ゲスト
(ka0000)
タスカービレの温泉宿~安全確認も
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在17人 / 1~25人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/07/15 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/07/24 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
「いい雰囲気のができたみたいね」
農業振興地「ジェオルジ」役人のフィーネ・リスパルミオはそう言ってキャンドルの入ったグラスを爪先でちょん、とつついた。そんな遊び心にこたえるかのようにグラスの中の炎が揺れた。
「広間での宴会もいいけど、こういうしっとりできるラウンジ的なものも必要だからね」
イ寺鑑(kz0175)はそう頷いてグラスを傾けた。
ここはジェオルジの田舎村「タスカービレ」。そのタスカービレ奥地の森の中に整備した東方風の温泉宿である。
鑑とフィーネが座るのはその温泉旅館離れの作業場。
土間にカウンターをしつらえ、長椅子を並べた開放的な酒場だった。地元特産のチクワを焼くための炭焼きスペースがある。半屋外で庭続きの土間なので野趣味が際立つ。鑑が飲んだのは同じく特産の白ワイン「レ・リリカ」だ。
「そうね。気分良く口説かれちゃいそう」
「口説くって……」
カウンター席に座っていたフィーネ、酒を飲んで隣に座る鑑にしなだれ身を預けた。鑑は慌てたが、それは一瞬。
「……一カ月前なら口説かれたのに」
フィーネ、寂しそうに鑑から離れた。
「え?」
「昔からの許婚との結婚が決まっちゃったわ。悪い話じゃないからいいんだけど、冒険が終わっちゃったな、って感じ」
「……冒険ばっかりも、寂しいもんだよ?」
鑑の手にした酒が揺らぐ。昔日の記憶を呼び覚ますように。
「何があったの」
酒を飲み聞くフィーネ。酒が誘う。普段は踏み込まないところへ。
「強くなるため剣道に打ち込み、強くなって田舎を飛び出し、いない間に田舎の守るべき人たちは帰らぬ人、さ」
酒が揺らぐ。鑑の口は引き結ばれている。
「こっちは学んだことを生かしたいって飛び出たつもりが、やっぱりしがらみの中ってね。役人の職もできるだけ伸ばしたんだけど、任を解かれちゃった」
あーあ、と杯を置くフィーネ。
「いつまでいられるんだ?」
「とうの昔に期限なんて切れてたわよ」
「鬼ザルがいなくなって、その引き金となった甲冑歪虚がいなくなったから?」
「それもあるけど、タスカービレの立て直しが落ち着いたから、ってのが大きいわね」
溜息一つ。
そして顔を上げた。
「餞別、欲しいな」
潤んだ瞳。
ねだるように震える唇。
「感謝、だな。餞別というより」
そして――。
「……一体これまで何人に感謝したの?」
「泣けてくるよ。さよならの感謝ばっかりだ」
熱い瞳で満足そうに聞くフィーネ、鑑のこたえにぷっと吹き出した。
「女たらしにはいい罰よ」
「これが女遊びはしてないんだがね」
鑑が言った瞬間、今度はフィーネから。
「これは慰めよ。辛い記憶は忘れなさいっていう、ね」
再び口づけ。今度はやや軽めに。
「ありがとう。強い女性(ひと)だ」
「それで? 貴方はどうするの?」
「何が?」
改めて聞くフィーネに目を丸くする鑑。
「またさよならするの? ここと」
「今回はここに骨を埋めるつもりだよ。ふるさとを守ってこそのサムライだ」
「本当のふるさとは?」
「……辛い記憶しか残ってないよ。流れ流れて居つきそうになった場所は、どこも。ここだけさ。人やらなにやら残ってるのは」
「それじゃ、これからどうするの?」
改めて聞くフィーネ。
「みんなを呼んでもう一度周囲を警戒。その後は温泉とここで騒ぐさ」
「じゃ、それまでは私もここにいるわね」
というわけで、東方風温泉宿の周辺を索敵して安全確認し、その後温泉と座敷での御膳料理、土間の酒場、そして一泊の宿泊を楽しんでもらえる人、求ム。
●おまけ
「ほへ~、温泉宿かぁ」
ハンターオフィスで依頼の掲示を見ているのは、南那初華(kz0135)。
「た、たまにはいいよね、たまにはいいよね♪」
いそいそと依頼を受けるべく受付嬢の元へとスキップする。
「いい雰囲気のができたみたいね」
農業振興地「ジェオルジ」役人のフィーネ・リスパルミオはそう言ってキャンドルの入ったグラスを爪先でちょん、とつついた。そんな遊び心にこたえるかのようにグラスの中の炎が揺れた。
「広間での宴会もいいけど、こういうしっとりできるラウンジ的なものも必要だからね」
イ寺鑑(kz0175)はそう頷いてグラスを傾けた。
ここはジェオルジの田舎村「タスカービレ」。そのタスカービレ奥地の森の中に整備した東方風の温泉宿である。
鑑とフィーネが座るのはその温泉旅館離れの作業場。
土間にカウンターをしつらえ、長椅子を並べた開放的な酒場だった。地元特産のチクワを焼くための炭焼きスペースがある。半屋外で庭続きの土間なので野趣味が際立つ。鑑が飲んだのは同じく特産の白ワイン「レ・リリカ」だ。
「そうね。気分良く口説かれちゃいそう」
「口説くって……」
カウンター席に座っていたフィーネ、酒を飲んで隣に座る鑑にしなだれ身を預けた。鑑は慌てたが、それは一瞬。
「……一カ月前なら口説かれたのに」
フィーネ、寂しそうに鑑から離れた。
「え?」
「昔からの許婚との結婚が決まっちゃったわ。悪い話じゃないからいいんだけど、冒険が終わっちゃったな、って感じ」
「……冒険ばっかりも、寂しいもんだよ?」
鑑の手にした酒が揺らぐ。昔日の記憶を呼び覚ますように。
「何があったの」
酒を飲み聞くフィーネ。酒が誘う。普段は踏み込まないところへ。
「強くなるため剣道に打ち込み、強くなって田舎を飛び出し、いない間に田舎の守るべき人たちは帰らぬ人、さ」
酒が揺らぐ。鑑の口は引き結ばれている。
「こっちは学んだことを生かしたいって飛び出たつもりが、やっぱりしがらみの中ってね。役人の職もできるだけ伸ばしたんだけど、任を解かれちゃった」
あーあ、と杯を置くフィーネ。
「いつまでいられるんだ?」
「とうの昔に期限なんて切れてたわよ」
「鬼ザルがいなくなって、その引き金となった甲冑歪虚がいなくなったから?」
「それもあるけど、タスカービレの立て直しが落ち着いたから、ってのが大きいわね」
溜息一つ。
そして顔を上げた。
「餞別、欲しいな」
潤んだ瞳。
ねだるように震える唇。
「感謝、だな。餞別というより」
そして――。
「……一体これまで何人に感謝したの?」
「泣けてくるよ。さよならの感謝ばっかりだ」
熱い瞳で満足そうに聞くフィーネ、鑑のこたえにぷっと吹き出した。
「女たらしにはいい罰よ」
「これが女遊びはしてないんだがね」
鑑が言った瞬間、今度はフィーネから。
「これは慰めよ。辛い記憶は忘れなさいっていう、ね」
再び口づけ。今度はやや軽めに。
「ありがとう。強い女性(ひと)だ」
「それで? 貴方はどうするの?」
「何が?」
改めて聞くフィーネに目を丸くする鑑。
「またさよならするの? ここと」
「今回はここに骨を埋めるつもりだよ。ふるさとを守ってこそのサムライだ」
「本当のふるさとは?」
「……辛い記憶しか残ってないよ。流れ流れて居つきそうになった場所は、どこも。ここだけさ。人やらなにやら残ってるのは」
「それじゃ、これからどうするの?」
改めて聞くフィーネ。
「みんなを呼んでもう一度周囲を警戒。その後は温泉とここで騒ぐさ」
「じゃ、それまでは私もここにいるわね」
というわけで、東方風温泉宿の周辺を索敵して安全確認し、その後温泉と座敷での御膳料理、土間の酒場、そして一泊の宿泊を楽しんでもらえる人、求ム。
●おまけ
「ほへ~、温泉宿かぁ」
ハンターオフィスで依頼の掲示を見ているのは、南那初華(kz0135)。
「た、たまにはいいよね、たまにはいいよね♪」
いそいそと依頼を受けるべく受付嬢の元へとスキップする。
解説
田舎の寒村「タスカービレ」の森の奥にある温泉宿に赴き、ケモノの鬼ザルや歪虚がいないか周囲を確認する作業をしてください。その後は温泉と料理など、一泊して楽しんでください。
温泉宿は和風の二階建て。
一階は畳敷きの大広間。夕食はここで御膳で出てくる料理(焼き魚、焼き鳥、山菜料理など)をいただくことができます。
二階は洋風で二人部屋や一人部屋で寝ることができます。一階で雑魚寝もできます。
温泉は、男湯と女湯。十人以下程度の大きさの家族湯もあります(利用する場合はプレイングに、リーダーが同行者名を明記し、同行者はリーダー名を明記。同意なしでは家族湯に一緒に入れません)。
離れの酒場は食後に利用を。洋風のカウンターに、和風の炭火を囲む長椅子などがあります。庭につながる半屋外なので星空を見上げることもできます。
タイムスケジュール
・日中は周囲の森を探索し安全確認(脅威は発見されず戦闘も発生しません)
※調査はしっかりと
確認に行かない人は旅館の掃除や夜の準備などの手伝いを
・温泉タイム♪
・湯上り後に食事
・もう一回温泉タイム♪
・離れの酒場利用可能
・お休みタイム
イ寺鑑以外の登録NPCはOPのとおり、南那初華が登場します(親しい人がいればマッサージをしてくれます)。フラ・キャンディは今回は登場しません。
温泉宿は和風の二階建て。
一階は畳敷きの大広間。夕食はここで御膳で出てくる料理(焼き魚、焼き鳥、山菜料理など)をいただくことができます。
二階は洋風で二人部屋や一人部屋で寝ることができます。一階で雑魚寝もできます。
温泉は、男湯と女湯。十人以下程度の大きさの家族湯もあります(利用する場合はプレイングに、リーダーが同行者名を明記し、同行者はリーダー名を明記。同意なしでは家族湯に一緒に入れません)。
離れの酒場は食後に利用を。洋風のカウンターに、和風の炭火を囲む長椅子などがあります。庭につながる半屋外なので星空を見上げることもできます。
タイムスケジュール
・日中は周囲の森を探索し安全確認(脅威は発見されず戦闘も発生しません)
※調査はしっかりと
確認に行かない人は旅館の掃除や夜の準備などの手伝いを
・温泉タイム♪
・湯上り後に食事
・もう一回温泉タイム♪
・離れの酒場利用可能
・お休みタイム
イ寺鑑以外の登録NPCはOPのとおり、南那初華が登場します(親しい人がいればマッサージをしてくれます)。フラ・キャンディは今回は登場しません。
マスターより
ふらっと、深夜です。低速でごめんなさい。
タスカービレは前回の「青竜紅刃流~」の依頼で脅威が無事に取り除かれました。ありがとうございました。
とはいえ安全確認は必要なのでこういう依頼を。お話の流れを知らない人も歓迎です。森を手分けして探索すれば大丈夫。後は温泉などでゆっくりしてもらえれば。
なお、NPCの過去や身の上話はOPの通りです。リプレイでジスー使うよりこちらで説明を。気になっていた人は、フィーネから教えてもらって知った、という扱いで大丈夫です(だからいずれも漠然としている)。
では、よろしくお願いします。
ぴーえす
フラちゃんの決戦シナリオ、魔法美術塾の続きのお話はお待ちを。
タスカービレは前回の「青竜紅刃流~」の依頼で脅威が無事に取り除かれました。ありがとうございました。
とはいえ安全確認は必要なのでこういう依頼を。お話の流れを知らない人も歓迎です。森を手分けして探索すれば大丈夫。後は温泉などでゆっくりしてもらえれば。
なお、NPCの過去や身の上話はOPの通りです。リプレイでジスー使うよりこちらで説明を。気になっていた人は、フィーネから教えてもらって知った、という扱いで大丈夫です(だからいずれも漠然としている)。
では、よろしくお願いします。
ぴーえす
フラちゃんの決戦シナリオ、魔法美術塾の続きのお話はお待ちを。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/07 00:54