ゲスト
(ka0000)
【陶曲】その旅路の果て、虚霧のワルツ
マスター:のどか

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/01/17 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/01/31 22:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●霧の山
アメンスィの下した決断と願いは、すぐにオフィスを通してあらゆるハンターに周知されることとなった。
術の行使のために必要とされる「大地の裂目の調査」と「土地精霊たちの増力」。
これらを為す中で、この数ヶ月、ある種の腫物として扱われていた「霧の山」が話題に上がるのはなかば必然であったのかもしれない。
「あそこにはかつて、山を治める精霊の祭壇がありました。霧などに覆われることもなく、空気の澄んだ美しい場所だったのです」
アメンスィの証言によれば、300年前のラルヴァとのゲーム――その攻防の中で所有権を奪われてしまった結果、今のような鬱屈とした「霧の山」の姿になってしまったという。
「祭壇を建て直せば山の精霊はすぐにでも力を取り戻せるでしょう。しかし……彼女が再びあの地を治めるには、“楔”の役割を果たしている脅威を取り除かなければなりません」
霧の山の屋敷――災厄の十三魔ジャンヌ・ポワソン。
同盟の地で表立った行動の少ない彼女とその配下であったが、夢幻城を追い出されたのちに嫉妬歪虚たちが彼らの支配域内に匿ったのは“楔”の役目を任せるためであろう。
「動く必要がない役目だからこそ、逆に彼女のような存在は好まれる。ラルヴァは自らの“駒”の使い方をよく理解しています」
そしてアメンスィは、一呼吸おいて語った。
「霧の山を取り戻して欲しいのです。精霊たちが力を及ぼせない今、あなた方だけが頼りなのです」
かくして、オフィスにて霧の山・ジャンヌ屋敷の攻略隊が募集されることとなる。
狭い室内での戦闘が想定されるため、機動兵器や幻獣を同行させるわけにはいかない。
その身ひとつでの電撃的な制圧作戦が求められるところであった。
●ひとりきりの姫君
「――おや、思ったよりも早かったですね」
サイドボードでお茶を入れながら、コレクターはふと天井の梁を見上げた。
張り付いたような笑顔は変わらぬまま、落ち着いた様子でカップにお茶を入れ切ると、ボードの上に静かに置く。
「そう言えば……フランカはどこへ出かけたのかしら……?」
天蓋付きの大きなベッドのうえで、もぞりとジャンヌが寝返りをうつ。
うつ伏せになって手足を白いシーツの上に投げ出すと、憂鬱な瞳で傍に控えるコレクターのことを見上げた。
「さぁ……遊びに出かけたのではないですか?」
冗談めかして答えたコレクターはその実、フランカの事の顛末をメイド人形を通して知っている。
心が壊れてしまった人形にハンターの邪魔をするだけの力はなかったか。
もう一押し、あの名も知らぬ“強欲”に期待もしたがああなっては仕方がない。
タフであろうとも、あれだけの猛攻をうけては只で済みはしないだろう。
いまごろどこぞの谷底で朽ち果てたか、生き恥を晒しながら朽ちるのを待つだけの身になっているか。
知れぬことは、些末事だ。
「さて……私はお勤めを果たしてまいりますので、姫様はこのまま――いや、動くことなどありませんか」
「……?」
上目遣いで疑問を示してから、ジャンヌはすぐに興味を失って羽毛の枕へと顔をうずめた。
「退屈だわ……」
そのつぶやきに、コレクターは肩をすくめながら答える。
「すぐにでも、騒がしくなりますよ」
彼は恭しく一礼をして、部屋を後にした。
「さて、あなた様の器がどれほどのものか――楽しみですね、ジャンヌ様」
清掃の行き届いた木造の廊下を歩きながら、コレクターはどこか含みのある笑顔を浮かべる。
王の駒として終わるのか、主として比類なき生を見せるのか。
そのどちらでもこれ以上になく愉快なこと。
長年連れ添った部下をすべて失った中で、今の彼女に何ができるのか。
今の彼が知りたいのはただそれだけだ。
見下ろした窓の外で、霧の先からやってくる人間たちの気配をモノクルに収めながら。
●不思議の歪虚屋敷
霧の中にそびえたつ3階建ての大きな屋敷。
記録ではかつてとある富豪の所有物とされていたが、亡くなってからは廃墟となり、今では占領した歪虚の手で修繕され根城として活用されている。
主の名はジャンヌ・ポワソン。
災厄の十三魔に数えられる怠惰の姫君だ。
ここまでの道中、拍子抜けなほどに敵勢力との衝突がなかった。
周辺域でたびたび目撃されているメイド服の陶器人形の姿は一切見当たらず、不気味な静けさのままハンター達は屋敷の前へと布陣する。
すると、まるで彼らを迎え入れるかのように大きな観音開きの玄関が開いた。
奥に覗いた
『みな様、ようこそいらっしゃいました。私、この屋敷の管理を任されておりますコレクターと申します』
どこからともなく、まるで屋敷そのものが語っているかのように壮齢の男の声が辺りに響く。
『みな様のお越しを歓迎いたします。みな様の力が勝れば、主との謁見も可能でしょう』
言葉と同時に屋敷全体が負のマテリアルに覆われ、戸口から覗いた内部の光景が一斉に様変わりした。
グラグラと、まるでパズルを入れ替えるかのように廊下が、階段が、部屋が、その配置を入れ替えていく。
しばらくして地響きと共に収まったその変化。
玄関から覗くのは、左右に扉が連なりながらまっすぐ闇へと続く廊下に様変わりしていた。
『どうぞごゆるりと、私共のお持て成しでおくつろぎください』
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●霧の山
アメンスィの下した決断と願いは、すぐにオフィスを通してあらゆるハンターに周知されることとなった。
術の行使のために必要とされる「大地の裂目の調査」と「土地精霊たちの増力」。
これらを為す中で、この数ヶ月、ある種の腫物として扱われていた「霧の山」が話題に上がるのはなかば必然であったのかもしれない。
「あそこにはかつて、山を治める精霊の祭壇がありました。霧などに覆われることもなく、空気の澄んだ美しい場所だったのです」
アメンスィの証言によれば、300年前のラルヴァとのゲーム――その攻防の中で所有権を奪われてしまった結果、今のような鬱屈とした「霧の山」の姿になってしまったという。
「祭壇を建て直せば山の精霊はすぐにでも力を取り戻せるでしょう。しかし……彼女が再びあの地を治めるには、“楔”の役割を果たしている脅威を取り除かなければなりません」
霧の山の屋敷――災厄の十三魔ジャンヌ・ポワソン。
同盟の地で表立った行動の少ない彼女とその配下であったが、夢幻城を追い出されたのちに嫉妬歪虚たちが彼らの支配域内に匿ったのは“楔”の役目を任せるためであろう。
「動く必要がない役目だからこそ、逆に彼女のような存在は好まれる。ラルヴァは自らの“駒”の使い方をよく理解しています」
そしてアメンスィは、一呼吸おいて語った。
「霧の山を取り戻して欲しいのです。精霊たちが力を及ぼせない今、あなた方だけが頼りなのです」
かくして、オフィスにて霧の山・ジャンヌ屋敷の攻略隊が募集されることとなる。
狭い室内での戦闘が想定されるため、機動兵器や幻獣を同行させるわけにはいかない。
その身ひとつでの電撃的な制圧作戦が求められるところであった。
●ひとりきりの姫君
「――おや、思ったよりも早かったですね」
サイドボードでお茶を入れながら、コレクターはふと天井の梁を見上げた。
張り付いたような笑顔は変わらぬまま、落ち着いた様子でカップにお茶を入れ切ると、ボードの上に静かに置く。
「そう言えば……フランカはどこへ出かけたのかしら……?」
天蓋付きの大きなベッドのうえで、もぞりとジャンヌが寝返りをうつ。
うつ伏せになって手足を白いシーツの上に投げ出すと、憂鬱な瞳で傍に控えるコレクターのことを見上げた。
「さぁ……遊びに出かけたのではないですか?」
冗談めかして答えたコレクターはその実、フランカの事の顛末をメイド人形を通して知っている。
心が壊れてしまった人形にハンターの邪魔をするだけの力はなかったか。
もう一押し、あの名も知らぬ“強欲”に期待もしたがああなっては仕方がない。
タフであろうとも、あれだけの猛攻をうけては只で済みはしないだろう。
いまごろどこぞの谷底で朽ち果てたか、生き恥を晒しながら朽ちるのを待つだけの身になっているか。
知れぬことは、些末事だ。
「さて……私はお勤めを果たしてまいりますので、姫様はこのまま――いや、動くことなどありませんか」
「……?」
上目遣いで疑問を示してから、ジャンヌはすぐに興味を失って羽毛の枕へと顔をうずめた。
「退屈だわ……」
そのつぶやきに、コレクターは肩をすくめながら答える。
「すぐにでも、騒がしくなりますよ」
彼は恭しく一礼をして、部屋を後にした。
「さて、あなた様の器がどれほどのものか――楽しみですね、ジャンヌ様」
清掃の行き届いた木造の廊下を歩きながら、コレクターはどこか含みのある笑顔を浮かべる。
王の駒として終わるのか、主として比類なき生を見せるのか。
そのどちらでもこれ以上になく愉快なこと。
長年連れ添った部下をすべて失った中で、今の彼女に何ができるのか。
今の彼が知りたいのはただそれだけだ。
見下ろした窓の外で、霧の先からやってくる人間たちの気配をモノクルに収めながら。
●不思議の歪虚屋敷
霧の中にそびえたつ3階建ての大きな屋敷。
記録ではかつてとある富豪の所有物とされていたが、亡くなってからは廃墟となり、今では占領した歪虚の手で修繕され根城として活用されている。
主の名はジャンヌ・ポワソン。
災厄の十三魔に数えられる怠惰の姫君だ。
ここまでの道中、拍子抜けなほどに敵勢力との衝突がなかった。
周辺域でたびたび目撃されているメイド服の陶器人形の姿は一切見当たらず、不気味な静けさのままハンター達は屋敷の前へと布陣する。
すると、まるで彼らを迎え入れるかのように大きな観音開きの玄関が開いた。
奥に覗いた
『みな様、ようこそいらっしゃいました。私、この屋敷の管理を任されておりますコレクターと申します』
どこからともなく、まるで屋敷そのものが語っているかのように壮齢の男の声が辺りに響く。
『みな様のお越しを歓迎いたします。みな様の力が勝れば、主との謁見も可能でしょう』
言葉と同時に屋敷全体が負のマテリアルに覆われ、戸口から覗いた内部の光景が一斉に様変わりした。
グラグラと、まるでパズルを入れ替えるかのように廊下が、階段が、部屋が、その配置を入れ替えていく。
しばらくして地響きと共に収まったその変化。
玄関から覗くのは、左右に扉が連なりながらまっすぐ闇へと続く廊下に様変わりしていた。
『どうぞごゆるりと、私共のお持て成しでおくつろぎください』
解説
▼目的
「霧の山」の奪取
▼作戦タグ
【捜索】
災厄の十三魔ジャンヌを捜索・対応する。
もうひとつの作戦が成功しなければ捜索は困難だが、先んじて動いておくことで依頼全体の時短に繋がる。
撃退・撃退が目標。
【屋敷】
屋敷のどこかにいるコレクターを捜索・対応する。
スキル〈ホラーハウス〉を解除・妨害するのが最優先目標。
処理の順序の関係からタグの両立も可能。
▼戦場
「霧の山・ジャンヌ屋敷」
3階+地下貯蔵庫の作りの木造建築。
内部は大小合わせて数十もの部屋が存在する。
屋敷そのものに特殊な仕掛けは存在しない。
しかしコレクターが屋敷全体にスキルを展開しており、各部屋の位置、廊下や階段の接続などを都度変化させることでパズルじみた迷宮を作り出している。
構造の組み換えによるPC同士の不測の分断や合流には注意。
▼エネミー
「ジャンヌ」
どこかの部屋に引きこもっている。
彼女の意思とは関係なしに、屋敷内全域にスキル〈虚霧姫の憂鬱〉を展開している。
〈虚霧姫の憂鬱〉
効果範囲の存在(ジャンヌ含む)に BS「行動不能」「行動阻害」「移動不能」を与える。
それぞれの効果強度はジャンヌ自身が感じる憂鬱・倦怠の度合いと、彼女からの距離に比例して増減する。
「コレクター」
赤い燕尾服の執事歪虚。
交戦例がなく攻撃手段は未知数だが、少なくとも見た目のうえででは手ぶら。
屋敷のどこかでスキル〈ホラーハウス〉を発動中。
そのままの場合、ジャンヌの捜索難易度は非常に高くなる。
〈ホラーハウス〉
建造物の状態を感知し、自由に操作ができる。
ポルターガイストや物音、幻影を見せるような怪奇現象の他、建造物の構造を組み替えることも可能。
「メイドール」
メイド姿のマネキン歪虚。
屋敷中どこにでもいる。
複数体で同一のPCを連続で攻撃し続けた時、PCの「回避」と「受け」を累積で低下させる。
途中で一度でも攻撃対象が切り替われば、その時点で補正は元に戻る。
「霧の山」の奪取
▼作戦タグ
【捜索】
災厄の十三魔ジャンヌを捜索・対応する。
もうひとつの作戦が成功しなければ捜索は困難だが、先んじて動いておくことで依頼全体の時短に繋がる。
撃退・撃退が目標。
【屋敷】
屋敷のどこかにいるコレクターを捜索・対応する。
スキル〈ホラーハウス〉を解除・妨害するのが最優先目標。
処理の順序の関係からタグの両立も可能。
▼戦場
「霧の山・ジャンヌ屋敷」
3階+地下貯蔵庫の作りの木造建築。
内部は大小合わせて数十もの部屋が存在する。
屋敷そのものに特殊な仕掛けは存在しない。
しかしコレクターが屋敷全体にスキルを展開しており、各部屋の位置、廊下や階段の接続などを都度変化させることでパズルじみた迷宮を作り出している。
構造の組み換えによるPC同士の不測の分断や合流には注意。
▼エネミー
「ジャンヌ」
どこかの部屋に引きこもっている。
彼女の意思とは関係なしに、屋敷内全域にスキル〈虚霧姫の憂鬱〉を展開している。
〈虚霧姫の憂鬱〉
効果範囲の存在(ジャンヌ含む)に BS「行動不能」「行動阻害」「移動不能」を与える。
それぞれの効果強度はジャンヌ自身が感じる憂鬱・倦怠の度合いと、彼女からの距離に比例して増減する。
「コレクター」
赤い燕尾服の執事歪虚。
交戦例がなく攻撃手段は未知数だが、少なくとも見た目のうえででは手ぶら。
屋敷のどこかでスキル〈ホラーハウス〉を発動中。
そのままの場合、ジャンヌの捜索難易度は非常に高くなる。
〈ホラーハウス〉
建造物の状態を感知し、自由に操作ができる。
ポルターガイストや物音、幻影を見せるような怪奇現象の他、建造物の構造を組み替えることも可能。
「メイドール」
メイド姿のマネキン歪虚。
屋敷中どこにでもいる。
複数体で同一のPCを連続で攻撃し続けた時、PCの「回避」と「受け」を累積で低下させる。
途中で一度でも攻撃対象が切り替われば、その時点で補正は元に戻る。
マスターより
あけましておめでとうございます、のどかです。
断片的に展開しておりました「霧の山」における攻防戦。
今回はその集大成となるシナリオです。
新年一発目、シナリオの結果は精霊と歪虚の今後を占います。
質問がありましたら別途卓を立ててご用命ください。
みな様のご参加をお待ちしております。
断片的に展開しておりました「霧の山」における攻防戦。
今回はその集大成となるシナリオです。
新年一発目、シナリオの結果は精霊と歪虚の今後を占います。
質問がありましたら別途卓を立ててご用命ください。
みな様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/01/31 23:42
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 鬼塚 陸(ka0038) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/01/16 07:33:23 |
|
![]() |
相談卓 ジャック・エルギン(ka1522) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2019/01/17 21:16:04 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/01/17 15:35:18 |