報に、私が目撃した少女の姿もキーワードに加えて、神霊樹ネットワークで該当する記録がないか探してみました」
 希の傍にはぐったりとしたパルムが幾体か転がっている。
 記録捜しを手伝ったのか、はたまた、単なる昼寝なのかは分からないが……。
「今回は神霊樹ネットワークのライブラリにアクセスしたいと思います」
 ハンター達が“飛ぶ”過去は、現代からおおよそ、数百年以上前の事だという。
 正確な年代や場所が不明という記憶としては断片的だが、だからこそ、何かあるのではないかと希は思っている。
「記録が完全ではないのは、現地で何かあったとしか思えないのです。それも分かれば、何か手掛かりになるかもしれません」
 ミュールなる人物の詳細を調べるにはこの方法以外、困難だろう。
 人物像が分かれば、今後の事件も追いやすくなる可能性はあるし、何か弱点なども見つかるかもしれない。
「私はここで皆様のフォローを致しますので、よろしくお願い致します」
 そう言って、希は床に転がっているパルムを無慈悲にも叩き起こしていくのであった。

 ライブラリにアクセスしたハンター達は、とある村へと降り立った。
 まず、目に入ってきたのは周囲の異様な光景だった。どこまでも続くはずの風景は空間が崩れて漆黒の世界となっていたのだ。
 『記録が断片的』というのはこういう事なのだろう。
「やぁ、旅人さんかい。珍しい。何もない村だがゆっくりしていってくれ」
 農作業から帰って来た農民が話し掛けてきた。
 根菜類が沢山入った籠を背負っている。
「そうだ。この村には宿は無いから、泊まるんなら、早めに決めた方がいい」
 農民はハンター達にそう告げると籠を背負い直した。
「残念ながら、俺の家は無理だ。いやよ、歓迎してやりたい所だが……家が狭いからよ」
 苦笑を浮かべて農民は立ち去っていった。
 ハンター達はお互いの顔を見合わす。とりあえず、まずは何をすべきだろうか……アクセスしている時間制限の為、少なくとも、宿を探す必要はなさそうではあるが――。

解説

●目的
ミュールの手掛かりを得る。

●内容
神霊樹ネットワークにアクセスし、とある過去を調べる。

●とある村
年代不明&場所不明の村。
建物の雰囲気から西方世界のいずこかと思われる。人口300人程度。
数十の家からなる村であり、宿は無い。
その為、泊まるならば自分で泊めてくれる人を探す必要がある。

酒場は1店舗あり、村人の憩いの場ともなっている。
村長の家は周囲の家よりも二周り程大きいので、現地につけば、すぐには分かる。
村の中心地には広場があり、食料品などの売買や物々交換が行われている。

他の情報は出発前には不明。
現地で調査する必要がある。

●PL情報
夜が更けた頃、村は突然、何者かによる災厄に襲われ、消滅します。
当然、ハンター達も(村に留まっていれば)災厄に巻き込まれます。
逃げる事も可能ですし、災厄に立ち向かう事もできます。
死にたくない場合は、その旨をプレイングで記載してください。
もれなく、高確率で死ねます(ライブラリへのアクセスであり、フォロー体制も整っているので、実際に重体ステータスが付与される事はありません)。

●その他
希は同行しませんが質問卓には顔を出します。

マスターより

●挨拶とか
こんばんわ! AdivMSの赤山です。ついに【羽冠】グラシナ出発しましたね!
ミュールの謎を追うシナリオとなります。皆様の行動によっては、今後も幾度かアクセスするようになるかも……しれません!

●攻略のヒント
まず状況を明らかにするという事は大事な事だと思います。
フリーアタックはやれる事が多くて悩ましいですが、だからこそ、その自由度を楽しんで頂ければと思います!

関連NPC

  • 新進気鋭の受付嬢
    紡伎 希(kz0174
    人間(クリムゾンウェスト)|14才|女性|機導師(アルケミスト)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/06/17 19:43

参加者一覧


  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 未来を想う
    アイシュリング(ka2787
    エルフ|16才|女性|魔術師
  • 世界に示す名
    アティニュス(ka4735
    人間(蒼)|16才|女性|舞刀士
  • 流浪の聖人
    鳳城 錬介(ka6053
    鬼|19才|男性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/06/13 18:31:36
アイコン 【相談卓】絶望の世界へ
Uisca=S=Amhran(ka0754
エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2018/06/13 18:32:48