ゲスト
(ka0000)
サドンデスラブコメ
マスター:凪池シリル

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~6人
- サポート
- 現在0人 / 0~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 2日
- プレイング締切
- 2018/06/12 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/06/21 19:00
オープニング
──不意に、だった。
部屋のすみ、家具の影からかさりという音と共に何かが這い出してくる。
それでも咄嗟に反応できたのだから流石ハンターと言うべきだろう。
疾影士の男は出てきた影に立ちはだかるように前に出て、手にした小剣で、出てきたそれ──蔦のようだった。恐らくこの廃屋にびっしりと絡んでいる──の一撃を払い落とそうとする。咄嗟のことだったため、受けきれず怪しげな光を放つ攻撃を僅かに受けてしまう……。
「リッキィ!」
「……ほい?」
瞬間、疾影士が上げた声に後ろにいた姿が反応する。眼鏡と白衣姿、どうやら機導師であるらしい。察するに、疾影士が発した名の主なのだろう。
「オレは! お前に本当に感謝してるんだ……孤独になったオレを、お前は見捨てずに手を差しのべてくれた!」
「え? あ、うん」
「でもな!? 勘違いすんなよ! オレがお前の傍に居んのはもう、そんな感謝と依存だけじゃねえんだ! お前はあんまりそういうことに拘らねえんだろうけど、オレは、そんなお前が、本気で、世界一可愛いと思ってる!」
突如疾影士が叫び始めたその間。思わず話しかけられている機導師当人は勿論、周囲のハンターが呆然としてしまったのはある程度仕方がないとは思う。
依頼中、しかも襲撃を受けたらしい直後だと言えば確かに迂闊ではあるだろう。しかし、その襲撃をしてきた蔦はと言えば、疾影士が叫ぶ間追撃等はせず、ゆらゆらと揺れるばかりだった。どこか満足げにも見える様子で。
「頼むどこにも行かないでくれ……! オレはもう、お前が居なきゃ駄目なんだ! ……愛してる!」
そこまで言って。疾影士はピタリと動きを止めた。
数秒の沈黙。
「お……おおおああああぁぁあっ!?!?」
の、後。疾影士は真っ赤になって絶叫すると床に転げ回った。……では、収まりきらなかったようで、やがて立ち上がると探索中の廃屋から全力で飛び出して行った。
残されたハンター。というか、機導師。
「あー、とりあえずそれかな。えい」
蔦に向けて機杖を振るう。生まれた熱線が蔦を焼くと、それはあっけなく燃え尽きて床に垂れた。
「いや、あの。ここ誤解しないでほしいんだけど、彼、別に普段からいきなりあんなこと叫び出すような子じゃ無いんだ。うん。むしろこう、そういうの全然言ってくれないんだ、よ? 照れ屋さんで」
困った顔で、機導師は残るハンターに告げた。
「そういうわけだから、その、私は一旦彼のフォローに行ってあげたいんだけど、いいかな? その、うん、つまりそういうことだと思うんだ」
機導師の言葉に、一行もなんとなく分かっていた。疾影士のあの悶えっぷりはだからそういうことなんだろうと。
そして。
ここに今存在する脅威の形を。
そも、街道で感知された負のマテリアルの調査、というのが今回の依頼だった。
ここまでの調べで、その発生源は街道沿いにあった宿屋、その廃墟であると判明している。
実は、ここの宿屋は武装盗賊の襲撃を受けて経営者は皆殺し、財産はその家屋ごとその盗賊たちに乗っ取られたという悲劇に逢っている。
惨殺された女将の怨念が雑魔となって盗賊に復讐、それによって障気はますます濃いものとなった。のだが。
もとは町と町を結ぶ街道、その中継地として存在した宿屋である。人の行き交いはそこそこあり、暮らし向きはそこまで不便という訳ではなかったのだが──娯楽に乏しかった。
そんな女将の楽しみとはなんであったか。
たまに泊まりに来る幸せそうなカップルを眺める事であった。
幸せな二人の幸せな姿を妄想してお裾分けしていただくべく、そんな男女が泊まりにくる度、部屋のお香をそれっぽいものにしたり、ちょっとラッキースケベを狙ってベッドの手前の床だけ滑りを良くしたり、タイミング良く風呂場の暖簾を入れ換えて混浴ハプニングを演出したり……というのが、女将のたまにして唯一の楽しみであったという。
それが判明するのは後のことであるが。
今、ハンターたちが足を踏み入れたこの廃屋に住まう雑魔は、そんな女将の無念を元に生まれた存在であった。
怨めしい盗賊たちに復讐を果たしたそれが今望むことは何か。
『いいからお前らイチャイチャしろ』
もはやその存在、その能力のほとんどをこの雑魔はそのために費やしていた。
まあ。
そんな背景など、もはやどうでもいい。
今、ここにある脅威とはすなわち、こういうことだ。
一撃食らえば恥ずか死告白!
則ちサドン! デス! ラブ! コメ!
開幕!!!!
部屋のすみ、家具の影からかさりという音と共に何かが這い出してくる。
それでも咄嗟に反応できたのだから流石ハンターと言うべきだろう。
疾影士の男は出てきた影に立ちはだかるように前に出て、手にした小剣で、出てきたそれ──蔦のようだった。恐らくこの廃屋にびっしりと絡んでいる──の一撃を払い落とそうとする。咄嗟のことだったため、受けきれず怪しげな光を放つ攻撃を僅かに受けてしまう……。
「リッキィ!」
「……ほい?」
瞬間、疾影士が上げた声に後ろにいた姿が反応する。眼鏡と白衣姿、どうやら機導師であるらしい。察するに、疾影士が発した名の主なのだろう。
「オレは! お前に本当に感謝してるんだ……孤独になったオレを、お前は見捨てずに手を差しのべてくれた!」
「え? あ、うん」
「でもな!? 勘違いすんなよ! オレがお前の傍に居んのはもう、そんな感謝と依存だけじゃねえんだ! お前はあんまりそういうことに拘らねえんだろうけど、オレは、そんなお前が、本気で、世界一可愛いと思ってる!」
突如疾影士が叫び始めたその間。思わず話しかけられている機導師当人は勿論、周囲のハンターが呆然としてしまったのはある程度仕方がないとは思う。
依頼中、しかも襲撃を受けたらしい直後だと言えば確かに迂闊ではあるだろう。しかし、その襲撃をしてきた蔦はと言えば、疾影士が叫ぶ間追撃等はせず、ゆらゆらと揺れるばかりだった。どこか満足げにも見える様子で。
「頼むどこにも行かないでくれ……! オレはもう、お前が居なきゃ駄目なんだ! ……愛してる!」
そこまで言って。疾影士はピタリと動きを止めた。
数秒の沈黙。
「お……おおおああああぁぁあっ!?!?」
の、後。疾影士は真っ赤になって絶叫すると床に転げ回った。……では、収まりきらなかったようで、やがて立ち上がると探索中の廃屋から全力で飛び出して行った。
残されたハンター。というか、機導師。
「あー、とりあえずそれかな。えい」
蔦に向けて機杖を振るう。生まれた熱線が蔦を焼くと、それはあっけなく燃え尽きて床に垂れた。
「いや、あの。ここ誤解しないでほしいんだけど、彼、別に普段からいきなりあんなこと叫び出すような子じゃ無いんだ。うん。むしろこう、そういうの全然言ってくれないんだ、よ? 照れ屋さんで」
困った顔で、機導師は残るハンターに告げた。
「そういうわけだから、その、私は一旦彼のフォローに行ってあげたいんだけど、いいかな? その、うん、つまりそういうことだと思うんだ」
機導師の言葉に、一行もなんとなく分かっていた。疾影士のあの悶えっぷりはだからそういうことなんだろうと。
そして。
ここに今存在する脅威の形を。
そも、街道で感知された負のマテリアルの調査、というのが今回の依頼だった。
ここまでの調べで、その発生源は街道沿いにあった宿屋、その廃墟であると判明している。
実は、ここの宿屋は武装盗賊の襲撃を受けて経営者は皆殺し、財産はその家屋ごとその盗賊たちに乗っ取られたという悲劇に逢っている。
惨殺された女将の怨念が雑魔となって盗賊に復讐、それによって障気はますます濃いものとなった。のだが。
もとは町と町を結ぶ街道、その中継地として存在した宿屋である。人の行き交いはそこそこあり、暮らし向きはそこまで不便という訳ではなかったのだが──娯楽に乏しかった。
そんな女将の楽しみとはなんであったか。
たまに泊まりに来る幸せそうなカップルを眺める事であった。
幸せな二人の幸せな姿を妄想してお裾分けしていただくべく、そんな男女が泊まりにくる度、部屋のお香をそれっぽいものにしたり、ちょっとラッキースケベを狙ってベッドの手前の床だけ滑りを良くしたり、タイミング良く風呂場の暖簾を入れ換えて混浴ハプニングを演出したり……というのが、女将のたまにして唯一の楽しみであったという。
それが判明するのは後のことであるが。
今、ハンターたちが足を踏み入れたこの廃屋に住まう雑魔は、そんな女将の無念を元に生まれた存在であった。
怨めしい盗賊たちに復讐を果たしたそれが今望むことは何か。
『いいからお前らイチャイチャしろ』
もはやその存在、その能力のほとんどをこの雑魔はそのために費やしていた。
まあ。
そんな背景など、もはやどうでもいい。
今、ここにある脅威とはすなわち、こういうことだ。
一撃食らえば恥ずか死告白!
則ちサドン! デス! ラブ! コメ!
開幕!!!!
解説
●目的
街道沿いの廃屋に巣くう雑魔の退治。
廃屋をびっしりと覆う蔦、その部分部分が雑魔と化しており、廃屋を全て見て回ってこれらが残留していないことを確かめなければならない。
蔦は攻撃力は低いが攻撃が当たると「BS:強制《貴方が愛する人への思いの丈を余すことなく渾身の心を込めて叫ぶこと》 強度:無駄に高い」が発生する。
誰かが叫んでいる間、蔦は律儀にというか満足げに待っててくれる模様。あと、段々満足してくのか叫ぶ人間ののべ人数が増えるほど弱体化していく。
ので、別に当たらなくたって自分から叫んだっていいのよ? 戦略的に。
蔦は偽装しつつそれぞれ分離しており、纏めて焼き払うといったことは難しい。また、宿屋を破壊してしまうと散開してしまう恐れがある。
まあぶっちゃけると野暮なこと言うない。
直接討伐に参加できるのは正規参加者のみですが、
同行できなかった人を名指しして愛を叫びたい場合はサポート枠をご利用ください。後に事情を知ったあとのリアクションなんかは書けるかもしれません。
そんなわけでカップル推奨です。
照れ爆死してもいいし平然と語るのもありですがカップル推奨です。
街道沿いの廃屋に巣くう雑魔の退治。
廃屋をびっしりと覆う蔦、その部分部分が雑魔と化しており、廃屋を全て見て回ってこれらが残留していないことを確かめなければならない。
蔦は攻撃力は低いが攻撃が当たると「BS:強制《貴方が愛する人への思いの丈を余すことなく渾身の心を込めて叫ぶこと》 強度:無駄に高い」が発生する。
誰かが叫んでいる間、蔦は律儀にというか満足げに待っててくれる模様。あと、段々満足してくのか叫ぶ人間ののべ人数が増えるほど弱体化していく。
ので、別に当たらなくたって自分から叫んだっていいのよ? 戦略的に。
蔦は偽装しつつそれぞれ分離しており、纏めて焼き払うといったことは難しい。また、宿屋を破壊してしまうと散開してしまう恐れがある。
まあぶっちゃけると野暮なこと言うない。
直接討伐に参加できるのは正規参加者のみですが、
同行できなかった人を名指しして愛を叫びたい場合はサポート枠をご利用ください。後に事情を知ったあとのリアクションなんかは書けるかもしれません。
そんなわけでカップル推奨です。
照れ爆死してもいいし平然と語るのもありですがカップル推奨です。
マスターより
疲れました。
そんなわけで力付くでもいいからPCさんたちにイチャイチャしてもらえないかと考えました、
相談期間最短ですのでお気をつけください。
だって深く考えて参加するもんじゃねえだろこんなん。
そんなわけで力付くでもいいからPCさんたちにイチャイチャしてもらえないかと考えました、
相談期間最短ですのでお気をつけください。
だって深く考えて参加するもんじゃねえだろこんなん。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/06/17 16:31