ゲスト
(ka0000)
【空蒼】熱帯雨林の悪魔
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- ユニット参加人数
- 現在7 / 0~8
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/06/26 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/07/05 19:00
オープニング
30ミリ弾が少女の体を砕く。
黒いカソックが肉片と共に飛び散り、融和をうたうはずの式典が地獄と化した。
●72時間前。地球連合軍駐屯地
「崑崙と繋がりました」
「挨拶は情報を受け取ってからだ。いつ通信障害が起こるか分からん」
冷房がよく効いた司令部の中、緊張感に満ちたやりとりが交わされている。
「受信完了。全ファイル整合性チェック完了。問題なし」
「軽度の通信障害が発生」
「基地の南東に未確認のVOIDを確認」
基地の周辺地図が表示されたディスプレイに、歪虚の推定位置が表示される。
付近に民家はなく、基地から離れている場所にしか出現していないとはいえ放置はできない。
「ボス! サルヴァトーレ・ブルへの救援を提案します!」
「落ち着け、人口密集地でもないのにこの程度で呼べるか」
黒々とした肌の男性軍人が、鼻で笑って命令を下す。
「第3小隊を出せ」
命令は速やかに実行されたものの、士官のほとんど全員がもの言いたげな表情だ。
能力的にも人格的にも本来このような態度をとる男女ではない。
第3のCAM小隊のメンバーに問題があるのだ。
「こちら強化人間CAM小隊、任せて下さい!」
通信機越しの声はあまりにも若い。
彼等は、暴走事件が噂される強化人間だった。
●48時間前。地球連合軍駐屯地
「おそらく強力なVOIDが潜んでいます」
「第三小隊が撃破したのは新規に発生したVOIDです。汚染の拡大は深刻ですな」
クリムゾンウェストでいう雑魔数体を倒してはしゃいでいる第3小隊とは逆に、司令部はお通夜じみた雰囲気だ。
「空軍を呼んで吹き飛ばしてから再攻撃するか、それが駄目ならこの基地を放棄することも考えるべきです」
「ふーむ」
崑崙からの書類をめくっていた司令が、陽気な口笛を吹いて書類を会議卓に広げた。
「なんですかこれ」
カソックと呼ぶには違和感のある衣装の金髪少女が、何故かメイスを構えて微笑んでいる。
「コスプレ?」
「ファンタジー・ワールドからの援軍らしいぞ」
「ああ、異世界人の」
「現地宗教組織で教育を受けた……ワーオ、絵に描いたような狂信者ですな」
軽口だが目は真剣だ。
「広域浄化術が使えると書かれていますね」
「話半分の能力だとしても有用だ。軽度の汚染が消えるなら歩兵部隊を投入できる」
「先方が来たいと言っているんだ。受け入れよう」
司令の体から、物理的にすら感じられる圧が噴き出す。
「異世界の友人に我々の力を理解してもらおうじゃないか」
最も苦しいときを生き抜いた軍人達が、2日の攻勢開始に向け動き出した。
●4時間前。第2CAM格納庫
「聞いたか?」
「ああ、覚醒者が来るんだろ」
第1に比べると廃墟じみた格納庫の中、強化人間達が輪になって話し込んでいる。
逞しい者の比率は高いが、皆成人に達していない若者達だ。
「やだな」
「別に関係ねぇだろ。俺達だけでVOIDを倒せばいいのさ」
改造人間を取り巻く環境が悪化しつつある。この場にいる全員も当然気付いている。
だが、自ら前線を志願するほど士気が高い彼等にとって、少々の冷たい視線など闘志を燃やすためのスパイスに過ぎない。
「それがよ、なんていうか」
「なんだよ」
「日本のアニメに出てくるイカレ聖職者みたいなんだとよ」
「暴力を振るって良い相手は、って奴か?」
「VOIDの気配がする相手には、って奴だ」
軽口のつもりの声に、恐怖が濃厚に滲んでいた。
●1秒後
「いっ、たぁーいっ!」
ミックスジュースと化した皮、肉、骨、神経が、膨大なマテリアルに吸い込まれるようにして元に位置に戻る。
「ジョニー! お前何をっ」
「止まれ、おい、止まってくれよぉっ」
歓迎式典で儀仗兵役を務めるはずだったデュミナス4機のうち3機が、暴れる1機をなんとか抑え込もうとしてる。
基地首脳陣は全員壇上で死人同然の顔色だ。
「良い狙いです」
死んだはずの少女は平然としている。
服は再生されないようで、少し不健康な色の肌が強烈な陽光にさらされていた。
「次は歪虚を狙ってくれると」
嬉しいですと言い終わる前に、第2射が控えめな胸元へ迫る。
鉄と鉄がぶつかり拉げる音が響く。
いつの間にか構えた盾の中央が、銃弾の凹んでいた。
「第1小隊、第2小隊に命じる。第3小隊を取り押さえろ。抵抗する場合は射殺を許可する」
「待って」
「待って下さい。ジョニーは」
怒りと絶望が渦巻く式典会場で、犠牲者の少女だけが心底楽しげだ。
リアルブルー人の混乱を喜んでいるのではない。
南東にある熱帯雨林から現れた狂気の群れへ熱烈な視線を向けていた。
●護衛任務
今回あなたにお願いする依頼は護衛です。
護衛対象は聖堂教会司祭イコニア・カーナボン。
低強度、広範囲の浄化術の遣い手です。
自衛可能な戦闘能力はあるものの、歪虚に対して好戦的すぎるため単身突っ込んで行く可能性大です。
重傷までなら許容しますので武力行使してでも死なせないで下さい。
依頼遂行中、遊軍に被害が発生しても問題ありません。
現地軍の承諾も得ています。
存分に力を振るって下さい。
・地図
abcde
あ□強□□1 □=平地。障害物なし。縦100m横100m
い会□□□□ 会=平地。歓迎式典会場。イコニアと軍人12名がいます
う□ハハ□□ 1=平地。友軍CAM4機。強化人間小隊の捕縛または破壊を目指す
え□□□□□ 2=平地。友軍CAM4機。南から来る小型狂気の足止めで手一杯
お□□□□2 ハ=平地。ハンター初期位置。各人が好きな位置を選択可能
か□狂森森森
強=平地。CAM搭乗中の強化人間1人が狂乱しています。残る3人もCAM搭乗中
狂=平地。中型狂気2体が北上中
森=熱帯雨林。小型狂気が次々に現れています。奥に大型の気配も?
黒いカソックが肉片と共に飛び散り、融和をうたうはずの式典が地獄と化した。
●72時間前。地球連合軍駐屯地
「崑崙と繋がりました」
「挨拶は情報を受け取ってからだ。いつ通信障害が起こるか分からん」
冷房がよく効いた司令部の中、緊張感に満ちたやりとりが交わされている。
「受信完了。全ファイル整合性チェック完了。問題なし」
「軽度の通信障害が発生」
「基地の南東に未確認のVOIDを確認」
基地の周辺地図が表示されたディスプレイに、歪虚の推定位置が表示される。
付近に民家はなく、基地から離れている場所にしか出現していないとはいえ放置はできない。
「ボス! サルヴァトーレ・ブルへの救援を提案します!」
「落ち着け、人口密集地でもないのにこの程度で呼べるか」
黒々とした肌の男性軍人が、鼻で笑って命令を下す。
「第3小隊を出せ」
命令は速やかに実行されたものの、士官のほとんど全員がもの言いたげな表情だ。
能力的にも人格的にも本来このような態度をとる男女ではない。
第3のCAM小隊のメンバーに問題があるのだ。
「こちら強化人間CAM小隊、任せて下さい!」
通信機越しの声はあまりにも若い。
彼等は、暴走事件が噂される強化人間だった。
●48時間前。地球連合軍駐屯地
「おそらく強力なVOIDが潜んでいます」
「第三小隊が撃破したのは新規に発生したVOIDです。汚染の拡大は深刻ですな」
クリムゾンウェストでいう雑魔数体を倒してはしゃいでいる第3小隊とは逆に、司令部はお通夜じみた雰囲気だ。
「空軍を呼んで吹き飛ばしてから再攻撃するか、それが駄目ならこの基地を放棄することも考えるべきです」
「ふーむ」
崑崙からの書類をめくっていた司令が、陽気な口笛を吹いて書類を会議卓に広げた。
「なんですかこれ」
カソックと呼ぶには違和感のある衣装の金髪少女が、何故かメイスを構えて微笑んでいる。
「コスプレ?」
「ファンタジー・ワールドからの援軍らしいぞ」
「ああ、異世界人の」
「現地宗教組織で教育を受けた……ワーオ、絵に描いたような狂信者ですな」
軽口だが目は真剣だ。
「広域浄化術が使えると書かれていますね」
「話半分の能力だとしても有用だ。軽度の汚染が消えるなら歩兵部隊を投入できる」
「先方が来たいと言っているんだ。受け入れよう」
司令の体から、物理的にすら感じられる圧が噴き出す。
「異世界の友人に我々の力を理解してもらおうじゃないか」
最も苦しいときを生き抜いた軍人達が、2日の攻勢開始に向け動き出した。
●4時間前。第2CAM格納庫
「聞いたか?」
「ああ、覚醒者が来るんだろ」
第1に比べると廃墟じみた格納庫の中、強化人間達が輪になって話し込んでいる。
逞しい者の比率は高いが、皆成人に達していない若者達だ。
「やだな」
「別に関係ねぇだろ。俺達だけでVOIDを倒せばいいのさ」
改造人間を取り巻く環境が悪化しつつある。この場にいる全員も当然気付いている。
だが、自ら前線を志願するほど士気が高い彼等にとって、少々の冷たい視線など闘志を燃やすためのスパイスに過ぎない。
「それがよ、なんていうか」
「なんだよ」
「日本のアニメに出てくるイカレ聖職者みたいなんだとよ」
「暴力を振るって良い相手は、って奴か?」
「VOIDの気配がする相手には、って奴だ」
軽口のつもりの声に、恐怖が濃厚に滲んでいた。
●1秒後
「いっ、たぁーいっ!」
ミックスジュースと化した皮、肉、骨、神経が、膨大なマテリアルに吸い込まれるようにして元に位置に戻る。
「ジョニー! お前何をっ」
「止まれ、おい、止まってくれよぉっ」
歓迎式典で儀仗兵役を務めるはずだったデュミナス4機のうち3機が、暴れる1機をなんとか抑え込もうとしてる。
基地首脳陣は全員壇上で死人同然の顔色だ。
「良い狙いです」
死んだはずの少女は平然としている。
服は再生されないようで、少し不健康な色の肌が強烈な陽光にさらされていた。
「次は歪虚を狙ってくれると」
嬉しいですと言い終わる前に、第2射が控えめな胸元へ迫る。
鉄と鉄がぶつかり拉げる音が響く。
いつの間にか構えた盾の中央が、銃弾の凹んでいた。
「第1小隊、第2小隊に命じる。第3小隊を取り押さえろ。抵抗する場合は射殺を許可する」
「待って」
「待って下さい。ジョニーは」
怒りと絶望が渦巻く式典会場で、犠牲者の少女だけが心底楽しげだ。
リアルブルー人の混乱を喜んでいるのではない。
南東にある熱帯雨林から現れた狂気の群れへ熱烈な視線を向けていた。
●護衛任務
今回あなたにお願いする依頼は護衛です。
護衛対象は聖堂教会司祭イコニア・カーナボン。
低強度、広範囲の浄化術の遣い手です。
自衛可能な戦闘能力はあるものの、歪虚に対して好戦的すぎるため単身突っ込んで行く可能性大です。
重傷までなら許容しますので武力行使してでも死なせないで下さい。
依頼遂行中、遊軍に被害が発生しても問題ありません。
現地軍の承諾も得ています。
存分に力を振るって下さい。
・地図
abcde
あ□強□□1 □=平地。障害物なし。縦100m横100m
い会□□□□ 会=平地。歓迎式典会場。イコニアと軍人12名がいます
う□ハハ□□ 1=平地。友軍CAM4機。強化人間小隊の捕縛または破壊を目指す
え□□□□□ 2=平地。友軍CAM4機。南から来る小型狂気の足止めで手一杯
お□□□□2 ハ=平地。ハンター初期位置。各人が好きな位置を選択可能
か□狂森森森
強=平地。CAM搭乗中の強化人間1人が狂乱しています。残る3人もCAM搭乗中
狂=平地。中型狂気2体が北上中
森=熱帯雨林。小型狂気が次々に現れています。奥に大型の気配も?
解説
・小型狂気
リアルブルーで最もよく見られていたVOID。今回自然発生しました。サイズ1
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見です
浮遊能力は失っており、移動力1で這いずりながら人間に接近します
攻撃手段は短い触手と目からのレーザー(非範囲型。射程1~10スクエア)
レーザーの威力は高くないが命中は高いです
・中型狂気
大きな巻き貝のような外見のVOID。サイズ3
元は小型を運ぶ強襲型。射撃戦闘に特化した目玉が増え運搬能力を喪失
移動力は個体ごとに異なり3~6
自らを中心に1~5スクエアの範囲攻撃か、直線型の1~40スクエア範囲攻撃が可能
・CAM
初期のデュミナスと比べて、防御と命中を強化した改修型。装甲が邪魔でスキル使用不可
装備は105mmスナイパーライフル、30mmアサルトライフル、1300mmコンバットナイフか
30mmガトリングガン、CAMシールド、5000mmCAMカタナ
ギルドショップの品と比較して、威力と受け防御のみが強化されています
1小隊当たり2機ずついます
・イコニア
メイス、盾、半壊カソックのみ装備
初リアルブルーと久々の対歪虚戦闘に浮かれています
オープニングで使用したのはフルリカバリーです
他は浄化系のスキルしか活性化していません
・軍人
全員非覚醒者
落ち着いた後は、イコニアを連れて北にある頑丈な建物に逃げ込もうとします
リアルブルーで最もよく見られていたVOID。今回自然発生しました。サイズ1
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見です
浮遊能力は失っており、移動力1で這いずりながら人間に接近します
攻撃手段は短い触手と目からのレーザー(非範囲型。射程1~10スクエア)
レーザーの威力は高くないが命中は高いです
・中型狂気
大きな巻き貝のような外見のVOID。サイズ3
元は小型を運ぶ強襲型。射撃戦闘に特化した目玉が増え運搬能力を喪失
移動力は個体ごとに異なり3~6
自らを中心に1~5スクエアの範囲攻撃か、直線型の1~40スクエア範囲攻撃が可能
・CAM
初期のデュミナスと比べて、防御と命中を強化した改修型。装甲が邪魔でスキル使用不可
装備は105mmスナイパーライフル、30mmアサルトライフル、1300mmコンバットナイフか
30mmガトリングガン、CAMシールド、5000mmCAMカタナ
ギルドショップの品と比較して、威力と受け防御のみが強化されています
1小隊当たり2機ずついます
・イコニア
メイス、盾、半壊カソックのみ装備
初リアルブルーと久々の対歪虚戦闘に浮かれています
オープニングで使用したのはフルリカバリーです
他は浄化系のスキルしか活性化していません
・軍人
全員非覚醒者
落ち着いた後は、イコニアを連れて北にある頑丈な建物に逃げ込もうとします
マスターより
全3回の、全回戦闘依頼のシリーズ依頼です
歪虚の襲撃を防いでから10分ほどたつと、ハンターとイコニアはクリムゾンウェストへ戻されます
歪虚の襲撃を防いでから10分ほどたつと、ハンターとイコニアはクリムゾンウェストへ戻されます
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/06/30 10:21
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142) 人間(リアルブルー)|30才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/06/25 20:48:01 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/06/23 22:10:27 |