ゲスト
(ka0000)
王国最強ロボ――精霊契約交渉編
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- ユニット参加人数
- 現在4 / 0~8
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/19 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/11/28 07:30
オープニング
●暴走
「エネルギー充填120パーセント」
試作機を監視中のセンサーが、あり得ない数字を報告した。
「ひゃく……にじゅう?」
理論上の限界が100になるよう設定している。
常識的考えれば誤作動のはずだ。
「センサーに異常ありません」
「停止信号に反応無し、エンジンが暴走しています!」
既存CAMとは異質な印象の機体が神々しく輝く。
信心深いリアルブルー人やクリムゾンウェスト人が、何かに気付いて愕然とした。
「使徒……様?」
「確かに、蒼大精霊の使徒と似た印象が……」
信心深い者達がその場で跪く。
そして、信仰心3割危機感7割で全身全霊で祈り出す。
「精霊様ステイ、ステイですっ。エンジン爆発しちゃうのーっ」
「あっ、あっ、計測機器変質しちゃうの。それ試作機本体より高いの。やめて……やめてよぅ」
大混乱である。
現場を指揮するアダム・マンスフィールドは、淡々と刻霊術を使い機体の機能を低下させる。
抗議のポーズをとる試作機が、聖堂戦士団と王国騎士隊により制圧された。
●会談
「おぬしら禁忌というものがないのか」
精霊プラトニスが大きく息を吐く。
噴き出す風は少量でも存在感は嵐の如くだ。
大精霊クリムゾンウェストの一側面であるのだから当然かもしれない。
「王国と聖堂教会には十分配慮しているつもりですよ」
所長である老博士はにこやかに挨拶する。
「ようこそおいでくださいました。私、この研究所の責任者であるリチャード・クラフトマンと申します」
普段の邪悪さは感じられない。
リアルブルーのスーツを上品に着こなし、王侯に対する態度でプラトニスを歓迎する。
無骨ではあっても陽気なプラトニスの顔に、胃の痛みに耐えているかのような表情が浮かんだ。
それに気付いた上で気付かないふりをして、所長はさらに言葉を続ける。
「アダム氏から話は聞いています。精霊と結んだ契約を我々も忠実に守っていくつもりです」
胃袋的存在が猛烈に痛みだし、プラトニスの顔を微かに痙攣させる。
助けを求めるようにアダムを見ると、困った顔で首を左右に振られてしまった。
リチャードを見下ろす。
ハンター達と比べると弱々しいマテリアルしか持っていない。
質も邪悪であり、しかし非常に純粋。
率直に表現して扱いに困るタイプの人間だ。
「それについては後で話そう」
目を試作機に向ける。
小精霊というには強すぎる精霊が試作機から抜け出す。
人間に当てはめると澄まし顔にあたる態度で元の役割に戻るが、跪き待機する試作機が気になって仕方が無いようだ。
無理もない。
邪神を倒すという目標を大真面目に掲げ、実際に強力な刃を作り上げる者など滅多に存在しない。
現時点では王級の歪虚にも及ばない力でしかなくても、手を貸してしまいたくなる精霊は大勢いるはずだ。
だからこそこのままにはしておけない。
大精霊ならともかく、中小精霊は力を貸せば貸すほど磨り減っていく。
邪神と決着がつく前に、あるいは王級の歪虚と戦う前に、精霊が消耗し過ぎてしまえば戦う前に負けが決まりかねない。
「あれは危険だ」
捨てろとは言うつもりはない
ただ、精神的に未熟な精霊が入り込まないようにするための工夫を強く要求した。
●現状報告
「従うのか?」
精霊プラトニスとの会談が終わってしばらくして、アダムは本心から驚き目を丸くした。
この所長なら、有力な精霊でも騙して利用すると思い込んでいたのだ。
なお、副所長以下全員も同じように思い込んでいる。
普段の言動が酷過ぎるので自業自得であった。
「人間に置き換えれば、正マテリアルという重要インフラ企業の役員だろう? 開発の邪魔にならない範囲でなら従うとも」
所長は罪悪感も気負いも無く言い切った。
「またそういうことを言う」
「言わずに問題を大きくするよりマシだろう」
いつも通りに、両者の世界観が違い過ぎた。
「始めるぞ」
会議室のカーテンが閉められ薄暗くなる。
プロジェクターが光を灯し、1枚の設計図を白壁に映し出す。
「お集まりの皆さん」
元々いた研究者、連合宙軍やリアルブルー企業から流れて来た技術者、野良パルムを始めとする精霊の視線が所長と設計図に集中する。
「開発は順調です」
グラズヘイム王国の国産CAM開発計画として立ち上がり、現所長が乗っ取り、ハンターが新素材を調教し各国技術をぶち込んだ結果がこの設計図だ。
「アダム氏の技術によりブレイクスルーが発生しました」
意識を機体に移す技術だ。
操縦者を使い捨てにする外道な技術を目指すならともかく、真っ当に実現しようとすれば実現に何十年かかる分からない超技術である。
「新しい機体の潜在能力を引き出したのです!」
画像が切り替わる。
映し出された試作機は、CAMなのに高位覚醒者の生身じみた動きをしている。
「基本能力は全体的に高く、スキルトレースは現時点でも現行機を少しですが上回っています。調整を進めればもっと上も狙えるでしょう」
拍手は起きない。
そのくらいは当然という雰囲気だ。
「エンジンを含む効率化がもたらす副産物もあります」
プロジェクターの光が消える。
カーテンが引かれ、後光を放つ試作機が現れる。
光は短時間で消えるが、力の質も量もかなりのものだ。
「余剰のエネルギーは攻撃にも防御にも転用可能と推測できます。残念ながら攻防一体とはいかないようですが」
ハンターに協力を仰いで具体的な使い方を探るつもりだと、穏やかな猫を被って説明する。
「課題もあります。スポンサーから霊的な防御の弱さを指摘されました。もっともな指摘ですので、防御にまわすリソースを増やす予定です」
再度カーテンが引かれてプロジェクターが起動。
先程とは異なる、装甲をまとった騎士風の姿で映し出される。
「装甲の調整はハンターに直接依頼します。これは基本的に避ける機体です。装甲が邪魔になれば戦闘力が激減するでしょうから、実際に使う者の手が必要です」
用意したパーツと装甲についても説明する。
開発期間を少しでも短縮するため、一体型や外付け型、平面から流線型、薄いのから厚いのまであるらしい。
「以上で説明を終わり、続いて質疑応答に入ります。全体的な方針に異論は? ……ないようですね」
所長の口が三日月状に吊り上がる。
目は野心と好奇心で輝き、歪虚よりも悪魔らしい雰囲気だ。
「いつも通りに楽しく仕事をしましょう。では解散」
徐々に、完成へ近づいていた。
「エネルギー充填120パーセント」
試作機を監視中のセンサーが、あり得ない数字を報告した。
「ひゃく……にじゅう?」
理論上の限界が100になるよう設定している。
常識的考えれば誤作動のはずだ。
「センサーに異常ありません」
「停止信号に反応無し、エンジンが暴走しています!」
既存CAMとは異質な印象の機体が神々しく輝く。
信心深いリアルブルー人やクリムゾンウェスト人が、何かに気付いて愕然とした。
「使徒……様?」
「確かに、蒼大精霊の使徒と似た印象が……」
信心深い者達がその場で跪く。
そして、信仰心3割危機感7割で全身全霊で祈り出す。
「精霊様ステイ、ステイですっ。エンジン爆発しちゃうのーっ」
「あっ、あっ、計測機器変質しちゃうの。それ試作機本体より高いの。やめて……やめてよぅ」
大混乱である。
現場を指揮するアダム・マンスフィールドは、淡々と刻霊術を使い機体の機能を低下させる。
抗議のポーズをとる試作機が、聖堂戦士団と王国騎士隊により制圧された。
●会談
「おぬしら禁忌というものがないのか」
精霊プラトニスが大きく息を吐く。
噴き出す風は少量でも存在感は嵐の如くだ。
大精霊クリムゾンウェストの一側面であるのだから当然かもしれない。
「王国と聖堂教会には十分配慮しているつもりですよ」
所長である老博士はにこやかに挨拶する。
「ようこそおいでくださいました。私、この研究所の責任者であるリチャード・クラフトマンと申します」
普段の邪悪さは感じられない。
リアルブルーのスーツを上品に着こなし、王侯に対する態度でプラトニスを歓迎する。
無骨ではあっても陽気なプラトニスの顔に、胃の痛みに耐えているかのような表情が浮かんだ。
それに気付いた上で気付かないふりをして、所長はさらに言葉を続ける。
「アダム氏から話は聞いています。精霊と結んだ契約を我々も忠実に守っていくつもりです」
胃袋的存在が猛烈に痛みだし、プラトニスの顔を微かに痙攣させる。
助けを求めるようにアダムを見ると、困った顔で首を左右に振られてしまった。
リチャードを見下ろす。
ハンター達と比べると弱々しいマテリアルしか持っていない。
質も邪悪であり、しかし非常に純粋。
率直に表現して扱いに困るタイプの人間だ。
「それについては後で話そう」
目を試作機に向ける。
小精霊というには強すぎる精霊が試作機から抜け出す。
人間に当てはめると澄まし顔にあたる態度で元の役割に戻るが、跪き待機する試作機が気になって仕方が無いようだ。
無理もない。
邪神を倒すという目標を大真面目に掲げ、実際に強力な刃を作り上げる者など滅多に存在しない。
現時点では王級の歪虚にも及ばない力でしかなくても、手を貸してしまいたくなる精霊は大勢いるはずだ。
だからこそこのままにはしておけない。
大精霊ならともかく、中小精霊は力を貸せば貸すほど磨り減っていく。
邪神と決着がつく前に、あるいは王級の歪虚と戦う前に、精霊が消耗し過ぎてしまえば戦う前に負けが決まりかねない。
「あれは危険だ」
捨てろとは言うつもりはない
ただ、精神的に未熟な精霊が入り込まないようにするための工夫を強く要求した。
●現状報告
「従うのか?」
精霊プラトニスとの会談が終わってしばらくして、アダムは本心から驚き目を丸くした。
この所長なら、有力な精霊でも騙して利用すると思い込んでいたのだ。
なお、副所長以下全員も同じように思い込んでいる。
普段の言動が酷過ぎるので自業自得であった。
「人間に置き換えれば、正マテリアルという重要インフラ企業の役員だろう? 開発の邪魔にならない範囲でなら従うとも」
所長は罪悪感も気負いも無く言い切った。
「またそういうことを言う」
「言わずに問題を大きくするよりマシだろう」
いつも通りに、両者の世界観が違い過ぎた。
「始めるぞ」
会議室のカーテンが閉められ薄暗くなる。
プロジェクターが光を灯し、1枚の設計図を白壁に映し出す。
「お集まりの皆さん」
元々いた研究者、連合宙軍やリアルブルー企業から流れて来た技術者、野良パルムを始めとする精霊の視線が所長と設計図に集中する。
「開発は順調です」
グラズヘイム王国の国産CAM開発計画として立ち上がり、現所長が乗っ取り、ハンターが新素材を調教し各国技術をぶち込んだ結果がこの設計図だ。
「アダム氏の技術によりブレイクスルーが発生しました」
意識を機体に移す技術だ。
操縦者を使い捨てにする外道な技術を目指すならともかく、真っ当に実現しようとすれば実現に何十年かかる分からない超技術である。
「新しい機体の潜在能力を引き出したのです!」
画像が切り替わる。
映し出された試作機は、CAMなのに高位覚醒者の生身じみた動きをしている。
「基本能力は全体的に高く、スキルトレースは現時点でも現行機を少しですが上回っています。調整を進めればもっと上も狙えるでしょう」
拍手は起きない。
そのくらいは当然という雰囲気だ。
「エンジンを含む効率化がもたらす副産物もあります」
プロジェクターの光が消える。
カーテンが引かれ、後光を放つ試作機が現れる。
光は短時間で消えるが、力の質も量もかなりのものだ。
「余剰のエネルギーは攻撃にも防御にも転用可能と推測できます。残念ながら攻防一体とはいかないようですが」
ハンターに協力を仰いで具体的な使い方を探るつもりだと、穏やかな猫を被って説明する。
「課題もあります。スポンサーから霊的な防御の弱さを指摘されました。もっともな指摘ですので、防御にまわすリソースを増やす予定です」
再度カーテンが引かれてプロジェクターが起動。
先程とは異なる、装甲をまとった騎士風の姿で映し出される。
「装甲の調整はハンターに直接依頼します。これは基本的に避ける機体です。装甲が邪魔になれば戦闘力が激減するでしょうから、実際に使う者の手が必要です」
用意したパーツと装甲についても説明する。
開発期間を少しでも短縮するため、一体型や外付け型、平面から流線型、薄いのから厚いのまであるらしい。
「以上で説明を終わり、続いて質疑応答に入ります。全体的な方針に異論は? ……ないようですね」
所長の口が三日月状に吊り上がる。
目は野心と好奇心で輝き、歪虚よりも悪魔らしい雰囲気だ。
「いつも通りに楽しく仕事をしましょう。では解散」
徐々に、完成へ近づいていた。
解説
・装甲
既存機の改造ではなく新規建造された素体に、精霊に配慮した(精霊が無意味に入り込まない)装甲をほどこしてください
書類上では抗呪装甲開発となっており、実際に呪いや歪虚に対する抵抗力も増える予定です
巧くデザインすれば飛行に向いた装甲にできるかも?
複数種類開発しても問題なし
・余剰エネルギー運用法
新規操縦系(と精霊のちょっかいまたは助力)により、魔導エンジンから余剰エネルギーを取り出すことが可能になりました
常時取り出すとエンジンが壊れるので時間制限ありです
プラトニスは「器用さに欠ける」そコメント
それ以外のことはほとんど判明していません
できる限り多くの使い道を見つけて下さい
・スキルトレースの改善
超重要です
すごく地味です
スキルを使っては機体の設定を修正することを延々繰り返す必要があります
・対精霊交渉
精霊が燃料にされたり精霊が酷使されたり、精霊が何か変な目にあわされるのではないかとプラトニスが懸念を抱いています
だいたい所長のせいです
なんとか頑張って交渉して上手な落としどころにもっていってください
精霊以外とも交渉可
・名付け
新規機体の名前を募集します
名前の発表は、新規機体実装が近づいてからになる予定です
募集は次回以降も継続予定
NPC
・所長
連合宇宙軍等から資材や情報を主に自腹で引っ張ってきます
最近は渉外中心に活動
72歳
・アダム・マンスフィールド
刻令術の専門家
現場指揮担当
主要な研究成果は「A氏の道程「飛べ! ヨリシロサッカー!」」参照
筋肉
・精霊プラトニス
えらい精霊
すごい筋肉
プレイングで言及がない場合どうなるか
・装甲
特殊金属に、パイロット以外どっかいけの呪いを聖堂教会が込めた分厚い装甲に決定。抵抗力増大、他全能力低下
・余剰エネルギー運用法
開発失敗
・スキルトレースの改善
微かに改善
・対精霊交渉
プラトニスが開発中止を主張
・名付け
不明
既存機の改造ではなく新規建造された素体に、精霊に配慮した(精霊が無意味に入り込まない)装甲をほどこしてください
書類上では抗呪装甲開発となっており、実際に呪いや歪虚に対する抵抗力も増える予定です
巧くデザインすれば飛行に向いた装甲にできるかも?
複数種類開発しても問題なし
・余剰エネルギー運用法
新規操縦系(と精霊のちょっかいまたは助力)により、魔導エンジンから余剰エネルギーを取り出すことが可能になりました
常時取り出すとエンジンが壊れるので時間制限ありです
プラトニスは「器用さに欠ける」そコメント
それ以外のことはほとんど判明していません
できる限り多くの使い道を見つけて下さい
・スキルトレースの改善
超重要です
すごく地味です
スキルを使っては機体の設定を修正することを延々繰り返す必要があります
・対精霊交渉
精霊が燃料にされたり精霊が酷使されたり、精霊が何か変な目にあわされるのではないかとプラトニスが懸念を抱いています
だいたい所長のせいです
なんとか頑張って交渉して上手な落としどころにもっていってください
精霊以外とも交渉可
・名付け
新規機体の名前を募集します
名前の発表は、新規機体実装が近づいてからになる予定です
募集は次回以降も継続予定
NPC
・所長
連合宇宙軍等から資材や情報を主に自腹で引っ張ってきます
最近は渉外中心に活動
72歳
・アダム・マンスフィールド
刻令術の専門家
現場指揮担当
主要な研究成果は「A氏の道程「飛べ! ヨリシロサッカー!」」参照
筋肉
・精霊プラトニス
えらい精霊
すごい筋肉
プレイングで言及がない場合どうなるか
・装甲
特殊金属に、パイロット以外どっかいけの呪いを聖堂教会が込めた分厚い装甲に決定。抵抗力増大、他全能力低下
・余剰エネルギー運用法
開発失敗
・スキルトレースの改善
微かに改善
・対精霊交渉
プラトニスが開発中止を主張
・名付け
不明
マスターより
王国最強ロボ――新技術導入編の続きの、ユニット開発シナリオです
完成まで続きます
メーガンは質問卓担当です
完成まで続きます
メーガンは質問卓担当です
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/24 13:35
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
タコ部屋(相談卓) ミグ・ロマイヤー(ka0665) ドワーフ|13才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/11/18 23:04:27 |
|
![]() |
メーガンに質問 ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/11/16 23:15:24 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/14 21:29:29 |