• 無し

心、響かせて 5

マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
APV

難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/09/09 09:00
リプレイ完成予定
2018/09/23 09:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●そして彼女は帰って来た
 一連の事件が終わったとしても、グリューエリン・ヴァルファー(kz0050)の物語はまだ終わらない。
 グリューエリンは勢いよくゾンネンシュトラール帝国第一師団兵営にある帝国歌舞音曲部隊の一室の扉を開いた。
 クレーネウス・フェーデルバール兵長が驚いて、扉の方を見る。
 グリューエリンは息を切らして、扉を開け放ったままのポーズでいた。
「あ、あの部隊長」
「どうした、グリューエリン。任務はうまくいったのか?」
「ええ、それは無事終わりましたわ。でも、私……」
 グリューエリンがすぐに言葉を継がないから、クレーネウスは不審がる。
「なにかあったのか?」
「私、私……」
 思わずクレーネウスも息を飲む。
 グリューエリンはついに決心したのか、その緑の瞳をきらきらさせて、こう言った。
「私、ライブがしたいんです」

●だからライブをしましょう
 ヨルのいた島には、浄化術に優れたチームが編成され、送られることになった。
 こうして、あの島には再び人が住むかどうかはわからないが、平穏が訪れることだろう。
「ライブ?」
 思わずクレーネウスは言葉を繰り返した。
「ええ、そうです。浜辺にゾンビが現れた事件がありましたでしょう? そこで、ライブを開いたらどうか、と私は思うのです」
 ゾンビの出現で、周辺住民は不安な思いをしたに違いない。
 だから、そのような嫌な記憶を吹き飛ばすためにも、グリューエリンはその浜辺でライブを開きたい、と言っているのだ。
「ライブとは、舞台上で歌ったり踊ったりする催しのことですね!」
 遅れてやって来たアラベラ・クララ(kz0250)が言う。彼女は時間があればこの歌舞音曲部隊のための一室を訪れて、クレーネウスの集めたコレクションを見ては、アイドルとは何か勉強していた。しかし、生のライブははじめてである。
「ぜひやりましょう、クレーネウス」
 アラベラもグリューエリンと一緒になってクレーネウスに迫った。
 対するクレーネウスはどこか遠くを見ているような、茫洋とした態度である。返事をするでもなく、何かを考え込んでいるでもなく、澄んだ表情をしていた。
「あの、部隊長。どうされました……?」
「……いや、なんでもない。いいじゃないか、ぜひライブを開催しよう。すぐに手配をするよ」
「はい、よろしくお願いしますわ」
 こうして、グリューエリンの復帰ライブが決まったのであった。

●かくしてクレーネウスは思う
 グリューエリンは、諸々の報告をすませると、ライブのための練習をすると言って、外へ出ていった。
 クレーネウスは、その背中を見送りながら思った。
──そうか……自分からライブをやりたいと言い出すとは……。
 グリューエリンは、元々訓練兵であったが、スカウトされてこの帝国歌舞音曲部隊に配属されることになった。
 彼女の第一の目標は家名の復興である。
 だから、もしかしたら、グリューエリンにとってアイドルとはそのための手段に過ぎないのでは、と思うこともあった。
 彼女はアイドルであるが軍人だ。歌うことを軟弱だ、と言ったこともあった。
 だが、今は自分から歌うことを望んでいる。
 グリューエリンの中でアイドルという役目は変化しつつあるのだろう。
 戦場を乗り越え、歌の力を知り、それでもまた舞台に立つことを選んだ。
 その変化を、クレーネウスは眩しく思った。
──なら、このライブは意地でも成功させないとな。
 一層気持ちを引き締めて、クレーネウスはライブの手配に乗り出した。

●けれどアラベラは自分の立ち位置を知っている
 アラベラは木陰に佇み、グリューエリンが練習しているのを眺めていた。
 グリューエリンは背筋をしゃんと伸ばし、その動作はきびきびと明るい。
 アラベラが出会った頃とは明らかに違っていた。
──こうしてあなたの物語は続いていくのですね。
 アラベラは思う。
──舞台に立つことは大好きですが、まだ妾は主役ではないようです。
──グリューエリン、あなたが輝けるよう、妾もできることをしましょう。
 過去を生きた英霊は、今を生きる少女を見守るのだった。

解説

●目的
グリューエリンのライブを成功させること。

●概要
帝国歌舞音曲部隊全面協力のライブです。
しかし、まだまだ彼らにはノウハウが足りません。
ハンターたちの力で、ライブを成功に導いてください。

ハンターたちとグリューエリン&アラベラが港町に到着するのはライブ当日の2日前の昼頃です。
よって、この依頼はライブ当日の2日前の昼頃〜ライブ終了・撤収までを行動できる期間とします。
期間中は港町の宿屋に泊まっていることになります。
宿泊費を含む宣伝にかかる費用は帝国歌舞音曲部隊が出します。
歌舞音曲隊員はすでに現地入りしており、必要な機材を揃え、会場の設営を終了させています。会場はスタンディングライブとして設営されています。
また、少量ですがライブ宣伝のためのポスターとビラもあります。

ライブは夜に開催されます。
それまでの時間を利用してライブの宣伝、グリューエリンの練習指導・メンタルケア、リハーサル、演出の確認・改善などを行うことができます。
ライブ中・ライブ後は会場整理・誘導などが行えます。

●会場について
「心、響かせて 2」の戦場になった浜辺です。
近くには港町があり、人々の交流が盛んです。
また、ライブ会場の見物に来た人もいます。彼らをうまく呼び込めれば、ライブは賑わうことでしょう。

●グリューエリンについて
今回の主役となる演者です。
ライブは自分から提案したこともあり、やる気に満ちています。
しかし、思い込んだら一直線なところもあるので、リラックスさせてあげてください。

●アラベラについて
目立つことが大好きな彼女ですが、このライブの主役はグリューエリンと心得ているので、今回は裏方に回ることにしました。
ライブははじめてで、どんなことをするのか、何をするのかはよくわかっていません。
一緒に依頼をこなして、ライブのことを教えてあげてください。

●質問について
今回はお答えしません。ご了承ください。

マスターより

こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
「心、響かせて 5」をお届けします。
最終話、というより、エピローグという方が正しいでしょうか。
皆様で協力してグリューエリンのライブを成功させてください。

余談になりますが、歌舞音曲部隊は部隊員とハンターたちのために宿屋を1棟貸切にしています。
部屋は2人1部屋。もちろん、男女は別です。
グリューエリンとアラベラは同じ部屋に泊まっています。
2人は仲が良い、とまではいきませんが徐々に打ち解けあっている様子です。

それでは皆様のご参加をお待ちしております。

関連NPC

  • 帝国軍属アイドル
    グリューエリン・ヴァルファー(kz0050
    人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
  • 鉄靴令嬢
    アラベラ・クララ(kz0250
    精霊|22才|女性|精霊
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/09/20 13:51

参加者一覧

  • 完璧魔黒暗黒皇帝
    デスドクロ・ザ・ブラックホール(ka0013
    人間(蒼)|34才|男性|機導師
  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 瑠璃の慧眼
    シルヴィア・オーウェン(ka6372
    人間(紅)|20才|女性|闘狩人
  • 寝る子は育つ!
    フューリト・クローバー(ka7146
    人間(紅)|16才|女性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/09/05 21:56:37
アイコン 【相談卓】凱旋ライブ控え室
Uisca=S=Amhran(ka0754
エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2018/09/08 22:27:07