ゲスト
(ka0000)
【空蒼】再会~親愛なる者たちへ【郷祭】
マスター:大林さゆる

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/13 09:00
- リプレイ完成予定
- 2018/11/27 09:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
月面基地の地下にある病院。
病室で入院していた畑本は、強化人間だった。
いや、『強化人間になった』という方が、正しいのだろうか。
時折、怪我の痛みで目が覚めてしまい、畑本は、眠れない日々が続いていた。
トマーゾ教授のおかげもあり、畑本は元の穏やかな性格に戻っていたが、身体までは治すことができなかった。
そう思っていた……ある日のこと。
見舞客が訪れた。
「畑本……俺だ。分かるか?」
少しやつれたようにも見えたが、畑本には分かった。
「……田中……」
親友の名を呼ぶだけで、精一杯だった。
互いに、しばらく無言……それから、田中が話し始めた。
「俺は、脱出シャトルに乗って、月まで辿り着いた。病院に『畑本』という男性が入院していると聞いてな。いてもたってもいられず、来てしまったが……迷惑だったか?」
「迷惑かけたのは、私の方だ。お前も気が付いているだろう。私が、イクシード・アプリを使ったことを……だから、ここへ……運ばれたんだ。私は妻と娘を助けることができたが……その後、暴走していたようだ。その頃の記憶は曖昧だ。だが、赤いエクスシアに乗っていた青年に拘束されたことは、何故か……覚えている。彼は、覚醒者だったのだろうか? それとも、俺と同じく、何かを守るために、強化人間になったのだろうか?」
畑本には、知る由もなかった。
自分を捕獲したのは、OF-004というコードネームを持つ青年だということを。
「そうか。地球で君がいなくなった後、君の奥さんと娘さんが、俺の所へ来て、それから一緒に、脱出シャトルに乗ることができた」
田中はそう言いながらも、少し躊躇いがちにも見えた。
「愛子と瑠伊は……?」
震える手で、畑本が尋ねた。
「……まだ、会えていない。脱出シャトルには二人とも乗っていた。俺が二人の行方を探してみよう。きっと、崑崙のどこかにいるはずだ」
田中が、力強く、畑本の手を握り締めた。
「……ありがとう」
その一言で、気が緩んだのか、畑本は泣き崩れた。
●
翌日。
病院のフロアで、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)と名乗るハンターと出会った。
「畑本 愛子と、その娘である瑠伊を探しているのだが、何か思い当たることはないか?」
田中が人探しをしていることに気付き、マクシミリアンから声をかけたのだ。
「……データか、参考になりそうな物はあるか?」
マクシミリアンの問いかけに、田中は一枚の写真を取りだした。
「この写真に写っている女性と少女だ。この二人に見覚えはないか?」
「……今のところ、ないが……俺も探してみよう」
マクシミリアンの返答を聞いて、田中は安堵の溜息をついた。
「助かるよ。俺一人で探すとなると、時間がかかるし……できれば、赤いエクスシアに乗っていた青年とも会ってみたいが、そこまでは難しいか」
「赤いエクスシア? 見たことがあるのか? 会いたいというのは、何故だ?」
マクシミリアンが、やや鋭い眼差しだったこともあり、田中は恐る恐る応えた。
「俺ではなく、俺の親友が見たらしい。会いたいのは、礼を言いたいからだ。親友を助けてくれたから……まあ、正確に言うと、『捕まった』ということなんだが……」
そこまで言うと、田中は黙り込んだ。
察するマクシミリアン。
「田中の親友というのは、強化人間だな。だから、OF-004に捕まった後、月基地に運ばれた……そういうことか?」
「……そうだ。俺の親友は、家族を守るためにイクシード・アプリを使った。大切な者たちを救うためには、VOIDを倒せるだけの『力』が必要だった。親友の気持ちに偽りはない」
田中は、地球にいた頃、イクシード・アプリには懐疑的であった。だからこそ、最後の最後まで使うことはしなかった。
だが、畑本が家族を守るためにイクシード・アプリを使ったことは、間違っていないと思いたかった。
●
一方。
ラキ(kz0002)が本部にて、声をかけていたハンターたちが、少しずつ集まってきた。
「大きな戦いが続いたしさ、同盟の『郷祭』に参加して息抜きしようよ。気分転換になると思うよ」
自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺にある小さな村へと辿り着いた。
楽しそうに出店を廻るラキ。
美味しいそうな匂いが漂う店ばかり選ぶのは、ラキの好みだろう。
「最近、タパスが流行ってるらしいよ。あたしも食べたことあるけど、すっごく美味しいから、食べてみて」
ジュースや飲み物を販売している店もあった。
広場からは、定期的に訪れている音楽隊の曲が流れていた。
歌や踊りを披露している者たちもいて、見物している客たちが楽しそうに笑い合っていた。
気掛かりなこともあるが、改めて、ラキは実感していた。
笑顔は、それだけで、人を幸せにしてくれるということを……。
●
月面基地の地下にある病院。
病室で入院していた畑本は、強化人間だった。
いや、『強化人間になった』という方が、正しいのだろうか。
時折、怪我の痛みで目が覚めてしまい、畑本は、眠れない日々が続いていた。
トマーゾ教授のおかげもあり、畑本は元の穏やかな性格に戻っていたが、身体までは治すことができなかった。
そう思っていた……ある日のこと。
見舞客が訪れた。
「畑本……俺だ。分かるか?」
少しやつれたようにも見えたが、畑本には分かった。
「……田中……」
親友の名を呼ぶだけで、精一杯だった。
互いに、しばらく無言……それから、田中が話し始めた。
「俺は、脱出シャトルに乗って、月まで辿り着いた。病院に『畑本』という男性が入院していると聞いてな。いてもたってもいられず、来てしまったが……迷惑だったか?」
「迷惑かけたのは、私の方だ。お前も気が付いているだろう。私が、イクシード・アプリを使ったことを……だから、ここへ……運ばれたんだ。私は妻と娘を助けることができたが……その後、暴走していたようだ。その頃の記憶は曖昧だ。だが、赤いエクスシアに乗っていた青年に拘束されたことは、何故か……覚えている。彼は、覚醒者だったのだろうか? それとも、俺と同じく、何かを守るために、強化人間になったのだろうか?」
畑本には、知る由もなかった。
自分を捕獲したのは、OF-004というコードネームを持つ青年だということを。
「そうか。地球で君がいなくなった後、君の奥さんと娘さんが、俺の所へ来て、それから一緒に、脱出シャトルに乗ることができた」
田中はそう言いながらも、少し躊躇いがちにも見えた。
「愛子と瑠伊は……?」
震える手で、畑本が尋ねた。
「……まだ、会えていない。脱出シャトルには二人とも乗っていた。俺が二人の行方を探してみよう。きっと、崑崙のどこかにいるはずだ」
田中が、力強く、畑本の手を握り締めた。
「……ありがとう」
その一言で、気が緩んだのか、畑本は泣き崩れた。
●
翌日。
病院のフロアで、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)と名乗るハンターと出会った。
「畑本 愛子と、その娘である瑠伊を探しているのだが、何か思い当たることはないか?」
田中が人探しをしていることに気付き、マクシミリアンから声をかけたのだ。
「……データか、参考になりそうな物はあるか?」
マクシミリアンの問いかけに、田中は一枚の写真を取りだした。
「この写真に写っている女性と少女だ。この二人に見覚えはないか?」
「……今のところ、ないが……俺も探してみよう」
マクシミリアンの返答を聞いて、田中は安堵の溜息をついた。
「助かるよ。俺一人で探すとなると、時間がかかるし……できれば、赤いエクスシアに乗っていた青年とも会ってみたいが、そこまでは難しいか」
「赤いエクスシア? 見たことがあるのか? 会いたいというのは、何故だ?」
マクシミリアンが、やや鋭い眼差しだったこともあり、田中は恐る恐る応えた。
「俺ではなく、俺の親友が見たらしい。会いたいのは、礼を言いたいからだ。親友を助けてくれたから……まあ、正確に言うと、『捕まった』ということなんだが……」
そこまで言うと、田中は黙り込んだ。
察するマクシミリアン。
「田中の親友というのは、強化人間だな。だから、OF-004に捕まった後、月基地に運ばれた……そういうことか?」
「……そうだ。俺の親友は、家族を守るためにイクシード・アプリを使った。大切な者たちを救うためには、VOIDを倒せるだけの『力』が必要だった。親友の気持ちに偽りはない」
田中は、地球にいた頃、イクシード・アプリには懐疑的であった。だからこそ、最後の最後まで使うことはしなかった。
だが、畑本が家族を守るためにイクシード・アプリを使ったことは、間違っていないと思いたかった。
●
一方。
ラキ(kz0002)が本部にて、声をかけていたハンターたちが、少しずつ集まってきた。
「大きな戦いが続いたしさ、同盟の『郷祭』に参加して息抜きしようよ。気分転換になると思うよ」
自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺にある小さな村へと辿り着いた。
楽しそうに出店を廻るラキ。
美味しいそうな匂いが漂う店ばかり選ぶのは、ラキの好みだろう。
「最近、タパスが流行ってるらしいよ。あたしも食べたことあるけど、すっごく美味しいから、食べてみて」
ジュースや飲み物を販売している店もあった。
広場からは、定期的に訪れている音楽隊の曲が流れていた。
歌や踊りを披露している者たちもいて、見物している客たちが楽しそうに笑い合っていた。
気掛かりなこともあるが、改めて、ラキは実感していた。
笑顔は、それだけで、人を幸せにしてくれるということを……。
解説
【状況】
月面基地のドームは破壊されており、月にいる人々は地下で生活
【目的】
休日を過ごす
【行動1】月面基地の地下にある病院、その周辺
1-1.マクシミリアンと手分けして、畑本の家族を探し出す
1-2.病院へ行き、畑本(強化人間)の見舞いをする
1-3.病院の周辺を散策(物思いに耽る)
【行動2】自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺、とある小さな村
2-1.ラキと一緒に郷祭を楽しむ
2-2.仲間を連れて、郷祭に参加
2-3.単独行動で、郷祭に参加
■依頼内容
【場所】
1.月面基地の地下にある病院、その周辺
2.自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺、とある小さな村
【行動1】または【行動2】の中から「一つ」選択して、休日を過ごすこと
この依頼で購入したものは、本部が支給してくれる
ただし、データとしては残らない
例えば、「1-2」を選択して「花を買って、お見舞いに行く」という行動をした場合、
購入した花は、本部が支払ってくれる
シナリオ内容から外れた行動をすると、描写が少なくなります
■登場NPC
マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)、男性、22才。闘狩人
ラキ(kz0002)、女性、15才。疾影士
田中 正(たなか・ただし)、男性、36才
畑本 勇作(はたもと・ゆうさく)、強化人間、男性、36才、田中の親友
月面基地のドームは破壊されており、月にいる人々は地下で生活
【目的】
休日を過ごす
【行動1】月面基地の地下にある病院、その周辺
1-1.マクシミリアンと手分けして、畑本の家族を探し出す
1-2.病院へ行き、畑本(強化人間)の見舞いをする
1-3.病院の周辺を散策(物思いに耽る)
【行動2】自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺、とある小さな村
2-1.ラキと一緒に郷祭を楽しむ
2-2.仲間を連れて、郷祭に参加
2-3.単独行動で、郷祭に参加
■依頼内容
【場所】
1.月面基地の地下にある病院、その周辺
2.自由都市同盟、農耕推進地域ジェオルジ近辺、とある小さな村
【行動1】または【行動2】の中から「一つ」選択して、休日を過ごすこと
この依頼で購入したものは、本部が支給してくれる
ただし、データとしては残らない
例えば、「1-2」を選択して「花を買って、お見舞いに行く」という行動をした場合、
購入した花は、本部が支払ってくれる
シナリオ内容から外れた行動をすると、描写が少なくなります
■登場NPC
マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)、男性、22才。闘狩人
ラキ(kz0002)、女性、15才。疾影士
田中 正(たなか・ただし)、男性、36才
畑本 勇作(はたもと・ゆうさく)、強化人間、男性、36才、田中の親友
マスターより
大規模作戦、お疲れ様でした。
大林です。
【空蒼】事後シナリオですが、【郷祭】とのダブルタグになっています。
強化人間に関わりたいハンターさんは【行動1】
休日は祭りに参加してみたいハンターさんは【行動2】
どちらか一つ選択して、依頼に参加することができます。
OF-004(クドウ・マコト)については、「話題」として出すことは可能です。
本人は登場しませんので、ご注意ください。
それでは、お気軽にお楽しみください。
大林です。
【空蒼】事後シナリオですが、【郷祭】とのダブルタグになっています。
強化人間に関わりたいハンターさんは【行動1】
休日は祭りに参加してみたいハンターさんは【行動2】
どちらか一つ選択して、依頼に参加することができます。
OF-004(クドウ・マコト)については、「話題」として出すことは可能です。
本人は登場しませんので、ご注意ください。
それでは、お気軽にお楽しみください。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/23 02:37