ゲスト
(ka0000)
【CF】子供達とクリスマスにパーティを
マスター:十野誠

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/12/29 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/01/07 15:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
多くのお祭り好きの力を借りて、準備は既に整った。
彩られたイルミネーションは街を宝石のように照らし出し、運び込まれたモミの木には色とりどりの飾りつけが施されていた。
立ち並ぶお店の店員は紅白の衣装に身を包み、ラッピングされたプレゼントの山が街に到着する。
一体、誰の掛け声から始まったのだろう。いや、誰の掛け声だって関係ない。
ここは崖上都市「ピースホライズン」陽気で楽しいお祭りの街。
騒げる口実があるならば、踊れる舞台があるのならば、かの街は喜んでお祭りムードに染め上げる。
たとえそれがエクラ教由来だろうが、リアルブルー由来であろうが、お祭りである事に変わりは無いのだ。
各々が、好き好きに、その祭りの日を楽しめば良い。
ここはピースホライゾン。水平線を望む平和の街。
クリムゾンウエストのクリスマスが今、始まろうとしていた。
時に、クリスマスと言えば様々な奇跡が起こる事でも知られているものであるが……
この世界に果たしてどのような奇跡が舞い降りるのだろうか。
●
年を送り、近くに迫る準備を行うピースホライズンでは、街路のあちこちがきらびやかな色で飾られ、街を行く人はそれぞれに笑顔を浮かべる。
家族と、親しい人と、大切な人との一時をどうすごそうか――そんなことを考える街の人を、とある教会の窓から、4対の目が覗いている。
「とうとうクリスマスねー。なんど見てもきれい……」
「へーん、そんなこと言って、楽しみなのはそっちじゃないんだろー」
「あら、それだれのこと? どこかのくいしんぼうさんとはちがうわ」
からかうように言う茶色い髪の男の子に、赤い髪の女の子がツンと答える。
そんなやり取りをする2人をよそに、淡い金色の髪の女の子がぼんやりとした口調で声を上げる。
「――あれ、あのこ――」
「どうしたの? って……あら……」
その視線の先。そこには父親と母親に挟まれて幸せそうな顔で、プレゼントを持っている少女がいた。
少女の手の中には、一包みの小さな箱。4人からはどんな箱かは分からないが、
――いいなぁ――
4人の内の誰かがぽそりとつぶやく。
思わず、だったのだろう。子供達の中に、気まずい空気が流れる。
「さて、もどりましょう。シスターたちのお手伝いをしないといけませんから」
それまで静かにしていた黒髪の男の子の声を受け、固まっていた彼らは動き始めていく。
「めんどくせぇなあ……」
「ダメですよ、クリスマスのパーティがなくなってしまいますよ?」
「おかあさまたち、いっしょにおいわいできたらよかったのに……」
「しかたないですよ、おしごとなんですから」
言葉をかわしながら、子供達は開いていた窓を閉じ、教会の中へと戻っていく。
「――わすれて、ました、ね」
そんな中。近くに立っていたシスターが、そう言って冷や汗を流した。
●
「というワケで、プレゼントを用意してくれちゃってたりなんかしませんかねっ!?」
「はしたない。まず落ち着きなさい。子供達に見られてはどうするのです。いいですか? まずシスターたるもの――」
年上のシスターがお決まりの説法を繰り出そうとすると、駆け込んできた後輩シスターが言葉を続けた。
「クリスマスプレゼントが、いるんですっ! 子供達にあげるための!」
「詳しくお話しなさい」
………………
…………
……
話を聞いた先輩シスターが、ガタァ! と音を立て席を立つ
「なんと、何という事でしょう……」
「ごめんなさい、先輩。パーティの準備だけでいいとばかり……」
「いいえ。私も悪いのです。あなたに指示をしたのは、パーティの準備だけ。そうですか、プレゼントが……」
「どうしましょう。急いで子供達へのプレゼントを買ってきた方が良いでしょうか……」
後輩の言葉に、先輩は静かに首を振る。
「あなたには割り振った仕事が有ります。そちらをおろそかにしては元も子も無いと言うもの」
ですけど、と口を開く後輩を、先輩シスターがそっと手で押さえる。
「――依頼をさせていただく事としましょう」
「依頼……ハンターに、ですか? プレゼントを買うためだけに?」
後輩の言葉に、先輩シスターは顔の眼鏡を光らせる。
「いいえ。それだけではありません。彼らの力を借り、サンタを用意するのです……!」
さんたくろーす。
クリスマスに現れ、良い子にプレゼントを、悪い子に黒い炭を渡すと言われる人物。
それを用意するという言葉に、後輩は不審げな顔を見せる。
「せんぱい……忙しさにとうとう……」
「お黙りなさい。まだ20を数えたばかりの私になんてことを言うのです。いいですか?」
サンタ自体を連れてくるのではない。ハンター達にプレゼントを用意して頂き、それを子供達に配ってもらおうというのだと、先輩は語る。
パーティで渡してもらっても構わないし、子供達が寝ているところにそっと置いてもらっても構わない。
寂しさを堪える子供が、それを見て元気になってくれるような事をしてもらうのだと。
「さて。許可は私がとっておきます。あなたは……」
「………………」
「聞いていますか?」
「え、あ、はい! 大丈夫です! ハンターオフィスに出して来ればいいんですねっ!?」
先輩シスターの言葉に、考え事をするような表情を見せていた後輩が、我に返って叫ぶ。
「そうと決まれば早速行ってきます! 後はよろしくお願いしますっ!」
「あ、こら。だから走らな――行ってしまいましたか。全くせわしない」
ばたばたと音を立てて走り去っていく後輩の後姿を見ながら、先輩はそう言って苦笑を漏らす。
「……今日は見逃しますか。共に過ごす家族を失ったあの子達のためなら。ささいなことですしね」
●
「今日の依頼はこちらに――あら?」
オフィスを訪れたハンターに、受付嬢は依頼を案内しようとして、手元残されていた1枚の紙に気がつく。
「申し訳ございません。そちらの依頼に追加の点があったようです。あわせてご確認ください」
<依頼書>
・子供達への贈り物の用意及び、プレゼントをお願いいたします
・プレゼントの予算については、当方より支出致します。ただし、あまり多くは出せませんのでご注意ください。
・リアルブルーでサンタをご存じの方がいれば、その格好をしていただいても構いません。子供達も喜ぶかと。
・聖夜節では当教会において、パーティを行います。プレゼントはこの会場で渡していただいても良いですし、夜中にプレゼントをされても構いません。
<追加分>
・パーティの準備をされる方も募集しています! 一緒に子供達を喜ばせませんか!
多くのお祭り好きの力を借りて、準備は既に整った。
彩られたイルミネーションは街を宝石のように照らし出し、運び込まれたモミの木には色とりどりの飾りつけが施されていた。
立ち並ぶお店の店員は紅白の衣装に身を包み、ラッピングされたプレゼントの山が街に到着する。
一体、誰の掛け声から始まったのだろう。いや、誰の掛け声だって関係ない。
ここは崖上都市「ピースホライズン」陽気で楽しいお祭りの街。
騒げる口実があるならば、踊れる舞台があるのならば、かの街は喜んでお祭りムードに染め上げる。
たとえそれがエクラ教由来だろうが、リアルブルー由来であろうが、お祭りである事に変わりは無いのだ。
各々が、好き好きに、その祭りの日を楽しめば良い。
ここはピースホライゾン。水平線を望む平和の街。
クリムゾンウエストのクリスマスが今、始まろうとしていた。
時に、クリスマスと言えば様々な奇跡が起こる事でも知られているものであるが……
この世界に果たしてどのような奇跡が舞い降りるのだろうか。
●
年を送り、近くに迫る準備を行うピースホライズンでは、街路のあちこちがきらびやかな色で飾られ、街を行く人はそれぞれに笑顔を浮かべる。
家族と、親しい人と、大切な人との一時をどうすごそうか――そんなことを考える街の人を、とある教会の窓から、4対の目が覗いている。
「とうとうクリスマスねー。なんど見てもきれい……」
「へーん、そんなこと言って、楽しみなのはそっちじゃないんだろー」
「あら、それだれのこと? どこかのくいしんぼうさんとはちがうわ」
からかうように言う茶色い髪の男の子に、赤い髪の女の子がツンと答える。
そんなやり取りをする2人をよそに、淡い金色の髪の女の子がぼんやりとした口調で声を上げる。
「――あれ、あのこ――」
「どうしたの? って……あら……」
その視線の先。そこには父親と母親に挟まれて幸せそうな顔で、プレゼントを持っている少女がいた。
少女の手の中には、一包みの小さな箱。4人からはどんな箱かは分からないが、
――いいなぁ――
4人の内の誰かがぽそりとつぶやく。
思わず、だったのだろう。子供達の中に、気まずい空気が流れる。
「さて、もどりましょう。シスターたちのお手伝いをしないといけませんから」
それまで静かにしていた黒髪の男の子の声を受け、固まっていた彼らは動き始めていく。
「めんどくせぇなあ……」
「ダメですよ、クリスマスのパーティがなくなってしまいますよ?」
「おかあさまたち、いっしょにおいわいできたらよかったのに……」
「しかたないですよ、おしごとなんですから」
言葉をかわしながら、子供達は開いていた窓を閉じ、教会の中へと戻っていく。
「――わすれて、ました、ね」
そんな中。近くに立っていたシスターが、そう言って冷や汗を流した。
●
「というワケで、プレゼントを用意してくれちゃってたりなんかしませんかねっ!?」
「はしたない。まず落ち着きなさい。子供達に見られてはどうするのです。いいですか? まずシスターたるもの――」
年上のシスターがお決まりの説法を繰り出そうとすると、駆け込んできた後輩シスターが言葉を続けた。
「クリスマスプレゼントが、いるんですっ! 子供達にあげるための!」
「詳しくお話しなさい」
………………
…………
……
話を聞いた先輩シスターが、ガタァ! と音を立て席を立つ
「なんと、何という事でしょう……」
「ごめんなさい、先輩。パーティの準備だけでいいとばかり……」
「いいえ。私も悪いのです。あなたに指示をしたのは、パーティの準備だけ。そうですか、プレゼントが……」
「どうしましょう。急いで子供達へのプレゼントを買ってきた方が良いでしょうか……」
後輩の言葉に、先輩は静かに首を振る。
「あなたには割り振った仕事が有ります。そちらをおろそかにしては元も子も無いと言うもの」
ですけど、と口を開く後輩を、先輩シスターがそっと手で押さえる。
「――依頼をさせていただく事としましょう」
「依頼……ハンターに、ですか? プレゼントを買うためだけに?」
後輩の言葉に、先輩シスターは顔の眼鏡を光らせる。
「いいえ。それだけではありません。彼らの力を借り、サンタを用意するのです……!」
さんたくろーす。
クリスマスに現れ、良い子にプレゼントを、悪い子に黒い炭を渡すと言われる人物。
それを用意するという言葉に、後輩は不審げな顔を見せる。
「せんぱい……忙しさにとうとう……」
「お黙りなさい。まだ20を数えたばかりの私になんてことを言うのです。いいですか?」
サンタ自体を連れてくるのではない。ハンター達にプレゼントを用意して頂き、それを子供達に配ってもらおうというのだと、先輩は語る。
パーティで渡してもらっても構わないし、子供達が寝ているところにそっと置いてもらっても構わない。
寂しさを堪える子供が、それを見て元気になってくれるような事をしてもらうのだと。
「さて。許可は私がとっておきます。あなたは……」
「………………」
「聞いていますか?」
「え、あ、はい! 大丈夫です! ハンターオフィスに出して来ればいいんですねっ!?」
先輩シスターの言葉に、考え事をするような表情を見せていた後輩が、我に返って叫ぶ。
「そうと決まれば早速行ってきます! 後はよろしくお願いしますっ!」
「あ、こら。だから走らな――行ってしまいましたか。全くせわしない」
ばたばたと音を立てて走り去っていく後輩の後姿を見ながら、先輩はそう言って苦笑を漏らす。
「……今日は見逃しますか。共に過ごす家族を失ったあの子達のためなら。ささいなことですしね」
●
「今日の依頼はこちらに――あら?」
オフィスを訪れたハンターに、受付嬢は依頼を案内しようとして、手元残されていた1枚の紙に気がつく。
「申し訳ございません。そちらの依頼に追加の点があったようです。あわせてご確認ください」
<依頼書>
・子供達への贈り物の用意及び、プレゼントをお願いいたします
・プレゼントの予算については、当方より支出致します。ただし、あまり多くは出せませんのでご注意ください。
・リアルブルーでサンタをご存じの方がいれば、その格好をしていただいても構いません。子供達も喜ぶかと。
・聖夜節では当教会において、パーティを行います。プレゼントはこの会場で渡していただいても良いですし、夜中にプレゼントをされても構いません。
<追加分>
・パーティの準備をされる方も募集しています! 一緒に子供達を喜ばせませんか!
解説
教会において、子供達にクリスマスプレゼントを渡す依頼となります。
サンタの格好については、アイテム等でお持ちいただく必要はありません。
パーティの準備は、テーブル移動等の力仕事や、会場の飾りつけ、パーティの食事の用意などになります。
教会では、ジンジャークッキーや、パウンドケーキなどが用意されています。
教会にいる子供は以下の通りです(いずれも10歳ほど)。
・ケイティ(赤い髪の女の子)
強気でおしゃまな子です。夢は立派な淑女になる事。
・ファル(淡い金髪の女の子)
ぼんやりとした大人しい子です。よく鳥と遊んでいる事があります。
・レイ(茶色い髪の男の子)
調子のいい事を言うけれど、寂しがり屋な子です。ハンターになりたいと言っています。
・アル(黒い髪の男の子)
子供達のまとめ役をしている真面目な子です。本を読むのが好きで、教会の本を良く借りています。
なお。子供達の親御さん達はどなたも亡くなられています。
どの子もこの事には気がついていません。ご注意下さい。
サンタの格好については、アイテム等でお持ちいただく必要はありません。
パーティの準備は、テーブル移動等の力仕事や、会場の飾りつけ、パーティの食事の用意などになります。
教会では、ジンジャークッキーや、パウンドケーキなどが用意されています。
教会にいる子供は以下の通りです(いずれも10歳ほど)。
・ケイティ(赤い髪の女の子)
強気でおしゃまな子です。夢は立派な淑女になる事。
・ファル(淡い金髪の女の子)
ぼんやりとした大人しい子です。よく鳥と遊んでいる事があります。
・レイ(茶色い髪の男の子)
調子のいい事を言うけれど、寂しがり屋な子です。ハンターになりたいと言っています。
・アル(黒い髪の男の子)
子供達のまとめ役をしている真面目な子です。本を読むのが好きで、教会の本を良く借りています。
なお。子供達の親御さん達はどなたも亡くなられています。
どの子もこの事には気がついていません。ご注意下さい。
マスターより
CF依頼として、クリスマスパーティな依頼をお届け致します。
さて、ほんのり?不幸な香りがしてくる、かもしれませんが、そんなことを子供達が忘れられるような、楽しい一時を作っていただけると幸いです。
皆さまのプレイングをお待ちしております。
さて、ほんのり?不幸な香りがしてくる、かもしれませんが、そんなことを子供達が忘れられるような、楽しい一時を作っていただけると幸いです。
皆さまのプレイングをお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/01/06 00:14
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
パーティ準備打ち合わせ! ルナ・レンフィールド(ka1565) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2014/12/29 01:59:51 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/25 01:43:20 |