ゲスト
(ka0000)
【王戦】再来、赤の騎士
マスター:鹿野やいと

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/02/07 19:00
- リプレイ完成予定
- 2019/02/16 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
歪虚の軍と一言に言っても統一性のある軍隊ではない。歪虚の種類によって能力も思想もバラバラでとても1枚岩と言えるものではなかった。指揮を任されたその男はまずこの事実を受け入れ、最低限の機能維持を心がけるようにした。方向性さえ定まれば、同じ歪虚である以上生きる者すべてを襲う事は共通している。その為にも全体は統制できずとも命令系統の上下は確立すべきであり、心酔までいかずとも緩やかに人望は集めておく事は大切である。彼は手始めに軍団が参集した順に血と肉を与えた。血と肉の持ち主にとっては随分と迷惑な話だった。
●
「やっちまった」
歪虚の指揮官であるその大男は至る所で火の手のあがる村落の広場らしき場所で、心底うんざりした声でぼやいた。歪虚軍にローテーションで略奪をやらせたところまでは良かった。皆喜んでくれたし互いに仲間の性能を見ることも出来た。王国軍が避難誘導で村落や町を回っていたのも別にいい。想定内であったし早々簡単に避難先を用意できるわけでもない。それら軍と小競り合いになるのも想定内だ。問題は小競り合い程度の戦に、王国軍の精鋭が投入されていたことだった。数を頼みにした戦い方に慣れていた歪虚の部隊は各所で各個撃破され、一方的な狩りが一転狩られるだけの状況だ。最終的には歪虚側が数で圧倒するにせよ、何の価値もない村の制圧でこれだけの損害を出すのはうれしくない。
「これだから人の話を聞かない連中は信用できないんですよね!!」
男の乗っていた騎馬代わりの竜、騎竜のドーピスが偉そうな口でそんな事を言い出した。いい加減イライラしていた男は完治した声帯で容赦なく罵倒することにした。
「肉食うの止めてから喋れこの駄トカゲ」
「ト、トカゲぇーーーーーーー!!!???」
泡でも吹きそうな勢いでドーピスは目を見開いている。そんなにショックだったのだろうか。とりあえず黙ったので男は良しとした。
部隊は既にいくつかに分け、自身の配下から何人かを事態収拾に向かわせている。しかし男には事態がそれで収まらないであろうという確信があった。今目の前にいる敵が誰なのか、消去法で考えれば候補はいくつも無い。
男は報告を待ちながら思考を続けていたが、近づいてくる何騎もの騎士達に気づき視線をそちらに向けた。先頭で馬を操るのは黒い鎧に身を包んだ騎士の手本のような男。見知ったその顔は男の取り巻きである歪虚騎士に目もくれず、男に真っ向から向かい合った。
「久しぶりだな、ダンテ」
騎士エリオット・ヴァレンタイン(kz0025)は、歪虚化したダンテ・バルカザール(kz0153)を名指しで呼びかけた。歪虚の指揮官であるダンテはにやりと、生前浮かべた事のないような邪悪な笑みをつくった。ダンテの鎧はエリオットと同じ黒で塗られた物だが、とげとげしい外装は見る者に全く別の印象を与える。
「やはりお前だったか。道理で王国軍が強いわけだ。で、俺の顔でも見に来たのか」
「ああ。俺の責任において、一度はこの目で確かめておく必要があると思っていた」
エリオットの声は固い。この男の出す声にしては余りに寒々しくて非人間的だった。一方のダンテはその空気を茶化すかのように親し気な声で話を続ける。その笑みの歪みぶりを除けば生前とそう変わらない調子であった。
「顔を見に来ただけか? もっと積もる話もあるんじゃないのか?」
「無い。歪虚となったお前には何も話すことはない」
「そりゃそうか。もう友達でも同僚でもないからな」
一時会話が途切れる。誰も声を発しない。視線を険しくするエリオットと笑みを深めるダンテ。二人は互いに馬と竜を進ませて距離を詰め始めた。槍の間合いのわずかに外側の位置に達したところで最後の会話が始まった。
「考えてる事、同じだろ?」
「概ねはそうだな」
「説明しなくても言いたいことは伝わるだろ」
「説明が面倒になった、の間違いだろう?」
「まあそう言うこった。ついでに柄でもないし義理もない。敵同士だからな」
まるで会話の続き、呼吸をするかのような自然さで、エリオットとダンテは互いの槍を必殺の気迫で持って振りぬいた。瞬く間に数合打ち合い、距離を離してすぐさま詰め、再び何合も打ち合った。彼らの護衛であった騎士達もそれに遅れじと剣・槍・弓を抜き、目の前の敵へと猛然と襲い掛かっていった。
●
エリオット率いる騎士隊がダンテ隊と睨みあい始めた頃、ハンター達の仕事はその大半を追えつつあった。エリオットに連れられたハンターに命令されたのは住民の避難誘導と護衛のみである。エリオットの部隊が敵の注意を引き、その隙に可能な限り住民を避難させろという命令だ。
村の住人で襲撃時に動けた者はほぼ全て逃がしきった。村の中ではまだ住民の遺体漁りをする歪虚がいるが、生存者の救出と言う意味ではもはやすべきことはない。すべきことが済めばあとは逃げの一手だが、これだけ暴れた敵を逃がすほど敵も甘くはなかった。騒ぎを聞きつけた歪虚達が集結し、ハンター達は完全に包囲網の中にとらわれた。エリオット隊とも分断されており、このままここに居座れば全滅は間違いない。
「後から後から湧いてキリがありませんな」
周囲の騎士達も疲労の色が強くなり始めた。ここからは消耗が加速していくばかりだ。血路を開くのは今しかないが、果たしてどこを切り開けば死地を抜けることが出来るのか。周囲は畑や林が続くばかりで遮蔽物は多くないが、馬で逃げるにはどうしても敵の足の速さが気になる。空を飛ぶ敵がいないことが唯一救いだが、数で圧倒されていては隠れて逃げるというわけにもいかない。
取れる手は多くない。しかし諦めてしまうには早すぎる。ハンターは仲間の状況を確認し、活路を探して敵の群れへと斬り込んだ。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
歪虚の軍と一言に言っても統一性のある軍隊ではない。歪虚の種類によって能力も思想もバラバラでとても1枚岩と言えるものではなかった。指揮を任されたその男はまずこの事実を受け入れ、最低限の機能維持を心がけるようにした。方向性さえ定まれば、同じ歪虚である以上生きる者すべてを襲う事は共通している。その為にも全体は統制できずとも命令系統の上下は確立すべきであり、心酔までいかずとも緩やかに人望は集めておく事は大切である。彼は手始めに軍団が参集した順に血と肉を与えた。血と肉の持ち主にとっては随分と迷惑な話だった。
●
「やっちまった」
歪虚の指揮官であるその大男は至る所で火の手のあがる村落の広場らしき場所で、心底うんざりした声でぼやいた。歪虚軍にローテーションで略奪をやらせたところまでは良かった。皆喜んでくれたし互いに仲間の性能を見ることも出来た。王国軍が避難誘導で村落や町を回っていたのも別にいい。想定内であったし早々簡単に避難先を用意できるわけでもない。それら軍と小競り合いになるのも想定内だ。問題は小競り合い程度の戦に、王国軍の精鋭が投入されていたことだった。数を頼みにした戦い方に慣れていた歪虚の部隊は各所で各個撃破され、一方的な狩りが一転狩られるだけの状況だ。最終的には歪虚側が数で圧倒するにせよ、何の価値もない村の制圧でこれだけの損害を出すのはうれしくない。
「これだから人の話を聞かない連中は信用できないんですよね!!」
男の乗っていた騎馬代わりの竜、騎竜のドーピスが偉そうな口でそんな事を言い出した。いい加減イライラしていた男は完治した声帯で容赦なく罵倒することにした。
「肉食うの止めてから喋れこの駄トカゲ」
「ト、トカゲぇーーーーーーー!!!???」
泡でも吹きそうな勢いでドーピスは目を見開いている。そんなにショックだったのだろうか。とりあえず黙ったので男は良しとした。
部隊は既にいくつかに分け、自身の配下から何人かを事態収拾に向かわせている。しかし男には事態がそれで収まらないであろうという確信があった。今目の前にいる敵が誰なのか、消去法で考えれば候補はいくつも無い。
男は報告を待ちながら思考を続けていたが、近づいてくる何騎もの騎士達に気づき視線をそちらに向けた。先頭で馬を操るのは黒い鎧に身を包んだ騎士の手本のような男。見知ったその顔は男の取り巻きである歪虚騎士に目もくれず、男に真っ向から向かい合った。
「久しぶりだな、ダンテ」
騎士エリオット・ヴァレンタイン(kz0025)は、歪虚化したダンテ・バルカザール(kz0153)を名指しで呼びかけた。歪虚の指揮官であるダンテはにやりと、生前浮かべた事のないような邪悪な笑みをつくった。ダンテの鎧はエリオットと同じ黒で塗られた物だが、とげとげしい外装は見る者に全く別の印象を与える。
「やはりお前だったか。道理で王国軍が強いわけだ。で、俺の顔でも見に来たのか」
「ああ。俺の責任において、一度はこの目で確かめておく必要があると思っていた」
エリオットの声は固い。この男の出す声にしては余りに寒々しくて非人間的だった。一方のダンテはその空気を茶化すかのように親し気な声で話を続ける。その笑みの歪みぶりを除けば生前とそう変わらない調子であった。
「顔を見に来ただけか? もっと積もる話もあるんじゃないのか?」
「無い。歪虚となったお前には何も話すことはない」
「そりゃそうか。もう友達でも同僚でもないからな」
一時会話が途切れる。誰も声を発しない。視線を険しくするエリオットと笑みを深めるダンテ。二人は互いに馬と竜を進ませて距離を詰め始めた。槍の間合いのわずかに外側の位置に達したところで最後の会話が始まった。
「考えてる事、同じだろ?」
「概ねはそうだな」
「説明しなくても言いたいことは伝わるだろ」
「説明が面倒になった、の間違いだろう?」
「まあそう言うこった。ついでに柄でもないし義理もない。敵同士だからな」
まるで会話の続き、呼吸をするかのような自然さで、エリオットとダンテは互いの槍を必殺の気迫で持って振りぬいた。瞬く間に数合打ち合い、距離を離してすぐさま詰め、再び何合も打ち合った。彼らの護衛であった騎士達もそれに遅れじと剣・槍・弓を抜き、目の前の敵へと猛然と襲い掛かっていった。
●
エリオット率いる騎士隊がダンテ隊と睨みあい始めた頃、ハンター達の仕事はその大半を追えつつあった。エリオットに連れられたハンターに命令されたのは住民の避難誘導と護衛のみである。エリオットの部隊が敵の注意を引き、その隙に可能な限り住民を避難させろという命令だ。
村の住人で襲撃時に動けた者はほぼ全て逃がしきった。村の中ではまだ住民の遺体漁りをする歪虚がいるが、生存者の救出と言う意味ではもはやすべきことはない。すべきことが済めばあとは逃げの一手だが、これだけ暴れた敵を逃がすほど敵も甘くはなかった。騒ぎを聞きつけた歪虚達が集結し、ハンター達は完全に包囲網の中にとらわれた。エリオット隊とも分断されており、このままここに居座れば全滅は間違いない。
「後から後から湧いてキリがありませんな」
周囲の騎士達も疲労の色が強くなり始めた。ここからは消耗が加速していくばかりだ。血路を開くのは今しかないが、果たしてどこを切り開けば死地を抜けることが出来るのか。周囲は畑や林が続くばかりで遮蔽物は多くないが、馬で逃げるにはどうしても敵の足の速さが気になる。空を飛ぶ敵がいないことが唯一救いだが、数で圧倒されていては隠れて逃げるというわけにもいかない。
取れる手は多くない。しかし諦めてしまうには早すぎる。ハンターは仲間の状況を確認し、活路を探して敵の群れへと斬り込んだ。
解説
●状況解説
乱戦となっています。敵戦力の全貌は見えません。
(救出可能な住民の避難は完了しています)
●目的
・退路の確保
・追撃への牽制
●敵の行動
多くの部隊が未だに混乱の最中にあります。
混乱から回復した順に王国軍へと攻撃を開始します。
●敵戦力
序列順に
・歪虚化したダンテ+騎竜ドーピス
・歪虚の小隊長が数名
・他、歪虚の騎士や雑多な歪虚の兵士が多数
ダンテ隊はエリオット隊と交戦中。
ダンテの性能は不明点が多いですが、最低でも生前以上になっています。
種類は
・類人猿型
ゴリラやオラウータンなどに似た長い手足を持つ化け物。家屋や森林の高低差を軽々越える。知性:獣
・四足獣型
狼、猪、鹿など。跳躍力も大きいが何より速度が速い 。知性:獣
・歪虚騎士+騎竜
少数。上記二つよりは機動性に欠けるが個人の戦力としては大きい 。知性:人間
周囲の歪虚を統率します。
空を飛ぶ敵はいません。遠距離攻撃、魔法攻撃が可能な敵は少数ですがいます。
●味方NPC
・エリオット・ヴァレンタイン(kz0025)
撤退までの時間稼ぎ兼ダンテ相手の戦力調査として歪虚ダンテと戦闘中
僅かですが徐々に押されつつあり、撤退出来なければ最終的には敗北します。
PCによる加勢は可能ですが、敗北が先送りになる程度です。
・その他の騎士達
NPCは自動で行動します。判定には含みません
乱戦となっています。敵戦力の全貌は見えません。
(救出可能な住民の避難は完了しています)
●目的
・退路の確保
・追撃への牽制
●敵の行動
多くの部隊が未だに混乱の最中にあります。
混乱から回復した順に王国軍へと攻撃を開始します。
●敵戦力
序列順に
・歪虚化したダンテ+騎竜ドーピス
・歪虚の小隊長が数名
・他、歪虚の騎士や雑多な歪虚の兵士が多数
ダンテ隊はエリオット隊と交戦中。
ダンテの性能は不明点が多いですが、最低でも生前以上になっています。
種類は
・類人猿型
ゴリラやオラウータンなどに似た長い手足を持つ化け物。家屋や森林の高低差を軽々越える。知性:獣
・四足獣型
狼、猪、鹿など。跳躍力も大きいが何より速度が速い 。知性:獣
・歪虚騎士+騎竜
少数。上記二つよりは機動性に欠けるが個人の戦力としては大きい 。知性:人間
周囲の歪虚を統率します。
空を飛ぶ敵はいません。遠距離攻撃、魔法攻撃が可能な敵は少数ですがいます。
●味方NPC
・エリオット・ヴァレンタイン(kz0025)
撤退までの時間稼ぎ兼ダンテ相手の戦力調査として歪虚ダンテと戦闘中
僅かですが徐々に押されつつあり、撤退出来なければ最終的には敗北します。
PCによる加勢は可能ですが、敗北が先送りになる程度です。
・その他の騎士達
NPCは自動で行動します。判定には含みません
マスターより
懇親会の定番といえば焼肉ですよね。というわけで焼きました、村を。
寝言はさておき、ダンテの復活です。完全復活状態且つ武装も新調しました。
指揮官として立つだけで手強い敵ですが、それでもひるまないハンターの皆様をお待ちしております
寝言はさておき、ダンテの復活です。完全復活状態且つ武装も新調しました。
指揮官として立つだけで手強い敵ですが、それでもひるまないハンターの皆様をお待ちしております
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/02/18 14:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/02/04 08:44:41 |
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相談卓 クローディオ・シャール(ka0030) 人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/02/07 17:48:33 |