ゲスト
(ka0000)
【羽冠】知追う者、島で最後の発掘
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/07/01 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/07/10 19:00
オープニング
●そろそろお暇
グラズヘイム王国の王都であったことも輸送隊から情報をぽつぽつ得ていた。
大江 紅葉はまじめな顔――頭には熱中症対策の麦わら帽子が載っている――で松永 光頼に向き合う。
「ウィリアムさんには報告書を出しましたし、そろそろ私たちもお暇したほうがいいですよね」
「十中八九、そうですね」
ただ、二人は護衛としているためもあり、負のマテリアルが濃く危険な地域もある島の浄化に携わってきているわけではなかった。港にいれば紅葉の出番は基本的にないようである。
「ウィリアムさん、プエル(kz0127)くんの荷物があったと言ったら、そわそわしていました」
「仕方がないですよ……残るもんですね……」
「その上、負のマテリアルで雑魔化……なかなかの根性です」
光頼は何か言いかけたが飲み込んだ。
「突撃しそうで怖いのです。きっと心配なのですよね、領主もやっていただけあって責任感もあって、今後どうすべきかと意見を出したいところでしょう」
「いや、あなたが言うべきことでない気がしますが……」
光頼は思わずつぶやいてしまった。
「え? 私は思慮深く行動していますよ? 宗主も巫子って役割も考えてきちんと行動しています」
心外だという顔で紅葉は言う。
光頼は硬直した。それ以上反論するのは不毛だと思ったので黙っておくことにした。
「少しでも負のマテリアルの脅威を減らしていくことは重要ですね。少しだけ、お手伝いしていきましょう」
「巫子でしたね……そうなると、龍脈をってここはできるんですか?」
「何を言っているんですか! 私が、スメラギ様みたいなことができると思っているんですか?」
紅葉がうふふと明るく笑いながらいう。
「だから、効率よく『一番怪しいところ』を浄化していくのです。少しでも安全なところが増えるように」
光頼は納得した。
●貴族への警戒
ライル・サヴィスとシールは故郷をどうにかしたいと思って行動している。そのため保護者が集めたお金でどうにか行動している。
報告はしていたが、その出資者の一人であるという貴族がこちらまで来たというのだ。警戒心をあらわにしない訳がない。お金をもらっているのだから何か利益を出そうと考えることは考えるが、大きく口を挟まれるのは嫌だった。
現在も誰かしらの私兵を借りていることもあり、口出しはされるのはあり得た。
対面したとき、ウィリアム・クリシスは二人を前に目頭を押さえた。
まさかの反応に二人がぎょっとする。
「すまないな。息子が君より小さいくらいだったり、守役につけた青年が君よりちょっと若かったこともあって……思い出してしまったよ」
「え?」
「その上、生きていたら、あの子は君くらいの年齢なんだと思うと余計に」
「えっと」
二人はひとまず「いい人そう」という認識は持った。
「紅葉殿の報告で本当にこの島にいたんだと思うと、しんみりしていたところだったんだ、驚かせてしまったならすまないね」
「ん?」
島にいたと言ったところと死亡しているような口調から、歪虚化していたということだろうと二人は推測した。戦場に立つには幼そうな気がするため、ここにいた状況はわからない。
「で、君たちが開拓していきたい旨は了承している。状況を聞きたいと思ったのだよ?」
「はい……開拓できたとしてもすぐに戻ってこられるわけではないのがわかりました」
負のマテリアルのことを告げる。村のあったところはどうにかなるが、雑魔の出没もあるため、負のマテリアルが濃いところもありそうだと考えていた。
「別のところを先に進めるとしても、誰も行かなくなると、雑魔たちが集まっていく可能性はあります」
「定期的に排除は必要ということだな……紅葉殿たちも空き家に巣くう雑魔がいたといっていたからな」
「私たちの気持ちとしては、村を復興……いえ、村を再び興したいです」
どれだけの村人が死に、戻ってこられるのかということを考えると作ることになるだろう。できるだけ的確にしゃべろうとライルは考えた。
「神殿跡地の浄化の手伝いをしてもらえないだろうか?」
ライルもシールもそれは想定していた。そうなると村に関しては後手になる。
「あそこが一番の難所。そこで雑魔が生まれれば、君たちの望みも遠のく」
真理だ。
「紅葉殿たちが先日行ったあたりは浄化したというのだよ。そこに息子……だった歪虚がいたらしいという痕跡があってね……まさかの羊のぬいぐるみ雑魔……」
「え? ちょ、待ってください。羊のぬいぐるみ?」
シールが思わず声をあげたがウィリアムは普通に答える。
「君たちの報告とは違うから。こちらはニコラス……違うな、プエルが持ち込んだぬいぐるみが勝手に雑魔化したらしいからな」
「プエル!?」
二人が声をあげたため、知っているらしい声にウィリアムは驚く。
「あ、いえ、以前、私の姉……歪虚となっていて、その情報をもらったのがその歪虚でした」
ライルの説明にウィリアムは目を丸くした。そのあと、笑う。
「まさか、そのようなつながりがあるとはな!」
ライルとシールも笑うしかない。
「二人とも、意にそわない内容かもしれないが……」
「いえ、クリシス様を信じます。縁を感じたからこそ協力していければと思います」
貴族にどうのこうの思うよりも、ウィリアムという人物を信じたいと考えたのだった。
●人間関係
神殿跡地では先日浄化したあたりを拠点に行動することになる。
ライルとシールは紅葉に対してまず「なぜこの人、その厚着なのに麦わら帽子なんだ」と思った。麦わら帽子はリボンもついて花も飾られ、ツバが広く無駄に可愛らしく実用性たっぷりだ。
その上、大きな肩掛け鞄をしっかりもっている。現場についた瞬間、小ぶりの熊手を取り出したのも疑問の湧くところだ。
「紅葉殿……落ち着きましょう」
「落ち着いています!」
鼻息荒い。
「だって、掘ると何か出てくるのは面白いですよ! うちのほうも歪虚の砦があったあたりを掘れば何か出てくるのでしょうか」
「いやいやいや……」
光頼が激しく首を横に振る。
「都にも来ていましたし」
「だから、やめてください! 大体、あなたは――」
説教が始まったところで、ライルとシールはハンターに状況の説明を受けた。
いつものことだし、紅葉には気を付けるようにと告げる。
なお、発掘しつつ、怪しいところを探すことになる。拠点は大きめのテントだった。
グラズヘイム王国の王都であったことも輸送隊から情報をぽつぽつ得ていた。
大江 紅葉はまじめな顔――頭には熱中症対策の麦わら帽子が載っている――で松永 光頼に向き合う。
「ウィリアムさんには報告書を出しましたし、そろそろ私たちもお暇したほうがいいですよね」
「十中八九、そうですね」
ただ、二人は護衛としているためもあり、負のマテリアルが濃く危険な地域もある島の浄化に携わってきているわけではなかった。港にいれば紅葉の出番は基本的にないようである。
「ウィリアムさん、プエル(kz0127)くんの荷物があったと言ったら、そわそわしていました」
「仕方がないですよ……残るもんですね……」
「その上、負のマテリアルで雑魔化……なかなかの根性です」
光頼は何か言いかけたが飲み込んだ。
「突撃しそうで怖いのです。きっと心配なのですよね、領主もやっていただけあって責任感もあって、今後どうすべきかと意見を出したいところでしょう」
「いや、あなたが言うべきことでない気がしますが……」
光頼は思わずつぶやいてしまった。
「え? 私は思慮深く行動していますよ? 宗主も巫子って役割も考えてきちんと行動しています」
心外だという顔で紅葉は言う。
光頼は硬直した。それ以上反論するのは不毛だと思ったので黙っておくことにした。
「少しでも負のマテリアルの脅威を減らしていくことは重要ですね。少しだけ、お手伝いしていきましょう」
「巫子でしたね……そうなると、龍脈をってここはできるんですか?」
「何を言っているんですか! 私が、スメラギ様みたいなことができると思っているんですか?」
紅葉がうふふと明るく笑いながらいう。
「だから、効率よく『一番怪しいところ』を浄化していくのです。少しでも安全なところが増えるように」
光頼は納得した。
●貴族への警戒
ライル・サヴィスとシールは故郷をどうにかしたいと思って行動している。そのため保護者が集めたお金でどうにか行動している。
報告はしていたが、その出資者の一人であるという貴族がこちらまで来たというのだ。警戒心をあらわにしない訳がない。お金をもらっているのだから何か利益を出そうと考えることは考えるが、大きく口を挟まれるのは嫌だった。
現在も誰かしらの私兵を借りていることもあり、口出しはされるのはあり得た。
対面したとき、ウィリアム・クリシスは二人を前に目頭を押さえた。
まさかの反応に二人がぎょっとする。
「すまないな。息子が君より小さいくらいだったり、守役につけた青年が君よりちょっと若かったこともあって……思い出してしまったよ」
「え?」
「その上、生きていたら、あの子は君くらいの年齢なんだと思うと余計に」
「えっと」
二人はひとまず「いい人そう」という認識は持った。
「紅葉殿の報告で本当にこの島にいたんだと思うと、しんみりしていたところだったんだ、驚かせてしまったならすまないね」
「ん?」
島にいたと言ったところと死亡しているような口調から、歪虚化していたということだろうと二人は推測した。戦場に立つには幼そうな気がするため、ここにいた状況はわからない。
「で、君たちが開拓していきたい旨は了承している。状況を聞きたいと思ったのだよ?」
「はい……開拓できたとしてもすぐに戻ってこられるわけではないのがわかりました」
負のマテリアルのことを告げる。村のあったところはどうにかなるが、雑魔の出没もあるため、負のマテリアルが濃いところもありそうだと考えていた。
「別のところを先に進めるとしても、誰も行かなくなると、雑魔たちが集まっていく可能性はあります」
「定期的に排除は必要ということだな……紅葉殿たちも空き家に巣くう雑魔がいたといっていたからな」
「私たちの気持ちとしては、村を復興……いえ、村を再び興したいです」
どれだけの村人が死に、戻ってこられるのかということを考えると作ることになるだろう。できるだけ的確にしゃべろうとライルは考えた。
「神殿跡地の浄化の手伝いをしてもらえないだろうか?」
ライルもシールもそれは想定していた。そうなると村に関しては後手になる。
「あそこが一番の難所。そこで雑魔が生まれれば、君たちの望みも遠のく」
真理だ。
「紅葉殿たちが先日行ったあたりは浄化したというのだよ。そこに息子……だった歪虚がいたらしいという痕跡があってね……まさかの羊のぬいぐるみ雑魔……」
「え? ちょ、待ってください。羊のぬいぐるみ?」
シールが思わず声をあげたがウィリアムは普通に答える。
「君たちの報告とは違うから。こちらはニコラス……違うな、プエルが持ち込んだぬいぐるみが勝手に雑魔化したらしいからな」
「プエル!?」
二人が声をあげたため、知っているらしい声にウィリアムは驚く。
「あ、いえ、以前、私の姉……歪虚となっていて、その情報をもらったのがその歪虚でした」
ライルの説明にウィリアムは目を丸くした。そのあと、笑う。
「まさか、そのようなつながりがあるとはな!」
ライルとシールも笑うしかない。
「二人とも、意にそわない内容かもしれないが……」
「いえ、クリシス様を信じます。縁を感じたからこそ協力していければと思います」
貴族にどうのこうの思うよりも、ウィリアムという人物を信じたいと考えたのだった。
●人間関係
神殿跡地では先日浄化したあたりを拠点に行動することになる。
ライルとシールは紅葉に対してまず「なぜこの人、その厚着なのに麦わら帽子なんだ」と思った。麦わら帽子はリボンもついて花も飾られ、ツバが広く無駄に可愛らしく実用性たっぷりだ。
その上、大きな肩掛け鞄をしっかりもっている。現場についた瞬間、小ぶりの熊手を取り出したのも疑問の湧くところだ。
「紅葉殿……落ち着きましょう」
「落ち着いています!」
鼻息荒い。
「だって、掘ると何か出てくるのは面白いですよ! うちのほうも歪虚の砦があったあたりを掘れば何か出てくるのでしょうか」
「いやいやいや……」
光頼が激しく首を横に振る。
「都にも来ていましたし」
「だから、やめてください! 大体、あなたは――」
説教が始まったところで、ライルとシールはハンターに状況の説明を受けた。
いつものことだし、紅葉には気を付けるようにと告げる。
なお、発掘しつつ、怪しいところを探すことになる。拠点は大きめのテントだった。
解説
神殿跡地の隅っこの浄化
●どういうことをするの?
雑魔や歪虚がいるので退治をすることが求められます。
特に負のマテリアルが濃そうなところを発見して浄化することになります。これは、PCさん自身がしてもかまいませんし、紅葉にさせても問題ありません。
●地図
□□□■□
□□□□□
□□□□□
□□□□□
□□◆□□
□□□□□
□□□□□
□=10×10メートル
◆=テント
■=前回紅葉が発掘したところ(見なくてもよいですが参考「【羽冠】知追う者、少年の忘れ物発見する」)
?=探すと二か所ある。地上の建物が崩れて埋まっている場所で、地下に広めの空間がある。なお、便宜上「5×5スクエア」の空間とします。下りるには自由落下か、飛び降りるか、縄梯子(荷物にある)で行います。
●同行NPC
・大江 紅葉 エトファリカ連邦国の陰陽寮の符術師。知識は集めるけれど、符術師としての腕は怪しい。戦闘はカードバインダーでぶん殴るか小さい弓で射るのみ、スキルは浄化一本。
・松永 光頼 エトファリカ連邦国の武人だけれども、現在はウィリアム・クリシスのところの騎士のお仕着せを着ている闘狩人。最後ということで状況を見るためについて行きました。
・ライル・サヴィス イスルダ島出身、実家は商人だった。覚醒者で闘狩人。
・シール 実は脱出直前に聖導士としての力を身に着けていたが、最近まで使うことはなかった。
●敵情報
・獣型歪虚 サイズ1。狼風やら羊風やらまちまち。地上で特に出会う。攻撃は噛みつきやひっかきなど。
・人間の姿の歪虚×2 サイズ1。何らかで埋まって出られなくなったらしく地下で出会うかもしれない。騎士風の姿なため、剣・槍・盾装備。強制か懲罰を使ってくるかも?
●どういうことをするの?
雑魔や歪虚がいるので退治をすることが求められます。
特に負のマテリアルが濃そうなところを発見して浄化することになります。これは、PCさん自身がしてもかまいませんし、紅葉にさせても問題ありません。
●地図
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□□◆□□
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□=10×10メートル
◆=テント
■=前回紅葉が発掘したところ(見なくてもよいですが参考「【羽冠】知追う者、少年の忘れ物発見する」)
?=探すと二か所ある。地上の建物が崩れて埋まっている場所で、地下に広めの空間がある。なお、便宜上「5×5スクエア」の空間とします。下りるには自由落下か、飛び降りるか、縄梯子(荷物にある)で行います。
●同行NPC
・大江 紅葉 エトファリカ連邦国の陰陽寮の符術師。知識は集めるけれど、符術師としての腕は怪しい。戦闘はカードバインダーでぶん殴るか小さい弓で射るのみ、スキルは浄化一本。
・松永 光頼 エトファリカ連邦国の武人だけれども、現在はウィリアム・クリシスのところの騎士のお仕着せを着ている闘狩人。最後ということで状況を見るためについて行きました。
・ライル・サヴィス イスルダ島出身、実家は商人だった。覚醒者で闘狩人。
・シール 実は脱出直前に聖導士としての力を身に着けていたが、最近まで使うことはなかった。
●敵情報
・獣型歪虚 サイズ1。狼風やら羊風やらまちまち。地上で特に出会う。攻撃は噛みつきやひっかきなど。
・人間の姿の歪虚×2 サイズ1。何らかで埋まって出られなくなったらしく地下で出会うかもしれない。騎士風の姿なため、剣・槍・盾装備。強制か懲罰を使ってくるかも?
マスターより
こんにちは、狐野径です。
【羽冠】の私のところの締めはこちらにしました。
紅葉と光頼、いい加減帰らないとあれかなーと思いましたので、最後の発掘?ということでやっていきます。PCさんでも技能としてはありますのでしてよいですし、紅葉頼っても問題ないです。
ウィリアムは放置して大丈夫です。港から動くことはありません。歪虚二体については「難易度普通」ということで考えていますので、ものすごく強いことはありませんが、ある程度注意は必要です。
よろしくお願いします。
【羽冠】の私のところの締めはこちらにしました。
紅葉と光頼、いい加減帰らないとあれかなーと思いましたので、最後の発掘?ということでやっていきます。PCさんでも技能としてはありますのでしてよいですし、紅葉頼っても問題ないです。
ウィリアムは放置して大丈夫です。港から動くことはありません。歪虚二体については「難易度普通」ということで考えていますので、ものすごく強いことはありませんが、ある程度注意は必要です。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/07/08 19:51
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談 ステラ・フォーク(ka0808) 人間(リアルブルー)|12才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/07/01 17:44:47 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/07/01 15:06:32 |