ゲスト
(ka0000)
【空蒼】last launch
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/10/25 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/11/08 07:30
オープニング
●終焉の日
繁栄を極めた地球人類の文明が終わる――。
安易に、その事実を受け入れられる事は出来なかった。インフラが完全に止まっていたら、あるいは、そう感じられたかもしれない。
スイッチを押せば電気は点くし、蛇口を捻れば水が出る。
テレビニュースは近隣の街に出現した巨大なVOIDの集合体の姿を映し出していた。
パッと見、人の巨大な影姿のようなそれは、不気味そのものであった。解説者の話によるとVOIDが寄り集まって形成されているようだ。
「結局、隣の家はシャトルに乗るってな」
ニュースを横目に、新聞を読みながらいつもの朝を迎えていた老人は長年連れ添った妻に言った。
「そうね……もうすぐ、打ち上げの時間かしら」
「よく月に行こうと思うな……記事によると物凄い激戦というじゃないか」
なんでも地球が凍結するという。
いや、凍結という言葉は正しくないだろう。時間が止まるというのだ。
そんな超常現象は理解できなかった。時計の針ではないのだ。時間が止まる訳がない――そう老人は思っていた。
例のアプリのように、デマかもしれない。もう、何も信じられないなら、このまま過ごしても、何も変わりはしないだろう。
「庭木の手入れでもするかの」
老人はお茶をゆっくりと飲み干した。
●last launch
その打ち上げ基地からの“最後のシャトル”が打ち上がる。
点検も済んでいるので、後は発射までのカウントダウンを迎えるだけだ。
「天気は快晴。風なく、波も穏やか……運が向いているかもな」
戦闘機パイロットが同僚に告げた。
暴走している強化人間やアプリ使用者が襲撃してくる事もあったが、ここまでは順調だ。
そして、自分達が地球に残るという命令も“順調”だった。
「……なぁ、時間が止まるってどんな事だと思う?」
「さぁな。全部止まっちまうなら、なにも感じないんじゃねぇ」
パイロットは両肩を竦めた。
シャトルを打ち上げた後、すぐに時間が止まるという事ではないらしい。
暫くの猶予はあるらしいが、敵の襲撃の可能性があるなら、迎撃しない訳にはいかない。
ある意味、残酷な時間だ。
「例えば、時間が止まったまま、戻る事が無かったら、俺ら、死ぬって事と変わらないよな」
「止まった事を経験した事ないから知らねぇよ。それに、月面に行っても、あの激戦だ。生き残れるって保証もない」
「だよな……なら、このままでもいいのかな……」
同僚の言葉が終わると共に沈黙が続く。
カモメの鳴き声が響いた。
「……死にたくねぇよ。死にたくねぇよ」
静かにすすり泣く同僚。
地球に残るように命令されれば従うのが軍人だ。
それも時間が止まるという中に残れと言われるのだ。打ち上げ基地から遠い戦場であれば、まだ、諦めもついたかもしれない。
だが、なまじ、僅かな希望に近すぎた。
「だから、時間が止まるだけで死ぬわけじゃねぇだろ」
「なんの保証にもならねぇだろ!」
逆切れする同僚にパイロットは大きくため息をついた。
「あのな、誰だって明日、生きているという保証は無いんだぜ。むしろ、これから時間が止まると確定した情報があるだけ、マシと思わないのか?」
「おめーは頭がイカレてる! 時間が止まったら、死んだも同然だ!」
「それじゃ、今からシャトルに乗れよ。まだ、スペースはあるんだろ?」
面倒な様子でパイロットは同僚に言い放った。
席は埋まっているが、貨物スペースはまだ空いているのだ。
「……お前は乗らねーのかよ」
「シャトルにな、姉夫婦が乗ってるんだ。俺の自慢の姉さんだ。だから、俺は守る事を選んだ」
時間が止まろうが、戦って死のうが、必ず守ると約束した。
「なんだよ、それ……」
「だから、俺に遠慮する事はない。お前もシャトルに行け」
「……行かねぇよ。行ける訳ないだろ!」
同僚はグッと拳を作った。
その時だった、基地に警報が鳴り響く。海鳥が一斉に飛び立つ。
「な、なんだ、ありゃ?」
視界の中、外洋の方から巨大な存在が近づいてくるのが見えた。
人の形をしているようだが……大きさ的に人間では無いのは明らかだ。
「冗談、だろ……」
「このタイミングでVOIDかよ!」
それは巨大な人影のようなVOIDだった。
海面から出ている部分だけで20メートルはあるだろうか。のっしのっしと真っ直ぐ向かってくる。
「基地に残っていたCAMは全部シャトルに積んでいるはず。今から降ろす訳にはいかないとなると……俺達で止めるしかねぇ」
「あんなもの、止められるのかって!」
腰が引けている同僚にパイロットが爽やかな顔を向ける。
「死んでも守るって約束した。止められるかどうかじゃない止めるんだ」
「まさか……特攻するつもりじゃないだろうな!」
「じゃあな」
走り出したパイロットの背を唖然と見ていた同僚だったが、ハッとして追い掛ける。
「くそ! くそ! ばかったれが! 待てよ、大馬鹿野郎!」
打ち上げ基地から二機の戦闘機が飛び立つのはこの後の事だった。
繁栄を極めた地球人類の文明が終わる――。
安易に、その事実を受け入れられる事は出来なかった。インフラが完全に止まっていたら、あるいは、そう感じられたかもしれない。
スイッチを押せば電気は点くし、蛇口を捻れば水が出る。
テレビニュースは近隣の街に出現した巨大なVOIDの集合体の姿を映し出していた。
パッと見、人の巨大な影姿のようなそれは、不気味そのものであった。解説者の話によるとVOIDが寄り集まって形成されているようだ。
「結局、隣の家はシャトルに乗るってな」
ニュースを横目に、新聞を読みながらいつもの朝を迎えていた老人は長年連れ添った妻に言った。
「そうね……もうすぐ、打ち上げの時間かしら」
「よく月に行こうと思うな……記事によると物凄い激戦というじゃないか」
なんでも地球が凍結するという。
いや、凍結という言葉は正しくないだろう。時間が止まるというのだ。
そんな超常現象は理解できなかった。時計の針ではないのだ。時間が止まる訳がない――そう老人は思っていた。
例のアプリのように、デマかもしれない。もう、何も信じられないなら、このまま過ごしても、何も変わりはしないだろう。
「庭木の手入れでもするかの」
老人はお茶をゆっくりと飲み干した。
●last launch
その打ち上げ基地からの“最後のシャトル”が打ち上がる。
点検も済んでいるので、後は発射までのカウントダウンを迎えるだけだ。
「天気は快晴。風なく、波も穏やか……運が向いているかもな」
戦闘機パイロットが同僚に告げた。
暴走している強化人間やアプリ使用者が襲撃してくる事もあったが、ここまでは順調だ。
そして、自分達が地球に残るという命令も“順調”だった。
「……なぁ、時間が止まるってどんな事だと思う?」
「さぁな。全部止まっちまうなら、なにも感じないんじゃねぇ」
パイロットは両肩を竦めた。
シャトルを打ち上げた後、すぐに時間が止まるという事ではないらしい。
暫くの猶予はあるらしいが、敵の襲撃の可能性があるなら、迎撃しない訳にはいかない。
ある意味、残酷な時間だ。
「例えば、時間が止まったまま、戻る事が無かったら、俺ら、死ぬって事と変わらないよな」
「止まった事を経験した事ないから知らねぇよ。それに、月面に行っても、あの激戦だ。生き残れるって保証もない」
「だよな……なら、このままでもいいのかな……」
同僚の言葉が終わると共に沈黙が続く。
カモメの鳴き声が響いた。
「……死にたくねぇよ。死にたくねぇよ」
静かにすすり泣く同僚。
地球に残るように命令されれば従うのが軍人だ。
それも時間が止まるという中に残れと言われるのだ。打ち上げ基地から遠い戦場であれば、まだ、諦めもついたかもしれない。
だが、なまじ、僅かな希望に近すぎた。
「だから、時間が止まるだけで死ぬわけじゃねぇだろ」
「なんの保証にもならねぇだろ!」
逆切れする同僚にパイロットは大きくため息をついた。
「あのな、誰だって明日、生きているという保証は無いんだぜ。むしろ、これから時間が止まると確定した情報があるだけ、マシと思わないのか?」
「おめーは頭がイカレてる! 時間が止まったら、死んだも同然だ!」
「それじゃ、今からシャトルに乗れよ。まだ、スペースはあるんだろ?」
面倒な様子でパイロットは同僚に言い放った。
席は埋まっているが、貨物スペースはまだ空いているのだ。
「……お前は乗らねーのかよ」
「シャトルにな、姉夫婦が乗ってるんだ。俺の自慢の姉さんだ。だから、俺は守る事を選んだ」
時間が止まろうが、戦って死のうが、必ず守ると約束した。
「なんだよ、それ……」
「だから、俺に遠慮する事はない。お前もシャトルに行け」
「……行かねぇよ。行ける訳ないだろ!」
同僚はグッと拳を作った。
その時だった、基地に警報が鳴り響く。海鳥が一斉に飛び立つ。
「な、なんだ、ありゃ?」
視界の中、外洋の方から巨大な存在が近づいてくるのが見えた。
人の形をしているようだが……大きさ的に人間では無いのは明らかだ。
「冗談、だろ……」
「このタイミングでVOIDかよ!」
それは巨大な人影のようなVOIDだった。
海面から出ている部分だけで20メートルはあるだろうか。のっしのっしと真っ直ぐ向かってくる。
「基地に残っていたCAMは全部シャトルに積んでいるはず。今から降ろす訳にはいかないとなると……俺達で止めるしかねぇ」
「あんなもの、止められるのかって!」
腰が引けている同僚にパイロットが爽やかな顔を向ける。
「死んでも守るって約束した。止められるかどうかじゃない止めるんだ」
「まさか……特攻するつもりじゃないだろうな!」
「じゃあな」
走り出したパイロットの背を唖然と見ていた同僚だったが、ハッとして追い掛ける。
「くそ! くそ! ばかったれが! 待てよ、大馬鹿野郎!」
打ち上げ基地から二機の戦闘機が飛び立つのはこの後の事だった。
解説
●目的
巨大VOID討伐
●内容
打ち上げ基地に接近する巨大VOIDを海上で迎撃し、撃退あるいは撃破する
●戦場
天候:快晴、ほぼ無風、波穏やか
地形:水深10mほどのラグーンであり十分な広さを持つ
依頼開始時、ハンター達はプレイングで指定しない限り、海面を泳いでいる事とします
(プレイングで指定すれば、魔法やスキルで飛んでいる事や持ち込んだボートに乗っている事も出来ます)
●味方勢力
マルチロールファイター(多任務戦闘機) 2機
対地ミサイル、投下型小型爆弾、機関銃を装備している
ハンター達がトランシーバーが持っていれば通信は可能とする
また、ハンター達が海から迎撃する事も知っている
爆弾や銃弾を補充する為に基地に帰還する事はない
(往復している時間も無い)
●敵勢力
巨大VOID 1体 サイズ5
幾つかのVOIDが融合か集合し、人型を形成している
その表面は極めて硬く、生半可な攻撃は通じにくい
四肢での近接戦の他、目や指先から負のマテリアルビームを放つ
負のマテリアルを含んだ奇怪な叫びを常時挙げており、聞こえると強度1の行動阻害を受ける
一定ダメージを与えるとサイズダウンしていく
毎ラウンド基地に向かって移動しており、規定ラウンド数に達すると依頼失敗とする
●その他
・海中での戦闘は『水中での戦闘ルール』を適用します。
https://www.wtrpg10.com/rule/battle/6
・質問がある場合に備えて、受付嬢の紡伎 希(kz0174)が居ますが、依頼内容とは無関係です
巨大VOID討伐
●内容
打ち上げ基地に接近する巨大VOIDを海上で迎撃し、撃退あるいは撃破する
●戦場
天候:快晴、ほぼ無風、波穏やか
地形:水深10mほどのラグーンであり十分な広さを持つ
依頼開始時、ハンター達はプレイングで指定しない限り、海面を泳いでいる事とします
(プレイングで指定すれば、魔法やスキルで飛んでいる事や持ち込んだボートに乗っている事も出来ます)
●味方勢力
マルチロールファイター(多任務戦闘機) 2機
対地ミサイル、投下型小型爆弾、機関銃を装備している
ハンター達がトランシーバーが持っていれば通信は可能とする
また、ハンター達が海から迎撃する事も知っている
爆弾や銃弾を補充する為に基地に帰還する事はない
(往復している時間も無い)
●敵勢力
巨大VOID 1体 サイズ5
幾つかのVOIDが融合か集合し、人型を形成している
その表面は極めて硬く、生半可な攻撃は通じにくい
四肢での近接戦の他、目や指先から負のマテリアルビームを放つ
負のマテリアルを含んだ奇怪な叫びを常時挙げており、聞こえると強度1の行動阻害を受ける
一定ダメージを与えるとサイズダウンしていく
毎ラウンド基地に向かって移動しており、規定ラウンド数に達すると依頼失敗とする
●その他
・海中での戦闘は『水中での戦闘ルール』を適用します。
https://www.wtrpg10.com/rule/battle/6
・質問がある場合に備えて、受付嬢の紡伎 希(kz0174)が居ますが、依頼内容とは無関係です
マスターより
●挨拶
おはようございます! AdivMSの赤山です。ギリギリ場面の戦闘機ってカッコいいですよね。
●攻略のヒント
確りと準備を整えて挑みましょう。味方勢力の生存&心情も達成度に影響しますので、ご注意を!
おはようございます! AdivMSの赤山です。ギリギリ場面の戦闘機ってカッコいいですよね。
●攻略のヒント
確りと準備を整えて挑みましょう。味方勢力の生存&心情も達成度に影響しますので、ご注意を!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/04 16:33
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 八原 篝(ka3104) 人間(リアルブルー)|19才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/10/21 10:43:09 |
|
![]() |
相談卓 八原 篝(ka3104) 人間(リアルブルー)|19才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/10/25 03:04:44 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/10/20 11:13:14 |