ゲスト
(ka0000)
【虚動】災厄天を仰ぐ
マスター:植田誠

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在10人 / 4~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/01/10 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/01/19 19:00
オープニング
●
「不気味な男だ……もはや人外となった俺が不気味というのも妙な話だが」
フリッツ・バウアーは剣機の背に乗り空を行く。目線の先にはフードを被ったもう一人の歪虚。確か、ヴォールと言ったか。ここに至るまで作戦以外の会話は特になく、その為人も分からずじまいだった。
階級も分からないが、直属の上司でないということは間違いない。ならば本来敬意を払う必要もなければ、命令に従う必要もない。とはいえ、上から協力するように言われている以上は当面従うとまではいかなくとも、協力する必要はある。
「まぁどうでもいい話か。俺は俺の任務を果たすまで」
フリッツが今回与えられていた任務。それはCAMの回収だ。仮に破壊されていても残骸ぐらいは確保する必要がある。その為に量産型の剣機リンドヴルムをこれだけ揃えてきたのだ。
「ここまでさしたる抵抗も無し……当然だな、ヒンメルリッターの数ではカバーしきれまい。だがそろそろ……」
周囲を見回すフリッツは、やがて眼の端に探していたものを捉えた……グリフォンだ。
「いたな……」
楽しそうに……心底楽しそうに口角を吊り上げたフリッツ。空戦を行える敵群がいる以上、それを排除して任務に臨まなければ……だから、これは命令に違反しているわけではない。その範疇での行動だ。
「俺はあれを足止めする……一人で十分。とはいえ、追手を0には出来ないだろう」
「追手が来ようとも我を害することは叶わん。好きにするがいい」
「……了解した」
それだけ告げると、すぐにフリッツはヴォールと距離を取る。
(不気味な男だ……)
結局、その印象が変わることは無かった。
●
「来やがった、量産型剣機だ!」
「リンドヴルム型、もつけるべきじゃないかしら? トウルスト型と区別しないと」
「細かいことはいんだよ! 腕が鳴るぜ……なぁブリッツ!」
「まったく……大声でグリフォンの名前まで呼んで……ホント男って……」
うるさいぐらいにやる気にあふれるオットー・アルトリンゲン。そして、その後ろからやれやれと言った表情を浮かべながら追従していくサラ・グリューネマン。両者ともヒンメルリッターに3名のみ存在する兵長であり、団の最高戦力と言っても差し支えない。
加えて、今回の作戦にはこの兵長たちを先頭に、30騎近いグリフォンライダーが出撃している。交戦予測ポイントがグライシュタットとそう離れていないため戦力を多く割けたというのが大きい。
「ん? あれは……誰か乗ってるみたいだな」
接近してくるリンドヴルムの中に人が乗っている個体を見つけたオットーは、あれが親玉だろうと判断した。それに対し攻撃を仕掛けるため武器を構え直し……
「待つんだ」
そこを進路に割って入ったロルフに止められた。倣うように、サラも近くでグリフォンを留める。
「うわ、なんだよ団長! 危ねぇだろ!?」
「何故止めたんですか……?」
「敵の目的はCAMだ。そう考えるとそろそろ……ほら」
見ると、リンドヴルムたちがコンテナを投下している。
「コンテナを落として……結界まではまだ距離があるのに……」
「こちらと交戦状態に入る前に重りを無くして、強引に突破しようとしているんだろう。2人は兵を指揮して可能な限りあいつらを落としてくれ」
「おいおい、じゃああの親玉っぽいのは団長がやるのかよ! ずるいぜ、俺が先に見つけたのによ!」
「団長命令だ。頼むよ、二人とも」
「ちっ……了解」
団長命令は絶対だ。納得できないという表情を浮かべながらも迎撃態勢を取るオットー。サラもやはり不服そうな表情だがそれに続く。
コンテナを落とし速度を上げたリンドヴルムはロルフに見向きもせず駆け抜けていき、それを後方のグリフォン達が攻撃し撃墜しようとする。
だが、その中の1体だけは、空に留まるロルフの前で停止した。
「あの時の生き残り……現師団長のロルフ・シュトライトだな」
「フリッツ・バウアー……」
「他の連中はリンドヴルムの撃破に向かわせ、俺には貴様一人で当たると……舐められたものだな」
実際は違う。ロルフは分かっていた。フリッツに空戦で対抗できるのは自分しかいないということを。他の人間が当たったところで、被害をいたずらに増やすだけだということを。
「あの時は手傷を負っていたからな。退かざるを得なかった……だが、今回はそうはいかんぞ? すぐに貴様を倒し、残ったヒンメルリッターどもを皆殺しにしてやる!」
「僕も、あの時とは違うのでね……『双撃』のシュトライト、参る!」
ロルフは愛用する双剣を引き抜き、リンドヴルムに突撃した。
●
リンドヴルムたちが落としていったコンテナ。そこには多数のゾンビが搭載されていた。
これらが狙っているのは考えるまでもない……CAMだ。結界の防衛を担っていた軍とハンターの一部はこれらの迎撃を行っていた。
コンテナを投下したリンドヴルムたちはそのまま自分たちの頭上を結界に向かって飛んでいき、第5師団のグリフォン達がそれを追いかけていく。頭上に残ったリンドヴルムは一体、それを抑えているのはたった一頭のグリフォンだけだ。空で戦う術を持たないハンターたちにはそれに関してどうこう言う事は出来ない。彼らに出来ることは目前の敵を倒すことのみ。
ハンターたちは、それぞれの考えを持ってゾンビたちに立ち向かう。しかし敵は多数。どんなに安全策を取っていても多少の損耗は避けられない。
そんなどこか不利な状況での戦闘が始まってから何分かが経過した後のことだった……先程まで空で戦っていたはずのリンドヴルムと、グリフォンが落ちてきたのは。
グリフォンの背に乗っていたのは第5師団の師団長だった。彼が何かしたのか、それともはるか後方にある結界が上手くいったのか……
「ちっ……やってくれたなロルフ・シュトライトめ」
リンドヴルムの背から降りてきたのは血色の悪い男。彼がフリッツ・バウアーだと知っている人間はこの場にどれだけいるだろう。だが、知らなくとも彼の目的を想像することは難しい事ではない。空を飛ぶことの出来るリンドブルムを利用して防衛網を突破し、CAMを回収しようというのだろう。
「この愚図め! とっとと起き上がれ!」
傷ついたリンドヴルムに怒声を浴びせるフリッツ。リンドヴルムはまだ息はあるようだ。立ち上がろうとしているようにも見える、恐らくはその気になればまだ飛べるのだろう。
戦闘に疲労していたハンターたちではあったが、誰からともなく武器を持ち直す。リンドヴルムはこの場で倒さなければならない。たとえどんな障害があったとしても。
「不気味な男だ……もはや人外となった俺が不気味というのも妙な話だが」
フリッツ・バウアーは剣機の背に乗り空を行く。目線の先にはフードを被ったもう一人の歪虚。確か、ヴォールと言ったか。ここに至るまで作戦以外の会話は特になく、その為人も分からずじまいだった。
階級も分からないが、直属の上司でないということは間違いない。ならば本来敬意を払う必要もなければ、命令に従う必要もない。とはいえ、上から協力するように言われている以上は当面従うとまではいかなくとも、協力する必要はある。
「まぁどうでもいい話か。俺は俺の任務を果たすまで」
フリッツが今回与えられていた任務。それはCAMの回収だ。仮に破壊されていても残骸ぐらいは確保する必要がある。その為に量産型の剣機リンドヴルムをこれだけ揃えてきたのだ。
「ここまでさしたる抵抗も無し……当然だな、ヒンメルリッターの数ではカバーしきれまい。だがそろそろ……」
周囲を見回すフリッツは、やがて眼の端に探していたものを捉えた……グリフォンだ。
「いたな……」
楽しそうに……心底楽しそうに口角を吊り上げたフリッツ。空戦を行える敵群がいる以上、それを排除して任務に臨まなければ……だから、これは命令に違反しているわけではない。その範疇での行動だ。
「俺はあれを足止めする……一人で十分。とはいえ、追手を0には出来ないだろう」
「追手が来ようとも我を害することは叶わん。好きにするがいい」
「……了解した」
それだけ告げると、すぐにフリッツはヴォールと距離を取る。
(不気味な男だ……)
結局、その印象が変わることは無かった。
●
「来やがった、量産型剣機だ!」
「リンドヴルム型、もつけるべきじゃないかしら? トウルスト型と区別しないと」
「細かいことはいんだよ! 腕が鳴るぜ……なぁブリッツ!」
「まったく……大声でグリフォンの名前まで呼んで……ホント男って……」
うるさいぐらいにやる気にあふれるオットー・アルトリンゲン。そして、その後ろからやれやれと言った表情を浮かべながら追従していくサラ・グリューネマン。両者ともヒンメルリッターに3名のみ存在する兵長であり、団の最高戦力と言っても差し支えない。
加えて、今回の作戦にはこの兵長たちを先頭に、30騎近いグリフォンライダーが出撃している。交戦予測ポイントがグライシュタットとそう離れていないため戦力を多く割けたというのが大きい。
「ん? あれは……誰か乗ってるみたいだな」
接近してくるリンドヴルムの中に人が乗っている個体を見つけたオットーは、あれが親玉だろうと判断した。それに対し攻撃を仕掛けるため武器を構え直し……
「待つんだ」
そこを進路に割って入ったロルフに止められた。倣うように、サラも近くでグリフォンを留める。
「うわ、なんだよ団長! 危ねぇだろ!?」
「何故止めたんですか……?」
「敵の目的はCAMだ。そう考えるとそろそろ……ほら」
見ると、リンドヴルムたちがコンテナを投下している。
「コンテナを落として……結界まではまだ距離があるのに……」
「こちらと交戦状態に入る前に重りを無くして、強引に突破しようとしているんだろう。2人は兵を指揮して可能な限りあいつらを落としてくれ」
「おいおい、じゃああの親玉っぽいのは団長がやるのかよ! ずるいぜ、俺が先に見つけたのによ!」
「団長命令だ。頼むよ、二人とも」
「ちっ……了解」
団長命令は絶対だ。納得できないという表情を浮かべながらも迎撃態勢を取るオットー。サラもやはり不服そうな表情だがそれに続く。
コンテナを落とし速度を上げたリンドヴルムはロルフに見向きもせず駆け抜けていき、それを後方のグリフォン達が攻撃し撃墜しようとする。
だが、その中の1体だけは、空に留まるロルフの前で停止した。
「あの時の生き残り……現師団長のロルフ・シュトライトだな」
「フリッツ・バウアー……」
「他の連中はリンドヴルムの撃破に向かわせ、俺には貴様一人で当たると……舐められたものだな」
実際は違う。ロルフは分かっていた。フリッツに空戦で対抗できるのは自分しかいないということを。他の人間が当たったところで、被害をいたずらに増やすだけだということを。
「あの時は手傷を負っていたからな。退かざるを得なかった……だが、今回はそうはいかんぞ? すぐに貴様を倒し、残ったヒンメルリッターどもを皆殺しにしてやる!」
「僕も、あの時とは違うのでね……『双撃』のシュトライト、参る!」
ロルフは愛用する双剣を引き抜き、リンドヴルムに突撃した。
●
リンドヴルムたちが落としていったコンテナ。そこには多数のゾンビが搭載されていた。
これらが狙っているのは考えるまでもない……CAMだ。結界の防衛を担っていた軍とハンターの一部はこれらの迎撃を行っていた。
コンテナを投下したリンドヴルムたちはそのまま自分たちの頭上を結界に向かって飛んでいき、第5師団のグリフォン達がそれを追いかけていく。頭上に残ったリンドヴルムは一体、それを抑えているのはたった一頭のグリフォンだけだ。空で戦う術を持たないハンターたちにはそれに関してどうこう言う事は出来ない。彼らに出来ることは目前の敵を倒すことのみ。
ハンターたちは、それぞれの考えを持ってゾンビたちに立ち向かう。しかし敵は多数。どんなに安全策を取っていても多少の損耗は避けられない。
そんなどこか不利な状況での戦闘が始まってから何分かが経過した後のことだった……先程まで空で戦っていたはずのリンドヴルムと、グリフォンが落ちてきたのは。
グリフォンの背に乗っていたのは第5師団の師団長だった。彼が何かしたのか、それともはるか後方にある結界が上手くいったのか……
「ちっ……やってくれたなロルフ・シュトライトめ」
リンドヴルムの背から降りてきたのは血色の悪い男。彼がフリッツ・バウアーだと知っている人間はこの場にどれだけいるだろう。だが、知らなくとも彼の目的を想像することは難しい事ではない。空を飛ぶことの出来るリンドブルムを利用して防衛網を突破し、CAMを回収しようというのだろう。
「この愚図め! とっとと起き上がれ!」
傷ついたリンドヴルムに怒声を浴びせるフリッツ。リンドヴルムはまだ息はあるようだ。立ち上がろうとしているようにも見える、恐らくはその気になればまだ飛べるのだろう。
戦闘に疲労していたハンターたちではあったが、誰からともなく武器を持ち直す。リンドヴルムはこの場で倒さなければならない。たとえどんな障害があったとしても。
解説
※このシナリオは神宮寺SD、石田MS、湖欄MSの【虚動】シナリオと連動した依頼です。時系列的な矛盾が発生する可能性があるため、重複参加はご遠慮ください。
・目的
量産型リンドヴルムに止めを刺す(最優先)
敵部隊を可能な限り殲滅する。
・状況
PC達は投下されたコンテナから出てきたゾンビたちと戦う傭兵となる。
戦場は平原。特に障害物となるようなものは存在していない。
・敵情報
ゾンビ×たくさん
改造ゾンビ。腕部に銃器を取り付けていたり、近接武器を持っていたりするなど、装備も強さもまちまち。ただし、共通して攻撃能力は高め。
フリッツ・バウアー
鞭を武器とする人型歪虚。自身に対する銃撃を弾き狙った方向に飛ばすなど、非常に高い戦闘力を持つ。
その他ゾンビに命令を下しているような素振りがあったことも報告されている。
量産型リンドヴルム
フリッツの騎乗してきた量産型剣機。
脚部を損傷しており、飛行できる状態への移行を最優先としている。積極的な攻撃は行わない。
・味方情報
ロルフ・シュトライト
第5師団団長。双剣使い。戦闘可能な状態であればフリッツの足止めを行う。
・戦闘開始時の状況についての補足
1、ロルフの状態
神宮寺SD、石田MSの依頼結果によってロルフの状態が変動。
仮に両依頼の結果が芳しくなかった場合リプレイ開始時点でロルフが戦闘不能になっている場合がある。
2、PCの状態
リプレイスタートまでに自身がとっていた行動を、各自以下の選択肢から選択することが可能。
A、死力を尽くして戦った(ゾンビ撃破数大、スキルの全消費、生命残り30%)
B、積極的に戦った (ゾンビ撃破数中、スキル回数半減、生命残り50%)
C、余力を持って戦った (ゾンビ撃破数小、スキル全使用可、生命残り90%)
選択肢はA~Cでプレイングに記載すること。統一する必要は無い。記載が無い場合はCであるとして判定を行う。
・目的
量産型リンドヴルムに止めを刺す(最優先)
敵部隊を可能な限り殲滅する。
・状況
PC達は投下されたコンテナから出てきたゾンビたちと戦う傭兵となる。
戦場は平原。特に障害物となるようなものは存在していない。
・敵情報
ゾンビ×たくさん
改造ゾンビ。腕部に銃器を取り付けていたり、近接武器を持っていたりするなど、装備も強さもまちまち。ただし、共通して攻撃能力は高め。
フリッツ・バウアー
鞭を武器とする人型歪虚。自身に対する銃撃を弾き狙った方向に飛ばすなど、非常に高い戦闘力を持つ。
その他ゾンビに命令を下しているような素振りがあったことも報告されている。
量産型リンドヴルム
フリッツの騎乗してきた量産型剣機。
脚部を損傷しており、飛行できる状態への移行を最優先としている。積極的な攻撃は行わない。
・味方情報
ロルフ・シュトライト
第5師団団長。双剣使い。戦闘可能な状態であればフリッツの足止めを行う。
・戦闘開始時の状況についての補足
1、ロルフの状態
神宮寺SD、石田MSの依頼結果によってロルフの状態が変動。
仮に両依頼の結果が芳しくなかった場合リプレイ開始時点でロルフが戦闘不能になっている場合がある。
2、PCの状態
リプレイスタートまでに自身がとっていた行動を、各自以下の選択肢から選択することが可能。
A、死力を尽くして戦った(ゾンビ撃破数大、スキルの全消費、生命残り30%)
B、積極的に戦った (ゾンビ撃破数中、スキル回数半減、生命残り50%)
C、余力を持って戦った (ゾンビ撃破数小、スキル全使用可、生命残り90%)
選択肢はA~Cでプレイングに記載すること。統一する必要は無い。記載が無い場合はCであるとして判定を行う。
マスターより
お世話になっております、植田です。
今回は虚動連動依頼となっております。
神宮寺SD、石田MS、湖欄MSとの連動になっているため、時系列の矛盾が発生しないようにするため重複参加はご遠慮いただきますようよろしくお願いいたします。
さて、今回も前回同様フリッツの登場です。作戦目的を押さえつつ注意していただけたらなと思います。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
今回は虚動連動依頼となっております。
神宮寺SD、石田MS、湖欄MSとの連動になっているため、時系列の矛盾が発生しないようにするため重複参加はご遠慮いただきますようよろしくお願いいたします。
さて、今回も前回同様フリッツの登場です。作戦目的を押さえつつ注意していただけたらなと思います。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/01/18 08:01
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談スレッド ストゥール(ka3669) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/01/10 17:20:16 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/10 16:40:33 |