ゲスト
(ka0000)
或る少女と歯車の思い出―茶会―
マスター:佐倉眸

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/06/19 12:00
- リプレイ完成予定
- 2018/07/03 12:00
オープニング
●
掌を翳す、握る。
開いた指を伸ばして、ひらひら、ぎゅ、もう一度ひらひらと。
メグこと、マーガレット・ミケーリはジェポッテ家の軒下に凭れて空に伸ばした手を眺める。
或る友人と繋いだ手。その感触は人のようで、人と違う。
――自分の指で引き金を引き、この世のありとあらゆる銃を撃ってみたいのです――
そう言っていたオートマトンの友人アクレイギアは、先日ついにその夢を叶え、二丁拳銃と多銃身の大型の銃まで使いこなしていた。
オートマトン。エバーグリーンの技術で精霊に与えられた機械の身体。
「……もしかして、ひーちゃんも銃を撃ちたいとか思ってるのかな……」
メグには見えないところに漂っているらしい緑の精霊。助けて貰った多くの先輩ハンターが言うところには、緑で光っているらしい。
ぽん、と頭に軽い衝撃が加わる。
どうやら、ひーちゃん、と、名を与えられたその精霊は、銃を撃ちたいわけでは無いようだ。
●
少し前、右腕の完成の報せが届いた。
フマーレの或る工業区の一角で若い頃からの友人だった老齢の男達が集まって、青年時代に作りかけた絡繰り仕掛けの人形を完成させようとハンター達の手を借りている。
歪虚絡みの事件により、完成間際で人形は傷を負い、その補修作業と抑も掛けていた右腕が完成する迄の間、ハンターへの依頼は途切れていた。
磁器の右腕の焼成を終えたことと、必要なパーツが揃ったことが伝えられ、もう一息で当時の状態に戻せるらしい。
少しはしゃいだ気分でメグはその依頼を引き受けて、老人達の代表で、自宅の倉庫を作業場に宛がっているジェポッテの家に向かった。
細かな作業の気分転換に外に出て空を眺める。
そして。
冒頭、頭を緑の精霊に叩かれて、すごすごと倉庫に引き返すメグを家の娘が呼び止めた。
完成が近いから、こっちを手伝って欲しい。
「はい、何をすれば良いですか?」
「完成のお茶会をするんですって。クッキーを焼こうと思ったんだけど、バターを使い切ってしまって。お使いを頼めないかしら」
「分かりました。行ってきます」
●
買い物籠を預かり、商店街へ。
ふい、とその背中から精霊が離れて漂うように倉庫へ向かう。
四肢が揃い、がらんどうの頭の中で目玉の角度や身体を繋ぐ紐の調整を受けている人形と、細かな作業を行う老人やハンター達の合間を穏やかな風が通り抜けた。
頭に蓋をして、金髪の鬘を被せ、全身に貼り付く歯車を調整する。
その人形の腕が微風で微かに持ち上がった。
老人達とハンターの注目の中、人形の腕は何かを綴る。
CIAO!
CIAO!
――マーガレットは買い物に行ったよ! クッキーのためのバター! お茶会! 楽しみ!――
CIAO!
CIAO!
腕を下ろした人形は、暫し、動かなくなる。
緑色の淡い風は、人形の柔からな金髪をふわりと揺らした。
掌を翳す、握る。
開いた指を伸ばして、ひらひら、ぎゅ、もう一度ひらひらと。
メグこと、マーガレット・ミケーリはジェポッテ家の軒下に凭れて空に伸ばした手を眺める。
或る友人と繋いだ手。その感触は人のようで、人と違う。
――自分の指で引き金を引き、この世のありとあらゆる銃を撃ってみたいのです――
そう言っていたオートマトンの友人アクレイギアは、先日ついにその夢を叶え、二丁拳銃と多銃身の大型の銃まで使いこなしていた。
オートマトン。エバーグリーンの技術で精霊に与えられた機械の身体。
「……もしかして、ひーちゃんも銃を撃ちたいとか思ってるのかな……」
メグには見えないところに漂っているらしい緑の精霊。助けて貰った多くの先輩ハンターが言うところには、緑で光っているらしい。
ぽん、と頭に軽い衝撃が加わる。
どうやら、ひーちゃん、と、名を与えられたその精霊は、銃を撃ちたいわけでは無いようだ。
●
少し前、右腕の完成の報せが届いた。
フマーレの或る工業区の一角で若い頃からの友人だった老齢の男達が集まって、青年時代に作りかけた絡繰り仕掛けの人形を完成させようとハンター達の手を借りている。
歪虚絡みの事件により、完成間際で人形は傷を負い、その補修作業と抑も掛けていた右腕が完成する迄の間、ハンターへの依頼は途切れていた。
磁器の右腕の焼成を終えたことと、必要なパーツが揃ったことが伝えられ、もう一息で当時の状態に戻せるらしい。
少しはしゃいだ気分でメグはその依頼を引き受けて、老人達の代表で、自宅の倉庫を作業場に宛がっているジェポッテの家に向かった。
細かな作業の気分転換に外に出て空を眺める。
そして。
冒頭、頭を緑の精霊に叩かれて、すごすごと倉庫に引き返すメグを家の娘が呼び止めた。
完成が近いから、こっちを手伝って欲しい。
「はい、何をすれば良いですか?」
「完成のお茶会をするんですって。クッキーを焼こうと思ったんだけど、バターを使い切ってしまって。お使いを頼めないかしら」
「分かりました。行ってきます」
●
買い物籠を預かり、商店街へ。
ふい、とその背中から精霊が離れて漂うように倉庫へ向かう。
四肢が揃い、がらんどうの頭の中で目玉の角度や身体を繋ぐ紐の調整を受けている人形と、細かな作業を行う老人やハンター達の合間を穏やかな風が通り抜けた。
頭に蓋をして、金髪の鬘を被せ、全身に貼り付く歯車を調整する。
その人形の腕が微風で微かに持ち上がった。
老人達とハンターの注目の中、人形の腕は何かを綴る。
CIAO!
CIAO!
――マーガレットは買い物に行ったよ! クッキーのためのバター! お茶会! 楽しみ!――
CIAO!
CIAO!
腕を下ろした人形は、暫し、動かなくなる。
緑色の淡い風は、人形の柔からな金髪をふわりと揺らした。
解説
目的 お茶会を楽しむ
メグが戻って来るまでは倉庫内で作業、或いは精霊(ひーちゃん)との交流が可能。
クッキーが焼けたらジェポッテ家のリビングでお茶会です。
●倉庫
大きな作業机に人形と設計図。
全員が集まると少々手狭な印象。
机の上には、人形用の赤いマントと凝った拵えの長剣。
●リビング+ダイニング
娘が支度中。
クッキーの他に朝から焼いたシフォンケーキやフィナンシェが有る。
●人形
老人達がまだ若い頃に、リアルブルーから転移してきた男が持ってきた絡繰り仕掛けの茶運び人形に感化されて作り始めたビスクドール。
自立し前進、剣礼から後退する仕掛けを計画していたが、メンバーの転居など理由に完成を待たず凍結。
完成していた本体の四肢と頭、胴体をそれぞれ分け合っていたが、計画再開に伴い持ち寄り、持ち主死亡により行方の分からなくなっていた右腕を再制作し、本日に到る。
完成をイメージして、右腕所持者により描かれていた金髪碧眼の少年の絵が保管されており、現在は倉庫の壁に飾られている。
●他
メグ
ハンターとして少しずつ成長中の少女。
契約精霊でもあり、傍にいてくれているらしく、時々助けてくれる緑の精霊と面識が無い事を気にしている。
バターを購入後はクッキー作りを手伝うため茶会以前の交流不可。
茶会中は交流可能。
緑の精霊(ひーちゃん)
過去の依頼によりハンターから名前を貰ったメグの契約精霊。
数年前からメグの傍にいたらしい。
現在、人形を使ったコミュニケーションが可能。
メグ帰還後は、メグの傍に戻るため交流が不可能になる。
茶会中は交流可能。
クッキー
メグ帰還から40分程で完成。(=茶会開始)
メグが戻って来るまでは倉庫内で作業、或いは精霊(ひーちゃん)との交流が可能。
クッキーが焼けたらジェポッテ家のリビングでお茶会です。
●倉庫
大きな作業机に人形と設計図。
全員が集まると少々手狭な印象。
机の上には、人形用の赤いマントと凝った拵えの長剣。
●リビング+ダイニング
娘が支度中。
クッキーの他に朝から焼いたシフォンケーキやフィナンシェが有る。
●人形
老人達がまだ若い頃に、リアルブルーから転移してきた男が持ってきた絡繰り仕掛けの茶運び人形に感化されて作り始めたビスクドール。
自立し前進、剣礼から後退する仕掛けを計画していたが、メンバーの転居など理由に完成を待たず凍結。
完成していた本体の四肢と頭、胴体をそれぞれ分け合っていたが、計画再開に伴い持ち寄り、持ち主死亡により行方の分からなくなっていた右腕を再制作し、本日に到る。
完成をイメージして、右腕所持者により描かれていた金髪碧眼の少年の絵が保管されており、現在は倉庫の壁に飾られている。
●他
メグ
ハンターとして少しずつ成長中の少女。
契約精霊でもあり、傍にいてくれているらしく、時々助けてくれる緑の精霊と面識が無い事を気にしている。
バターを購入後はクッキー作りを手伝うため茶会以前の交流不可。
茶会中は交流可能。
緑の精霊(ひーちゃん)
過去の依頼によりハンターから名前を貰ったメグの契約精霊。
数年前からメグの傍にいたらしい。
現在、人形を使ったコミュニケーションが可能。
メグ帰還後は、メグの傍に戻るため交流が不可能になる。
茶会中は交流可能。
クッキー
メグ帰還から40分程で完成。(=茶会開始)
マスターより
●メンバー
ジャン・ジェポッテ…頭部を持っていた。家主。
キース…右脚を持っていた。
ネイト…胴を持っていた。
サヴィ…左脚を持っていた。
左腕の持ち主は病欠、右腕の持ち主は死亡(老衰)。
現在、歯車を噛み合わせや、関節の動きなど、細かな調節を行っている。
割合甘い物を好み、茶会も楽しみにしている。
よろしくお願いします。
お待たせ致しました。
人形(ほぼ)完成です。
ひーちゃんは人形の腕で簡単な文字を綴ったり、簡単なジェスチャーでの応答となります。
難しい会話はご遠慮下さい。
ジャン・ジェポッテ…頭部を持っていた。家主。
キース…右脚を持っていた。
ネイト…胴を持っていた。
サヴィ…左脚を持っていた。
左腕の持ち主は病欠、右腕の持ち主は死亡(老衰)。
現在、歯車を噛み合わせや、関節の動きなど、細かな調節を行っている。
割合甘い物を好み、茶会も楽しみにしている。
よろしくお願いします。
お待たせ致しました。
人形(ほぼ)完成です。
ひーちゃんは人形の腕で簡単な文字を綴ったり、簡単なジェスチャーでの応答となります。
難しい会話はご遠慮下さい。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/07/03 02:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談 カリアナ・ノート(ka3733) 人間(クリムゾンウェスト)|10才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2018/06/18 21:09:45 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/06/18 21:04:35 |