ゲスト
(ka0000)
【空蒼】Windflower
マスター:猫又ものと

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/08/28 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/09/11 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
「……総帥は?」
「部屋に籠られたきりだ」
「全く何をしておる。事後処理も山のように残っているのだぞ……!」
「前総帥も前総帥だ。あのような小娘を総帥になど……! だから反対したと言うのに……!」
……外から、ひそひそと話す声が聞こえて来る。
私の責任を求める声。私を責める声。
――責められて当然だ。
私は総帥として何一つ満足に出来ていなかったのだから。
――一体、何がいけなかったのか。
私の何が、ダメだったのだろう……。
ムーンリーフ財団の前総帥……父上は、病がちであまり頑丈な方ではなかった。
私を養子に迎えたのも、自らの子は望めそうになかったからだと聞いている。
父の身体はなかなか良くならず、治療法も見つからないままだったが……ある日、手術を受けられることになった。
どういった手術かは分からなかったが……成功すれば、病が治ると仰っていた。
総帥も続けていける。何の心配もないと――。
――けれど。手術は失敗した。
結局、昏睡状態のまま目を覚ますこともなく……私は、父上が万が一の時に残しておいた指示に従い、総帥に就任した。
私が総帥に就くのを反対する者は多かった。
それはそうだろう。
年端もいかぬ娘。その上、ムーンリーフ財団の血族でもない。
その反対派とも上手く調整してくれていたのがユーキだった。
――ユーキは何故、私を捨てたのだろう。
一生懸命やっていたつもりだったのに。
……否。違う。
私は、『総帥』になりたかったのではない。
きっと、父上と、ユーキの期待に応えたいだけだったのだ。
ユーキはそんな私を見抜いていたからこそ、きっとあんな行動を取ったのだろう。
仕えるに足る人間ではなかったということだ。
考えても仕方ない。そんな暇があったら動けばいい。
ユーキだったらそうしている。
……頭では分かっているのに。
泣いている場合ではないのに――。
「ユーキ……」
薄暗い部屋の隅。トモネは膝を抱えて、声を殺して――ぽろぽろと涙を零した。
●
「あああああ……! わたくしのラズモネ・シャングリラがああああ!!」
「すいません。ちょっと手加減難しくて……」
顔を覆って悲鳴をあげる森山恭子(kz0216)に申し訳なさそうな顔をするハンター。
敵に奪われていたラズモネ・シャングリラ。ハンター達の活躍により奪還に成功したが、全くの無傷という訳にもいかず……。
装甲が一部剥がれ、煤や埃にまみれてしまっていた。
まあ、あの激戦の中、この程度の損傷で済んだのは奇跡に近い。
それは恭子も良く分かっていて……ハンター達の手を取って首を振る。
「とんでもないザマス。ラズモネ・シャングリラがこうして戻って来たのは皆さんのお陰ザマス。奪還のお祝いを兼ねて祝宴を……と思ったんザマスが、そういう訳にもいかないザマス」
「……もしかしてイクシード・アプリのことか?」
「確か謎の武装戦力も出て来てましたよね。アポストル……でしたっけ」
「あら。さすがハンターさん、耳が早いザマスね。そうなんザマス。……一般人が巻き込まれる事態になっていることから、軍も事態を重く見ているザマス」
はふぅ、とため息をつく恭子。軍、という言葉にハンターが眉根を寄せる。
「リアルブルーの軍は一応、機能はしてるんだな?」
「……上層部はあの通りの状態ザマスから、現場や部隊ごとの判断になることが多いザマスけど……力のない人たちが困っているのなら、わたくし達は動くべきザマス。ラズモネ・シャングリラも修理が終わり次第、使徒の警戒に当たるザマス。その為にも早く修理をしないと……!!」
「そう思うんでしたらそこ退いてくれませんかね、艦長」
「あら? それは失礼したザマス。さ、わたくしもラズモネ・シャングリラの修理のお手伝いするザマスよー!」
困り顔の修理担当のクルーに愛想笑いを返す恭子。腕を振り回しながら歩きだした彼女を見送って、ハンターがくすりと笑う。
「なんだかんだ言って森山艦長いい人ですよね」
「ええ。本当に。僕は良い上官に恵まれたと思います」
聞こえた声に振り返るハンター達。レギ(kz0229)を見て笑顔を返す。
「レギ君、こんにちは! 今日は顔色いいね」
「お前身体は大丈夫なのか?」
「はい。お陰様で今のところは……とはいえ、いつ暴走するか分からないんですけどね」
「頭が痛いとか、変な声が聞こえるとかはないんでしょ?」
「ええ。でも再発しないとも限らないので……ラズモネ・シャングリラの修理に参加する強化人間の僕を監視して貰えませんか? できれば綺麗なお嬢さんだと嬉しいんですけど」
「レギ、それは新手のナンパなの?」
「お前も相変わらずだなー」
軽い調子のレギに苦笑を返すハンター達。ふと、ハンターが口を開く。
「レギ。強化人間……アスガルドの子供達は軍が保護しているんだったね?」
「はい。皆さんに保護されてから以前と同じ、昏睡状態に戻りました。いつ起き上がるか分からないので、やはり監視つきですけど。……皆さんも、監視をするという名目であれば面会の許可は貰えると思いますよ」
「……トモネはどうしてる?」
「……ニダヴェリールの除幕式以来、表に出てきていません。責任を追及する声も出ていますし、出にくいんだろうとは思うんですが……ああいうこともありましたから」
言葉を濁すレギ。幼いトモネにはあまりにも厳しい現実に、ハンター達も目を伏せる。
「……トモネには会えるのか?」
「恐らくは。ハンターさん達であれば面会の許可は出ると思います。何しろ皆さんはリアルブルーを現在進行形で救っている英雄ですからね。ムーンリーフ財団も無視はしないと思いますよ」
「そうか。分かった。ありがとう」
ハンターに頷き返すレギ。
――ラズモネ・シャングリラを修理し始める者。
強化人間の子供たちを見舞う者。
そしてトモネに会いに行く者……ハンター達は、思い思いに行動を開始した。
「……総帥は?」
「部屋に籠られたきりだ」
「全く何をしておる。事後処理も山のように残っているのだぞ……!」
「前総帥も前総帥だ。あのような小娘を総帥になど……! だから反対したと言うのに……!」
……外から、ひそひそと話す声が聞こえて来る。
私の責任を求める声。私を責める声。
――責められて当然だ。
私は総帥として何一つ満足に出来ていなかったのだから。
――一体、何がいけなかったのか。
私の何が、ダメだったのだろう……。
ムーンリーフ財団の前総帥……父上は、病がちであまり頑丈な方ではなかった。
私を養子に迎えたのも、自らの子は望めそうになかったからだと聞いている。
父の身体はなかなか良くならず、治療法も見つからないままだったが……ある日、手術を受けられることになった。
どういった手術かは分からなかったが……成功すれば、病が治ると仰っていた。
総帥も続けていける。何の心配もないと――。
――けれど。手術は失敗した。
結局、昏睡状態のまま目を覚ますこともなく……私は、父上が万が一の時に残しておいた指示に従い、総帥に就任した。
私が総帥に就くのを反対する者は多かった。
それはそうだろう。
年端もいかぬ娘。その上、ムーンリーフ財団の血族でもない。
その反対派とも上手く調整してくれていたのがユーキだった。
――ユーキは何故、私を捨てたのだろう。
一生懸命やっていたつもりだったのに。
……否。違う。
私は、『総帥』になりたかったのではない。
きっと、父上と、ユーキの期待に応えたいだけだったのだ。
ユーキはそんな私を見抜いていたからこそ、きっとあんな行動を取ったのだろう。
仕えるに足る人間ではなかったということだ。
考えても仕方ない。そんな暇があったら動けばいい。
ユーキだったらそうしている。
……頭では分かっているのに。
泣いている場合ではないのに――。
「ユーキ……」
薄暗い部屋の隅。トモネは膝を抱えて、声を殺して――ぽろぽろと涙を零した。
●
「あああああ……! わたくしのラズモネ・シャングリラがああああ!!」
「すいません。ちょっと手加減難しくて……」
顔を覆って悲鳴をあげる森山恭子(kz0216)に申し訳なさそうな顔をするハンター。
敵に奪われていたラズモネ・シャングリラ。ハンター達の活躍により奪還に成功したが、全くの無傷という訳にもいかず……。
装甲が一部剥がれ、煤や埃にまみれてしまっていた。
まあ、あの激戦の中、この程度の損傷で済んだのは奇跡に近い。
それは恭子も良く分かっていて……ハンター達の手を取って首を振る。
「とんでもないザマス。ラズモネ・シャングリラがこうして戻って来たのは皆さんのお陰ザマス。奪還のお祝いを兼ねて祝宴を……と思ったんザマスが、そういう訳にもいかないザマス」
「……もしかしてイクシード・アプリのことか?」
「確か謎の武装戦力も出て来てましたよね。アポストル……でしたっけ」
「あら。さすがハンターさん、耳が早いザマスね。そうなんザマス。……一般人が巻き込まれる事態になっていることから、軍も事態を重く見ているザマス」
はふぅ、とため息をつく恭子。軍、という言葉にハンターが眉根を寄せる。
「リアルブルーの軍は一応、機能はしてるんだな?」
「……上層部はあの通りの状態ザマスから、現場や部隊ごとの判断になることが多いザマスけど……力のない人たちが困っているのなら、わたくし達は動くべきザマス。ラズモネ・シャングリラも修理が終わり次第、使徒の警戒に当たるザマス。その為にも早く修理をしないと……!!」
「そう思うんでしたらそこ退いてくれませんかね、艦長」
「あら? それは失礼したザマス。さ、わたくしもラズモネ・シャングリラの修理のお手伝いするザマスよー!」
困り顔の修理担当のクルーに愛想笑いを返す恭子。腕を振り回しながら歩きだした彼女を見送って、ハンターがくすりと笑う。
「なんだかんだ言って森山艦長いい人ですよね」
「ええ。本当に。僕は良い上官に恵まれたと思います」
聞こえた声に振り返るハンター達。レギ(kz0229)を見て笑顔を返す。
「レギ君、こんにちは! 今日は顔色いいね」
「お前身体は大丈夫なのか?」
「はい。お陰様で今のところは……とはいえ、いつ暴走するか分からないんですけどね」
「頭が痛いとか、変な声が聞こえるとかはないんでしょ?」
「ええ。でも再発しないとも限らないので……ラズモネ・シャングリラの修理に参加する強化人間の僕を監視して貰えませんか? できれば綺麗なお嬢さんだと嬉しいんですけど」
「レギ、それは新手のナンパなの?」
「お前も相変わらずだなー」
軽い調子のレギに苦笑を返すハンター達。ふと、ハンターが口を開く。
「レギ。強化人間……アスガルドの子供達は軍が保護しているんだったね?」
「はい。皆さんに保護されてから以前と同じ、昏睡状態に戻りました。いつ起き上がるか分からないので、やはり監視つきですけど。……皆さんも、監視をするという名目であれば面会の許可は貰えると思いますよ」
「……トモネはどうしてる?」
「……ニダヴェリールの除幕式以来、表に出てきていません。責任を追及する声も出ていますし、出にくいんだろうとは思うんですが……ああいうこともありましたから」
言葉を濁すレギ。幼いトモネにはあまりにも厳しい現実に、ハンター達も目を伏せる。
「……トモネには会えるのか?」
「恐らくは。ハンターさん達であれば面会の許可は出ると思います。何しろ皆さんはリアルブルーを現在進行形で救っている英雄ですからね。ムーンリーフ財団も無視はしないと思いますよ」
「そうか。分かった。ありがとう」
ハンターに頷き返すレギ。
――ラズモネ・シャングリラを修理し始める者。
強化人間の子供たちを見舞う者。
そしてトモネに会いに行く者……ハンター達は、思い思いに行動を開始した。
解説
混乱の続くリアルブルー。新たな不穏分子が出て来たこの場所で、ひと時をお過ごしください
基本自由に過ごして戴いて構いませんが、選択肢にある場所以外は行けません
明確にやりたいことがある方向けの自由度の高いシナリオです
■行動選択
以下から、行動を選択してください
選べる選択肢は1つだけです。強化人間の子供達に会った後にトモネに会いに行くと言ったことは出来ません
選択した行動番号は、プレイング冒頭への記載をお願いします
【1】ラズモネ・シャングリラの修理を手伝う
先日の大規模作戦で若干壊れたラズモネ・シャングリラの修理を手伝います
この選択肢には恭子、レギ、その他ラズモネ・シャングリラのクルー達がいます
【2】強化人間達のお見舞いに行く
先日の大規模作戦で保護された強化人間達に会いに行きます
暴走し、救助された彼らは再び昏睡状態になっています
この選択肢には杏、ユニス、ニーナ、ランディ、マルコス達がいます
【3】トモネに会いに行く
トモネに会いに行きます
ニダヴェリールの除幕式以来部屋に籠り、食事もあまり摂っていないようです
この選択肢にはトモネがいます
■同行者の指定
同行する人がいる場合【同行者のフルネームと番号】を冒頭に記載してください
例:【同行者】レギ(kz0229)
同行者がいらっしゃらない場合は、お一人でいらっしゃっている方と一緒に書かせて戴くことがあります
希望されない方は【単身希望】とお書き添え下さい
■ご注意
『【空蒼】ストーリーノベル「それでも君は美しい」』の内容はPL情報となります
トマーゾ教授の編み出した『強化人間の暴走を止める手段』も、ドリスキルの状況もPCさんは知りません
知っている前提での行動は判定が厳しくなります。取り扱いには十分ご注意ください
■その他
白紙は描写できませんのでご注意ください
イェルズは今回不在です
NPCは指定がない限り描写しません
質問する場合は出発24時間前までの質問を受け付けます
基本自由に過ごして戴いて構いませんが、選択肢にある場所以外は行けません
明確にやりたいことがある方向けの自由度の高いシナリオです
■行動選択
以下から、行動を選択してください
選べる選択肢は1つだけです。強化人間の子供達に会った後にトモネに会いに行くと言ったことは出来ません
選択した行動番号は、プレイング冒頭への記載をお願いします
【1】ラズモネ・シャングリラの修理を手伝う
先日の大規模作戦で若干壊れたラズモネ・シャングリラの修理を手伝います
この選択肢には恭子、レギ、その他ラズモネ・シャングリラのクルー達がいます
【2】強化人間達のお見舞いに行く
先日の大規模作戦で保護された強化人間達に会いに行きます
暴走し、救助された彼らは再び昏睡状態になっています
この選択肢には杏、ユニス、ニーナ、ランディ、マルコス達がいます
【3】トモネに会いに行く
トモネに会いに行きます
ニダヴェリールの除幕式以来部屋に籠り、食事もあまり摂っていないようです
この選択肢にはトモネがいます
■同行者の指定
同行する人がいる場合【同行者のフルネームと番号】を冒頭に記載してください
例:【同行者】レギ(kz0229)
同行者がいらっしゃらない場合は、お一人でいらっしゃっている方と一緒に書かせて戴くことがあります
希望されない方は【単身希望】とお書き添え下さい
■ご注意
『【空蒼】ストーリーノベル「それでも君は美しい」』の内容はPL情報となります
トマーゾ教授の編み出した『強化人間の暴走を止める手段』も、ドリスキルの状況もPCさんは知りません
知っている前提での行動は判定が厳しくなります。取り扱いには十分ご注意ください
■その他
白紙は描写できませんのでご注意ください
イェルズは今回不在です
NPCは指定がない限り描写しません
質問する場合は出発24時間前までの質問を受け付けます
マスターより
お世話になっております。猫又です。
今回は【空蒼】に纏わるフリーアタックシナリオをお届けします。
大規模作戦で奪還され、損傷を受けたラズモネ・シャングリラ。
そして保護され、再び昏睡状態に陥った強化人間の子供達。
腹心の部下であり、親代わりでもあったユーキを失い、失意の中にあるトモネ……。
イクシード・アプリや使徒が出現し、大きく混乱するリアルブルーで皆様は何を思い、どんな行動をされるのでしょうか。
どうぞ悔いのないようになさってください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
今回は【空蒼】に纏わるフリーアタックシナリオをお届けします。
大規模作戦で奪還され、損傷を受けたラズモネ・シャングリラ。
そして保護され、再び昏睡状態に陥った強化人間の子供達。
腹心の部下であり、親代わりでもあったユーキを失い、失意の中にあるトモネ……。
イクシード・アプリや使徒が出現し、大きく混乱するリアルブルーで皆様は何を思い、どんな行動をされるのでしょうか。
どうぞ悔いのないようになさってください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/09/13 11:28
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 Gacrux(ka2726) 人間(クリムゾンウェスト)|25才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/08/25 06:38:34 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/08/28 21:02:25 |