ゲスト
(ka0000)
森深くの罠 ~騎士アーリア~
マスター:天田洋介

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/10/03 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/10/17 19:00
オープニング
グラズヘイム王国の南部に広がる伯爵地【ニュー・ウォルター】を覆っていた暗い闇は、振り払われた。
黒伯爵を名乗る歪虚軍長アスタロトが率いていた敵は壊滅。討伐が一段落して、少なくとも戦の状況からは脱したといえる。
差し迫る危機は去ったものの、懸案は残った。畑が荒らされただけでなく、灌漑関連の破壊が顕著。そして各地では戦いの残照が残っていた。
秋は自然の恵みで溢れる季節だ。豊富な茸に熟れた果実、そしてよく肥えた野生の獣。それらの多くは、人里離れた森で得られることが多い。
その日も猟銃を担いだ若い猟師が森の奥へと分け入っていった。
「いくらなんでも、鳥の鳴き声すら聞こえないなんて」
猟師は岩場に腰かけて、持ってきた水筒の水で喉を潤す。この日は野鳥の一羽たりとも遭遇していない。連れてきた猟犬が鼻を利かせても梨の礫だった。
大きくため息をついて猟師は立ちあがる。
「しょうがない。あれでも採っていくか」
危険故に森の奥まで茸狩りをしにくる者はまずいない。猟師はセップ茸が採れる場所を知っていた。市場で多少は値が張る茸なので、いくらかの収入源になる。それを持って帰ろうと少しばかり歩く。
「んっ? こんなだったか?」
辿り着いた周囲に違和感を覚える。特に変わったところはなかったのだが、以前とは雰囲気が違う。
気のせいだと思い、屈んだ猟師はセップ茸を採り始めた。
「ココト、どうした? 獲物でもいるのか?」
一方向を見つめた猟犬が呻っていたので、猟師は猟銃を手に取る。そしてゆっくりと猟犬の視線が示すほうへと進んでいく。
(この香りは……)
風向きが変わったのか、猟師は強烈な香りを吸いこんだ。最初こそ嫌悪感があったものの、すぐいい香りに感じられた。足元をふらつかせながら歩み、やがて香りの正体を目の当たりにする。
それは毒々しいオレンジ色の巨大キノコ。真っ白で細かな胞子のようなものを辺りにまき散らしていた。
(しまった)
巨大キノコの裏側から、巨体な影がもう一つ現れる。それは人の倍以上もある巨大アリで、猟師はこのときようやく自身に降りかかろうとする危機を悟った。
「逃げるぞ」
猟師は猟犬に命じながら踵を返す。全速力で走ろうとしたものの、身体がいうことを聞いてくれない。両足が絡みそうになり、また少し動いただけで息絶え絶えになってしまう。
巨大アリの前足に捕まった猟師が目で猟犬を探した。
「ココト、お前だけでも逃げろ……。ここから離れて村に帰れ」
猟師の意思が通じたのか、猟犬は茂みの向こうへと姿を消す。意識が混濁してきた猟師は、まもなく気を失ってしまった。
夏の暑さが過ぎ去り、過ごしやすい秋の季節がマール城にも訪れていた。
若き娘ミリア・エルブンは、今日も執務室にて各所から送られてきた書類や嘆願書に目を通す。兄であるアーリア・エルブン伯爵から託された領内復興を早めるために。
「ここのところ、北東の森で失踪事件が相次いでいますの」
「そんな多いのか?」
ミリアは執務室に立ち寄っていたアーリアに気になる事案を話す。九月に入ってからというもの、森に入って戻らなかった地元民は十六人を数える。それによって誰もが二の足を踏んで森にいけないという。冬に備えての豊富な恵みがすぐ目の前にあるにもかかわらず。
「もちろん、いなくなってしまった領民が心配ですの」
「山賊の類いか、それとも猛獣か幻獣か? もしやアスタロトの残党である雑魔が残っているのだとすれば一大事だ」
「失踪した猟師の猟犬だけが戻ってきたようですの。村人の話によれば、犬の身体から甘い香りがしたとか。原因はよくわかりませんけれど」
ミリアはアーリアと話し合った末、ハンターに調査を頼むことにする。マール内のハンターズソサエティー支部に出向き、受付に細かな状況を話すのだった。
黒伯爵を名乗る歪虚軍長アスタロトが率いていた敵は壊滅。討伐が一段落して、少なくとも戦の状況からは脱したといえる。
差し迫る危機は去ったものの、懸案は残った。畑が荒らされただけでなく、灌漑関連の破壊が顕著。そして各地では戦いの残照が残っていた。
秋は自然の恵みで溢れる季節だ。豊富な茸に熟れた果実、そしてよく肥えた野生の獣。それらの多くは、人里離れた森で得られることが多い。
その日も猟銃を担いだ若い猟師が森の奥へと分け入っていった。
「いくらなんでも、鳥の鳴き声すら聞こえないなんて」
猟師は岩場に腰かけて、持ってきた水筒の水で喉を潤す。この日は野鳥の一羽たりとも遭遇していない。連れてきた猟犬が鼻を利かせても梨の礫だった。
大きくため息をついて猟師は立ちあがる。
「しょうがない。あれでも採っていくか」
危険故に森の奥まで茸狩りをしにくる者はまずいない。猟師はセップ茸が採れる場所を知っていた。市場で多少は値が張る茸なので、いくらかの収入源になる。それを持って帰ろうと少しばかり歩く。
「んっ? こんなだったか?」
辿り着いた周囲に違和感を覚える。特に変わったところはなかったのだが、以前とは雰囲気が違う。
気のせいだと思い、屈んだ猟師はセップ茸を採り始めた。
「ココト、どうした? 獲物でもいるのか?」
一方向を見つめた猟犬が呻っていたので、猟師は猟銃を手に取る。そしてゆっくりと猟犬の視線が示すほうへと進んでいく。
(この香りは……)
風向きが変わったのか、猟師は強烈な香りを吸いこんだ。最初こそ嫌悪感があったものの、すぐいい香りに感じられた。足元をふらつかせながら歩み、やがて香りの正体を目の当たりにする。
それは毒々しいオレンジ色の巨大キノコ。真っ白で細かな胞子のようなものを辺りにまき散らしていた。
(しまった)
巨大キノコの裏側から、巨体な影がもう一つ現れる。それは人の倍以上もある巨大アリで、猟師はこのときようやく自身に降りかかろうとする危機を悟った。
「逃げるぞ」
猟師は猟犬に命じながら踵を返す。全速力で走ろうとしたものの、身体がいうことを聞いてくれない。両足が絡みそうになり、また少し動いただけで息絶え絶えになってしまう。
巨大アリの前足に捕まった猟師が目で猟犬を探した。
「ココト、お前だけでも逃げろ……。ここから離れて村に帰れ」
猟師の意思が通じたのか、猟犬は茂みの向こうへと姿を消す。意識が混濁してきた猟師は、まもなく気を失ってしまった。
夏の暑さが過ぎ去り、過ごしやすい秋の季節がマール城にも訪れていた。
若き娘ミリア・エルブンは、今日も執務室にて各所から送られてきた書類や嘆願書に目を通す。兄であるアーリア・エルブン伯爵から託された領内復興を早めるために。
「ここのところ、北東の森で失踪事件が相次いでいますの」
「そんな多いのか?」
ミリアは執務室に立ち寄っていたアーリアに気になる事案を話す。九月に入ってからというもの、森に入って戻らなかった地元民は十六人を数える。それによって誰もが二の足を踏んで森にいけないという。冬に備えての豊富な恵みがすぐ目の前にあるにもかかわらず。
「もちろん、いなくなってしまった領民が心配ですの」
「山賊の類いか、それとも猛獣か幻獣か? もしやアスタロトの残党である雑魔が残っているのだとすれば一大事だ」
「失踪した猟師の猟犬だけが戻ってきたようですの。村人の話によれば、犬の身体から甘い香りがしたとか。原因はよくわかりませんけれど」
ミリアはアーリアと話し合った末、ハンターに調査を頼むことにする。マール内のハンターズソサエティー支部に出向き、受付に細かな状況を話すのだった。
解説
巨大キノコと巨大アリが森で人々に危害を加えてます。原因を追及して、解決に導いて下さい。
森の外縁にある村までは、ミリアの配下が馬車で連れていってくれます。そこから徒歩で探索になります。
※PL情報
巨大キノコと巨大アリのコンビ、どちらも雑魔です。また歪虚崇拝者の生き残りと組んでおり、金品を奪ったり、何処かに奴隷として売り飛ばそうとしています。
消えた十六人は、森のどこかにある歪虚崇拝者のアジトにいることでしょう。
常識的な必要経費はミリア持ちです。滞在期間中の食事や寝泊まりの家は提供されます。
質問があれば、ハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
森の外縁にある村までは、ミリアの配下が馬車で連れていってくれます。そこから徒歩で探索になります。
※PL情報
巨大キノコと巨大アリのコンビ、どちらも雑魔です。また歪虚崇拝者の生き残りと組んでおり、金品を奪ったり、何処かに奴隷として売り飛ばそうとしています。
消えた十六人は、森のどこかにある歪虚崇拝者のアジトにいることでしょう。
常識的な必要経費はミリア持ちです。滞在期間中の食事や寝泊まりの家は提供されます。
質問があれば、ハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
マスターより
リリース、遅くなりました。
過ごしやすい季節になりましたね。秋は美味しものがたくさんあって大好きです。
よろしくお願いします。
過ごしやすい季節になりましたね。秋は美味しものがたくさんあって大好きです。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/10/16 01:00
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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北の森を調査せよ! ひりょ・ムーンリーフ(ka3744) 人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/10/03 18:20:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/10/03 15:01:41 |