ゲスト
(ka0000)
【幻痛】年を経たあの蛇
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 3日
- プレイング締切
- 2018/09/10 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/09/19 22:00
オープニング
「よいしょっと。これで最後になります」
キュジィ・アビトゥーア(kz0078)は、ノアーラ・クンタウにあるヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)執務室へ書籍を持ち込んだ。
もう、何冊目になるだろう。
キュジィが帝国内の戦闘記録や地下城『ヴェドル』にあるドワーフの蔵書を部屋に運び込んで数日。既に書籍は幾つもの山となっているが、ヴェルナーは片っ端から猛スピードで本に目を通していく。
「ふふ、ありがとうございます」
「ヴェルナー様は何を調べてらっしゃるのですか?」
キュジィはヴェルナーから辺境地域に関する情報が記載された書籍を持ってくるよう指示されただけなのだ。キュジィもヴェルナーが何を調べようとしているのかは分からないのだ。
キュジィの素朴な疑問に対し、ヴェルナーは手にしていた書籍をそっと閉じて向き直った。
「そうでしたね。話していませんでした。
私が知りたいのは、あの歪虚が言っていた『終末』の事です」
あの歪虚――それがブラッドリー(kz0252)の事だとキュジィはすぐに気付いた。
東方、龍園、そして辺境の姿を荒らしたブラッドリーは謎の行動を取りながら、ハンターと接触。発言は意味不明な物が多く、妄言として受け取られる事も少なくない。その中でブラッドリーは『終末』という単語を口にしていた。
――終末。
それが何を意味するのかは分からないが、ヴェルナーは古代文明が滅んだ理由と発言した時点で無視できない要素だと考えていた。
「はい。ハンターさんに聞きました。リアルブルーにそのようなものがあるそうですね」
「リアルブルーのある宗教についてブラッドリーは言及しているようです」
「なら、ブラッドリーはその宗教を言っているのではありませんか? つまり、発言自体に深い意味はなくて、ハッタリというのでしょうか。気にする必要がないのかもしれませんよ」
「そうかもしれません。ですが、リアルブルーの終末論とは少々異なる部分もあるのです」
そういうとヴェルナーは机の上に一冊の本を置いた。
本の表紙にはヨハネの黙示録と書かれている。既にヴェルナーはリアルブルーの黙示録について書かれた書籍を入手して調べていたようだ。
「違う部分、ですか」
「ええ。ブラッドリーの発言は厳密に同じという訳ではありません。それに必要以上に繰り返し口にして強調した単語が気になります。終末以外には騎士……楽園『フロンティア』……蒼の1789なんて言葉も気になりますね。ハンターを『ラッパを吹く天使』と呼ぶ事にも意味があるのでしょう」
既に依頼の報告書にも目を通してブラッドリーの言葉を思案するヴェルナー。
だが、ブラッドリーも言葉に言葉を埋没させて真実を覆い隠しているのだろうか。重要な単語を見つけて他を削ぎ落とさなければ答えは見えてこないのかもしれない。
「『ラッパ吹きが呼ぶのは転換。そして、破滅』……ブラッドリーはこうも言ってますね。やはり、ハンターに何かをさせようとしていると見るべきでしょうか。それは騎士に対してか。それとも……」
「確か、その騎士は幻獣ではないのでしたね」
「はい。その見立てが違うという事は、おそらく古代文明では幻獣が歪虚に対抗する手段だったのでしょう。神霊樹関連の依頼でもそのような報告があります。
古代文明にも終末が起こり、古代文明は滅んだ。終末が相応に危険なものであるのは間違いなさそうですね」
まだ真実のピースが集まっていない可能性は高いが、何も調べないよりはいい。
怠惰王ビックマーを退けた今だからこそ、調べておく必要がある。
「ヴェルナー様、ここはハンターの皆さんに協力を仰いでは如何でしょう?」
「……そうですね。その通りですね。ふふ、私とした事が彼らの存在を失念していました。いけません。こういう事に夢中になると寝るのも忘れてしまいます。私の悪い癖です」
そう言いながら、冷めた紅茶のカップに口を付けるヴェルナー。
懐から懐中時計を取り出して時刻を確認する。
「ハンターの皆さんが調べている間、少しは仮眠された方がよろしいのでは。ベアーレヤクトもこれからが本番です。体を休めるのも仕事のうちですよ」
「ありがとうございますキュジィさん、ハンターへ依頼を出して下さい。調査の場所は……大霊堂の図書室。そして、チュプ大神殿です。おそらくヒントがあるとすればここでしょう。
それから……」
そう言いながら、ヴェルナーは手にしていたカップをソーサーの上に置いた。
「紅茶のお代わりを。できれば、カップも温め直してもらえますか?」
キュジィ・アビトゥーア(kz0078)は、ノアーラ・クンタウにあるヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)執務室へ書籍を持ち込んだ。
もう、何冊目になるだろう。
キュジィが帝国内の戦闘記録や地下城『ヴェドル』にあるドワーフの蔵書を部屋に運び込んで数日。既に書籍は幾つもの山となっているが、ヴェルナーは片っ端から猛スピードで本に目を通していく。
「ふふ、ありがとうございます」
「ヴェルナー様は何を調べてらっしゃるのですか?」
キュジィはヴェルナーから辺境地域に関する情報が記載された書籍を持ってくるよう指示されただけなのだ。キュジィもヴェルナーが何を調べようとしているのかは分からないのだ。
キュジィの素朴な疑問に対し、ヴェルナーは手にしていた書籍をそっと閉じて向き直った。
「そうでしたね。話していませんでした。
私が知りたいのは、あの歪虚が言っていた『終末』の事です」
あの歪虚――それがブラッドリー(kz0252)の事だとキュジィはすぐに気付いた。
東方、龍園、そして辺境の姿を荒らしたブラッドリーは謎の行動を取りながら、ハンターと接触。発言は意味不明な物が多く、妄言として受け取られる事も少なくない。その中でブラッドリーは『終末』という単語を口にしていた。
――終末。
それが何を意味するのかは分からないが、ヴェルナーは古代文明が滅んだ理由と発言した時点で無視できない要素だと考えていた。
「はい。ハンターさんに聞きました。リアルブルーにそのようなものがあるそうですね」
「リアルブルーのある宗教についてブラッドリーは言及しているようです」
「なら、ブラッドリーはその宗教を言っているのではありませんか? つまり、発言自体に深い意味はなくて、ハッタリというのでしょうか。気にする必要がないのかもしれませんよ」
「そうかもしれません。ですが、リアルブルーの終末論とは少々異なる部分もあるのです」
そういうとヴェルナーは机の上に一冊の本を置いた。
本の表紙にはヨハネの黙示録と書かれている。既にヴェルナーはリアルブルーの黙示録について書かれた書籍を入手して調べていたようだ。
「違う部分、ですか」
「ええ。ブラッドリーの発言は厳密に同じという訳ではありません。それに必要以上に繰り返し口にして強調した単語が気になります。終末以外には騎士……楽園『フロンティア』……蒼の1789なんて言葉も気になりますね。ハンターを『ラッパを吹く天使』と呼ぶ事にも意味があるのでしょう」
既に依頼の報告書にも目を通してブラッドリーの言葉を思案するヴェルナー。
だが、ブラッドリーも言葉に言葉を埋没させて真実を覆い隠しているのだろうか。重要な単語を見つけて他を削ぎ落とさなければ答えは見えてこないのかもしれない。
「『ラッパ吹きが呼ぶのは転換。そして、破滅』……ブラッドリーはこうも言ってますね。やはり、ハンターに何かをさせようとしていると見るべきでしょうか。それは騎士に対してか。それとも……」
「確か、その騎士は幻獣ではないのでしたね」
「はい。その見立てが違うという事は、おそらく古代文明では幻獣が歪虚に対抗する手段だったのでしょう。神霊樹関連の依頼でもそのような報告があります。
古代文明にも終末が起こり、古代文明は滅んだ。終末が相応に危険なものであるのは間違いなさそうですね」
まだ真実のピースが集まっていない可能性は高いが、何も調べないよりはいい。
怠惰王ビックマーを退けた今だからこそ、調べておく必要がある。
「ヴェルナー様、ここはハンターの皆さんに協力を仰いでは如何でしょう?」
「……そうですね。その通りですね。ふふ、私とした事が彼らの存在を失念していました。いけません。こういう事に夢中になると寝るのも忘れてしまいます。私の悪い癖です」
そう言いながら、冷めた紅茶のカップに口を付けるヴェルナー。
懐から懐中時計を取り出して時刻を確認する。
「ハンターの皆さんが調べている間、少しは仮眠された方がよろしいのでは。ベアーレヤクトもこれからが本番です。体を休めるのも仕事のうちですよ」
「ありがとうございますキュジィさん、ハンターへ依頼を出して下さい。調査の場所は……大霊堂の図書室。そして、チュプ大神殿です。おそらくヒントがあるとすればここでしょう。
それから……」
そう言いながら、ヴェルナーは手にしていたカップをソーサーの上に置いた。
「紅茶のお代わりを。できれば、カップも温め直してもらえますか?」
解説
目的:指定の場所にてブラッドリーの言う『終末』を調べる。
概要:歪虚ブラッドリーがハンターに告げる言葉が気になったヴェルナーは、ハンターへ調査を依頼しました。大霊堂の図書室やチュプ大神殿で古代文明や伝承を調べる事で更なる追加情報が得られるかもしれません。調査後は、ヴェルナーの執務室で結果を報告します。
調査場所:
・大霊堂の図書室
辺境の聖地にある大霊堂は白龍が降臨する場所であり辺境巫女が仕える場所として知られています。ここにある図書は主に辺境部族に伝わる伝承や預言などが纏められています。時折チューダがクッキーを食い散らかしている事から汚れた蔵書も存在している上、歪虚の侵攻で整理が追いついていない為、調査は難航が予想されます。
・チュプ大神殿
四大精霊の一人イクタサを祀った古代文明の遺跡です。幻獣強化システム『ラメトク』で大幻獣を巨大化させた事で一部が破壊されています。しかし、破壊されているからこそ今まで発見できなかった何かが見つかるかもしれません。
特別ルール:
プレイングに『騎士とは誰か』『終末とは何か』を記載して下さい。
上記調査場所はその推測が正解であれば、推理を補強する証拠が見つかるかもしれません。但し、調査には下記謎を解いてプレイングに記載する必要があります。
『B R B W P G
彼の者らは、何者か?』
※注意
本依頼はフリーアタックシナリオですが、その結果によって今後のシナリオに影響がございます。
概要:歪虚ブラッドリーがハンターに告げる言葉が気になったヴェルナーは、ハンターへ調査を依頼しました。大霊堂の図書室やチュプ大神殿で古代文明や伝承を調べる事で更なる追加情報が得られるかもしれません。調査後は、ヴェルナーの執務室で結果を報告します。
調査場所:
・大霊堂の図書室
辺境の聖地にある大霊堂は白龍が降臨する場所であり辺境巫女が仕える場所として知られています。ここにある図書は主に辺境部族に伝わる伝承や預言などが纏められています。時折チューダがクッキーを食い散らかしている事から汚れた蔵書も存在している上、歪虚の侵攻で整理が追いついていない為、調査は難航が予想されます。
・チュプ大神殿
四大精霊の一人イクタサを祀った古代文明の遺跡です。幻獣強化システム『ラメトク』で大幻獣を巨大化させた事で一部が破壊されています。しかし、破壊されているからこそ今まで発見できなかった何かが見つかるかもしれません。
特別ルール:
プレイングに『騎士とは誰か』『終末とは何か』を記載して下さい。
上記調査場所はその推測が正解であれば、推理を補強する証拠が見つかるかもしれません。但し、調査には下記謎を解いてプレイングに記載する必要があります。
『B R B W P G
彼の者らは、何者か?』
※注意
本依頼はフリーアタックシナリオですが、その結果によって今後のシナリオに影響がございます。
マスターより
近藤豊です。
今回もフリーアタックシナリオです。前回の依頼『【幻痛】千年の王国』の続き的な立ち位置ですが、前回を参加していなくても問題ありません。
依頼ではブラッドリーは登場しませんが、資料や遺跡から皆様の推理を答え合わせする事ができます。この結果によっては今後の連動により対応が変化します。
お試し的な意味合いが強い依頼ですが、皆様戦闘の合間に如何でしょうか。なお、締切は少し短めになっております。ご注意下さい。
それでは、海苔としその実茶漬けを肴にお待ちしています。
今回もフリーアタックシナリオです。前回の依頼『【幻痛】千年の王国』の続き的な立ち位置ですが、前回を参加していなくても問題ありません。
依頼ではブラッドリーは登場しませんが、資料や遺跡から皆様の推理を答え合わせする事ができます。この結果によっては今後の連動により対応が変化します。
お試し的な意味合いが強い依頼ですが、皆様戦闘の合間に如何でしょうか。なお、締切は少し短めになっております。ご注意下さい。
それでは、海苔としその実茶漬けを肴にお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/09/12 06:30
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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知恵の実 八島 陽(ka1442) 人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/09/10 04:18:42 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/09/09 13:35:40 |