ゲスト
(ka0000)
心、響かせて 2
マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/07/04 09:00
- リプレイ完成予定
- 2018/07/18 09:00
オープニング
僕は歌を取り戻した。歌ってないときは死んでいるも同然だ。
「あ、良いこと思いついた」
僕は劇場をうめるゾンビ達に言う。特に返事はないけれど、こういうときは喋るに限る。
「ゾンビの数もだいぶ増えてきたし、せっかくだからみんなで帝国本土へ行こうよ!」
本土へ行けば人がいっぱいいることだろう。もっと僕の歌を聴いてもらえるというわけだ。ああ、考えただけでぞくぞくする。
「問題はどうやって本土まで行くかだけど……面白いこと思いちゃった」
これはちょっと試してみたくなる案だった。
「とりあえず君たち、重りになるものをたくさん用意してくれないかな?」
●
グリューエリン・ヴァルファー(kz0050)はクレーネウス・フェーデルバール兵長とともにかつて傷つけてしまった兵士達の慰問から帰ってくる最中だった。
グリューエリンは床を見つめて歩く。
そこには墓があった。そこにはもう治らない傷があった。
グリューエリンを睨む者がいた。恨みの目で見る者がいた。
「兵長」
「なんだね、グリューエリン」
「私……ちゃんとごめんなさいを言えてましたか?」
「言えてたさ」
けれど、どうしようもないことだった、とどこか諦めて様子でグリューエリンを許す者もいたのだった。あの状況で戦えたのは、良くも悪くも歌のお陰だ。兵士としての勤めを果たすことができた、と。
でも、これが大事な一歩。
グリューエリンは拳を握りしめる。
──ここから、今までを背負って私は再び歩き出すのだ。
──逃げないために。
その様子をクレーネウスも見ていた。
──ああ、彼女ならきっと大丈夫だ。
──我々の選んだアイドルは間違いではなかった……。
そうして、辿り着いた帝国歌舞音曲部隊のための一室の扉を開けると。
「おかえりなさい、ふたりとも」
と、馨しい美声が出迎えた。
椅子に優雅に腰掛けているアラベラ・クララ(kz0250)が発したものである。
「ふたりが出かけている間に、書類が届きましたよ」
アラベラは慣れた調子で、デスクの上の書類を指差した。
……そう。あの、ハンター達がグリューエリンとアラベラの仲を取り持って以来、アラベラはこうしてこの一室に居着くようになっていたのだ。
「ところで、慰問の方はどうでしたか?」
「……いろいろ言われましたが、当然のことだと思います。でも、必要なことですから」
「そうですか。それはよかった……ところで、例の書類、なにやら緊急の用件らしいですよ」
クレーネウスが早速その書類を取り上げ、用件を確認し、頭をかいた。
「どうさないました、兵長」
「いや、内容は単純な浜辺に出現した雑魔の退治以来なんだが」
おそらく、グリューエリンの再始動を受けて、リハビリのつもりで回されて来た任務なのだろう。しかし、クレーネウスはグリューエリンのために、前回あるハンターにも提案された下水道掃除を計画していたところだった。
だが、上からの命令では仕方ない。
「グリューエリン、すぐにハンター達と連れ立って、該当の浜辺へ向かってくれないか」
「もちろん構いませんわ」
「一体、どんな内容なのです? 妾にも見せてください」
書類を覗き込もうとするアラベラであるが、ひょいと、クレーネウスが持っていたそれをグリューエリンが取り上げて隠した。
「アラベラ殿。これは帝国軍の任務です。軍人でない貴女を関わらせるわけにはいきません」
「むむ。まだそんなことを言っているのですか。じゃあ、妾も軍人になります。さあ、入隊条件を示しなさい!」
「えーっと、……」
といっても、グリューエリンに人一人(正しくは英霊だが)を入隊許可する権利などなるはずがない。
「まあ、それは追い追い考えていくとしましょう。とにかく、浜辺の雑魔退治です。内容は……」
内容は次の通り。
ある港町付近の浜辺にゾンビ型の雑魔が現れた。数は6体。
目撃情報によれば、雑魔は海からやって来たそうだ。
武装はしていないようだが、足に鉄球や碇などの重りをつけている者があり、振り回されれば当然凶器になる。
なぜか、雑魔達は人を襲うことなく、浜辺をうろうろするばかりである。
不思議なことはこれも目撃証言によるものだが、上陸当時、ゾンビ達からは歌声が聞こえるというのだ。
厳密に言えば、ゾンビ達が歌っているのではなく、ゾンビ達の周囲を飛び回っている、コウモリのようなものから発せられているらしい。
この歌声には不思議な力があるらしく、歌声を聴いた者(この時は非覚醒者だった)は、まるで操り糸を止めた人形のように動くかなくなってしまったという。現在、コウモリからの歌声は確認されていない。
すでに、周辺住民の避難は済んでおり、立ち入りも禁じられているので、一般人が紛れ込むようなことはない。
これらのゾンビ、およびコウモリ型のナニカの早急な排除を、ハンターオフィスと協力して願う。
「歌声……」
グリューエリンの顔がちょっと曇った。
「無理をしなくてもいいんだぞ」
そうクレーネウスは言うが、グリューエリンは炎色の髪を揺らして首を振る。
「いえ、私はアイドルと同時に軍人。任務をこなすのも重要な役目ですわ」
こうして、依頼はハンターオフィスに張り出されることとなった。
不穏な予感を響かせて。
「あ、良いこと思いついた」
僕は劇場をうめるゾンビ達に言う。特に返事はないけれど、こういうときは喋るに限る。
「ゾンビの数もだいぶ増えてきたし、せっかくだからみんなで帝国本土へ行こうよ!」
本土へ行けば人がいっぱいいることだろう。もっと僕の歌を聴いてもらえるというわけだ。ああ、考えただけでぞくぞくする。
「問題はどうやって本土まで行くかだけど……面白いこと思いちゃった」
これはちょっと試してみたくなる案だった。
「とりあえず君たち、重りになるものをたくさん用意してくれないかな?」
●
グリューエリン・ヴァルファー(kz0050)はクレーネウス・フェーデルバール兵長とともにかつて傷つけてしまった兵士達の慰問から帰ってくる最中だった。
グリューエリンは床を見つめて歩く。
そこには墓があった。そこにはもう治らない傷があった。
グリューエリンを睨む者がいた。恨みの目で見る者がいた。
「兵長」
「なんだね、グリューエリン」
「私……ちゃんとごめんなさいを言えてましたか?」
「言えてたさ」
けれど、どうしようもないことだった、とどこか諦めて様子でグリューエリンを許す者もいたのだった。あの状況で戦えたのは、良くも悪くも歌のお陰だ。兵士としての勤めを果たすことができた、と。
でも、これが大事な一歩。
グリューエリンは拳を握りしめる。
──ここから、今までを背負って私は再び歩き出すのだ。
──逃げないために。
その様子をクレーネウスも見ていた。
──ああ、彼女ならきっと大丈夫だ。
──我々の選んだアイドルは間違いではなかった……。
そうして、辿り着いた帝国歌舞音曲部隊のための一室の扉を開けると。
「おかえりなさい、ふたりとも」
と、馨しい美声が出迎えた。
椅子に優雅に腰掛けているアラベラ・クララ(kz0250)が発したものである。
「ふたりが出かけている間に、書類が届きましたよ」
アラベラは慣れた調子で、デスクの上の書類を指差した。
……そう。あの、ハンター達がグリューエリンとアラベラの仲を取り持って以来、アラベラはこうしてこの一室に居着くようになっていたのだ。
「ところで、慰問の方はどうでしたか?」
「……いろいろ言われましたが、当然のことだと思います。でも、必要なことですから」
「そうですか。それはよかった……ところで、例の書類、なにやら緊急の用件らしいですよ」
クレーネウスが早速その書類を取り上げ、用件を確認し、頭をかいた。
「どうさないました、兵長」
「いや、内容は単純な浜辺に出現した雑魔の退治以来なんだが」
おそらく、グリューエリンの再始動を受けて、リハビリのつもりで回されて来た任務なのだろう。しかし、クレーネウスはグリューエリンのために、前回あるハンターにも提案された下水道掃除を計画していたところだった。
だが、上からの命令では仕方ない。
「グリューエリン、すぐにハンター達と連れ立って、該当の浜辺へ向かってくれないか」
「もちろん構いませんわ」
「一体、どんな内容なのです? 妾にも見せてください」
書類を覗き込もうとするアラベラであるが、ひょいと、クレーネウスが持っていたそれをグリューエリンが取り上げて隠した。
「アラベラ殿。これは帝国軍の任務です。軍人でない貴女を関わらせるわけにはいきません」
「むむ。まだそんなことを言っているのですか。じゃあ、妾も軍人になります。さあ、入隊条件を示しなさい!」
「えーっと、……」
といっても、グリューエリンに人一人(正しくは英霊だが)を入隊許可する権利などなるはずがない。
「まあ、それは追い追い考えていくとしましょう。とにかく、浜辺の雑魔退治です。内容は……」
内容は次の通り。
ある港町付近の浜辺にゾンビ型の雑魔が現れた。数は6体。
目撃情報によれば、雑魔は海からやって来たそうだ。
武装はしていないようだが、足に鉄球や碇などの重りをつけている者があり、振り回されれば当然凶器になる。
なぜか、雑魔達は人を襲うことなく、浜辺をうろうろするばかりである。
不思議なことはこれも目撃証言によるものだが、上陸当時、ゾンビ達からは歌声が聞こえるというのだ。
厳密に言えば、ゾンビ達が歌っているのではなく、ゾンビ達の周囲を飛び回っている、コウモリのようなものから発せられているらしい。
この歌声には不思議な力があるらしく、歌声を聴いた者(この時は非覚醒者だった)は、まるで操り糸を止めた人形のように動くかなくなってしまったという。現在、コウモリからの歌声は確認されていない。
すでに、周辺住民の避難は済んでおり、立ち入りも禁じられているので、一般人が紛れ込むようなことはない。
これらのゾンビ、およびコウモリ型のナニカの早急な排除を、ハンターオフィスと協力して願う。
「歌声……」
グリューエリンの顔がちょっと曇った。
「無理をしなくてもいいんだぞ」
そうクレーネウスは言うが、グリューエリンは炎色の髪を揺らして首を振る。
「いえ、私はアイドルと同時に軍人。任務をこなすのも重要な役目ですわ」
こうして、依頼はハンターオフィスに張り出されることとなった。
不穏な予感を響かせて。
解説
成功条件は、ゾンビ型雑魔の殲滅、およびコウモリ型のナニカの破壊
●敵のスペック
ゾンビは6体。
足に鉄球や碇の重りついている者×3
殴る蹴るなどの攻撃に加え以下のアクティブスキルを持つ。
重りで殴りつける 近接単体 ダメージ
重りで薙ぎ払う 自分の周囲の全員にダメージ
服に大量の石を詰め込んでいる者×3
殴る蹴るなどの攻撃に加え以下のアクティブスキルを持つ。
石を投げつける 射撃単体 ダメージ
石を投げつける リアクション 行動阻害
●コウモリについて
歌声が聞こえていたらしい。
覚醒者が見れば、負のマテリアルを纏っていることは即座に見破れます。
正体は不明。
念のため、破壊が要請されている。
PL情報
コウモリは、戦闘が開始されると再び歌い出します。
なぜかこの歌にはゾンビ達を強化する効果があるようです。
コウモリ自体は歌声を響かせるだけで、特に何もして来ません。
●戦場について
港に隣接した浜辺です。
障害物はなし。一般人が巻き込まれる心配もありません。
●味方について
グリューエリン・ヴァルファーが同行します。
ロングソード2刀流で戦う、そこそこ弱い、闘狩人。
使えるスキルは、強打、ヒッティング、踏込。
何か指示があれば、よほど嫌なことでない限り従います。
●質問について
グリューエリンがわかる範囲でお答えします。
回答は出発の原則48時間前までとします。
●敵のスペック
ゾンビは6体。
足に鉄球や碇の重りついている者×3
殴る蹴るなどの攻撃に加え以下のアクティブスキルを持つ。
重りで殴りつける 近接単体 ダメージ
重りで薙ぎ払う 自分の周囲の全員にダメージ
服に大量の石を詰め込んでいる者×3
殴る蹴るなどの攻撃に加え以下のアクティブスキルを持つ。
石を投げつける 射撃単体 ダメージ
石を投げつける リアクション 行動阻害
●コウモリについて
歌声が聞こえていたらしい。
覚醒者が見れば、負のマテリアルを纏っていることは即座に見破れます。
正体は不明。
念のため、破壊が要請されている。
PL情報
コウモリは、戦闘が開始されると再び歌い出します。
なぜかこの歌にはゾンビ達を強化する効果があるようです。
コウモリ自体は歌声を響かせるだけで、特に何もして来ません。
●戦場について
港に隣接した浜辺です。
障害物はなし。一般人が巻き込まれる心配もありません。
●味方について
グリューエリン・ヴァルファーが同行します。
ロングソード2刀流で戦う、そこそこ弱い、闘狩人。
使えるスキルは、強打、ヒッティング、踏込。
何か指示があれば、よほど嫌なことでない限り従います。
●質問について
グリューエリンがわかる範囲でお答えします。
回答は出発の原則48時間前までとします。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
さて「心、響かせて」の第2話をお届けします。
ついに戦闘依頼でございます。グリューエリンと共闘してゾンビ達を倒してください。
ちなみにアラベラは今回お休みです。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
さて「心、響かせて」の第2話をお届けします。
ついに戦闘依頼でございます。グリューエリンと共闘してゾンビ達を倒してください。
ちなみにアラベラは今回お休みです。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/07/12 10:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 クリス・クロフォード(ka3628) 人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/07/04 08:38:56 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/06/30 21:05:23 |