ゲスト
(ka0000)
ブリキの蜘蛛
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 3~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/07/28 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/08/06 07:30
オープニング
●花畑に潜むもの
その商人は、商談を終えて自分の町に戻る途中、花畑の傍らを通ろうとしていた。御者台にはお付きの者が二人、交替で馬を御している。
帰ったらひとまず書類をまとめて、それから家族の顔を見よう。数日離れているとやはり寂しいものだ。
不意に、馬車が止まった。もう少しで帰れるのに、何なんだ一体。がたがたと御者台が揺れる。慌てた様子で客車のドアが開かれた。
「どうした」
「た、大変です! お花畑の中から歪虚らしきものが!」
「何! 歪虚だと!」
「こちらに気付いてどんどん寄ってくるんですよ! 一旦離れましょう」
「こっちは馬だぞ! どうにかならんのか?」
「小型犬くらいの蜘蛛がぶわーって出てきてるんですけど!」
「もっと早く言え! 近くの町に行くんだ。そこでハンターオフィスに連絡を取ってもらおう」
「わかりました!」
●紛れ込んだ蜘蛛
商人たちは大急ぎで馬車を近くの町に走らせた。馬も、ただならぬ気配を察知したのか、全速力で走っている。
そうして助けを求めて駆け込んだ町で事情を話すと、そこの町に住んでいる司祭兼ハンターだと言う赤毛の男性が、速やかにオフィスに通報した。商人とお付きの二人は、宿で一休みしている。
「花畑に蜘蛛の歪虚、ですか」
「えっ、もしかしてあの花畑か? ここからちょっと遠くのあの?」
司祭が思案していると、通りすがりのエルフの女性が驚いた様に声を掛ける。司祭は彼女を見ると、
「ああ、サンドラ。あなたよくあそこの花畑に行きますよね? 最近蜘蛛を見ましたか?」
「いや、見てないよ。先週も行ったけど。だいいち、見てたらお前に報告してるに決まってるじゃないか」
「失礼、それもそうでした。と言うことはこの一週間で居着いたのか……蜘蛛は一晩で巣をかけてしまうと言いますからね」
「うん。朝取っ払っても夜には張ってたりするからな」
「歪虚の蜘蛛が同じかどうかは別ですが、同じ形をしている以上、生態も準じていると考えても良いでしょう」
「どこからかやって来たのかな?」
がちゃがちゃ。
「何だ司祭、これから退治にでも行くのか? そんなに武装をして」
「武装? 私は着の身着のままですが……」
がちゃがちゃ。
「そんなにがちゃがちゃ言わせて。法衣の下に甲冑でも着てるみたいじゃないか」
「そんなわけないでしょう。見てくださいいくら着やせと言っても甲冑の上から法衣なんて、こんなもんじゃ済みませんよ」
がちゃがちゃ。
「じゃあこの音は……」
サンドラと呼ばれたエルフがきょろきょろと辺りを見渡したその時だった。
「キャーッ!」
悲鳴がする。見れば、幼い少女が、司祭とサンドラの向こうを見て真っ青になっているではないか! 二人は音を立てる勢いで少女の視線を追う。
「司祭! 蜘蛛だ!」
「馬車にくっ付いてきたのでしょうね! サンドラ下がりなさい!」
司祭はサンドラを下がらせると、足を上げて威嚇する蜘蛛に正面からマジックアローを叩き込んだ。蜘蛛はそれで吹き飛ぶと、けたたましい金属音を立ててひっくり返り、消滅する。オーバーキル気味である。
「い、一匹だけか……?」
「わかりません。ゴキブリなんかは一匹見たら三十はいると思えと言いますから」
「大変だ」
「仲間の後を追って他がくる可能性もあります。ハンターが来るまでは私が迎撃に出ましょう。あなたは皆に避難を呼びかけてください」
「わかった。司祭、気をつけろ」
「あなたも」
●ハンターオフィスにて
「と、言うわけでぇ、お花畑の蜘蛛退治だけじゃ済まなくなってきたみたいですぅ」
お下げに眼鏡の職員は、資料を見ながら眉間に皺を寄せた。
「ゴキブリじゃないんですけどぉ、数の多いって最初からわかってる歪虚ですし、それこそ一匹見たら三十いるくらいに思った方が安全ですぅ。今のところ町が蜘蛛に覆い尽くされた、って言う続報はないので大丈夫だとは思うんですけどぉ、あんまりたくさんだと司祭様一人じゃもたないので早く行ってあげてください」
そう言ってから、職員は資料の一文を読んで目を瞬かせた。ハンターたちを見回す。
「それと、何かブリキみたいな感じで、動くとがっちゃんがっちゃんうるさいらしいですぅ。町の人は今のところその音で警戒してるみたいですねぇ」
その商人は、商談を終えて自分の町に戻る途中、花畑の傍らを通ろうとしていた。御者台にはお付きの者が二人、交替で馬を御している。
帰ったらひとまず書類をまとめて、それから家族の顔を見よう。数日離れているとやはり寂しいものだ。
不意に、馬車が止まった。もう少しで帰れるのに、何なんだ一体。がたがたと御者台が揺れる。慌てた様子で客車のドアが開かれた。
「どうした」
「た、大変です! お花畑の中から歪虚らしきものが!」
「何! 歪虚だと!」
「こちらに気付いてどんどん寄ってくるんですよ! 一旦離れましょう」
「こっちは馬だぞ! どうにかならんのか?」
「小型犬くらいの蜘蛛がぶわーって出てきてるんですけど!」
「もっと早く言え! 近くの町に行くんだ。そこでハンターオフィスに連絡を取ってもらおう」
「わかりました!」
●紛れ込んだ蜘蛛
商人たちは大急ぎで馬車を近くの町に走らせた。馬も、ただならぬ気配を察知したのか、全速力で走っている。
そうして助けを求めて駆け込んだ町で事情を話すと、そこの町に住んでいる司祭兼ハンターだと言う赤毛の男性が、速やかにオフィスに通報した。商人とお付きの二人は、宿で一休みしている。
「花畑に蜘蛛の歪虚、ですか」
「えっ、もしかしてあの花畑か? ここからちょっと遠くのあの?」
司祭が思案していると、通りすがりのエルフの女性が驚いた様に声を掛ける。司祭は彼女を見ると、
「ああ、サンドラ。あなたよくあそこの花畑に行きますよね? 最近蜘蛛を見ましたか?」
「いや、見てないよ。先週も行ったけど。だいいち、見てたらお前に報告してるに決まってるじゃないか」
「失礼、それもそうでした。と言うことはこの一週間で居着いたのか……蜘蛛は一晩で巣をかけてしまうと言いますからね」
「うん。朝取っ払っても夜には張ってたりするからな」
「歪虚の蜘蛛が同じかどうかは別ですが、同じ形をしている以上、生態も準じていると考えても良いでしょう」
「どこからかやって来たのかな?」
がちゃがちゃ。
「何だ司祭、これから退治にでも行くのか? そんなに武装をして」
「武装? 私は着の身着のままですが……」
がちゃがちゃ。
「そんなにがちゃがちゃ言わせて。法衣の下に甲冑でも着てるみたいじゃないか」
「そんなわけないでしょう。見てくださいいくら着やせと言っても甲冑の上から法衣なんて、こんなもんじゃ済みませんよ」
がちゃがちゃ。
「じゃあこの音は……」
サンドラと呼ばれたエルフがきょろきょろと辺りを見渡したその時だった。
「キャーッ!」
悲鳴がする。見れば、幼い少女が、司祭とサンドラの向こうを見て真っ青になっているではないか! 二人は音を立てる勢いで少女の視線を追う。
「司祭! 蜘蛛だ!」
「馬車にくっ付いてきたのでしょうね! サンドラ下がりなさい!」
司祭はサンドラを下がらせると、足を上げて威嚇する蜘蛛に正面からマジックアローを叩き込んだ。蜘蛛はそれで吹き飛ぶと、けたたましい金属音を立ててひっくり返り、消滅する。オーバーキル気味である。
「い、一匹だけか……?」
「わかりません。ゴキブリなんかは一匹見たら三十はいると思えと言いますから」
「大変だ」
「仲間の後を追って他がくる可能性もあります。ハンターが来るまでは私が迎撃に出ましょう。あなたは皆に避難を呼びかけてください」
「わかった。司祭、気をつけろ」
「あなたも」
●ハンターオフィスにて
「と、言うわけでぇ、お花畑の蜘蛛退治だけじゃ済まなくなってきたみたいですぅ」
お下げに眼鏡の職員は、資料を見ながら眉間に皺を寄せた。
「ゴキブリじゃないんですけどぉ、数の多いって最初からわかってる歪虚ですし、それこそ一匹見たら三十いるくらいに思った方が安全ですぅ。今のところ町が蜘蛛に覆い尽くされた、って言う続報はないので大丈夫だとは思うんですけどぉ、あんまりたくさんだと司祭様一人じゃもたないので早く行ってあげてください」
そう言ってから、職員は資料の一文を読んで目を瞬かせた。ハンターたちを見回す。
「それと、何かブリキみたいな感じで、動くとがっちゃんがっちゃんうるさいらしいですぅ。町の人は今のところその音で警戒してるみたいですねぇ」
解説
●目的
1.花畑に出た蜘蛛型雑魔の討伐
2.町の安全確保
●敵情報
蜘蛛型雑魔……30体くらい
小型犬くらいの大きさはあります。
糸を吐いて動きを止めようとしてきます。1匹ではそれほどでもありませんが、数で掛かられるとダイスによる行動阻害判定が入ります(強度1)。
攻撃手段は体当たりと噛みつき。噛みつきでは毒状態(強度1)になることもあります。
スキルなしで普通にぶっ叩いたり踏みつけるだけでも消えるレベルの雑魚です。
ただしいかんせん数が多いです。
見た目は一般的に言われる「蜘蛛」です。ブリキの様な質感で動くとがちゃがちゃとやかましいです。
●花畑について
14×14スクエアのお花畑です。真ん中に2スクエア幅の一本道が通っています。
花はいろいろありますが、蜘蛛の背中が出るか出ないくらいの高さがあります。
●町から花畑の道中
馬車で十五分くらいです。馬車のわだちを追うようにして、何匹か蜘蛛が町を目指して歩いています。
もし移動に必要であれば町から馬が二頭まで借りられますが戦闘慣れはしていません。
●町について
有志とハンターの司祭によって見回りが行なわれています。町の人たちは何人かで固まって店や教会などに避難しています。
ハンターは魔術師で、OPにある通り数匹程度なら一人でどうにかします。マギスタッフも持っているのでいざとなったらぶん殴るつもり。
逃げてきた商人たちも宿で町の人たちと不安げにしています。
商人「か、家族の顔が見たい……」
1.花畑に出た蜘蛛型雑魔の討伐
2.町の安全確保
●敵情報
蜘蛛型雑魔……30体くらい
小型犬くらいの大きさはあります。
糸を吐いて動きを止めようとしてきます。1匹ではそれほどでもありませんが、数で掛かられるとダイスによる行動阻害判定が入ります(強度1)。
攻撃手段は体当たりと噛みつき。噛みつきでは毒状態(強度1)になることもあります。
スキルなしで普通にぶっ叩いたり踏みつけるだけでも消えるレベルの雑魚です。
ただしいかんせん数が多いです。
見た目は一般的に言われる「蜘蛛」です。ブリキの様な質感で動くとがちゃがちゃとやかましいです。
●花畑について
14×14スクエアのお花畑です。真ん中に2スクエア幅の一本道が通っています。
花はいろいろありますが、蜘蛛の背中が出るか出ないくらいの高さがあります。
●町から花畑の道中
馬車で十五分くらいです。馬車のわだちを追うようにして、何匹か蜘蛛が町を目指して歩いています。
もし移動に必要であれば町から馬が二頭まで借りられますが戦闘慣れはしていません。
●町について
有志とハンターの司祭によって見回りが行なわれています。町の人たちは何人かで固まって店や教会などに避難しています。
ハンターは魔術師で、OPにある通り数匹程度なら一人でどうにかします。マギスタッフも持っているのでいざとなったらぶん殴るつもり。
逃げてきた商人たちも宿で町の人たちと不安げにしています。
商人「か、家族の顔が見たい……」
マスターより
こんにちは三田村です。
クリーチャーとしての蜘蛛の外見がめちゃくちゃ好きなのでホラーとかパニック映画に出てくるとワクワクしてしまいます。
映画の気分で一つ討伐よろしくお願いします。
クリーチャーとしての蜘蛛の外見がめちゃくちゃ好きなのでホラーとかパニック映画に出てくるとワクワクしてしまいます。
映画の気分で一つ討伐よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/01 01:14
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 イリアス(ka0789) エルフ|19才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/07/27 23:58:19 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/07/24 17:41:48 |