ゲスト
(ka0000)
【落葉】水汲み娘は血を流す
マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/11/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/12/06 19:00
オープニング
●事の発端を語るオフィス職員の視点
ゾンネンシュトラール帝国、その帝都などの主要都市ともなれば、社会資本が整備され、生活に必要なものはすぐに手に入るであろう。だが、そこから外れた田舎ともなれば、そうではない。
火を起こすためには薪や柴が必要であるし、水を使うためには毎日川へ汲みに行かなければならない。1日の大半を生活のための諸行為にとられ、娯楽や勉学などはなかなか行うことはできなかった。
ここもそんなありふれた田舎のひとつであった。
母の顔はよく日に焼けていて赤茶色だ。そこに皺が深く刻まれており、お世辞にも美しいとは言えないが、生命に満ち溢れている感じがある。
彼女は家の玄関で、娘を送り出すところだった。
娘は10歳前後にみえるが、彼女もまた、生活の担い手であった。これから近くの川へ甕を担いで食事などに使う水を汲みに行くのである。
「気をつけて行ってくるんですよ」
「はい母さん」
穏やかな母の言葉に、娘は元気に返事をした。
太陽はまだ地平線付近にあり、空は白く濁ったような朝である。夏が終わり、秋も去りつつある。冬を控えた朝の空気はシンと冷たく澄んでいた。
「では、行って来ます」
娘は歩き出す。
母はその背中が山の中に消えて、樹木の陰で見えなくなるまでたっぷり見送ったのだった。
それから、あまり時間は経っていない。
母が、そろそろ娘は川についたかしら、と思案しながら、自分の仕事をこなしているところだった。
轟音があたりを揺らしたのだった。
それは何か重たいものが空から降って来たようでもあり、同時に鋭いものが地面に突き立ったようでもあった。
それは決して自然が発する音ではないことを母はすぐに確信した。
外へ出て音の聞こえた方向を見る。
それはここから一番近い川のある方で、つまり娘が向かった先であるのだった。
この母は、即座に自分の娘を心配した。得体の知れない轟音の正体を探るより、何より先にである。
だが、その音のした方に、続いて異変が起こった。
まるで風船が膨れるように、黒い球形がむくむくと現れたのである。
つまり、これが今回の依頼で排除してほしい異界のことだ。
母は、娘の安否を確かめようとすぐに家を飛び出して行ったのだが、これは幸いに、同じく轟音を聞き、近くにいた近隣住民が止めた。何が起きているかわからない場所へ向かわせるのは危険すぎるからだ。
水汲みに行こうとしていた他の住民たちは轟音を聞きつけて行くのをやめるか引き返して来るかしたが、例の娘は帰ってこなかった。また、戻って来た者たちの証言によれば、黒い球形──つまり異界からは武器を持ったスケルトンがぞろぞろ這い出して来ているという。
水汲みに行った娘は異界付近でまだ生きているか……あるいは、すでに死んでいるだろう。
ハンター諸君には、この異界を排除しつつ、娘を探し出してほしい。
仮に彼女が死んでいたら、遺体を持ち帰って来てくれたまえ。
異界を消失させるには、異界の中に突入して、中にあるソードオブジェクトを破壊する必要がある。
もちろん異界から湧き出ているスケルトンを放置することはできない。もし水汲みに行った娘が生きていた場合、スケルトンは彼女にとって非常な脅威だからだ。
また、反影作戦時のデータから、異界由来のモノは元になった異界が消滅すれば同じく消滅する運命にあるようなのでこのことも依頼遂行に役立ててほしい。
●水汲みに行った娘の視点
水汲みにいった娘は生きていた。
今はある樹の陰に隠れている。
彼女の足は血にまみれていた。
ソードオブジェクトが突き刺さった衝撃で、吹き飛ばされて、持って来た甕が割れて、その破片で足の腿を切ってしまったのだ。
痛みにむせぶ娘であったが、川岸に黒い剣が突き刺さり、黒い球形が展開し、そこからスケルトンが湧き出るのを見て、異常事態を悟った。
足の傷は深く、歩くことはできない。娘は這って川岸から遠ざかり、樹の陰に隠れたのだ。
だが、見つかるのは時間の問題だった。
この傷では遠くへ行けないし、仮に行くことができたとしても、血痕が残ってしまうからだ。
娘は息を殺しながら、心の中で、助けて、と繰り返し叫ぶ。
同時に我が身に危険がないか、或いは助けが来ていないか確かめるために耳をすますのだった。
ゾンネンシュトラール帝国、その帝都などの主要都市ともなれば、社会資本が整備され、生活に必要なものはすぐに手に入るであろう。だが、そこから外れた田舎ともなれば、そうではない。
火を起こすためには薪や柴が必要であるし、水を使うためには毎日川へ汲みに行かなければならない。1日の大半を生活のための諸行為にとられ、娯楽や勉学などはなかなか行うことはできなかった。
ここもそんなありふれた田舎のひとつであった。
母の顔はよく日に焼けていて赤茶色だ。そこに皺が深く刻まれており、お世辞にも美しいとは言えないが、生命に満ち溢れている感じがある。
彼女は家の玄関で、娘を送り出すところだった。
娘は10歳前後にみえるが、彼女もまた、生活の担い手であった。これから近くの川へ甕を担いで食事などに使う水を汲みに行くのである。
「気をつけて行ってくるんですよ」
「はい母さん」
穏やかな母の言葉に、娘は元気に返事をした。
太陽はまだ地平線付近にあり、空は白く濁ったような朝である。夏が終わり、秋も去りつつある。冬を控えた朝の空気はシンと冷たく澄んでいた。
「では、行って来ます」
娘は歩き出す。
母はその背中が山の中に消えて、樹木の陰で見えなくなるまでたっぷり見送ったのだった。
それから、あまり時間は経っていない。
母が、そろそろ娘は川についたかしら、と思案しながら、自分の仕事をこなしているところだった。
轟音があたりを揺らしたのだった。
それは何か重たいものが空から降って来たようでもあり、同時に鋭いものが地面に突き立ったようでもあった。
それは決して自然が発する音ではないことを母はすぐに確信した。
外へ出て音の聞こえた方向を見る。
それはここから一番近い川のある方で、つまり娘が向かった先であるのだった。
この母は、即座に自分の娘を心配した。得体の知れない轟音の正体を探るより、何より先にである。
だが、その音のした方に、続いて異変が起こった。
まるで風船が膨れるように、黒い球形がむくむくと現れたのである。
つまり、これが今回の依頼で排除してほしい異界のことだ。
母は、娘の安否を確かめようとすぐに家を飛び出して行ったのだが、これは幸いに、同じく轟音を聞き、近くにいた近隣住民が止めた。何が起きているかわからない場所へ向かわせるのは危険すぎるからだ。
水汲みに行こうとしていた他の住民たちは轟音を聞きつけて行くのをやめるか引き返して来るかしたが、例の娘は帰ってこなかった。また、戻って来た者たちの証言によれば、黒い球形──つまり異界からは武器を持ったスケルトンがぞろぞろ這い出して来ているという。
水汲みに行った娘は異界付近でまだ生きているか……あるいは、すでに死んでいるだろう。
ハンター諸君には、この異界を排除しつつ、娘を探し出してほしい。
仮に彼女が死んでいたら、遺体を持ち帰って来てくれたまえ。
異界を消失させるには、異界の中に突入して、中にあるソードオブジェクトを破壊する必要がある。
もちろん異界から湧き出ているスケルトンを放置することはできない。もし水汲みに行った娘が生きていた場合、スケルトンは彼女にとって非常な脅威だからだ。
また、反影作戦時のデータから、異界由来のモノは元になった異界が消滅すれば同じく消滅する運命にあるようなのでこのことも依頼遂行に役立ててほしい。
●水汲みに行った娘の視点
水汲みにいった娘は生きていた。
今はある樹の陰に隠れている。
彼女の足は血にまみれていた。
ソードオブジェクトが突き刺さった衝撃で、吹き飛ばされて、持って来た甕が割れて、その破片で足の腿を切ってしまったのだ。
痛みにむせぶ娘であったが、川岸に黒い剣が突き刺さり、黒い球形が展開し、そこからスケルトンが湧き出るのを見て、異常事態を悟った。
足の傷は深く、歩くことはできない。娘は這って川岸から遠ざかり、樹の陰に隠れたのだ。
だが、見つかるのは時間の問題だった。
この傷では遠くへ行けないし、仮に行くことができたとしても、血痕が残ってしまうからだ。
娘は息を殺しながら、心の中で、助けて、と繰り返し叫ぶ。
同時に我が身に危険がないか、或いは助けが来ていないか確かめるために耳をすますのだった。
解説
●目的
異界の排除、および娘の保護あるいは遺体の回収
●場所について
ソードオブジェクトが刺さっているのはある山中の川岸です。
そこから展開された異界はとても大きく、周囲の木々の大きさを超えているので、発見するのは容易です。
川岸に到達するまでの山中には木々が茂っており視界が悪いですが、川岸は砂利のため木々はなく障害物はありません。
●敵について
剣や弓を装備したスケルトン……数は不明。
弓を装備したスケルトンは異界の近くで警戒を、剣を装備したスケルトンは周りをうろうろして敵がいないか探しているような素振りを見せています。
異界に突入するにはスケルトンを蹴散らして行く必要があるでしょう。
また、異界由来のモノは、元になった異界が消滅すれば、多少のタイムラグはあるようですが同じく消滅します。
●ソードオブジェクトについて
異界を排除するには、異界の中に突入して、ソードオブジェクトを破壊する必要があります。
異界の中では過去の帝国が再現されているようです。
PL情報
異界の中は帝国の過去にあった、ある村が盗賊に襲われている場面が再現されています。
盗賊や逃げ惑う村人たちをくぐり抜け、ソードオブジェクトまでたどり着き、これを破壊してください。
また、ソードオブジェクト自体は巨大なため、内部に突入すれば見つけるのは容易です。
●水汲みに行った娘について(PL情報)
ハンターたちの共有している情報では安否不明の状態ですが、娘は生きています。
オープニングの「●水汲みに行った娘の視点」はPL情報になります。
水汲みに行った娘がいるのは、異界から南に50スクエアほど離れた、川岸近くの樹の陰です。
彼女は足(腿)に大きな切り傷を負っており、歩くことができない状態です。出血がひどく、助ける場合には何かしらの手当があると良いでしょう。
また放っておくと、彼女はスケルトンたちに見つけられてしまいます。
異界の排除、および娘の保護あるいは遺体の回収
●場所について
ソードオブジェクトが刺さっているのはある山中の川岸です。
そこから展開された異界はとても大きく、周囲の木々の大きさを超えているので、発見するのは容易です。
川岸に到達するまでの山中には木々が茂っており視界が悪いですが、川岸は砂利のため木々はなく障害物はありません。
●敵について
剣や弓を装備したスケルトン……数は不明。
弓を装備したスケルトンは異界の近くで警戒を、剣を装備したスケルトンは周りをうろうろして敵がいないか探しているような素振りを見せています。
異界に突入するにはスケルトンを蹴散らして行く必要があるでしょう。
また、異界由来のモノは、元になった異界が消滅すれば、多少のタイムラグはあるようですが同じく消滅します。
●ソードオブジェクトについて
異界を排除するには、異界の中に突入して、ソードオブジェクトを破壊する必要があります。
異界の中では過去の帝国が再現されているようです。
PL情報
異界の中は帝国の過去にあった、ある村が盗賊に襲われている場面が再現されています。
盗賊や逃げ惑う村人たちをくぐり抜け、ソードオブジェクトまでたどり着き、これを破壊してください。
また、ソードオブジェクト自体は巨大なため、内部に突入すれば見つけるのは容易です。
●水汲みに行った娘について(PL情報)
ハンターたちの共有している情報では安否不明の状態ですが、娘は生きています。
オープニングの「●水汲みに行った娘の視点」はPL情報になります。
水汲みに行った娘がいるのは、異界から南に50スクエアほど離れた、川岸近くの樹の陰です。
彼女は足(腿)に大きな切り傷を負っており、歩くことができない状態です。出血がひどく、助ける場合には何かしらの手当があると良いでしょう。
また放っておくと、彼女はスケルトンたちに見つけられてしまいます。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
【落葉】連動シナリオをお届けします。
今回は異界の排除です。
異界内に突入してソードオブジェクトを破壊し、異界を排除してください。
水汲みに行った娘のこともよろしくおねがいします。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
【落葉】連動シナリオをお届けします。
今回は異界の排除です。
異界内に突入してソードオブジェクトを破壊し、異界を排除してください。
水汲みに行った娘のこともよろしくおねがいします。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/11/30 13:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓【異界掃除と迷子探し】 蜜鈴=カメーリア・ルージュ(ka4009) エルフ|22才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2018/11/21 18:27:32 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/11/19 23:49:03 |