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【CF】ひとりぼっちの夜の為に

マスター:神宮寺飛鳥

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
APV

難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
寸志
相談期間
5日
プレイング締切
2014/12/26 19:00
リプレイ完成予定
2015/01/04 19:00

オープニング

 崖上都市「ピースホライズン」で進められていたクリスマスの準備も佳境に入っていた。
 魔導仕掛けのイルミネーションの輝きを筆頭に、店も家も問わず、クリスマスの色で溢れている。
 ハンターたちの手伝ったその成果も、町を歩く人々に広まっていた。
 例えばプレゼントであったり、ツリーを飾る小物であったり。
 目新しいものも、定番のものも等しくクリスマスの空気に溶け込んで、ピースホライズンのお祭り空気をより鮮やかにしている。

 クリスマス当日は目前に迫っている。
 どう過ごそうか、決まっていても、決まっていなくても。ピースホライズンに足を運ぶ人の数は日に日に増えていくのだった。



「今年もAPVでクリスマス会を開く予定はありません、っと……」
 帝国ユニオンAPV、その掲示板に張り紙を出すタングラムの姿があった。
 クリムゾンウェストも年の瀬、何かと忙しい季節になってきた。今年はCAMの起動実験やら何やらもあり、クリスマスどころではない者も多いだろう。
 実際、今年もクリスマスを楽しみにしていた帝国皇帝はトラックに揺られて今頃辺境領でふんぞり返っているはずだが、多分その頭の中では「クリスマス行きたかった」的な残念思考が繰り広げられている。そうに違いない。
「……え? なんでクリスマス会をしないのか、ですか? うーん、理由は色々あるですが……」
 一人のハンターの問いかけにタングラムは思案する。そう、理由は色々ある。
 まず、このクリスマスの季節に行われる祭事はクリムゾンウェスト世界では“聖輝節”と呼ばれており、その本場はピースホライズンだ。
 別にどこで聖輝節を楽しもうがケチをつけるつもりはないが、ユニオンでやるよりは出来ればピースホライズンに足を運んで本場の雰囲気を楽しんでもらいたい。
「なにせここでは大した準備も出来ませんからねぇ。しょぼいケーキとしょぼい料理でいつも通りの面子で顔を合わせても寂しくないですか?」
 少し考えた後、ハンターは首を横に振る。別にいつも通りの面子でもいいのではないだろうか。料理にしたって、ボランティアを募れば腕に覚えのある者が名乗り出るだろうし。
 そも、これまでの祭りだってそんな感じではなかっただろーか。しかし思えば確かに前回の万霊節……ハロウィンの祭りでは、わざわざピースホライズンまでハンターを釣れ出していたか。
「やっぱりお祭りは本場でなくても大勢で雰囲気を楽しんだ方が良いと思うのですよね。まあ、前回は帝国的な事情もあったのですが……」
 今回は帝国首脳陣の注目はCAM起動実験に向いている筈だ。帝国は基本、ピースホライズンを支持する立場を示しているが、今回は手が回っていない印象もある。
「帝国からの依頼もない以上、APVとしてはピースホライズンに派遣する大義名分がないですからね。あ、もちろん個人単位で飲み会をしたりするのにAPVを使うのは構わないですよ。二十四時間常時開放されているですからね。去年もそうしてる奴らが結構いたかな」
 なんとなく納得した気がするが、それならちゃんと場を仕切った方がいいような気もする。そう提案するとタングラムは煮え切らない様子で。
「うーん……そうですねぇ。まあでも、ほら。クリスマスというのは特別な行事ですからね」
 聖輝節に纏わる恋人同士の甘い逸話など枚挙にいとまがない程だ。別に恋人同士で過ごさにゃならんってモンでもないが、そうできるならそうしたほうがいいんじゃなかろうか。
「例えばですが。ここにハンター同士のカップルがいたとして、女の子の方は二人きりで聖輝節を過ごしたいと思っていたとする。しかし男の方は“APVでクリスマス会があるからついでに参加すればいいじゃん”とか言い出したりするかもしれないでしょう? そうなったら女の子の健気な勇気が可哀想じゃないですか」
 ……そんなヤツいるのだろうか? いや、いそうだ。かなりいそうだ。なんかハンターの男って大体朴念仁な気がする。
「ていうか……実際に過去にそういうことが……」
 あったんですね。
「……うーん。しかしまあ、そうですねぇ。彼女も居ないで一人寂しくクリスマスを過ごす奴もいるにはいるでしょうからね。そんなヤツにはこの美少女エルフであるタングラム様がお情けを頂戴してやる方がよいのかもしれません」
 若干語弊はあるような気はするが……ていうかなんで男限定のぼっち想定なのか……まあいいだろう。
「じゃあ、来年からはAPVでもクリスマス会を開こうじゃないですか。うん、そうしようそうしよう」
 一人で結論を出して頷くタングラム。そのままいつもの帽子を手に取り、外套を纏って歩き出す。
「どこに行くのかって……ピースホライズンに視察に行くのですよ。本場の聖輝節を知らなきゃ来年の企画はおぼつかないですからね」
 その鞄に詰め込んでる酒瓶はなんですか?
「この間大掃除したらいっぱい出てきたので、ついでに呑んでこようかなと……」
 ハンターに振る舞うんじゃなかったんですか?
「…………」
 なんで目をそらすんですか?
「と、ともかく……私は聖輝節の視察に行ってくるですからね。あーいそがしいいそがしい……ちょっ、なんで掴むんですか!?」
 一人だけピースホライズンで休暇を楽しむなんてずるいと思います。
「じゃあ別についてくればいいんじゃないですか? 本当にただの視察ですから給料は出せないですが、まあ、飲食代位は奢ってあげるですよ。これでもユニオンリーダーですからね。その代わり、来年のクリスマスの準備に貢献するのですよ?」
 帽子を頭に載せながら苦笑するタングラム。こうしてハンターはタングラムと共にピースホライズンを目指すのであった。

解説

●目的
来年のクリスマス会の為に聖輝節の本場を見学しよう!


●概要
ピースホライズンで飲み食いしてくるだけの簡単なお仕事だと思っていた時期があったですか? 笑止!
もちろん私も最初から本場で美味しい料理を食いながらその辺のカップルを肴に酒を呑んでくるだけのつもりはありませんでしたよ。なんだその目は。
毎年必ずカップルにあぶれてしまう可哀想なハンターが出るもの。来年はそんな奴らの為にクリスマス会をAPVで開こうじゃありませんか。
その為には情報収集が必須ですからね。やるからには本格的な、文句なしのクリスマス会にしたいものですね!
そうですねぇ。クリスマスといえば飾り付け、ケーキ、料理に酒……それからどうせ野暮ったいぼっちばかりになるので、お通夜みたいにならない為に楽しい宴会芸とかあると良いでしょうかね。
まあそんな事を考えつつ、一緒にピースホライズンの街を練り歩くとしましょうか。
……君ら、本当にただ飲み食いするだけだったら依頼は失敗ですからね? ちょびっとでもいいから最後の方にクリスマスの提案とか書いとけよ。
何の最後って……言わせんなそんな事……(照)
ほら、これはお小遣い代わりに取っておきなさい。……え? 全額奢りじゃないのかって?
私は環境活動とか孤児の支援とかで個人資産使ってるからあんまり金持ってないですよ。嘘じゃねーよ! いや、この酒は……確かに高いけど……。


●特筆
ユニオンリーダーのタングラムが同行。質問にも応じる。

マスターより

お世話になっております。神宮寺君です。

そういえばクリスマスなんてものありましたね。え? 僕ですか? 仕事ですが……何か?
特にこれといった決まりもない簡単な依頼ですので、テキトーに騒いでください。尚タングラムは来年も独り身の模様。
基本はぼっち推奨シナリオ(?)ですが、カップルでの参加もOKです。

それでは宜しくお願い致します。

関連NPC

  • 帝国ユニオンリーダー
    タングラム(kz0016
    エルフ|15才|女性|疾影士(ストライダー)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/01/03 06:17

参加者一覧

  • もふもふ もふもふ!
    ロジー・ビィ(ka0296
    エルフ|25才|女性|闘狩人
  • 理の探求者
    ファティマ・シュミット(ka0298
    人間(紅)|15才|女性|機導師
  • Pun Pun ぷー
    メープル・マラカイト(ka0347
    エルフ|25才|女性|魔術師
  • 双璧の盾
    近衛 惣助(ka0510
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • 大工房
    ソフィア =リリィホルム(ka2383
    ドワーフ|14才|女性|機導師
  • 質実にして勇猛
    夕鶴(ka3204
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 聖輝祭見学するよっ!
ソフィア =リリィホルム(ka2383
ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2014/12/26 06:33:08
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/12/21 22:46:27