• 日常

息子の雄姿を

マスター:きりん

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在4人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/10/08 15:00
リプレイ完成予定
2018/10/17 15:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●運動会
 地域行事の一環で、その街では毎年決まった季節になると運動会が行われていた。
 今年もその季節がやってくる。
 富める者も貧しい者も、身分ある者も自由人も、手続きを行えば皆平等に出場でき、観戦できる。
 当然ぶっつけ本番で運動会が行われるわけではなく、何度かリハーサルが行われる。
 そのリハーサルの時点から、保護者たちが詰め掛けていた。
 そう。運動会の主役といえば、やはり子ども。
 この運動会には、街中の子どもたちが参加するのが通例なのだ。
 現在は徒競走のリハーサルが行われている。
「うちの子の方が速い!」
「いいやうちの子の方が速いね!」
「何いってるんだい! うちの子の方が速いに決まってるだろ!」
 母親らしき女性たちが、まだリハーサルであるにも関わらず、観客席で押し合いへし合い、喧々囂々と自分の子どもの方が速いと主張し合っている。
「まだ本番じゃないのに、熱いぞ」
「うん、毎年恒例だけどね」
「リハーサルは酒が出ないのがなぁ」
「本番は半ば祭りみたいな感じだし、楽しみだねぇ」
 父親らしき男性たちは母親たちとは打って変わってのほほんとしている。
「ただ今ゴールしました! 一着○○君、二着××君、三着△△君です!」
 拡声された実況らしき男性の声が、運動会の舞台となっている広場に響き渡る。
 その途端、母親である女性陣の団体から猛抗議が上がった。
「いやおかしいだろ! うちの子の方がどう見ても速かったじゃないか!」
「違う、うちの子の方が速かった!」
「いいや! うちの子が一番だ!」
「判定やり直せ! まともに審判できないなら引っ込め、クソ野郎!」
 どいつもこいつも、自分の子どもが一番だと主張して止まない。
 実際、目視で確認した限りでは、限りなく同着に近く、微妙な判断が求められた。
 しかし、責任を順位の判定を行った審判に求めるというのは酷だろう。
 彼らもプロではなく、ボランティアで行っている素人に過ぎないのだ。というか普通に彼らも参加している子どもたちの父兄である。
 もっとも公平さを期するために、彼らは自分の子どもが走る場合は自主的に別の審判に交代することにしている。
 順位をつけた審判役の父兄たちは、顔を見合わせるとため息をつく。
「やれやれ、毎年毎年判定にケチをつけてくる人たちがいて困るな」
「毎年恒例の、ある意味風物詩ではあるんだが、毎度こうだと堪える」
「まあ、実際判定ミスは必ず出るしなぁ」
 顔を見合わせた父兄たちは相談を始めた。
 本当は、彼らとて少しでも長く自分たちの子どもを応援したいのである。それを我慢して審判をしているのだ。
「こうなったら、ハンターに判定してもらうのはどうだ」
「いいかもしれないな。根本的に俺達とは動体視力が違うし、それなら間違いもないだろ」
「魔導カメラとかも持ってるかもしれないし、どうせなら競技中の写真撮影も全部お願いしたらどうだ? 空飛んだり姿を隠したりして俺達には思いもつかない方法やアングルで取ってくれるかもしれないぞ」
「いいな、それ! ゴールする瞬間を取ってもらえば順位も明確になる! リハーサルが終わったらさっそく依頼を出しに行こう!」
 話が決まった父兄たちは、意気揚々とリハーサルの続きに戻った。

●ハンターズソサエティ
 いつものように、上司の承認を得た依頼を受付嬢ジェーン・ドゥが掲示を行っている。
 その日はよくある雑魔の殲滅依頼や犯罪者の捕縛、あるいは討伐依頼に混じって、毛色の違う依頼が掲示された。
「ねえ、いい依頼ある? 戦わなくても済みそうなものがいいんだけど」
 よく顔を会わせるハンターが一人、ジェーンに話しかけてきた。
「ああ、ちょうどいいのがありますよ」
 振り返ったジェーンはにこやかに営業スマイルを浮かべ、綺麗な立ち姿で依頼の説明を始める。
「とある街の地域振興を兼ねて毎年行われている運動会の写真撮影です。自前の、あるいはこちらで用意させていただく魔導カメラを使って、運動会の様子を写真に収めていただきます。総枚数の指定はありませんが、できるだけ多い方がいいとのことです。また、できる限り様々な人物を被写体にすることを公平さを保つ意味でもお勧めします。そして注意事項なのですが、競技の判定関連にも利用したいので、ゴールや順位が決まる瞬間などは必ず全て収めて欲しいそうです」
 参加しようか考え込むハンターに、ジェーンは「ごゆっくりどうぞ」と声をかけ、通常業務に戻っていった。

解説

●概要
 日常シナリオです。
 とある街の運動会に魔導カメラを持って赴き、運動会の様子を写真に収めてください。
 持っていない場合はジェーンを通じてハンターズソサエティから借りることも可能です。
 攻撃系スキルの使用は原則禁止ですが、空を飛ぶ、壁を歩くなどの攻撃とは関係のないスキルは使用して問題ありません。
 また、特別ルールとしてハンターの超人的な身体能力を生かしたアクロバティックな撮影も許可されているため、常人では撮れないタイミングで撮影を試みることができます。
 様々な発想を駆使して、撮影を楽しんでください。
 依頼人たちは自分たちでは撮れないような写真が多ければ多いほど、喜ぶでしょう。
 また、一人でも全員で持ち回りを決めてでも構いませんので、競技の審判関連に役立つ証拠写真も必ず一枚は取るようにしてください。

●会場と写真について
 主に北と南に別れ、北で徒競走とリレー、南でサッカーと野球の試合が行われます。
 必ず取らなければいけない写真は以下の通り。
 基準は順位が決まる、あるいは得点が決まる際の証拠になるかどうかです。
 フライングやファール、ホームベース以外の到達瞬間については撮る義務はありません。
○徒競走の順位決定の瞬間
○リレーの順位決定の瞬間
○サッカーのゴールの瞬間
○野球のホームベース到達の瞬間
 他にも様々な写真を撮ることができます。

●禁止事項
 基本的に一般人に危険が及ぶような行為は原則禁止です。
 観客は観客席に、選手は選手席に隔離されていますが、競技会場には出場選手がいる場合があります。その周辺では大人しくするようにしてください。
 ハンターが撮影を行うことは事前に通達されていますので、関係のないNPCが邪魔をしてくる可能性は基本的にありませんが、ハンターであることを鑑みても著しく非常識と思われるものについては止められる可能性があります。

マスターより

初めまして、こんにちは。
マスターのきりんです。
今回のシナリオは運動会での写真撮影依頼となります。
運動会の風景を写真に収め記念写真としつつ、順位決着やゴールの瞬間をとらえ、ケチをつけてくるクレーマーへの証拠写真にしてください。
一日カメラマンになったつもりで、ノリノリで撮影しましょう。
それでは楽しんでくださいね。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/10/09 11:49

参加者一覧

  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士

  • 青峰 らずり(ka3616
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 写真のおにいさんおねえさん
レイア・アローネ(ka4082
人間(クリムゾンウェスト)|24才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/10/08 10:28:23
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/10/08 10:26:16