ゲスト
(ka0000)
年の終わりに何をする?
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2018/12/26 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/01/04 22:00
オープニング
●歳末のユニゾン
12月の末。
緑と花に包まれた南海の小島ユニゾンには、いつもと変わらぬ平穏な時間が流れている。
現在住民の大半を占めるコボルドたちは大陸の保養所で長期休暇中。
港湾地区の商店は軒並み休業。
現在島に在住している市民は、外部者宿泊所に勤務している11名の人間だけ。
こう書くといかもゴーストタウン化したような印象を与えるが、実のところそんなことはない。
コボルドたちは転移扉を使ってちょろちょろ様子見に戻ってくるし、浜辺には人魚が群れているし、グリーク商会の商船関係者も定期的に入ってくるしで、人足はさほど衰えてないのである。
それはそれとしてマゴイのたゆみなきユニオン布教活動が功を奏したというべきなのかどうか、つい最近何と、わずか2名ではあるが、自発的な市民候補者が現れるに至った。
それはマゴイをおおいに喜ばせている。
ウテルスの手入れをしたり、スペットの顔を復元するための計画書を作ったり、島内環境管理装置の点検をしたりといった仕事をしつつ、自然と鼻歌を歌ってしまうほどに。
ユニオン、ユニオン、いいところ……
響き渡るその歌は緩やかなマテリアルの波動となって、市民生産機関の内部照明をほのかに色づける。本人は気づいていないが。
それが不意に止んだ。ウォッチャーから彼女に連絡が入ったのだ。
【マゴイ、市民生産機関へ 魔術師協会 からアクセスが入りました。アクセスしてきたのは 英霊 ぴょこ θ・F・92438・ソルジャー です】
『……あら、θ・F・92438・ソルジャーが……何かしらね……』
首を傾げながら通信室に入り機械の前へ。
出身地を同じくする英霊の声が聞こえてきた。
『もしもし、マゴイ、おるかの?』
『……はい……もしもし……こちらユニゾン島市民生産機関管理担当μ・F・92756471・マゴイ……』
『おお、マゴイおったかの。元気かの』
『……元気よ……何のご用事かしら……』
『んむ。今年も後少しで終わりじゃからして、よいお年をの挨拶をしておこうかと思うての』
マゴイはたっぷり3分間考え、質問した。
『……それは……どういう意味の挨拶なのかしら……』
ユニオンには年末年始を祝う習慣がない。週二日の休日と年に二カ月の長期休暇以外、これといったイベントがない。だから、ぴょこが言っていることがちょっと理解しづらかったのだ。
ぴょこもそれを分かっていたので、この世界において年末年始は特別な意味を持つものであるということを彼女に説明した。
続けてこう言った。
『その間はほとんどの者がのう、家族と過ごすのじゃ。都会へ働きに出ておる者も村に帰って来て、一緒に祝うのじゃ』
マゴイはつくづく嫌だというふうに眉をひそめ、こう漏らす。
『……家族と……三日も過ごす……なんていやらしい風習……』
『……まあ、ユニオン的にはそうかもしれんがの。とにかくクリムゾンでは年の終わりと始めにあれこれイベントするのじゃて。ユニゾンでも、なんぞやってみるといいかもしれぬぞ。ではの、邪魔したの』
ぴょこからの通信は終わった。
そこでウォッチャーが、また彼女に連絡した。
【マゴイ、グリーク商会の交易船が入港しました。市民志願者 ジグ・ソーヤー アスカ・井上 も乗船しています――】
●歳末の訪問者
ユニゾン港に降り立ったジグとアスカは、へえ、という顔をした。
「意外と開けてるんだな。人口がものすごく少ないって聞いたから、村みたいなのかと思ってたんだけど、そんな規模じゃないな、これ。普通に町って呼んでいいレベルだろ」
「そうね。なんだか閑散としてるけど、ハコモノは揃ってる感じ」
彼らの後ろから降りてくるのは、スペットとマリー。
「あんた、刑務所にいなくて大丈夫なわけ?」
「大丈夫や。社会奉仕活動ちゅう名目、タモンはんに作ってもろうとる。とにかく早いところマゴイに、俺の生体細胞のサンプル渡しとこうと思ってな。手続が終わり次第、顔の製作にかかってもらわんと……ところでお前は何しにユニゾンへ来たんや。エルフハイムに里帰りせんでええんか」
「いいのよ里帰りの一回や二回や三回や四回や五回キャンセルしたって。私たちの寿命は長いんだから。どうしても今、マゴイにクギを刺しておきたいのよ。直に会って」
「どういうこっちゃ」
「ナルシスくん、この冬ユニゾンの保養所でバイトしてるのよ。だから、万が一にも、その機に乗じて彼に手を出さないようにって言っておきたいの――もし手を出したらただじゃおかないから」
「ないやろ、そんなん」
「どうしてそう言い切れるの」
「色々理由はあるけど、まず第一にあいつ体があらへんがな。手ぇなんか最初から出されへん」
「そんっなのこの際何の保証にもならないでしょー! とにかくナルシスくんは私のものなんだから!」
そこへマゴイがやってきた。珍しく急いだ様子で。
『……市民候補……ソルジャー大歓迎……』
●ちょうどその頃、カチャ・タホは。
ペリニョンからもユニゾンからも遠く離れた辺境、タホ郷へ至る道。
そこでは降りしきる雪にまみれたカチャがぶつぶつ呟いていた。
「……あー……今年は帰らないって去年決めてたはずなのになあ……」
彼女は歩いて行く。郷への土産を両手に抱えて。
大好きとは言いがたいが、それでも事あるごとに帰らざるを得ない。それが彼女にとっての故郷である。
ヴヴヴと低い声が聞こえてきた。行く手に目玉が六つある虎が立ち塞がっている。
カチャは土産を降ろし、腰に結わえていた斧を握った。電光石火の速さで虎に打ってかかり、虎の首を切り落とす。黒い蒸気となって消え行く骸をそのままにまた荷物を抱え、歩きだす。
「郷にはアーマーがあるんだから、前もって道を除雪しといてくれればいいのに……」
ガルルルルと低い声が聞こえてきた。行く手に頭が骸骨になった白熊が立ち塞がっている。
カチャは土産を降ろし、腰に結わえていた斧を握る――前に叫んだ。
「もー! これで10匹目ー!」
解説
補足説明
これは、年の瀬を過ごすためのシナリオです。
大晦日から新年にかけての一日を描写することになります。
それぞれ過ごしたい年末を過ごしてください。家族といてもよし、1人でもよし、遊びに行ってもよし、家にいてもよし。
本文にありますように、ユニゾン島では年末年始のイベントは特にありません。頼めば、港湾地区のイルミネーションくらいはやってくれるかも知れませんが。
タホ郷では、夜中まで賑やかに飲めや食えやの宴を催します。詳しい内容はシナリオ『【CF】クリスマス・エトセトラ』『歳末人間模様』を参考にしてください。幸いカチャは今年、郷において何の役も請け負っていません。
彼女が帰り着くまでに戦わなければならない歪虚は、後8体います。
マスターより
KINUTAです。
事実上、今年の〆となるシナリオです。
皆々様よいお年を。
次回は初夢で会いましょう。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/12/31 01:48
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/12/26 11:42:08 |
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相談卓だよ 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2018/12/25 23:38:11 |