ゲスト
(ka0000)
【操縁】Afflizione
マスター:風亜智疾

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/08/02 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/08/16 22:00
オープニング
■『餌』
駆ける。木々を除け、森を抜け、ただひたすらに駆け続ける。
反響するけたたましい嗤い声に含まれている憎悪と嫉妬と歓喜を感じつつ、男はただ駆ける。
元来た方へ戻るか――否。その先には街がある。街には人が住んでいる。
では、振り切って目的地へ向かうか――否。その先には村がある。村にも人が住んでいる。
「キャッハハハハハ!!! いつまで逃げルのさ!」
逃げ切れるか。いや。
『大きさ』的にも『速度』的にも、それは無理だろう。
であるならば。
(……拾われる事が、あればいい)
足を止め、一瞬で息を整えて腰に携えた長剣を引き抜いた。
振り返り際一閃。閃いた剣閃の僅か外で立ち止まったのは、二体の石獣と小さな人影。
「やっと観念シタ?」
「…………」
首元の解れたロングストールが風に靡く。
それで口元を隠すようにして無言を貫く男に、人影は苛立ったように目を吊り上げた。
「お前は餌なんダからさ。手間取らセルナよ!」
石獣はその太く長い尾を揺らし、立てられた耳を男へと向けている。
片方は体勢を低く、今にも飛びかからんばかりに。
片方はやや『脚部を引きずりながら』も、大きく開けた顎から不可視の弾丸を放たんばかりに。
「運が悪カッタって、諦めなヨ。諦めて……斃れロ」
長い金の髪を使って、顔の左側を隠した人影――ジャルージー、エミーリオ(kz0233)が嗤う。
確認できる右目に、溢れんばかりの殺意を浮かべて嗤う。
ゆっくりと上げられた腕を確認して、男は咄嗟にズボンのポケットに入っていた無線機を通話状態にする。
誰かと周波数を合わせたわけではない。
それでも、もし万が一にも可能性があるのならば。
(一人で戦うのは、どうも得意じゃないんだがな)
振り下ろされた腕を合図に、二体の石獣。
狐型ゴーレムが、男に向かってその牙と爪を翻した。
■壊れたものは
「……え……?」
ぽとり、と。音を立てて手から筆が滑り落ちる。
転がる絵筆に子猫がじゃれつくのを、彼女はどこか別の世界のように感じていた。
天気のいい庭先で絵を描いていた彼女の元に届けられた、ひとつの報せ。
それは――。
■オフィスにて
「まず、現状について説明する」
オフィスの受付担当、バルトロが表情を強張らせながら資料を配っていく。
「確認された敵は、獣型のゴーレムが2体と嫉妬の歪虚、エミーリオ。エミーリオはまだ傷が癒えきってないのか、あまり広範囲の移動を行っていないと思われる。つまり、まだ敵は発見箇所からそう遠い場所には移動していない可能性が高い」
地図上、大きく丸をつけられたのは、小さな村と街を繋ぐたった一本の森の中を通る道。そしてその周囲。
「狙いは分からん。が、相手があのエミーリオだっていうなら、これもあいつのゲームなんだろう。おそらく、誰でもよかった。最初に遭遇したのが『アイツ』だっただけで、それすら偶然だっただろう」
切欠は偶然出会っても、結果は出てしまった。そう。偶然が呼んだのはあまりにも。
「偶然付近を通りかかった新人ハンターの無線に、交戦中のアイツからの無線が入った。聞き取りから分かっているのは、戦闘終了後、現場からはエミーリオは石獣二体を残し立ち去った。ということだけだ」
恐らく現場に向かって交戦することになるのは二体の石獣だけだと。そういうことらしい。
バルトロは石獣についての情報が載った書類を、無意識のうちに強く握りしめていた。
「石獣は狐型。片方は物理特化ですばしこく、片方は『脚部が悪く』動きが鈍いが、魔法と防御に特化している」
これらは全て、交戦した人物が無線を通じて届けた情報だった。
「今回のミッションは、残された二体の狐型ゴーレムを撃破すること。数は少ないが、油断は出来ん。なぜなら……」
何故なら。
「交戦したハンターが、重体でまだ意識が戻っていない。アイツは経験もある。決して弱くもない。ただ運悪く一人で奴らと遭遇した。結果が、これだ」
今そのハンターは、病院で必死の治療を施されているらしい。
「交戦し、情報を集めたハンターは『ディーノ・オルトリーニ(kz0148)』。灰色狼と呼ばれる、闘狩人の男だ」
駆ける。木々を除け、森を抜け、ただひたすらに駆け続ける。
反響するけたたましい嗤い声に含まれている憎悪と嫉妬と歓喜を感じつつ、男はただ駆ける。
元来た方へ戻るか――否。その先には街がある。街には人が住んでいる。
では、振り切って目的地へ向かうか――否。その先には村がある。村にも人が住んでいる。
「キャッハハハハハ!!! いつまで逃げルのさ!」
逃げ切れるか。いや。
『大きさ』的にも『速度』的にも、それは無理だろう。
であるならば。
(……拾われる事が、あればいい)
足を止め、一瞬で息を整えて腰に携えた長剣を引き抜いた。
振り返り際一閃。閃いた剣閃の僅か外で立ち止まったのは、二体の石獣と小さな人影。
「やっと観念シタ?」
「…………」
首元の解れたロングストールが風に靡く。
それで口元を隠すようにして無言を貫く男に、人影は苛立ったように目を吊り上げた。
「お前は餌なんダからさ。手間取らセルナよ!」
石獣はその太く長い尾を揺らし、立てられた耳を男へと向けている。
片方は体勢を低く、今にも飛びかからんばかりに。
片方はやや『脚部を引きずりながら』も、大きく開けた顎から不可視の弾丸を放たんばかりに。
「運が悪カッタって、諦めなヨ。諦めて……斃れロ」
長い金の髪を使って、顔の左側を隠した人影――ジャルージー、エミーリオ(kz0233)が嗤う。
確認できる右目に、溢れんばかりの殺意を浮かべて嗤う。
ゆっくりと上げられた腕を確認して、男は咄嗟にズボンのポケットに入っていた無線機を通話状態にする。
誰かと周波数を合わせたわけではない。
それでも、もし万が一にも可能性があるのならば。
(一人で戦うのは、どうも得意じゃないんだがな)
振り下ろされた腕を合図に、二体の石獣。
狐型ゴーレムが、男に向かってその牙と爪を翻した。
■壊れたものは
「……え……?」
ぽとり、と。音を立てて手から筆が滑り落ちる。
転がる絵筆に子猫がじゃれつくのを、彼女はどこか別の世界のように感じていた。
天気のいい庭先で絵を描いていた彼女の元に届けられた、ひとつの報せ。
それは――。
■オフィスにて
「まず、現状について説明する」
オフィスの受付担当、バルトロが表情を強張らせながら資料を配っていく。
「確認された敵は、獣型のゴーレムが2体と嫉妬の歪虚、エミーリオ。エミーリオはまだ傷が癒えきってないのか、あまり広範囲の移動を行っていないと思われる。つまり、まだ敵は発見箇所からそう遠い場所には移動していない可能性が高い」
地図上、大きく丸をつけられたのは、小さな村と街を繋ぐたった一本の森の中を通る道。そしてその周囲。
「狙いは分からん。が、相手があのエミーリオだっていうなら、これもあいつのゲームなんだろう。おそらく、誰でもよかった。最初に遭遇したのが『アイツ』だっただけで、それすら偶然だっただろう」
切欠は偶然出会っても、結果は出てしまった。そう。偶然が呼んだのはあまりにも。
「偶然付近を通りかかった新人ハンターの無線に、交戦中のアイツからの無線が入った。聞き取りから分かっているのは、戦闘終了後、現場からはエミーリオは石獣二体を残し立ち去った。ということだけだ」
恐らく現場に向かって交戦することになるのは二体の石獣だけだと。そういうことらしい。
バルトロは石獣についての情報が載った書類を、無意識のうちに強く握りしめていた。
「石獣は狐型。片方は物理特化ですばしこく、片方は『脚部が悪く』動きが鈍いが、魔法と防御に特化している」
これらは全て、交戦した人物が無線を通じて届けた情報だった。
「今回のミッションは、残された二体の狐型ゴーレムを撃破すること。数は少ないが、油断は出来ん。なぜなら……」
何故なら。
「交戦したハンターが、重体でまだ意識が戻っていない。アイツは経験もある。決して弱くもない。ただ運悪く一人で奴らと遭遇した。結果が、これだ」
今そのハンターは、病院で必死の治療を施されているらしい。
「交戦し、情報を集めたハンターは『ディーノ・オルトリーニ(kz0148)』。灰色狼と呼ばれる、闘狩人の男だ」
解説
今回のミッションクリア条件は【二体の狐型ゴーレムの撃破】です。
交戦ポイントは両サイドにまばらに木の生えている森を通る道。
木は多少生えていますが、遮蔽物としては心許ないかもしれません。
敵の情報は以下の通りです。
・狐型ゴーレム『ヴォルペ』物特型(狐A):
体長2mの狐型ゴーレム。
素早い動きによる回避と、鋭い爪での引き裂き、牙での噛みつき攻撃が主。
2回に1回の割合で攻撃後に隣接したスクエアへ移動を行う。
・狼型ゴーレム『ヴォルペ』魔特型(狐B)
体長約1.5mの狐型ゴーレム。
足が悪いのか動きは鈍く遅いが、口から遠中距離の衝撃波を放つ。
回避は低いが、それにあまりある体力と防御力がある。
スタートは交戦ポイントの間近のため、現地までの移動手段等は考えなくて大丈夫です。
質問等があれば、出発24時間前までならばバルトロ(ディーノ代理)が答えます。
尚、情報を持ち帰ったハンター『ディーノ・オルトリーニ』は現在意識不明で病院で治療を受けています。
交戦ポイントは両サイドにまばらに木の生えている森を通る道。
木は多少生えていますが、遮蔽物としては心許ないかもしれません。
敵の情報は以下の通りです。
・狐型ゴーレム『ヴォルペ』物特型(狐A):
体長2mの狐型ゴーレム。
素早い動きによる回避と、鋭い爪での引き裂き、牙での噛みつき攻撃が主。
2回に1回の割合で攻撃後に隣接したスクエアへ移動を行う。
・狼型ゴーレム『ヴォルペ』魔特型(狐B)
体長約1.5mの狐型ゴーレム。
足が悪いのか動きは鈍く遅いが、口から遠中距離の衝撃波を放つ。
回避は低いが、それにあまりある体力と防御力がある。
スタートは交戦ポイントの間近のため、現地までの移動手段等は考えなくて大丈夫です。
質問等があれば、出発24時間前までならばバルトロ(ディーノ代理)が答えます。
尚、情報を持ち帰ったハンター『ディーノ・オルトリーニ』は現在意識不明で病院で治療を受けています。
マスターより
操られた縁は偶然を引き寄せました。
金糸のジャルージーの悪意、どうぞ心ゆくまでお召し上がりくださいませ。
それでは、宜しくお願い致します。
金糸のジャルージーの悪意、どうぞ心ゆくまでお召し上がりくださいませ。
それでは、宜しくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/13 01:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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訂正卓 ディーノ・オルトリーニ(kz0148) 人間(クリムゾンウェスト)|41才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/07/28 18:27:40 |
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相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/08/02 00:52:24 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/07/29 21:03:37 |