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【空蒼】クリムゾンウェストの歩き方

マスター:三田村 薫

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在4人 / 3~4人
マテリアルリンク
報酬
少なめ
相談期間
5日
プレイング締切
2018/11/09 22:00
リプレイ完成予定
2018/11/18 22:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●気がかり
 普段から「C.J.」以上に名乗らない彼は、大きくため息を吐いた。顔なじみのハンター司祭、アルトゥーロが、安心させるような微笑みを浮かべる。
「元気がないようですね」
「うーん、もう朝から契約、契約、依頼、契約、契約、契約って感じでもうクタクタなんだよ」
 言いながら、にこにこして事務手続きを案内する同僚の女性職員をちらりと見る。
「彼女、ブルー出身でしたっけ?」
「……うん」
「気丈ですね」
「でしょ? でも作戦成功した時は酷い顔してたんだよ」
「わかりますよ。僕の故郷の村は、歪虚に襲われてなくなりましたが」
 アルトゥーロは首を横に振る。
「二十年も前、当時七歳でしたけど、この前まで寝起きしていたところがなくなってしまったと言うのは大分ショックでしたね」
「僕は幸いそう言う経験ないけどね。彼女、自分が帰れないだけで故郷そのものはあって、いずれ帰れると思ってたのに……」
「まあ、ヴィルジーリオも気に掛けているようですし大丈夫ですよ」
 そう言って、彼は友人である赤毛の司祭を指した。C.J.は目を剥く。確か朝一でやって来たところをカウンターからちらっと見たような……。
「あいつ朝来てなかった!? まだいんの!?」
「食事と手洗い以外はずっといますよ。見えるところにいると約束したそうで」
「り、律儀……」
「だから安心してください。あなた一人で彼女の身を案じる必要はありません」
「べ、別に僕はそんな心配なんて……」
「彼女のことを思って泣くあなたの涙は尊いですよ」
「まだ泣いてないんだけど!」
「ちょっと目が潤んでませんか?」
「うるさい! はい! 君との話はここでおしまい! 次の人!」

●アフターライフ
「あんた、他人のために泣くの? じゃあさ、こいつと俺のことも憐れんで泣いてくれよ」
 と、横柄な口を叩きながらどっかりと座ったのは、二十歳になったかならないかくらいの少年であった。けだるそうな顔をしている。その後ろには、不本意そうな顔をしている少年と、不安げにしている少年が立っている。
「挨拶くらいしろよ、躾のなってないガキだな」
「教務みてぇなことを言うオッサンだな」
「誰がオッサンだ誰が! C.J.と呼べ! で? 用件は? 憐れんでほしいならそこの司祭様に言えよ」
「エド、失礼だ。申し訳ありません。僕はジョン。こっちはハンクです」
 不本意そうな少年が割って入った。
「えっと、実は覚醒者になりたいんです、僕たち」
「素質があれば誰でもなれるけど……覚醒者になって何するの? 特にエド」
「別に何もしねぇよ。覚醒者になればアプリでやらかしたおかしな契約を上書きできるって聞いたから来ただけだ」
 それで職員は得心がいった。
「なるほどね。じゃあさっさとしろ。死ぬぞ君たち」
「僕はインストールしてないんですが……」
 ジョンがおずおずと言う。
「ジョンは契約しないの?」
「します」

●地に足がつかない
 幸いにも、三人とも素質があった。エドは疾影士、ハンクは魔術師、ジョンは聖導士を選択した。
「すげーな、お前が信仰を力にするってタイプか?」
 エドはジョンを見てにやにやと笑う。
「お前こそ斥候ってタイプじゃないだろ」
「お、落ち着いてよ二人とも……良いんじゃないかな。僕は二人とも、似合ってると思う」
 なんでこの三人一緒にいるんだろう。職員は呆れながら疑問に思ったが、自分には関係ない。
「エドは人を指ささない! なんだか不安だからこのままベテランにレクチャーしてもらうからちゃんと聞くこと!」
「他人のことを思って怒鳴るあんたの怒りは尊いよ」
「コボルドの群れに放り込むぞ!」
 職員はそう言い捨ててからハンターたちのたまり場に行った。
「ねぇ! ちょっと、将来に不安しかない子どもの面倒誰か見てくれない!? あのままだとコボルドの群れに轢き殺されそうなんだけど!」

解説

●目的
新たにハンターになった3人にレクチャーする
戦うことについてでも良いですし、これから新生活を始める学生にこの世界の事を話してくださっても構いません。

●新ハンターについて
エド
疾影士を選択。文学部在籍で根っからの文化系。体育の成績はあまり良くない。覚醒することで足が速くなることを密かに期待している。
ハンクは友人だと言い、ジョンのことは自分からは知人だと言うが友人と言われても否定はしない。
使徒に消されてしまった学生の中に友達もいた。アプリはハンクに付き合ってインストールしたのだが本人はぼかす。見た目よりは情に厚い。
OPでは何もしないとは言っているが対歪虚の戦い方は知りたい。

ハンク
魔術師を選択。医学部在籍だが学生なので本職の医者ほどの知識はない。背は高いが細い。
エドもジョンも友人だと言う。
使徒に消された学生の中に好きな女の子がいた。一度悪い方向に考えるとどんどんそちらに転がってドツボにはまるタイプ。何かしたくてアプリをインストールしてしまった。
よく言えば想像力が豊か。悪く言うと取り越し苦労が多いタイプ。

ジョン
聖導師を選択。どうせ2人が無茶して怪我するんだろ……治してやるよ……と言う気持ちで選択した。法学部在籍。
何でもそつなくこなすタイプ。中肉中背。
エドのことは好きではないと言うが、真面目なジョンは嫌いな奴に意地悪ができない。怒るけど。
ハンクのことは常に友人と呼ぶが、エドに関しては「一応友人」だったり「あんなやつ友達じゃない」とか言ったりする。
唯一アプリをインストールしていないが、他の2人があまりにも地に足がついていないので常にハラハラしてお節介焼いて巻き込まれている。

●その他
【空蒼】関連シナリオとしては「レフト・ムービー」「レフト・ワァーシン」となります。
特に読まなくても問題ないです。初対面でレクチャーすることもあると思います。

マスターより

こんにちは三田村です。
「先日助けていただいた鶴です」的なシナリオとなります。
もしかしたらシナリオで死んでたかも知れない彼らがここで覚醒者になってるんだから何が起きるかわからないですね。
同日午前には「戦い方は知ってる軍人にハンターとしての戦い方を教える」シナリオが出ていますが、こちらは元々一般人だった学生にものを教えるシナリオとなります。

こんなにたくさんシナリオ出せると思っていなかったので自分でもびっくりしています。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。よろしければもう少しお付き合いください。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/11/15 23:58

参加者一覧

  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 自在の弾丸
    キャリコ・ビューイ(ka5044
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • 拳で語る男
    輝羽・零次(ka5974
    人間(蒼)|17才|男性|格闘士
  • 激闘を乗り越えしルーキー
    ミトラ(ka7321
    オートマトン|14才|男性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 新人にレクチャーするの相談場
天王寺茜(ka4080
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2018/11/06 23:54:10
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/11/06 23:54:41