ゲスト
(ka0000)
愉快な盗賊団から取り返せ
マスター:菊ノ小唄

このシナリオは3日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/12/26 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/01/07 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●アモレア盗賊団
「団長、こないだそこの魚屋で掃除してたんスけど」
「ねぇ団長、本屋の在庫運びの報酬が……」
「団長ってばー」
同盟領、ヴァリオスの大衆商店区。そこはヴァリオスの中でも魔術師が特に多く行き交う、雑多で賑やかな区域。
大衆商店区の小さな家で、数名の男女が、何か考え事をしている男をつっついていた。団長、と呼ばれたその男は名をビブリオ・ボッコという。今年30歳、独身。そんな彼が率いているのは十数名からなる『アモレア盗賊団』、身寄りの無い者を拾い集めた家族のような組織だ。
突然立ち上がり、その場の面々をぐるりと見回すと、よーしお前らよく聞けよと口を開いた。
「いいか、明日からこのアモレア盗賊団、本来の目的のため行動開始だ!」
小さな部屋に響く声。そして数秒間の静寂。
「本来の目的ってなんスか」
「なんかすごそうですね!」
細身の男が、少々呆れ顔で部屋に入ってきた。彼はビブリオの弟にして唯一の肉親、ジュール・ボッコ。副団長であり、団の頭脳。ジュールは忘れん坊な団員たちに、
「今は便利屋をしてるけど、それはとある人の大嵐によって壊滅した組織を立て直すための基盤作り、って話したでしょう」
そう説明し、思い出させてやる。
「俺としては、もうあの人が起こす大嵐は御免なんだけどね……」
「嵐程度ではこのビブリオの愛は止められん!! 改めて言うぞ。お前らもう忘れんなよ。絶対だぞ。アモレア盗賊団の真の目的は」
再度ぐるりと面々を見回し、宣言する。
「魔術師協会本部を壊滅せしめ、会長職に縛られた我が愛しのジルダ・アマートを救出することである!」
かくして、お馬鹿団長率いる盗賊団が、無謀に元気良く動き出した。
●昔話
「お疲れ様です」
自由都市同盟、ヴァリオスの魔術師協会本部、会長室にて、会長ジルダ・アマート(kz0006)と広報部長ドメニコ・カファロ(kz0017)は打ち合わせを終え、書類を揃えて片付ける。
茶を飲みながら、ジルダが思い出して言った。
「そういえば先日ジェオルジまで出向きました」
「村長祭かね」
「ご明察。美味しいお茶を見つけまして、ここでも飲めるよう注文しました。お楽しみに」
「ほうほう。ラウロにも教えてやるか。いつ頃届くのかね」
「それが、少し遅れると店から連絡を受けていて……気長にお待ちくださいな」
それを聞いて、ハッハッハ、とドメニコが笑い出した。何事かと怪訝な顔をするジルダ。
「誘拐された先のアジトで気付くや否や、嵐を起こしめちゃくちゃにした怒りん坊が、こんなふうに話す日が来るとは。感慨深い!」
ドメニコはジルダを会長に推した人物であり、ジルダに魔術を教え、鍛えた師でもある。そんな人物なのでドメニコはジルダの思い出話には事欠かない。
「ちょっと、先生、その話はやめてください」
思い出したくもない! と珍しく顰めっ面になったのを見て、すまんすまんと謝るドメニコ。
ジルダは昔、彼女に懸想をした少年とその一味によって誘拐されたことがあるのだ。気絶させられ、誘拐された先で目を覚ましたジルダは、怒り心頭で大嵐を巻き起こした。その嵐はヴァリオス全体にまで広がってアジトだけでなく街中をも荒らす。『魔術師協会の会長を怒らせると同盟中に嵐が起こる』という魔術師の間では有名な話も、この出来事に由来するものだ。
「あの少年たちももう良い大人だろうが、どこで何をしているのやら」
「知りたくもありません」
忘れていたかったのに、とツンケンし始めたジルダ。
話を変えよう、と広報室で作られたクッキーを勧めるドメニコ。内心、ヴァリオスを冬の嵐から守るためにも、彼らから挑戦状が届いたことはもうしばらく内緒にしておこうと嘆息するのであった。
●商人の矜持
自由都市同盟、極彩色の街ヴァリオス。この街には、大きく分けて三種類の商店街がある。
歴史あるブランド物を探すなら「高級商店街」。
最新最先端の流行に触れるなら「新興商店街」。
財布に優しく長居をしたいなら「大衆商店街」。
開店の声が響き始めた、新興商店街のとある運送屋から話は始まる。
職員控え室では、店長と店員が机を挟み、腕を組んで唸っていた。
魔術師協会本部の会長室へ届ける予定の荷が、中継地点であるこの店舗に届く途中で盗まれてしまったらしいのだ。それが昨夜遅くの話で、店長たちはついさっき開店早々にそれを知ったのだった。
「協会本部の会長様直々にご注文頂いた品がいつお届けできるかわかりません、なんてお伝えできませんよね……」
「その通りなんだよねぇ。遅れている時点でお叱りを頂いても仕方ないくらいだ」
店員と店長はため息をつく。
「そうだねぇ……こちらで何とかしようか」
「ど、どうやって」
「そりゃぁ、ほら、機動力抜群のハンターに動いてもらうんだよ」
「ああ、なるほど」
両手を打つ新人。店長が微笑む。
「ハンターは仕事が出来る。私は信用を得なおす。時は金なり。そうだろう?」
商人らしい物言いに、新人も笑って頷いた。店長は頷き返し、言う。
「互いに益があるならやっておこう」
これはひとえに、店長がハンターたちの能力を認めているからこその判断だ。それに、と店長は続けた。
「手堅く仕事をしてくれるのは軍だけどね。どうしても時間がかかるからねぇ。この件はハンターに頼もう」
そこまで言って、あ、と店長は外出の支度をする手を止めた。
「商工会側の情報なら私でも調べられるねぇ。こっちで動きがあるかどうかは確認しておこう」
手帳へ用事を書き留める店長に、頷く新人。
「わかりました。それじゃ私は、ハンターオフィスへ依頼する支度をできるだけ済ませておきますね」
「うん、頼むねぇ。私は商工会へ顔を出してくるよ」
「はい。お気をつけて」
●アモレア盗賊団
「団長、こないだそこの魚屋で掃除してたんスけど」
「ねぇ団長、本屋の在庫運びの報酬が……」
「団長ってばー」
同盟領、ヴァリオスの大衆商店区。そこはヴァリオスの中でも魔術師が特に多く行き交う、雑多で賑やかな区域。
大衆商店区の小さな家で、数名の男女が、何か考え事をしている男をつっついていた。団長、と呼ばれたその男は名をビブリオ・ボッコという。今年30歳、独身。そんな彼が率いているのは十数名からなる『アモレア盗賊団』、身寄りの無い者を拾い集めた家族のような組織だ。
突然立ち上がり、その場の面々をぐるりと見回すと、よーしお前らよく聞けよと口を開いた。
「いいか、明日からこのアモレア盗賊団、本来の目的のため行動開始だ!」
小さな部屋に響く声。そして数秒間の静寂。
「本来の目的ってなんスか」
「なんかすごそうですね!」
細身の男が、少々呆れ顔で部屋に入ってきた。彼はビブリオの弟にして唯一の肉親、ジュール・ボッコ。副団長であり、団の頭脳。ジュールは忘れん坊な団員たちに、
「今は便利屋をしてるけど、それはとある人の大嵐によって壊滅した組織を立て直すための基盤作り、って話したでしょう」
そう説明し、思い出させてやる。
「俺としては、もうあの人が起こす大嵐は御免なんだけどね……」
「嵐程度ではこのビブリオの愛は止められん!! 改めて言うぞ。お前らもう忘れんなよ。絶対だぞ。アモレア盗賊団の真の目的は」
再度ぐるりと面々を見回し、宣言する。
「魔術師協会本部を壊滅せしめ、会長職に縛られた我が愛しのジルダ・アマートを救出することである!」
かくして、お馬鹿団長率いる盗賊団が、無謀に元気良く動き出した。
●昔話
「お疲れ様です」
自由都市同盟、ヴァリオスの魔術師協会本部、会長室にて、会長ジルダ・アマート(kz0006)と広報部長ドメニコ・カファロ(kz0017)は打ち合わせを終え、書類を揃えて片付ける。
茶を飲みながら、ジルダが思い出して言った。
「そういえば先日ジェオルジまで出向きました」
「村長祭かね」
「ご明察。美味しいお茶を見つけまして、ここでも飲めるよう注文しました。お楽しみに」
「ほうほう。ラウロにも教えてやるか。いつ頃届くのかね」
「それが、少し遅れると店から連絡を受けていて……気長にお待ちくださいな」
それを聞いて、ハッハッハ、とドメニコが笑い出した。何事かと怪訝な顔をするジルダ。
「誘拐された先のアジトで気付くや否や、嵐を起こしめちゃくちゃにした怒りん坊が、こんなふうに話す日が来るとは。感慨深い!」
ドメニコはジルダを会長に推した人物であり、ジルダに魔術を教え、鍛えた師でもある。そんな人物なのでドメニコはジルダの思い出話には事欠かない。
「ちょっと、先生、その話はやめてください」
思い出したくもない! と珍しく顰めっ面になったのを見て、すまんすまんと謝るドメニコ。
ジルダは昔、彼女に懸想をした少年とその一味によって誘拐されたことがあるのだ。気絶させられ、誘拐された先で目を覚ましたジルダは、怒り心頭で大嵐を巻き起こした。その嵐はヴァリオス全体にまで広がってアジトだけでなく街中をも荒らす。『魔術師協会の会長を怒らせると同盟中に嵐が起こる』という魔術師の間では有名な話も、この出来事に由来するものだ。
「あの少年たちももう良い大人だろうが、どこで何をしているのやら」
「知りたくもありません」
忘れていたかったのに、とツンケンし始めたジルダ。
話を変えよう、と広報室で作られたクッキーを勧めるドメニコ。内心、ヴァリオスを冬の嵐から守るためにも、彼らから挑戦状が届いたことはもうしばらく内緒にしておこうと嘆息するのであった。
●商人の矜持
自由都市同盟、極彩色の街ヴァリオス。この街には、大きく分けて三種類の商店街がある。
歴史あるブランド物を探すなら「高級商店街」。
最新最先端の流行に触れるなら「新興商店街」。
財布に優しく長居をしたいなら「大衆商店街」。
開店の声が響き始めた、新興商店街のとある運送屋から話は始まる。
職員控え室では、店長と店員が机を挟み、腕を組んで唸っていた。
魔術師協会本部の会長室へ届ける予定の荷が、中継地点であるこの店舗に届く途中で盗まれてしまったらしいのだ。それが昨夜遅くの話で、店長たちはついさっき開店早々にそれを知ったのだった。
「協会本部の会長様直々にご注文頂いた品がいつお届けできるかわかりません、なんてお伝えできませんよね……」
「その通りなんだよねぇ。遅れている時点でお叱りを頂いても仕方ないくらいだ」
店員と店長はため息をつく。
「そうだねぇ……こちらで何とかしようか」
「ど、どうやって」
「そりゃぁ、ほら、機動力抜群のハンターに動いてもらうんだよ」
「ああ、なるほど」
両手を打つ新人。店長が微笑む。
「ハンターは仕事が出来る。私は信用を得なおす。時は金なり。そうだろう?」
商人らしい物言いに、新人も笑って頷いた。店長は頷き返し、言う。
「互いに益があるならやっておこう」
これはひとえに、店長がハンターたちの能力を認めているからこその判断だ。それに、と店長は続けた。
「手堅く仕事をしてくれるのは軍だけどね。どうしても時間がかかるからねぇ。この件はハンターに頼もう」
そこまで言って、あ、と店長は外出の支度をする手を止めた。
「商工会側の情報なら私でも調べられるねぇ。こっちで動きがあるかどうかは確認しておこう」
手帳へ用事を書き留める店長に、頷く新人。
「わかりました。それじゃ私は、ハンターオフィスへ依頼する支度をできるだけ済ませておきますね」
「うん、頼むねぇ。私は商工会へ顔を出してくるよ」
「はい。お気をつけて」
解説
▽商人からハンターへ依頼する内容
・盗まれた品物を取り戻す
・行動時間:昼12時から17時までの5時間
▽商人からハンターに提供される情報
・犯人
商工会に集まった情報を総合したところ『アモレア盗賊団』の可能性がとても高い。
・『アモレア盗賊団』
目的:「魔術師協会を壊滅せしめ、会長職に縛られているジルダ・アマートを救出する(キリッ)」
構成:団長……ビブリオ・ボッコ。副団長以下、団員……一般人。10名程度?
成立:団長が身寄りの無い者を集めて出来た組織。今まで大衆商店街で便利屋として活動していた模様。
拠点:便利屋として使っていた拠点。大衆商店街の外れにある古い二階建ての一軒家。
・盗まれた品物について
一抱えほどの木箱に入った茶葉「ジェオルジの風」。
大人なら誰でも抱えて動ける程度の重さ。
大衆商店街の道を通行中、ぶつかってきた酔っ払い数名と揉めている間に盗まれ、その後行方不明。
・他の商人側の動き
「愉快な盗賊団をどうにかしよう」(執筆:笹村工事MS)
盗賊団員釣り上げ作戦が、ハンターの協力により実現。(リプレイ描写時点で)団員の半数近くが釣れている模様。
▽その他
・OP本文「●アモレア盗賊団」と「●昔話」の内容はPL情報です。
・「●商人の矜持」はPCが既に知っているものとして行動可能です。
・盗まれた品物を取り戻す
・行動時間:昼12時から17時までの5時間
▽商人からハンターに提供される情報
・犯人
商工会に集まった情報を総合したところ『アモレア盗賊団』の可能性がとても高い。
・『アモレア盗賊団』
目的:「魔術師協会を壊滅せしめ、会長職に縛られているジルダ・アマートを救出する(キリッ)」
構成:団長……ビブリオ・ボッコ。副団長以下、団員……一般人。10名程度?
成立:団長が身寄りの無い者を集めて出来た組織。今まで大衆商店街で便利屋として活動していた模様。
拠点:便利屋として使っていた拠点。大衆商店街の外れにある古い二階建ての一軒家。
・盗まれた品物について
一抱えほどの木箱に入った茶葉「ジェオルジの風」。
大人なら誰でも抱えて動ける程度の重さ。
大衆商店街の道を通行中、ぶつかってきた酔っ払い数名と揉めている間に盗まれ、その後行方不明。
・他の商人側の動き
「愉快な盗賊団をどうにかしよう」(執筆:笹村工事MS)
盗賊団員釣り上げ作戦が、ハンターの協力により実現。(リプレイ描写時点で)団員の半数近くが釣れている模様。
▽その他
・OP本文「●アモレア盗賊団」と「●昔話」の内容はPL情報です。
・「●商人の矜持」はPCが既に知っているものとして行動可能です。
マスターより
こんにちは。菊ノ小唄です。
愉快な盗賊団が現れ、商人たちを困らせています。助けてあげてください。
尚、盗賊団関連のシナリオ群は12月中旬~1月一杯、同盟Divにて小規模に展開予定です。
全体的に難易度はやや低めですので、ロールプレイを中心にお楽しみいただければ幸いです。
愉快な盗賊団が現れ、商人たちを困らせています。助けてあげてください。
尚、盗賊団関連のシナリオ群は12月中旬~1月一杯、同盟Divにて小規模に展開予定です。
全体的に難易度はやや低めですので、ロールプレイを中心にお楽しみいただければ幸いです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/01/09 08:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/23 01:16:42 |
|
![]() |
相談卓 カレン・ラングフォード(ka3622) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/12/25 23:55:14 |