ゲスト
(ka0000)
消えた宗主の謎を追え
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/08/07 09:00
- リプレイ完成予定
- 2018/08/16 09:00
オープニング
●戻る途中
グラズヘイム王国のイスルダ島の帰り道に王立図書館に寄り道するつもりで大江 紅葉はリゼリオで転移門をくぐろうとした。護衛兼お守りでいる松永 光頼も承諾したし、何かあれば引きずってでも帰るつもりだ。
職員に呼び止められ、紅葉は手紙をもらう。
「……行先は変えます」
光頼は紅葉の表情から何か問題があったと理解した。
王国のある大きな町の領主の屋敷に向かう。
連絡なしかつ夕方に差し掛かっているが、領主のシャールズ・べリンガーは応対してくれた。その息子のリシャールも同席する。
以前、リシャールに送った刀がテーブルに置かれており、紅葉が来た要件を察していた。
光頼は席をはずそうと思ったが、紅葉もシャールズ達も聞かれて構わないという判断だった。
シャールズがかいつまんで状況を説明した。
事件の発端はこの町にある図書館で特定の書物から字が消えるということだった。調査の結果、女性の歪虚の姿があった。
次に、近くの林の雑魔の調査をしたところ、リシャールが術に捕まった。その時、彼の刀につけられた香に反応したというのだ。なお、調査対象の雑魔はいなかった。
「吸収したんでしょうね」
「おそらく」
紅葉と光頼の意見は合致する。妖怪と呼んでいた憤怒に属する歪虚の持つ能力だろう。
そのあと、来た時と同様の道で戻ったのだろうと思われる。なぜなら、大江家の里の近くに現れた。
ハンターたちが歪虚から情報を引き出した結果、大江家があの土地に居を構えるきっかけとなった、便宜上「初代」と呼んでいる男の関係者だったらしい。
「……ライブラリで見ましたが、ものすごく、気さくすぎて、八方美人の人でした」
「褒めていませんね?」
「一応、悪い人ではないですよ。ただ、口説き文句が挨拶だった場合、相手が本気になるとこのような事件になるという見本ですね」
紅葉が手厳しく告げるが、光頼は否定しようがなかった。
「分かりました。こちらに戻ったということ、私を殺すという話になっているそうですので」
「待ってください、その言葉、初耳ですが」
光頼に同意を示すように、ベリンガー親子が首を縦に振る。
「ハンターが会ったといったじゃないですか? その時に、恨み晴らすならば、子孫を根絶やしするとのことでした。ただ、直系は私しかいないんですよ」
紅葉が笑う。
「いや、笑い事ではないですよ!」
「でも、何とかしやすいじゃないですか」
確かに囮にでもすればあっさり相手は出てくるだろう。
「まず、その、浄化スキルしかない状況を変えましょう」
「あー」
「あと、護衛を付けましょう」
「しばらくは光頼殿がいますし、天ノ都にいる間大丈夫ですよ」
リシャールが何か言いたげに見つめている。
状況からリシャールが来たがっているのため、紅葉と光頼が説得し断った。
●依頼
帰宅した日の次の日には紅葉は陰陽寮に顔を出した。報告書を書き、都から再び離れることを紙面に起こす。今回のは都への影響を書いて陰陽寮の仕事に絡めた。吉備家に戻る際、光頼に出会い、引きずられるように紅葉は依頼を出しに行った。
依頼の内容は、紅葉が都から出て師岬に向かう間の護衛だ。師岬とは紅葉が住む地域についてつけた仮称だ。
歪虚が本気か嘘か知らないが、紅葉の命を狙うといっていることもある。
「大江宗家が誰かってわかれば来るでしょう」
これまで交戦したハンターで重傷を負った者はないとはいえ、紅葉がいるということでどうしてくるかわからない。
「私は里に荷物を持っていくので、魔導トラックで出かけます」
紅葉の移動手段は気にしないでいいということになる。
日程を決め、出発日の早朝に吉備家で待ち合わせということでまとまったのだった。
●前夜
紅葉は魔導トラックに荷物を積む。以前里で発掘された太刀と文箱を載せた。太刀は修理して使えるようにしてある。文箱は白紙の紙が入っているのみ。
メーンは虎猫と柴犬などのペットの餌と人間の食料、草木の種である。
「宗主、積み終わりました」
「ありがとうございます」
実際、本人は積もうとして途中から家を仕切る田貫の夫に止められて、お茶を飲んでじっとしていただけだ。疲労が抜けていないのもあり、甘えていた。
出発するということもあり、紅葉は夜寝る前に気になって占いをしてみることにした。
紅葉の腕前は九割外れ、一割は状況から分析・推理して当てるかというものだった。
「はっ! この卦は、何か出るみたいですね……何かって何ですっ!」
「にゃー」
「最近拾った虎猫ですね、名前はまだにゃいです」
虎猫を撫でる。
「当たりました!」
ぱああ、と顔を明るくする。そして、気分良く床に着いた。
うつらうつらしていたが、目がパチッと開いた。暫く床で五感を研ぎ澄ますと、起き上がる。寝間着から動ける服に着替えた。カードバインダーと符があることを確認する。
紅葉は書置きを座卓に置き、魔導トラックを止めているところに向かう。
「どうかしましたか?」
門番に気づかれる。
「書置きはしましたが……何か来そうなので今のうちの行きます」
「え?」
紅葉は魔導トラックを出すために戸を開けた。
「……私が出ていればここから去るでしょう?」
カタンと何かが動く音がした。
「まずいです! あなたは、そこの隅に、早く」
紅葉は門番を突き飛ばすように隅にやると、覚醒状態になり【地縛符】を放った。気休めでも時間稼ぎができればいい。
「その匂いは……おぬしかえ?」
聞いたことのない女性の声。
「ふふふ、わざわざ調合しただけありますね。では、さようならですー」
紅葉は魔導トラックのハンドルを握ると発車させたのだった。
●当日
早朝からの護衛のはずだったが、状況が変わっていた。
この屋敷を面倒見る田貫夫妻と門番の証言により、紅葉がすでに天ノ都を出ている状況だと知る。
「置手紙によると、途中に里跡といいますが、まだ何も対処されていない地域にいるということです。振り切れれば一旦戻るかどうかするとありました」
そのため、ハンターには護衛ではなく、状況の確認や歪虚への対応願いとなるという。
田貫夫妻や吉備家の者が願うのは、紅葉の無事である。
追いかけると、目的地の近くに横転した傷だらけの魔導トラックが一台あり、荷物が散乱していた。
グラズヘイム王国のイスルダ島の帰り道に王立図書館に寄り道するつもりで大江 紅葉はリゼリオで転移門をくぐろうとした。護衛兼お守りでいる松永 光頼も承諾したし、何かあれば引きずってでも帰るつもりだ。
職員に呼び止められ、紅葉は手紙をもらう。
「……行先は変えます」
光頼は紅葉の表情から何か問題があったと理解した。
王国のある大きな町の領主の屋敷に向かう。
連絡なしかつ夕方に差し掛かっているが、領主のシャールズ・べリンガーは応対してくれた。その息子のリシャールも同席する。
以前、リシャールに送った刀がテーブルに置かれており、紅葉が来た要件を察していた。
光頼は席をはずそうと思ったが、紅葉もシャールズ達も聞かれて構わないという判断だった。
シャールズがかいつまんで状況を説明した。
事件の発端はこの町にある図書館で特定の書物から字が消えるということだった。調査の結果、女性の歪虚の姿があった。
次に、近くの林の雑魔の調査をしたところ、リシャールが術に捕まった。その時、彼の刀につけられた香に反応したというのだ。なお、調査対象の雑魔はいなかった。
「吸収したんでしょうね」
「おそらく」
紅葉と光頼の意見は合致する。妖怪と呼んでいた憤怒に属する歪虚の持つ能力だろう。
そのあと、来た時と同様の道で戻ったのだろうと思われる。なぜなら、大江家の里の近くに現れた。
ハンターたちが歪虚から情報を引き出した結果、大江家があの土地に居を構えるきっかけとなった、便宜上「初代」と呼んでいる男の関係者だったらしい。
「……ライブラリで見ましたが、ものすごく、気さくすぎて、八方美人の人でした」
「褒めていませんね?」
「一応、悪い人ではないですよ。ただ、口説き文句が挨拶だった場合、相手が本気になるとこのような事件になるという見本ですね」
紅葉が手厳しく告げるが、光頼は否定しようがなかった。
「分かりました。こちらに戻ったということ、私を殺すという話になっているそうですので」
「待ってください、その言葉、初耳ですが」
光頼に同意を示すように、ベリンガー親子が首を縦に振る。
「ハンターが会ったといったじゃないですか? その時に、恨み晴らすならば、子孫を根絶やしするとのことでした。ただ、直系は私しかいないんですよ」
紅葉が笑う。
「いや、笑い事ではないですよ!」
「でも、何とかしやすいじゃないですか」
確かに囮にでもすればあっさり相手は出てくるだろう。
「まず、その、浄化スキルしかない状況を変えましょう」
「あー」
「あと、護衛を付けましょう」
「しばらくは光頼殿がいますし、天ノ都にいる間大丈夫ですよ」
リシャールが何か言いたげに見つめている。
状況からリシャールが来たがっているのため、紅葉と光頼が説得し断った。
●依頼
帰宅した日の次の日には紅葉は陰陽寮に顔を出した。報告書を書き、都から再び離れることを紙面に起こす。今回のは都への影響を書いて陰陽寮の仕事に絡めた。吉備家に戻る際、光頼に出会い、引きずられるように紅葉は依頼を出しに行った。
依頼の内容は、紅葉が都から出て師岬に向かう間の護衛だ。師岬とは紅葉が住む地域についてつけた仮称だ。
歪虚が本気か嘘か知らないが、紅葉の命を狙うといっていることもある。
「大江宗家が誰かってわかれば来るでしょう」
これまで交戦したハンターで重傷を負った者はないとはいえ、紅葉がいるということでどうしてくるかわからない。
「私は里に荷物を持っていくので、魔導トラックで出かけます」
紅葉の移動手段は気にしないでいいということになる。
日程を決め、出発日の早朝に吉備家で待ち合わせということでまとまったのだった。
●前夜
紅葉は魔導トラックに荷物を積む。以前里で発掘された太刀と文箱を載せた。太刀は修理して使えるようにしてある。文箱は白紙の紙が入っているのみ。
メーンは虎猫と柴犬などのペットの餌と人間の食料、草木の種である。
「宗主、積み終わりました」
「ありがとうございます」
実際、本人は積もうとして途中から家を仕切る田貫の夫に止められて、お茶を飲んでじっとしていただけだ。疲労が抜けていないのもあり、甘えていた。
出発するということもあり、紅葉は夜寝る前に気になって占いをしてみることにした。
紅葉の腕前は九割外れ、一割は状況から分析・推理して当てるかというものだった。
「はっ! この卦は、何か出るみたいですね……何かって何ですっ!」
「にゃー」
「最近拾った虎猫ですね、名前はまだにゃいです」
虎猫を撫でる。
「当たりました!」
ぱああ、と顔を明るくする。そして、気分良く床に着いた。
うつらうつらしていたが、目がパチッと開いた。暫く床で五感を研ぎ澄ますと、起き上がる。寝間着から動ける服に着替えた。カードバインダーと符があることを確認する。
紅葉は書置きを座卓に置き、魔導トラックを止めているところに向かう。
「どうかしましたか?」
門番に気づかれる。
「書置きはしましたが……何か来そうなので今のうちの行きます」
「え?」
紅葉は魔導トラックを出すために戸を開けた。
「……私が出ていればここから去るでしょう?」
カタンと何かが動く音がした。
「まずいです! あなたは、そこの隅に、早く」
紅葉は門番を突き飛ばすように隅にやると、覚醒状態になり【地縛符】を放った。気休めでも時間稼ぎができればいい。
「その匂いは……おぬしかえ?」
聞いたことのない女性の声。
「ふふふ、わざわざ調合しただけありますね。では、さようならですー」
紅葉は魔導トラックのハンドルを握ると発車させたのだった。
●当日
早朝からの護衛のはずだったが、状況が変わっていた。
この屋敷を面倒見る田貫夫妻と門番の証言により、紅葉がすでに天ノ都を出ている状況だと知る。
「置手紙によると、途中に里跡といいますが、まだ何も対処されていない地域にいるということです。振り切れれば一旦戻るかどうかするとありました」
そのため、ハンターには護衛ではなく、状況の確認や歪虚への対応願いとなるという。
田貫夫妻や吉備家の者が願うのは、紅葉の無事である。
追いかけると、目的地の近くに横転した傷だらけの魔導トラックが一台あり、荷物が散乱していた。
解説
大江 紅葉と合流すること
歪虚討伐
●目的地
天ノ都から南に抜ける大きな街道から少し入ったところにある、里だったところ。
横転した魔導トラックが一台現在ある。
里としては機能していないが、街道に面したところに旅人が雨露しのげる場所として、小屋が設けられている。
里だったところは荒地であり、草木は生えている。
集落の奥、小屋から東に300メートルほどに大きな池がある。池の大きさは長いところで三十メートル、深いところでニメートルはある。ひょうたんのような形になっている。その水に小袖が一枚浮かんでいる。
なお、ところどころ、草が結んであったり、人が歩いた跡があります。
●天候
ハンターの到着は正午ごろで、しばらくすると激しい通り雨があります。
●NPC
大江 紅葉 符術師。使用可能スキル【桜幕符】【風雷陣】【地縛符】。カードバインダーでぶったたく、矢を射るなどもできる。なお、魔導トラックの運転技能「壁に擦る」「曲がるときに前をぶつける」「バックで荷台をぶつける」。紅葉がどうしているかについては、精神的に追い込まれていない限り「安全を取る」傾向にはあります。現在、どこかでじっとしているのが高いです。なお、紅葉の服装は狩衣に袴であり、小袖は外に出ません。
●図書館の歪虚改め文車妖妃
属は【憤怒】
スキル、男性のみ対象に精神的に縛り言うことを聞かせる。【薙ぎ払い】に近い技。
その他のスキル、【好戦(二回攻撃)】【同化】を所有。
武器は大太刀、鉄扇。
服装はドレスをまとい、頭はすっぽり覆う布がある。イメージ的には日本の貴族の女性が頭から小袖をかぶる感じ。ただし、現在、服装を改めている可能性はある。
歪虚討伐
●目的地
天ノ都から南に抜ける大きな街道から少し入ったところにある、里だったところ。
横転した魔導トラックが一台現在ある。
里としては機能していないが、街道に面したところに旅人が雨露しのげる場所として、小屋が設けられている。
里だったところは荒地であり、草木は生えている。
集落の奥、小屋から東に300メートルほどに大きな池がある。池の大きさは長いところで三十メートル、深いところでニメートルはある。ひょうたんのような形になっている。その水に小袖が一枚浮かんでいる。
なお、ところどころ、草が結んであったり、人が歩いた跡があります。
●天候
ハンターの到着は正午ごろで、しばらくすると激しい通り雨があります。
●NPC
大江 紅葉 符術師。使用可能スキル【桜幕符】【風雷陣】【地縛符】。カードバインダーでぶったたく、矢を射るなどもできる。なお、魔導トラックの運転技能「壁に擦る」「曲がるときに前をぶつける」「バックで荷台をぶつける」。紅葉がどうしているかについては、精神的に追い込まれていない限り「安全を取る」傾向にはあります。現在、どこかでじっとしているのが高いです。なお、紅葉の服装は狩衣に袴であり、小袖は外に出ません。
●図書館の歪虚改め文車妖妃
属は【憤怒】
スキル、男性のみ対象に精神的に縛り言うことを聞かせる。【薙ぎ払い】に近い技。
その他のスキル、【好戦(二回攻撃)】【同化】を所有。
武器は大太刀、鉄扇。
服装はドレスをまとい、頭はすっぽり覆う布がある。イメージ的には日本の貴族の女性が頭から小袖をかぶる感じ。ただし、現在、服装を改めている可能性はある。
マスターより
こんにちは。
紅葉の魔導トラックの傷は、今回ついた、とは限らないことだけは解説から察していただけると思います。もちろん、今回ついた傷もありますが、元々傷だらけのトラック。
土砂降り降るなら安全なところにいるということだけは難易度を鑑みてアピールしておきます。歪虚についても、逃げも隠れもしないタイプ……ええ、土砂降りが降るだけ。
よろしくお願いします。
紅葉の魔導トラックの傷は、今回ついた、とは限らないことだけは解説から察していただけると思います。もちろん、今回ついた傷もありますが、元々傷だらけのトラック。
土砂降り降るなら安全なところにいるということだけは難易度を鑑みてアピールしておきます。歪虚についても、逃げも隠れもしないタイプ……ええ、土砂降りが降るだけ。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/13 20:20
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
憤怒歪虚討伐と大江宗主の救出 トリプルJ(ka6653) 人間(リアルブルー)|26才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/08/06 19:22:43 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/08/06 19:14:48 |