ゲスト
(ka0000)
リゼリオの暑い一日
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2018/08/21 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/08/30 22:00
オープニング
リゼリオはここ数日、記録的な熱波に襲われていた。
暑い。とにかく暑い。朝から暑い。
太陽が高くなってくるにつれ、それがじわじわと強まっていく。
一体今何度なのかと手持ちの温度計を見てみたら、まだ午前中だというのに余裕の摂氏35度。
午後には恐らく40度の大台を突破することだろう。
道行く人々はカゲロウの燃え立つ中、影を求めさすらっている。
鳥も鳴かず、犬も吠えず、猫も屋外を出歩かない。
せめて風でもあればいいのだが、それもない。
朝に水を撒いてもらった庭木も花もつのる一方の暑気に勝てずぐったりしおれ、葉を下向ける。
皆バテ気味だ。
常人に比べ強力な肉体を持つはずのハンターさえもが、そうだ。
魔導扇風機を回しても汗が止まらず、かき氷は食べ切る前に甘い色水と化し、作り置きのカレーさえも一日で傷んでしまう惨状。
涼を取るため町を離れている者も多い。
行く先は海や、山や、川――ちなみにアレックスはジェオルジに、カチャは故郷のタホ郷に避難しているとのこと。
しかしそういう当てがない者はただひたすら息を殺し、暑さをやり過ごすしかない。脱水症状を引き起こさないよう水分補給に気をつけながら。
しかし、ああなんということだろう。皆がこんなに大変な思いをしているときに、非常識にも、町中に歪虚が現れた。
●こいつ、出現時を心得ておらぬ
ハンターたちはかんかん照りの中を歩く。
ある者は麦藁帽子を被り、ある者は日傘を持ち、ある者は濡らしたタオルを頭にかけている。
人影どころかただの影も見当たらない公園のどまん中。
舗装道の照り返しで目が痛くなってくる。
みんな無言だ。もう話をする気にもなれないのだ。
今、時刻は昼下がり。
気温はつい先程40度越えをしたところ。
空は一面の濃い青。吸い込まれそうな夏空。眩しいを通り越し痛いほどの日差し。
かなたに浮かぶ入道雲は固まっているのかと思えるくらい動きがない。
せめて風が欲しい。風がひと吹きでもいいから欲しい。
「あっつ……」
「あづ……」
「あつい……」
足裏が熱い。
靴を履いていてこれだ。脱いだらどうなるんだろうとぼんやり思いながらハンターたちは、陽炎で揺らぐ前方を見やる。
そこには噴水があった。
ただし水は出ていない。数日前から故障中なのだそうだ。
水盤に取り残された水は炎天下のもと容赦なく蒸発し、今では底の方でわずかにわだかまっているだけ。
そこに、さえないコンニャク色をしたスライムがいた。
死んだように動かないが、表面がわずかに膨らんだりへこんだりしているところからするに、生きているようだ。
恐らく水を求めてここに来たのだろう。
しかし、その水も尽き欠けている。ゲル化状の体が端から干からび、ひび割れている有り様。このままほっといたら勝手に蒸発して消滅するのではないだろうか。
敵ながら哀れなものだ――などという感傷的な思いなど抱かずハンターたちは、無言でそれぞれの武器を取り上げた。
とにかく早く仕事を終わらせたい。日陰に入りたい。その一心で。
●遠い高原
「カチャ、そこの柱も持って行って」
「はーい」
カチャは母に命じられるまま両肩に長い柱を担ぎ上げ、運んで行く。タホ郷はただ今夏祭りの準備中。彼女は会場設営のためあちこち走り回っている次第。
リゼリオで暑い思いをしているのとどっちがよかっただろうと思いつつ、額の汗を拭う。高山地の涼風が吹いてきた。
「カチャ、大鍋出すの手伝いなさい」
「はーい」
山間の郷には本日も、清流をわたる心地よき風が吹く。
●遠い南の島
ユニゾン島は常夏の島。常に花盛り、常に緑色。そして建物は白。
昼下がり、日傘を手にマゴイは島の見回りをしていた。市民がちゃんと昼休みを消化しているか確かめるため。
港湾地区にて数少ない店舗の扉が閉められ、工場地区にて機械の運転が停止し、市民たちが木陰で、あるいは屋内で昼寝しているのを確認し、満足げに頷く。
『……とてもよい……』
それを終えた後再び地下の市民生産機関に戻り、休憩室に入る。仮眠を取る。自身もまた市民として、昼休み消化の義務を果たすために。
暑い。とにかく暑い。朝から暑い。
太陽が高くなってくるにつれ、それがじわじわと強まっていく。
一体今何度なのかと手持ちの温度計を見てみたら、まだ午前中だというのに余裕の摂氏35度。
午後には恐らく40度の大台を突破することだろう。
道行く人々はカゲロウの燃え立つ中、影を求めさすらっている。
鳥も鳴かず、犬も吠えず、猫も屋外を出歩かない。
せめて風でもあればいいのだが、それもない。
朝に水を撒いてもらった庭木も花もつのる一方の暑気に勝てずぐったりしおれ、葉を下向ける。
皆バテ気味だ。
常人に比べ強力な肉体を持つはずのハンターさえもが、そうだ。
魔導扇風機を回しても汗が止まらず、かき氷は食べ切る前に甘い色水と化し、作り置きのカレーさえも一日で傷んでしまう惨状。
涼を取るため町を離れている者も多い。
行く先は海や、山や、川――ちなみにアレックスはジェオルジに、カチャは故郷のタホ郷に避難しているとのこと。
しかしそういう当てがない者はただひたすら息を殺し、暑さをやり過ごすしかない。脱水症状を引き起こさないよう水分補給に気をつけながら。
しかし、ああなんということだろう。皆がこんなに大変な思いをしているときに、非常識にも、町中に歪虚が現れた。
●こいつ、出現時を心得ておらぬ
ハンターたちはかんかん照りの中を歩く。
ある者は麦藁帽子を被り、ある者は日傘を持ち、ある者は濡らしたタオルを頭にかけている。
人影どころかただの影も見当たらない公園のどまん中。
舗装道の照り返しで目が痛くなってくる。
みんな無言だ。もう話をする気にもなれないのだ。
今、時刻は昼下がり。
気温はつい先程40度越えをしたところ。
空は一面の濃い青。吸い込まれそうな夏空。眩しいを通り越し痛いほどの日差し。
かなたに浮かぶ入道雲は固まっているのかと思えるくらい動きがない。
せめて風が欲しい。風がひと吹きでもいいから欲しい。
「あっつ……」
「あづ……」
「あつい……」
足裏が熱い。
靴を履いていてこれだ。脱いだらどうなるんだろうとぼんやり思いながらハンターたちは、陽炎で揺らぐ前方を見やる。
そこには噴水があった。
ただし水は出ていない。数日前から故障中なのだそうだ。
水盤に取り残された水は炎天下のもと容赦なく蒸発し、今では底の方でわずかにわだかまっているだけ。
そこに、さえないコンニャク色をしたスライムがいた。
死んだように動かないが、表面がわずかに膨らんだりへこんだりしているところからするに、生きているようだ。
恐らく水を求めてここに来たのだろう。
しかし、その水も尽き欠けている。ゲル化状の体が端から干からび、ひび割れている有り様。このままほっといたら勝手に蒸発して消滅するのではないだろうか。
敵ながら哀れなものだ――などという感傷的な思いなど抱かずハンターたちは、無言でそれぞれの武器を取り上げた。
とにかく早く仕事を終わらせたい。日陰に入りたい。その一心で。
●遠い高原
「カチャ、そこの柱も持って行って」
「はーい」
カチャは母に命じられるまま両肩に長い柱を担ぎ上げ、運んで行く。タホ郷はただ今夏祭りの準備中。彼女は会場設営のためあちこち走り回っている次第。
リゼリオで暑い思いをしているのとどっちがよかっただろうと思いつつ、額の汗を拭う。高山地の涼風が吹いてきた。
「カチャ、大鍋出すの手伝いなさい」
「はーい」
山間の郷には本日も、清流をわたる心地よき風が吹く。
●遠い南の島
ユニゾン島は常夏の島。常に花盛り、常に緑色。そして建物は白。
昼下がり、日傘を手にマゴイは島の見回りをしていた。市民がちゃんと昼休みを消化しているか確かめるため。
港湾地区にて数少ない店舗の扉が閉められ、工場地区にて機械の運転が停止し、市民たちが木陰で、あるいは屋内で昼寝しているのを確認し、満足げに頷く。
『……とてもよい……』
それを終えた後再び地下の市民生産機関に戻り、休憩室に入る。仮眠を取る。自身もまた市民として、昼休み消化の義務を果たすために。
解説
補足説明
これは夏の日を過ごす日常シナリオです。
PCは例外なく、スライム退治に参加していただきます。
それが済んだ後でしたら、どこへでも自由に移動してくださってかまいません。もちろんリゼリオにそのまま留まり続けても結構です。
カチャは故郷にていつも通り、母にこき使われております。
マゴイさんは規則正しく休んでいます。
これは夏の日を過ごす日常シナリオです。
PCは例外なく、スライム退治に参加していただきます。
それが済んだ後でしたら、どこへでも自由に移動してくださってかまいません。もちろんリゼリオにそのまま留まり続けても結構です。
カチャは故郷にていつも通り、母にこき使われております。
マゴイさんは規則正しく休んでいます。
マスターより
KINUTAです。
暑い時はどこにいても暑いです。
水分補給はこまめに。無理をせずに。
暑い時はどこにいても暑いです。
水分補給はこまめに。無理をせずに。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/08/26 01:40
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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暑いの嫌だよ大作戦 藤堂研司(ka0569) 人間(リアルブルー)|26才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/08/21 14:59:17 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/08/21 20:06:46 |