ゲスト
(ka0000)
迎えに行くよ、オートマトン
マスター:KINUTA

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在8人 / 1~25人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2018/09/11 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/09/25 19:00
オープニング
●危ないものはもとから絶とう
ここは南方大陸に程近い海。
一帯に岩礁があり、水深にムラがある。深いところは濃い青、浅いところは薄い青。
潜ってみれば浅瀬から深みに至る箇所が絶壁状態になっているのを見ることが出来る。
英霊マゴイは岩礁海域の浅瀬に横たわる巨大な建造物を見上げ、呟いた。
『……見つけた……これは確かに……エバーグリーンのもの……』
建造物の元の形はカマボコ型だったようだが、強い衝撃によってひしゃげ砕け、半分ほど原型を失っている。おまけに全体が斜めに傾ぎ、海水に没している。
『……この建造物は……建築資源としてユニオンのためにとても役立ちそう……でも……』
うさん臭げにマゴイは、まだ形が残っている建造物の中を覗いた。傾いた廊下は浸水している。奥は暗い。歪み半開きのままで固まっている自動扉の隙間から、天井まである格納棚や、それに連動し張り巡らされたチューブ式のコンベアがおぼろに見える。
この前島に漂着してきたオートマトン。あれと同じものがまだここにたくさんあるのだろうかと彼女は考え、眉間にしわを寄せた。
『……オートマトンは……実に……問題……早くここから移動させないと……』
ぶつぶつ言いながら考え込むその背後から、先端に目玉がついた巨大なタコの足が現れた。
それは彼女にすすと近寄り一気に搦め捕ろうと――したのだが、出来なかった。
何度か同じことを試み彼女に実体が無いことを了解した足は、腹を立てたように水面を大きく叩き没して行く。
しばらくしてマゴイは振り向いた。
『……ン?……今何か……いた……?』
●ワタシはユニ、オートマトン。
セミロングの赤い髪、それと同じ色の瞳。男の子とも女の子とも言えそうな顔立ちをしたオートマトンの少女は、つい最近海流に乗ってユニゾン島に漂着し、その後ハンターオフィスに回収され目覚めたという経歴の持ち主。
エバーグリーンの世界で何をしていたのか、本人には全く記憶がない(発見された時衣服を身につけていなかったところから、あるいは未使用状態だったのではないだろうかと推測されている)。
そんなわけだから本人も新しい世界で何をどうしたらいいものか、よく分からない。
だが、『人間の役に立ちたい』という気持ちは強くある。
だからハンターオフィスによるハンターへの勧誘をすんなり受けた。なんでも今この世界はとても大変な事態に陥っており、ハンターになれる人間を1人でも多く確保したい状況なのだそうだ。
しかしそうなるとひとつ問題が。
「名前、どうしましょうか」
そう、名前に関する記憶も彼女にはない。だが名前がないと、ハンター登録をすることが出来ない。
考えた末に彼女は、ハンターオフィス職員へ、以下のように言った。
「ワタシが見つかった場所がユニゾンという島だったそうですから……そこから2文字取って、ユニにします。ワタシの名前」
●朗報?
現在ハンターズソサエティは、設立以来と言ってもいいほどの超多忙。
エバーグリーンの始末がついたかと思いきや、今度はリアルブルーで強化人間が実は歪虚との契約者だという事実が発覚し、その衝撃も覚めやらぬところへイクシードアプリなる全自動契約者製造契約書が巷にばらまかれまくり、また新たな契約者大発生という事態が起きた。
ハンターの人手が欲しい。喉から手が出るほど欲しい。その素養がありそうな人間を1人でもいいから多く確保したい。
そんな切実にして悲壮な空気が漲っているさなか、魔術師協会が人材の鉱脈を掘り当てたかも知れないという連絡がハンターオフィスに入ってきた。
職員は真相を確かめるべく、すぐさま魔術師協会へ調査員を派遣した。
「即戦力になる高度な人材が大量発見されたとのことですが!」
「あ、いや、そこまでは言ってないのですが……でも、恐らく多くいることは確実です」
魔術師協会職員タモンは、ハンターオフィス職員に席を勧めた。それから改めて言った。
「英霊マゴイの事はご存じですね?」
「ああはい、もとリアルブルーのマイナー全体主義国家出身で、死後こちらに流れてきて、今は孤島開発に勤しんでいるという……確かオートマトン嫌いだとか」
「はい。最近そんな彼女の島に身元不明のオートマトンが一体流れ着きました件についてもご存じですね?」
「ええ。なにしろうちで起動させましたから」
「あの後マゴイさんは、そのオートマトンが一体どこから流れてきたのか調べていたそうです。ユニゾンに大量漂流されてはたまらないと思ったみたいで。で、それらしいものを発見したと……ユニゾンに対する潜在的脅威を見過ごすわけにはいかないので即刻回収して欲しいと言ってこられまして」
「えらい言いようですなあ。まあそれはとにかく、場所はどこなのですか場所は」
●ハンターたちは至急、現場に向かった
岩礁海域の中に大きな船は入ることが出来ない。岩に船底を破られる恐れがある。
というわけでハンターたちは、小船に乗り換え海域に入った。
テーブル状の平たい岩が飛び石のようにぽこぽこ突き出ている様は、なんとなくユーモラスだ。
とりあえずあれも陸地である。というわけで全般的に船が苦手なカチャは、岩に飛び移って一息ついた。
彼女に続いて他のハンターたちも飛び移る。
岩の大きさは直径1メートル~20メートルまでと様々。
一つの岩と岩の間の距離は大体2メートル~10メートルと言ったところ。身体能力に優れたハンターであれば、移動するのもそんなに苦ではない。もちろん深みには注意せねばなるまいが。
「そういえばカチャ、マゴイも後からここに合流して来るんだって?」
「はい、あの建物は資源として利用したいんだそうで。そのための分解工作機械を持ってくるとか言ってたそうです」
「廃品回収業者みたいだな」
今回ハンターとして初めて任務に就いたユニも、皆に遅れぬよう岩の上を跳ね回る。
そして皆と一緒に、巨大な建造物の元へたどり着く。
「おっきいですねー」
この中に自分と同じオートマトンがたくさんいるのかな、と思ってユニは中に入ろうとする。そこで、先輩のハンターに止められた。
「待て、うかつにすぐ足を踏み入れるのは危険だぞ。こういうときはまず様子を見――」
直後そのハンターが水没した。背後から出てきたタコの足に引っ張られて。
「がぼっ!?」
近くにいたカチャも水没した。同じくタコの足に絡まれて。
他のハンターらも続々引きずり込まれて行く。
しかしユニだけは――足でちょっと触られただけで――完全にスルーされた。
タコは知っていた。
何カ月も前にこの建造物が落ちてきた際、内部を探り見つけたオートマトンを食べようとしてみた結果、『この人間に似た何かは全く食えたもんじゃない代物』だということを。
ここは南方大陸に程近い海。
一帯に岩礁があり、水深にムラがある。深いところは濃い青、浅いところは薄い青。
潜ってみれば浅瀬から深みに至る箇所が絶壁状態になっているのを見ることが出来る。
英霊マゴイは岩礁海域の浅瀬に横たわる巨大な建造物を見上げ、呟いた。
『……見つけた……これは確かに……エバーグリーンのもの……』
建造物の元の形はカマボコ型だったようだが、強い衝撃によってひしゃげ砕け、半分ほど原型を失っている。おまけに全体が斜めに傾ぎ、海水に没している。
『……この建造物は……建築資源としてユニオンのためにとても役立ちそう……でも……』
うさん臭げにマゴイは、まだ形が残っている建造物の中を覗いた。傾いた廊下は浸水している。奥は暗い。歪み半開きのままで固まっている自動扉の隙間から、天井まである格納棚や、それに連動し張り巡らされたチューブ式のコンベアがおぼろに見える。
この前島に漂着してきたオートマトン。あれと同じものがまだここにたくさんあるのだろうかと彼女は考え、眉間にしわを寄せた。
『……オートマトンは……実に……問題……早くここから移動させないと……』
ぶつぶつ言いながら考え込むその背後から、先端に目玉がついた巨大なタコの足が現れた。
それは彼女にすすと近寄り一気に搦め捕ろうと――したのだが、出来なかった。
何度か同じことを試み彼女に実体が無いことを了解した足は、腹を立てたように水面を大きく叩き没して行く。
しばらくしてマゴイは振り向いた。
『……ン?……今何か……いた……?』
●ワタシはユニ、オートマトン。
セミロングの赤い髪、それと同じ色の瞳。男の子とも女の子とも言えそうな顔立ちをしたオートマトンの少女は、つい最近海流に乗ってユニゾン島に漂着し、その後ハンターオフィスに回収され目覚めたという経歴の持ち主。
エバーグリーンの世界で何をしていたのか、本人には全く記憶がない(発見された時衣服を身につけていなかったところから、あるいは未使用状態だったのではないだろうかと推測されている)。
そんなわけだから本人も新しい世界で何をどうしたらいいものか、よく分からない。
だが、『人間の役に立ちたい』という気持ちは強くある。
だからハンターオフィスによるハンターへの勧誘をすんなり受けた。なんでも今この世界はとても大変な事態に陥っており、ハンターになれる人間を1人でも多く確保したい状況なのだそうだ。
しかしそうなるとひとつ問題が。
「名前、どうしましょうか」
そう、名前に関する記憶も彼女にはない。だが名前がないと、ハンター登録をすることが出来ない。
考えた末に彼女は、ハンターオフィス職員へ、以下のように言った。
「ワタシが見つかった場所がユニゾンという島だったそうですから……そこから2文字取って、ユニにします。ワタシの名前」
●朗報?
現在ハンターズソサエティは、設立以来と言ってもいいほどの超多忙。
エバーグリーンの始末がついたかと思いきや、今度はリアルブルーで強化人間が実は歪虚との契約者だという事実が発覚し、その衝撃も覚めやらぬところへイクシードアプリなる全自動契約者製造契約書が巷にばらまかれまくり、また新たな契約者大発生という事態が起きた。
ハンターの人手が欲しい。喉から手が出るほど欲しい。その素養がありそうな人間を1人でもいいから多く確保したい。
そんな切実にして悲壮な空気が漲っているさなか、魔術師協会が人材の鉱脈を掘り当てたかも知れないという連絡がハンターオフィスに入ってきた。
職員は真相を確かめるべく、すぐさま魔術師協会へ調査員を派遣した。
「即戦力になる高度な人材が大量発見されたとのことですが!」
「あ、いや、そこまでは言ってないのですが……でも、恐らく多くいることは確実です」
魔術師協会職員タモンは、ハンターオフィス職員に席を勧めた。それから改めて言った。
「英霊マゴイの事はご存じですね?」
「ああはい、もとリアルブルーのマイナー全体主義国家出身で、死後こちらに流れてきて、今は孤島開発に勤しんでいるという……確かオートマトン嫌いだとか」
「はい。最近そんな彼女の島に身元不明のオートマトンが一体流れ着きました件についてもご存じですね?」
「ええ。なにしろうちで起動させましたから」
「あの後マゴイさんは、そのオートマトンが一体どこから流れてきたのか調べていたそうです。ユニゾンに大量漂流されてはたまらないと思ったみたいで。で、それらしいものを発見したと……ユニゾンに対する潜在的脅威を見過ごすわけにはいかないので即刻回収して欲しいと言ってこられまして」
「えらい言いようですなあ。まあそれはとにかく、場所はどこなのですか場所は」
●ハンターたちは至急、現場に向かった
岩礁海域の中に大きな船は入ることが出来ない。岩に船底を破られる恐れがある。
というわけでハンターたちは、小船に乗り換え海域に入った。
テーブル状の平たい岩が飛び石のようにぽこぽこ突き出ている様は、なんとなくユーモラスだ。
とりあえずあれも陸地である。というわけで全般的に船が苦手なカチャは、岩に飛び移って一息ついた。
彼女に続いて他のハンターたちも飛び移る。
岩の大きさは直径1メートル~20メートルまでと様々。
一つの岩と岩の間の距離は大体2メートル~10メートルと言ったところ。身体能力に優れたハンターであれば、移動するのもそんなに苦ではない。もちろん深みには注意せねばなるまいが。
「そういえばカチャ、マゴイも後からここに合流して来るんだって?」
「はい、あの建物は資源として利用したいんだそうで。そのための分解工作機械を持ってくるとか言ってたそうです」
「廃品回収業者みたいだな」
今回ハンターとして初めて任務に就いたユニも、皆に遅れぬよう岩の上を跳ね回る。
そして皆と一緒に、巨大な建造物の元へたどり着く。
「おっきいですねー」
この中に自分と同じオートマトンがたくさんいるのかな、と思ってユニは中に入ろうとする。そこで、先輩のハンターに止められた。
「待て、うかつにすぐ足を踏み入れるのは危険だぞ。こういうときはまず様子を見――」
直後そのハンターが水没した。背後から出てきたタコの足に引っ張られて。
「がぼっ!?」
近くにいたカチャも水没した。同じくタコの足に絡まれて。
他のハンターらも続々引きずり込まれて行く。
しかしユニだけは――足でちょっと触られただけで――完全にスルーされた。
タコは知っていた。
何カ月も前にこの建造物が落ちてきた際、内部を探り見つけたオートマトンを食べようとしてみた結果、『この人間に似た何かは全く食えたもんじゃない代物』だということを。
解説
補足説明。
これはクリムゾンに転送されてきたエバーグリーンの遺跡から、オートマトンを回収することを目的とするシナリオです。
ですがその前に、タコっぽい歪虚を退治しなくてはいけない模様。
タコ歪虚のデータ
外見:タコ
大きさ:頭~胴体部分4メートル。脚部(100本)70~80ートル
攻撃方法:絡み付き/締め付け/引きずり込み
食性:肉食。特に人肉が好き。
知能程度:タコ
補足:頭~胴体部分は水深40メートルの海中絶壁に根のようなものを張り、へばり付いている。移動は出来ない。岩礁海域の中央付近に居を構えており、海域の外には手を出さない(足が届かないから)。テリトリーに入ってきたものはとりあえず味見をしておく主義。食えないものには興味がないが、攻撃されれば反撃する。
ハンターは全員、水中に引きずりこまれたところから戦闘を始めることになります。
タコの詳細についてハンターたちは知りません。何しろ最初に遭遇したマゴイさんが、その存在にほとんど気づいていませんでしたので。
ですが「もしかしたら何かいたかも」くらいの情報は伝えてきております。それをもとにあれこれ予想し、適切な装備を整えてきてください。
戦いが始まってから20分ほどして、マゴイさんが現場にやってきます。
その際は彼女に助力を求めることが出来ます。
ユニはつい最近目覚めたばかりのオートマトン、今回が初依頼です。
彼女の詳細については、シナリオ『それ、うちで引き取りますから!』を参照してください。
起きたばかりで知らないことや分からないことも多いかと思うので、色々教えてやってくださいませ。
ちなみに建造物の大きさは、縦70メートル横20メートル高さ20メートルです。
PL情報となりますが、出荷直前のオートマトンを入れておく格納庫です。
これはクリムゾンに転送されてきたエバーグリーンの遺跡から、オートマトンを回収することを目的とするシナリオです。
ですがその前に、タコっぽい歪虚を退治しなくてはいけない模様。
タコ歪虚のデータ
外見:タコ
大きさ:頭~胴体部分4メートル。脚部(100本)70~80ートル
攻撃方法:絡み付き/締め付け/引きずり込み
食性:肉食。特に人肉が好き。
知能程度:タコ
補足:頭~胴体部分は水深40メートルの海中絶壁に根のようなものを張り、へばり付いている。移動は出来ない。岩礁海域の中央付近に居を構えており、海域の外には手を出さない(足が届かないから)。テリトリーに入ってきたものはとりあえず味見をしておく主義。食えないものには興味がないが、攻撃されれば反撃する。
ハンターは全員、水中に引きずりこまれたところから戦闘を始めることになります。
タコの詳細についてハンターたちは知りません。何しろ最初に遭遇したマゴイさんが、その存在にほとんど気づいていませんでしたので。
ですが「もしかしたら何かいたかも」くらいの情報は伝えてきております。それをもとにあれこれ予想し、適切な装備を整えてきてください。
戦いが始まってから20分ほどして、マゴイさんが現場にやってきます。
その際は彼女に助力を求めることが出来ます。
ユニはつい最近目覚めたばかりのオートマトン、今回が初依頼です。
彼女の詳細については、シナリオ『それ、うちで引き取りますから!』を参照してください。
起きたばかりで知らないことや分からないことも多いかと思うので、色々教えてやってくださいませ。
ちなみに建造物の大きさは、縦70メートル横20メートル高さ20メートルです。
PL情報となりますが、出荷直前のオートマトンを入れておく格納庫です。
マスターより
KINUTAです。
夏の終わりに南の海で、オートマトンが見つかりました。
皆さん、迎えに行ってあげてください。これからこの世界の仲間となるべき人々です。
夏の終わりに南の海で、オートマトンが見つかりました。
皆さん、迎えに行ってあげてください。これからこの世界の仲間となるべき人々です。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/09/19 01:07
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
タコ退治とオートマトン レイア・アローネ(ka4082) 人間(クリムゾンウェスト)|24才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/09/11 13:07:41 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/09/11 17:33:17 |